ドライヤーを使わないとどうなる？｜しないほうがいい？メリット・デメリットを解説

近年のドライヤーは高性能でさまざまな機能が搭載されたものが多く販売されています。もはやドライヤーは、髪を乾かすだけの家電とは言い切れません。普段から髪のケアに気を配っている人には必需品です。

しかし、ドライヤーが面倒との理由で使わない人も多くいます。また、「ドライヤーを使うと髪が傷むからしない方がいい」「自然乾燥の方が髪にいい」と考えている方もいます。しかし、ドライヤーを使わずに自然乾燥を続けていると、さまざまな弊害が出てくる可能性があります。

この記事では、自然乾燥・ドライヤーを使用したときのそれぞれのメリット・デメリットを説明しつつ、ドライヤーをしないとどうなるか、なぜしたほうがいいのかなども解説します。ドライヤーが面倒な方には最低限の抑えてほしいポイントなどもご紹介しますので、必見です。後半では素早く髪が乾かせるドライヤーも紹介しますので、ぜひご覧ください。

ドライヤーを使用する人の割合はおおよそ男性6割弱、女性は9割弱と言われています。裏を返せば男性は3割、女性は1割の方が自然乾燥派といえるため、男性の3割はかなり大きい数字です。逆に女性は1割なので、女性の自然乾燥派はごく少数といえます。

「ドライヤーは使用しないほうがいい」「自然乾燥の方がさらさらになる」と考える人もいます。髪は老化が進むと水分が失われていくので、ご年配の方はドライヤーを使用すると髪がパサつくように感じるかもしれません。一概には言えませんが、そのときのコンディションや年齢だったりで変わる可能性があります。

髪は熱に弱いので、ドライヤーを使用するにしても過乾燥は良くありません。しかし、正しくドライヤーを使えばキューティクルを整えられるため、バリア機能が高まるのがポイントです。ドライヤー使用時は、自然乾燥に比べ髪へのダメージは少ないといえます。

住んでいる国や地域によっても、差はあるようです。とくに欧米は湿度が低いので、自然乾燥でも比較的乾きやすいと言われています。

しかし、アジア圏の中国などではドライヤーを使う場合が多いです。パナソニックは海外仕様品として中国用のドライヤーも販売しています。日本は欧米に比べ湿度が高い国なので、自然乾燥よりもドライヤーを使って髪を乾かす方がおすすめです。

「ドライヤーは面倒だからやっぱり自然乾燥の方がいい」といった方もいます。ここでは、自然乾燥のメリット・デメリットについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

自然乾燥の一番のメリットとして挙げられるのは時間に余裕ができる点です。朝の忙しい時間帯や知人との予定の前にシャワーを浴びた際、ドライヤーを使う必要がないのでゆっくりと支度できます。コーヒーやタバコなどの嗜好品を楽しむ時間にできるのも魅力です。

2つ目は電気代の節約です。電力会社によっても違いますが、ドライヤーを強モードの1200Wで10分使用した場合、電気代はおよそ約5.4円かかるとされています。微々たる数字でありますが、常に節約を考える方には嬉しいメリットかもしれません。

3つ目は熱による髪へのダメージがない点です。髪の成分であるタンパク質は熱に弱い性質を持っています。自然乾燥であれば、熱による髪へのダメージをほとんど受けないため、大きなメリットの1つです。

自然乾燥のデメリットは以下の通りです。

• キューティクルが傷つきやすくなる
• 寝癖がつきやすくなる
• フケや薄毛の原因になる可能性がある
• カラーが抜けやすくなる

自然乾燥の1つ目のデメリットは、キューティクルが開いたままの状態になってしまいます。キューティクルは髪内部の水分が流れないように保護していますが、濡れると開き、髪が摩擦によるダメージを受けやすくなります。

キューティクルが開いたままだと髪内部の水分が蒸散し、パサつきの原因にもなります。また、髪をカラーリングをしてる場合、色が抜けやすくなります。手間がかからないのが自然乾燥のメリットですが、その分髪の状態が悪くなってしまうのがデメリットです。

