エアコンを使うと乾燥するのはなぜ？クーラー・冷房でも乾燥？乾燥対策も紹介！

冬場にエアコンで暖房がかかっている部屋にいると、「喉や肌が乾燥してくる」と感じませんか？また、クーラー・冷房でも乾燥を感じませんか？特に、オフィスなどでは加湿器がない場合も多く、喉がカラカラになったり乾燥肌になり肌荒れを起こしたり、手や唇も荒れてとても困りますよね。

家庭の中でも、「空気の乾燥はウィルス飛散や風邪の原因になるのでは」と心配になるものです。エアコンの温風で温めている部屋は部屋全体が暖まるというメリットはありますが、エアコン自体の性質から乾燥しやすい環境にもなります。

この記事では、なぜエアコンをつけると乾燥してしまうのか、その原因と手軽にできる乾燥対策について解説します。乾燥対策に有効なエアコンの使い方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

冬の暖房器具にはエアコン以外に、石油ストーブ・ガスストーブ・ガスファンヒーターなどがありますが、それらにはエアコンほど乾燥は感じられず、エアコンを使っているときにだけ乾燥していると感じますよね。ここでは、その理由を解説します。

空気は温度が高くなると水分を含めるキャパシティが増えます。そのため、空気中の水分が変わらなければ、気温が上がると湿度は下がります。

ストーブが燃焼するときには二酸化炭素と同時に水蒸気も発生しますが、エアコンは燃焼ではなく温めた空気をそのまま送り込む仕組みです。そのため、部屋の空気の水分量は変わらずに温度が上がっていき、乾燥してしまいます。

夏でもエアコンで冷房（クーラー）や除湿モード（乾燥モード）をつけている部屋で過ごしていると、喉や肌の乾燥を感じる場合があります。冷房でも乾燥する理由は、エアコンの仕組みが原因です。エアコンは部屋の空気を吸い込み、冷やしたり暖めたりして部屋の中に排出し空気を循環させる仕組みです。

冷房をかけるときエアコンは部屋の熱を外に出そうとしますが、熱だけではなく水分も一緒に室外へ出しています。そのため、実は夏でも冷房をかけている部屋の空気は乾燥してしまいます。

加湿器は一番強力に乾燥の対策ができるアイテムです。気化式・ハイブリット式・スチーム式・超音波式と大きく分けて4種類に分けられます。このうち、加熱によって水蒸気が出るのはスチーム式と超音波式です。超音波式の加湿器は、ペットボトルを活用できる簡易式のものもあり人気です。

また、気化式の加湿器は、エコ加湿器とも呼ばれており、電気を使わず、紙や素焼きの焼き物に水を吸わせて、自然蒸発させるものです。おしゃれなデザインがたくさんあり、インテリアとしても楽しめます。おすすめの加湿器については、以下の記事で紹介しています。

エアコン使用時の部屋の乾燥を防ぐために加湿器を使う場合、置く場所が肝心です。加湿器をエアコンの真下に置くと、エアコンから出る風で加湿器から出る水蒸気を遠くまで拡散します。

また、直接エアコンの温風が当たる場所は、加湿器のセンサーに支障が起こる可能性が高いため避けなければなりません。エアコンの真下であれば、直接温風が当たらないのでベストな置き場所です。

加湿器の運転をつけっぱなしにすると、逆に湿度の方が高くなりすぎてカビや結露発生につながります。人にとって快適な湿度の目安は50～70％で、70％超えるとカビやダニの原因となるため湿度の上げ過ぎには注意してください。

また、加湿器のつけっぱなしは危険です。安全装置があれば自動的に止まりますが、安全装置がないタイプもあります。火災の原因になる場合もあるため、タンクの水が切れたら加湿器の電源も落ちるか確認し、電源が消えない場合には手動で電源をオフにしましょう。

洗濯物や濡れタオルを部屋干しすると自然に蒸気を部屋に拡散させられるため、乾燥を防ぐ対策になります。最近の洗濯機は乾燥機がついているものが多くなり、洗濯と乾燥を一度にやってくれる便利なタイプが多いですが、冬場のエアコン暖房をしているときは部屋干しで乾燥させることをおすすめします。

キッチンとエアコンがある部屋の空間がつながっている場合や、一人暮らしのワンルームの部屋などでは鍋ややかんで沸かしたときの湯気が加湿の役目を果たします。冬場は電気ポットを使わず、やかんでこまめにお湯を沸かしてみるのも乾燥対策としておすすめです。

コップ一杯の水を部屋の中に置いておくだけでコップの水の自然な蒸発によって、乾燥対策になるといわれています。同じ発想で、水槽でお魚や海藻などを育てるアクアリウムは、部屋の中に置いているだけで部屋の乾燥を防ぐ働きがあります。水槽は蓋をせず、水が部屋の空気に自然に蒸発するようにしましょう。

また、観葉植物には蒸散作用があり、水分を空気中に放出させる働きをするので部屋の乾燥対策になります。一般的には、葉っぱが大きい植物がそれだけ蒸散する面積も大きいのでおすすめです。

エアコンを使用しても乾燥しないようにするには、以下のような設定がおすすめです。

• 適温設定・・・夏でも冬でも適温に設定するといいです。目安は夏場の冷房を28度、冬場の冷房を20度に設定してください。
• 風向きや風量を調節・・・風が直接体にあたらないように向きを調整しましょう。また部屋が適温になったら、風量を抑えると肌の乾燥を防げます。
• 外気の影響を受けないよう・・・外気の熱や冷気が室内に伝わらないようにして、設定した温度を維持しましょう。

部屋の湿度が高いときは除湿モードもしくは乾燥モードを使用しましょう。除湿・乾燥モードは部屋を乾燥させることで空気中の水分を減らし、温度を保ったまま湿度を下げられます。温度を下げる必要はないけれど、湿度を下げたいときに便利なモードです。

暖房でせっかく暖まっても、喉やお肌が乾燥にさらされるのは健康によくありません。本記事を参考に加湿器を使ったり、生活の中で加湿にいいことを1つでも取り入れたりするのを心がけ、寒い冬を健康に過しましょう。