テレビの音をスピーカーから出す方法・接続方法｜ワイヤレススピーカーのつなぎ方も

大型テレビで迫力ある映像を楽しむなら、音響にもこだわりたいですね。テレビとスピーカーを繋ぐと、重低音や臨場感あふれるサウンドで、映画や音楽への没入感が高まります。

しかし、「繋げ方がよくわからない」「音が出ない」と悩む方や「テレビとスピーカーを繋ぐケーブルは何が必要なの？」「古いスピーカーでも使えるの？」と疑問を持つ方も多いです。そこでこの記事では、アナログ接続も含む、テレビの音をスピーカーから出す方法について解説します。

有線・Bluetoothスピーカーなど種類別のやり方やトラブルの対処法を紹介しますので、参考にしてください。スピーカーとテレビの接続方法は、分かりづらいイメージがあるかもしれませんが、ポイントを押さえれば意外と簡単です。

1本バーのスピーカーで、50～60cm程度の小さめのステレオタイプから、中にサブウーファーを搭載した、2.1~5.1chの大きいもので90cmほどあります。スペースを取らずに、テレビの前に置くだけで効果的に音響を楽しめます。

ただし、サブウーファーがない分、重低音に物足りなさを感じるかもしれません。また、テレビにセットする際に見た目をスッキリさせるのであれば、テレビの幅を超えないものをおすすめします。

サウンドバーにサブウーファーを加えたタイプです。サブウーファーがある分、重低音の響きが増して迫力あるサウンドを楽しめます。また、夜間などの使用で音が気になる方は、重低音を調整できるナイトモード付きがおすすめです。

さらに、バー本体とサブウーファーもワイヤレスで接続できるタイプが多く、配線も少なくスッキリしています。5.1chや7.1chなどの音響効果を実現する、バーチャルサラウンドを搭載したタイプもあり、より豊かな音場が繰り広げられます。

サラウンドとは「取り囲む」意味であり、サラウンドスピーカーは音で聞き手を取り囲む音声の記録再生方法の1つです。センタースピーカーに左右を加えた前面に3つ、後方に2つのスピーカーにサブウーファーをプラスした5.1ch以上のスピーカーをいいます。

さらに、音響効果の高いサラウンドバックスピーカーを加えた7.1chもあります。また、バーチャルサラウンドに対して、これらはリアルサラウンドともいい、迫力のあるサウンドを楽しみたい方におすすめです。

ボードタイプのスピーカーはテレビの下に置くタイプです。耐荷重が30kg程度までのものもあり、テレビの脚のサイズが合えば50インチ以上のテレビも置けます。

2.1～7.1chサラウンドスピーカータイプは限られたスペースで高音質を楽しみたい方におすすめです。本体の幅が50～70cmほどしかなく、最近の大型テレビに対応しておらず種類は減少しています。

テレビ台にスピーカーが付いた一体型のタイプです。テレビを買い替える際に、テレビ台兼用として購入される方も多いです。スピーカーを設置するスペースを確保する必要がなく、レコーダーやDVDプレーヤーなどをそのまま収納できる利便性があります。

音質は前方からのみ出るタイプで、バーチャルサラウンドなどの臨場感あるサウンドはあまり期待できません。あくまで、簡易的なスピーカーとしての位置づけです。

手元スピーカーとは、テレビから離れた場所にいても音量を上げずに、いつもと変わらぬ音量でテレビを見るためのスピーカーです。ワイヤレスのものがほとんどであり、自分の近くにスピーカーを置けるのがメリットです。

夜寝静まった時間でも家族に迷惑をかけずにテレビを楽しみたい・テレビがうるさいと家族にいわれる方におすすめのスピーカーです。接続方法も簡単なので年齢問わず使えます。

デジタル音声を出力する場合は、HDMIや光デジタル端子を使ってテレビとスピーカーを接続します。HDMI端子の場合は、電源や音量などをテレビのリモコンで操作ができるARC対応の機器同士が便利です。最近増えているeARC対応機器の場合、高音質再生が可能です。

光ケーブルを使って接続する場合、デジタル音声に対応していますが、テレビとスピーカーそれぞれのリモコンを使って操作する必要があります。光ケーブルは価格も安くスピーカーに付属で同梱している場合が多いです。

アナログ音声を出力する場合は、テレビのアナログ音声出力にスピーカーのアナログ音声入力を接続します。また、ステレオミニジャックや赤・白の音声ケーブルを使う場合もあります。

以前に使っていた古いスピーカーやアンプなどは、接続端子ごとに最新のテレビに使えるものがあります。まずは、接続端子の確認が必要です。また、HDMIや光デジタル端子が付いていないものは、アナログでの接続になります。

アナログ接続は赤白のRCA音声端子での接続で、接続の仕方は「テレビ→アンプ→アナログスピーカー」の順番になります。テレビ側にミニステレオプラグしか付いていない場合は、変換ケーブルで繋ぐ必要があります。

映像を含め音響機器の進化はここ数年目覚ましく、新しい規格もどんどんと出てきています。特に、数年前のアンプやスピーカーなどは端子の形状も違い、テレビの買い換えと共に処分されてしまいがちです。改めて端子などを確認してください。

コンポのスピーカーをテレビにつなぐ場合、スピーカーがアンプを内蔵しているか確認しましょう。スピーカーがアンプ内蔵なら、コンポなしで直接テレビに接続できます。

アンプ内蔵でない場合、コンポがアンプの役割を果たしているので「テレビ→コンポ→スピーカー」の順で接続可能です。ただし、コンポがAUX端子を搭載している必要があります。

