USB対応オーディオインターフェイスおすすめ12選｜USBマイクとの違いは？

オーディオインターフェイスとは、マイクや楽器をPCに繋ぐ機器です。マイクや電子ピアノと接続できるものなどいろいろな種類があり、いざ導入しようとするとPCとオーディオインターフェイスをきちんと接続できるか不安な方もいますよね。

そんなときは、USB接続対応のオーディオインターフェイスがおすすめです。USB入力できる最強オーディオインターフェースは動画配信・宅録・DTMなどで、マイクや楽器とPCを接続する際に重宝します。しかし、モデルによって価格・性能・音質などはさまざまです。

この記事では、USB接続対応のオーディオインターフェイスを選ぶ際のポイントを詳しく紹介します。さらに、USB接続対応のオーディオインターフェイスのおすすめ人気商品も紹介しているので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

オーディオインターフェイスとは、マイクや楽器の音をPCに送るために使用される機器です。また、パソコン内の音をスピーカー・ヘッドホンなどに出力する際にも用いられます。最近では、DTM（PCを使った楽曲制作）のほか、動画配信に使用される場合も多いです。

マイクや楽器は直接パソコンに接続できませんが、オーディオインターフェイスを介せば接続できます。PC内蔵のサウンド関連機能より優れているので、高音質に処理できるのが魅力です。

主に、PC上のデジタル信号（D）とアナログ信号（A）を変換するAD/DAコンバータとしての役割を担います。ほかにも、マイクの音を増幅するマイクプリアンプやDI・ファンタム電源など、モデルによってさまざまな機能を搭載しています。

オーディオインターフェイスと似た機材の1つに、USBマイクがあります。USBマイクとはオーディオインターフェイスを内蔵し、USB端子で接続するタイプのマイクです。一般的なマイクがオーディオインターフェイスを介して接続するのに対し、USBマイクの場合は直接PCに接続できます。

ただしUSBマイクにはデメリットもあり、内蔵オーディオインターフェイスの造りが簡素であるほか、外部のオーディオインターフェイスには接続できません。

オーディオインターフェイスとPCの接続に最も広く採用されているUSB規格ですが、その他の規格と何が違うか気になりますよね。ここでは、主な接続規格であるUSB2.0・USB3.0（3.1）・Firewire800・Thunderboltの4規格の違いについて解説します。

まず、音質面の違いは全くないわけではないですが、大きな差はありません。接続規格による最も大きな違いは、転送速度の違いによって生じるレイテンシー（遅延）の大きさです。転送速度が遅いと、録音時に自分の声や楽器の音が遅れて返ってきます。

それぞれの転送速度は、USB2.0＜Firewire800＜USB3.0（3.1）＜Thunderboltとなります。同じUSB規格でも2.0と3.0（3.1）では、転送速度が大きく異なるので気をつけましょう。

オーディオインターフェイスはPCのOSによって動作条件が異なります。Windows上でオーディオインターフェイスを動作させるには、ドライバソフト「ASIO」が必要です。オーディオインターフェイスの中にはASIO非対応の商品もあるため、購入前に確認しましょう。

Macの場合はASIO対応を気にする必要がないため、好みのものを選んで構いません。

オーディオインターフェイスをDTMや歌ってみた・弾いてみたなど音楽制作に使用する場合、音質は重要です。オーディオインターフェイスの音質を見分けるポイントが、サンプリングレートと量子化ビット（ビットレート）です。

サンプリングレート（kHz）は1秒間のデータ処理回数、量子化ビットは音を再現するための情報量で、どちらも数値が高いほど高音質といえます。高音質にこだわるなら、サンプリングレート192kHz・量子化ビット24bit対応のモデルがおすすめです。

CDの規格は、サンプリングレート44.1kHz・量子化ビット16bitですが、最終的にCD化する場合でも、音質にこだわるなら高いサンプリングレート・量子化ビットでの録音が有効です。