髪が濡れた状態で寝るとタンパク質の水素結合により、乾いた状態の髪に変な癖がついてしまいます。また、濡れたままの地肌を放っておくと雑菌が繁殖したり血行が滞ったりして、フケ・薄毛・臭くなる原因を作るため、「自然乾燥するとはげる」「ドライヤーをしないと臭くなる」と言われる所以です。

ここまで、自然乾燥のメリット・デメリットついて解説しました。次に、ドライヤーを使用するメリット・デメリットを紹介します。髪のケアをするうえで非常に重要ですので、しっかり確認しましょう。

ドライヤーを使用するメリットは、キューティクルを正常に維持できる点です。自然乾燥の場合、キューティクルが水分で膨らんで沿ったような状態のまま乾燥してしまいます。そうすると摩擦で沿ったキューティクル同士が引っ掛かり、剥がれる原因になるのです。

しかし、すぐにドライヤーで乾かせばキューティクルを正常な状態に戻し、摩擦によるダメージを最小限に抑えられます。髪のパサつきや、カラーリングの色が抜ける防止にもなります。髪の艶にも影響してるので、非常に重要です。

キューティクルは一度剥がれてしまったら、元にもどりません。もちろんそれ以上痛まないように補修はできますが、そのケアのため余計に出費がかかるのも難点です。面倒でもドライヤーでの乾燥は髪を守るために必要です。

ドライヤーを使用するデメリットは、髪を乾かすのに時間がかかる点です。とくに朝の忙しい時間帯はやることが山積みなので、ドライヤーをかけている時間がもったいなく感じる人もいます。特に、女性の方は乾かすのに時間がかかるのが難点です。

2つ目は、電気代がかさむのも難点といえます。長い時間ドライヤーを使用すればそれだけ電気代も上がりますし、1年続けば単純に365倍になるため、なるべく節約したい方には痛手かもしれません。

3つ目は熱による髪へのダメージがある点です。髪は熱や摩擦に弱い性質があり、ドライヤーで乾燥すると髪が熱でダメージを受け、舞い上がった髪同士が摩擦を起こしてしまいます。乾かしすぎは頭皮の乾燥にも繋がります。

ここまで自然乾燥とドライヤーを使用したメリット・デメリットを挙げてきましたが、やはりドライヤーを使用しないとデメリットが多いと言わざるを得ません。自然乾燥はキューティクルを剥がすだけでなく、ほかにも髪への悪影響が多いのがデメリットです。

髪は1人あたり約10万本生えてるといわれ、頭皮に密集しています。髪が湿った状態だと雑食が繁殖しやすくなり、自然乾燥だと根元が乾きづらく、雑菌が繁殖しやすくなるのです。頭皮がかゆくなったり、臭いにおいの原因にもなります。

髪の衛生状態が悪いと、抜け毛や脱毛になりかねません。ほかにもふけが増えたり寝癖がつきやすいなど、自然乾燥によるデメリットはかなり多いです。髪の状態を清潔に保つためにも、ドライヤーを使用するのを強くおすすめします。

ドライヤーを使う際は、まずタオルドライしてある程度髪の水分を拭き取りましょう。こうすると、いきなり濡れたままの髪に使うよりも乾くまでの時間を短縮でき、ドライヤーの熱を髪に当てる時間も減らせます。

髪の水分を取るにはタオルで髪をこするのではなく、頭皮をマッサージするように根元から拭くのがポイントです。髪の中間部分から毛先はタオルで包み込んでからやさしくプレスするようにして、水分を拭き取っていきます。

タオルで髪の水分を拭き取った後、ドライヤーをかけていきます。ドライヤーをかける前に、ヘアオイルやアウトバストリートメントなどをつけておけば、髪をダメージから守りやすくなるのでおすすめです。