2.4GHz接続のワイヤレススピーカーは、電子レンジなど多くの家電で使われている2.4GHz帯を利用して音声を飛ばします。スピーカーに付属している送信機をテレビに有線接続すると、ワイヤレス接続が可能です。

Bluetooth接続と比べて遅延がないため映像と音声にズレが少なく快適に視聴でき、接続が簡単な点が特徴です。一方、テレビ専用のものが多く、テレビ以外で使えません。また、2.4GHz帯を利用するため他の機器と電波干渉する可能性があります。ノイズが入る場合は2.4GHzの機器と距離を離しましょう。

2.4GHz接続ワイヤレススピーカーの接続方法をエレコムのワイヤレス手元スピーカー「SP-TVWT01C」を例に紹介します。

1. スピーカーに付属の送信機をテレビと有線で接続する
2. スピーカーを付属の充電器で充電する
3. テレビの電源をオンにする
4. スピーカーの電源をオンにする
5. 接続完了

テレビ側に光デジタル端子がある場合、別売りの光デジタルケーブルを用意してテレビと送信機をデジタル接続したほうが、より高音質を楽しめます。

Bluetooth接続するBluetoothスピーカーは安いモデルなら1000円台で購入でき、すでにお持ちの方も多いかと思います。手持ちのBluetoothスピーカーをテレビに接続できれば余計なお金をかけずに済みますが、テレビの音をBluetoothで飛ばすBluetooth接続する場合は、テレビ側がBluetooth接続に対応している必要があります。

現在のところ、Bluetooth接続に対応したテレビは全体の半分ほどで古い機種では非対応です。非対応の場合は、Bluetoothトランスミッターを利用すれば接続できます。

Bluetooth接続のメリットとしては、テレビ以外のスマホやパソコンなどでも使える点が挙げられます。一方、2.4GHzに比べて映像と音声にズレが出たり、慣れないと設定に戸惑う点がデメリットです。

ここではテレビとBluetoothスピーカーを接続(ペアリング)する方法を紹介します。ペアリングの細かな方法はテレビやBluetoothスピーカーごとに異なるため、取扱説明書で確認をしてください。

【テレビがBluetooth対応】

1. テレビの電源をオンにする
2. Bluetoothスピーカーの電源をオンにする
3. Bluetoothスピーカーをペアリングモードにする
4. テレビをペアリングモードにする
5. テレビとBluetoothスピーカーを近づける
6. テレビに表示されるBluetoothスピーカー名を決定
7. 接続完了

【テレビがBluetooth非対応】

テレビがBluetooth非対応の場合、まずはBluetoothトランスミッターを用意しましょう。Bluetoothトランスミッターの価格は安いもので3000円ほど。Bluetoothトランスミッターをテレビに接続して、ペアリングすれば接続完了です。

テレビがBluetooth対応でない場合、別途出費が必要になります。また、Bluetooth接続は2.4GHzに比べて遅延が起きやすいです。そのため、Bluetooth接続できる環境が揃っていない場合は、2.4GHz接続スピーカーをおすすめします。

ここでは、テレビとスピーカーを接続しても音が出ないといったトラブルの対処方法を紹介します。まずは、使用する機械や状況ごとに、ポイント確認しましょう。

始めに確認しておくところは電源です。コンセントが外れていないか、中途半端にささっていないかを確認しましょう。模様替えや掃除などを行う際、スピーカーの位置を少し動かすだけで、コンセントが外れてしまう場合もあります。

次に、確認するポイントはケーブルです。HDMIケーブルは断線したり、脱着をくりかえすとコネクター部分のピンが破損したりします。さらに、光デジタルケーブルは折り曲げや圧迫に弱く、より断線しやすいので注意が必要です。

電源やケーブルに異常がない場合は、機器の故障が考えられます。その場合は、購入店もしくはメーカーに直接問い合わせましょう。いずれにしても、早めの対応をおすすめします。

古いスピーカーやコンポの場合は、テレビ側の接続端子を確認しましょう。最近のテレビはデジタル化に伴い、アナログ出力端子が少ないものや、付いていないものもあります。

テレビがアナログ音声出力に対応している場合、ケーブルがテレビの「音声入力端子」ではなく「音声出力端子」に繋がっているかを確認しましょう。端子がきちんと差し込まれているか確認しておくと安心です。

他にも、アンプの性能によってスピーカーの音が出ない、といったトラブルがあります。アンプによっては、小さな音しか出ない場合もあります。

動画配信サービスの普及が進んでいる中、ネット上のコンテンツをテレビで楽しめるAmazon Fire TV Stickが人気です。しかし、古いアンプではHDMI端子が付いていなくて接続できないケースもあります。

そんなときはHDMI分離機を使うと接続できます。追加の電源が必要で費用もかかりますが、お気に入りのビンテージ機材で動画も楽しみたい方におすすめです。ただ、あまりに安すぎるHDMI分離機では音質が変わる場合もあるため、気を付けましょう。

Bluetoothオーディオ機器とテレビスピーカーの両方から音を出すことができますテレビの音声出力に関する設定の変更をしましょう。国内外メーカー問わずほとんどのテレビで「設定項目」の「音声」から変更できます。

各種スピーカーとテレビの接続の仕方をご紹介しました。古いものから最新のものまで、それぞれ繋ぎ方や、トラブルの対処方法なども参考にしてください。大画面テレビにスピーカーを繋げて、映画や音楽をよりダイナミックなサウンドで楽しみましょう。