電気ポットと電気ケトルの違いは？構造や給湯・沸騰の仕組みもご紹介！

毎日使う電気ポット。好きなときにお湯を使えたり、たくさんのお湯を長時間保温できたりするのが便利ですよね。しかし、構造や仕組みについてはよく知らずに使用している方が多いのではないでしょうか。

また、似た製品としてよく挙げられる電気ケトルとの違いや、それぞれのメリット・デメリットを知りたい方も多いと思います。特に購入や買い替えを検討している方には、どちらが自分のニーズに合った製品かを吟味したい方もいるのではないでしょうか。

この記事では、電気ポットの仕組み・電気ポットと電気ケトルの違い・便利な機能について解説します。ぜひ参考にしてください。

電気ポットは1度に多くのお湯を沸騰させて、その後温度を保ったまま維持できるのが特徴。保温能力が高く使いたいときにすぐ沸騰している状態で使えるため、台所やリビングに据え置いて多人数で使う際に利便性に優れています。

電気ケトルは容量が少ない分、持ち運びに適しています。たとえばコーヒーを淹れたカップをいちいち自室に持ち運ぶのは非効率で、こぼしてしまう可能性もありますよね。その場合、電気ケトルでお湯を持ち運べると便利です。

電気ポットの使用用途はお湯の保温が前提となり、大容量のお湯を長時間保温・維持するのに向いています。対して電気ケトルの場合は、必要な量のお湯をすぐに沸騰させ短時間で使うために使用するのが一般的。保温しておくのには不向きですが、新鮮な水をすぐに沸かせます。

電気ポットは2L～5L程度の、比較的多い湯量を保存できます。電気ケトルのように何度も沸騰させる必要がないので、お茶をいれたりカップラーメンを食べたりとお湯を使う機会が多い方に最適。大容量なので、家族のいる台所やリビングで使う方におすすめです。

電気ケトルは多い湯量には向きませんが、1L程度の少ない湯量を素早く沸かせるのが特徴です。注ぎ口を用途に合わせて選択できるのもポイント。ドリップコーヒーや紅茶など、抽出にこだわりがある方に向いています。

電気ポットの中がどうなっているのか・保温・加熱の仕組みをご紹介します。これをチェックし、自分に合った電気ポットを選びましょう。

電気ポットはコンセントから電気を取り、電熱線を使って加熱を行います。内部に真空魔法瓶を搭載し熱を逃さないため、わずかな電力供給で高い保温性能を保てるのが特徴。近年はコードレスタイプのポットも販売されており、沸騰させたあと電気の供給なしで2時間以上90℃を保てます。

電気ポットの給湯の仕組みはエアー式と電動式の2種類あります。エアー式はプッシュプレートを押すことでポット内圧を高めお湯を押し出す方式で、従来の電気ポットによく使われていました。電源のない場所でも給湯できるのがポイントです。

電動式は給湯ボタンを押して電動ポンプを動かしお湯を出す方式で、最近の電気ポッドはこちらが主流。なお、2種類の給湯方式を使い分けられる電気ポッドも発売されています。自分の使い方に照らし合わせて、適したものを選びましょう。

温度設定機能とはその名の通り、電気ポットの温度を自分の指定した任意の温度にできる機能です。電気ポット内で温度を検知し、設定した温度まで温めそのまま長時間保てるのがメリットです。

電気ケトルの場合、60～70℃の比較的低い温度のお湯を長時間保存するような使い方はできません。お湯の温度が重要になるもの、たとえば赤ちゃんのミルクを作る場合は特に大事な機能です。

蒸気レスは、電気ポット大手のタイガーが生み出した機能です。蒸気を外に出さないために、本体の蓋部分に蒸気をキャッチする構造を搭載。湯沸かし中に発生した蒸気を蓋内部の蒸気キャッチャーに取り込んで冷却し結露させ、水滴となった蒸気を再び内容器に戻す仕組みになっています。

高温の蒸気が出ないので蒸気による火傷をする心配がないため、お子様が使っても安全です。蒸気による結露もないので、本体の置き場所に困らないのもメリット。蒸気が出ないのでカビの発生も防げます。

コードレス出湯は、電源がない場所でも保温・電動式給湯ができる機能。湯沸かし中に本体に自動で充電し、コードを外してもしばらくの間給湯が可能になります。屋内に限らず、野外でお湯を使いたい方におすすめの機能です。

節電タイマーとは、タイマー設定中は通電をオフにし、設定時間後に再加熱し沸騰したお湯がすぐに使えるようになる機能。電気ポットにタイマーが内蔵されており、指定の時間になると通電され沸騰させる仕組みです。使いたいときに効率よくお湯を使え、電気代も節約できる優秀な機能です。

水道水には菌が繁殖しないようにカルキとも呼ばれる塩化石灰が入っています。カルキは人体に影響はありませんが、独特な風味がするためできれば取り除きたいですよね。そこで、カルキ抜き機能がついているポットを使えば、お茶やコーヒーを美味しく飲めます。

電気ポットは熱湯を扱うため、その安全性も大切になります。特に小さなお子さんやペットがいるご家庭ではチャイルドロック機能がついていると安心です。また、空焚き防止機能もあるとうっかり空焚きすることを防ぐこともできます。

手軽にお湯が沸かせて便利な電気ポットですが、安全のために使い方には気を付けなければいけません。熱湯が噴出して火傷を負う危険や、ポットが故障する恐れがあるため、下記事項はやらないように気を付けましょう。

• 水以外の食品を入れて加熱しようとする
• 空焚き防止機能を過信する
• たこ足配線で使用する

ここまで、電気ポットの仕組みや機能について解説しました。電気ポットは大容量のお湯を使いたいときにすぐに使えるその保温能力が魅力。お湯を使うことが多いご家庭では、役立つこと間違いなしのアイテムです。この記事を参考に、自分にぴったりの商品を選んでみてください。