ドライヤーを「強」に設定し、強めの温風で根元から乾かします。髪をかきあげながら乾かすと、根本が乾かしやすくなるので試してみてください。その際、ドライヤーの温風が一点に集中しないよう、ドライヤーを左右に振りながら全体の8割ほど乾かすのがポイントです。

髪の根本を乾かした後に、毛先を乾かします。温風を「弱」に設定し、ドライヤーを左右に振りながら前髪から乾かしましょう。毛先周辺を乾かす際は髪を下へ引っ張りながら上から下へ、弱めの温風を当てていきます。

その際ポイントになるのが、温風を当てる向きです。髪のキューティクルは、上から下へうろこ状に並んでいます。しかし温風を下から当てるとキューティクルの流れに逆らってしまい、キューティクルがめくれてまとまりにくくなったり髪のダメージの原因となってしまいます。

ドライヤーで髪を乾かすときは、最後まで熱風のみで乾かしてしまうと髪へのダメージが大きくなってしまいます。ここまでの手順で髪全体の流れがまとまり、全体の9割ほど髪が乾いた後は、冷風に切り替えましょう。

最後に冷風で乾かすと熱によるダメージや乾かしすぎを軽減できるだけではなく、髪にツヤを与える効果が期待でき、より仕上がりも良くなります。必ず最後は冷風で乾かして、ツヤのある髪に仕上げてみましょう。

まずは目の粗いコームやブラシなどで、髪をとかしましょう。こうすると自然乾燥後も変な癖がつきにくくなるため、ヘアセットに時間がかかってしまうといった問題を防げます。濡れている髪は傷みやすいため、やさしくとかしてください。

時間に余裕がない時も、根元だけは乾かしてください。根元は雑菌が繁殖しやすい場所です。髪全体を乾かせなくても、根元が乾いていればそれだけで臭いにおいやベタつきを最小限に抑えられます。

ドライヤーが面倒くさい人の理由の多くは、乾かすのに時間がかかる点です。春や夏なら気温が高く自然乾燥でも短時間で乾くので、ドライヤーの必要性を感じないかもしれません。しかし、髪を清潔に保つためにも根元を乾かすのを心がけてください。

湿ったままの髪で日中に外出をするのはあまりおすすめしまません。キューティクルが開いたまま紫外線に当たってしまうと、髪の内部までダメージを受けてしまうからです。洗髪後は頭皮もデリケートになっています。

外出するなら、紫外線の影響を受けにくい夜間がいいかもしれません。しかし、どうしても昼間に外出しないといけない場合もあります。そんなときは、洗い流さないヘアトリートメントを塗るのがおすすめです。髪の水分が奪われるのを防ぎます。

濡れた状態の髪のキューティクルは、開いたままの状態です。ドライヤーを使わずに自然乾燥のみで済ませてしまうと、キューティクルが開いた状態が長く続いてしまうため、ダメージに弱い髪になってしまいます。

キューティクルが開いた状態でダメージを防ぐためには、洗髪後に洗い流さないトリートメントを使用してみましょう。濡れた髪にトリートメントを使うと髪をコーティングし、保護してくれます。とくにオイルタイプはコーティング力がいいので、オイルタイプがおすすめです。

ヘアアイロンをドライヤー代わりにするのはNGです。なぜなら、濡れた髪にヘアアイロンを使用すると髪を傷めてしまう原因になるからです。濡れた髪はキューティクルが開いている状態のため、ヘアアイロンで熱を加えると髪に含まれた水分が蒸発しダメージを受けてしまいます。

髪はダメージを受けると栄養分が流れ出し、枝毛や切れ毛の要因にもなってしまいます。ヘアアイロンで濡れた髪の毛は乾かさないようにしましょう。

自然乾燥は、手間がかからないので非常に楽です。しかし、その分髪への負担が大きくなるのでドライヤーを使う方が圧倒的にメリットが多いです。大切な髪を守るために、ドライヤーの使用を習慣づけましょう。