オーディオインターフェイスの入力・出力端子の数や種類は、モデルによってさまざまです。オーバースペックにならないように気をつけ、用途に合わせて選びましょう。

オーディオインターフェイスのマイクや楽器と接続する入力端子をチェックしましょう。マイクとの接続にはXLR（キャノン）端子、ギター・ベース・電子ピアノとの接続にはシールドを挿し込むフォーン端子が必要です。電子ピアノを接続する場合は、ギター・ベースと同様にTSフォーン端子を使用し、オーディオインターフェイスとつなげます。PCで録音する場合は、さらにオーディオインターフェイスとPCをつなげればOKです。

さらに、XLRとフォーンのどちらも使用できるコンボジャックと呼ばれる入力端子もあります。入力端子の数は、同時録音するチャンネル数に合わせて選びましょう。たとえば、ギターとボーカルの同時録音であれば、2つ以上の入力端子が必要となります。

各パートごとにマイクを立てる必要があるドラムの場合は、XLR入力端子が8チャンネル以上あると安心です。また、マイクプリアンプとの接続など機材拡張したい方は、D-Sub端子やADAT端子などその他の入力端子もチェックしましょう。

オーディオインターフェイスの出力端子は、スピーカーや外部機器などの接続に使用されます。スピーカーに接続するだけであれば、LRの2出力で問題ありません。しかし、ライブで同期を流すために使用する場合は最低でも4出力あると安心です。

複数の出力を利用して、演奏者に届ける用と観客に届ける用を独立して出力しましょう。また、ヘッドホンを使用する場合は、ヘッドホン専用端子が搭載されているものがおすすめです。

マイクにはピンポイントの集音が得意なダイナミックマイクと、感度が高いコンデサーマイクがあります。コンデンサーマイクを使用する場合は、「ファンタム電源（＋48V）」と呼ばれる特殊な電力が必要です。

ファンタム電源はオーディオインターフェイス側で送る必要があるので、コンデンサーマイクを使用する方は、ファンタム電源の搭載を確認しましょう。ファンタム電源はたいていのモデルに搭載されていますが、中には非搭載のモデルもあります。

声がメインの動画配信やボーカル・アコギなどの繊細な楽器の録音をする際にコンデサーマイクは欠かせないので、必ず確認しましょう。

ギター・ベースをシールドで直接オーディオインターフェイスに接続して使用する場合、インピーダンスを最適化する必要があります。「Hi-Zスイッチ」が搭載されているモデルであれば、ギター・ベースなどの高インピーダンスの楽器を最適な音質で録音可能です。

Hi-Zスイッチが非搭載のモデルでも録音自体は可能ですが、音痩せなどの音質劣化につながります。

オーディオインターフェイスを動画配信に利用する方は「ループバック機能」を搭載したモデルがおすすめです。ループバック機能は、マイク・楽器の音とPC内の音を混ぜて配信先・通話相手に音を届けます。

最近では、動画配信アプリで同じようにできるため必須ではありませんが、ループバック機能を使えば手元で簡単に操作できます。

動画配信の際に声や楽器の音を加工したい方は「エフェクト機能」を搭載したモデルがおすすめです。音を効果的に変えると、配信をより楽しいものにできます。

中にはライブ用のボーカルエフェクターとしてのほか、本格的な音作りが可能なモデルもあります。また、生配信で使用する場合は、手軽に効果音が出せるポン出し機能を搭載したモデルが便利です。

オーディオインターフェイスの中には、特定の機能を装備したものも多く存在します。『IK Multimeda AXE I/O』はギターのレコーディングに最適なインピーダンスを設定できる機能が搭載されています。

またデジタル技術で補正する機器「DSP」を内包した『Apollo』シリーズや『Arrow』は、パソコンに負担をかけず高品質なエフェクトを使えます。さらにデータ処理に伴う遅延を圧倒的に抑えた『ZOOM UAC-2』など、さまざまなタイプがあります。自分の目的やスタイルに合わせて選んでみてください。

「DAW」とはDTMで用いられる音楽制作ソフトで、業界標準のDAWは「ProTools（プロツールス）」です。オーディオインターフェイスには、DAWの下位グレード版が付属している場合があります。DAWを1つも持っていない場合は、どんなDAWが付属されているかチェックしましょう。

また、DAWによって対応しているOS・CPU・メモリなどが異なる場合があります。お使いのPCで使用できるかも確認しましょう。

「スタインバーグ（Steinberg）」は、MIDIシーケンスソフト・DAWソフト・ソフトウェア・シンセサイザーなどを手掛けるドイツのソフトウェアメーカーです。主に、宅録・DTM・配信に適したスタンダードな機能のオーディオインターフェイスを多く取り扱っています。

また、付属DAWとして国内で高い支持を得ている同メーカーDAW、Cubaseの下位グレードであるCubase AIを付属しています。シンプルながら高音質で必要な機能が詰まっているため、初めて購入する方におすすめのメーカーです。

「ヤマハ（YAMAHA）」は、音響機器・スポーツ用品・自動車部品など幅広い分野を手掛ける日本のメーカーです。充実したフェーダー・ツマミを搭載した、ミキサータイプのオーディオインターフェイスが人気です。

中でも同メーカーのAG 03は、動画配信用オーディオインターフェイスの名機として広く知られています。主に、動画配信で使用したい方におすすめのメーカーです。

「RME」は、高い技術力を有するドイツのオーディオインターフェイス専門メーカーです。プロの音楽制作現場からインターネット配信動画の制作現場など、シーンを選ばず使用されています。

シンプルな機能から充実した入力端子に対応したモデルまで、幅広い製品ラインナップが魅力です。「色づけしない透明なサウンド」をモットーとしているので、原音に忠実なサウンドを求める方におすすめのメーカーです。

「アポジー（APOGEE）」は、1985年創業でアメリカのデジタルオーディオ機器を手掛けるメーカーです。高級感溢れるサウンドと外観のオーディオインターフェイスが、数多くのプロミュージシャン・クリエイター・スタジオエンジニアに人気です。

コンパクトモデルや本格的なレコーディングシステムが組み込める、豊富な入出力端子を搭載したモデルまで豊富に揃っています。ハイクオリティな音楽制作を目指す方におすすめのメーカーです。

中古のオーディオインターフェイスはイシバシ楽器・デジマートといった楽器を扱うリサイクルショップや、ネット上のフリマアプリ・オークションなどで購入できます。新品と比べて低価格で購入できる一方、品質・耐久性といった面では新品に及びません。

また中古品には付属DAW・音源などのソフトが使用できない場合もあるため、初心者のうちは新品を選ぶのがおすすめです。

端子の種類はいくつかあり、用途によって選択肢は異なります。端子の種類と特徴を紹介しますので、用途に合っているかを確認してください。

• XLR端子：キャノン端子とも呼ばれるXLRケーブル用端子
• ライン端子：ヘッドホンに使用する端子でTRS/TSの2タイプがある
• コンボ端子：XLR端子にライン端子機能を搭載したタイプ
• RCA端子：RCAケーブルに使用する端子えオーディオ機器に使用される
• S/PDIFコアキシャル端子：RCAと同じ形状のデジタル端子
• ADAT端子：8ch・44.1Khz・48Khzデジタル音声伝送に使用する
• MIDI端子：MIDI端子鍵盤・MIDI端子機材などに信号を送受信する

オーディオインターフェースへの入力は、接続したい機材・ケーブルの種類・オーディオインターフェイスの入力端子を確認しましょう。種類別に紹介するので参考にしてください。

マイクはXLRオスにXLRケーブルのメスを接続し、さらに、XLRオスケーブルを接続しオーディオインターフェース（XLRメス）に接続します。キーボード・エレキギター・ベースも同じように、接続したい機器＋ケーブル＋オーディオインターフェースを接続すればOKです。

次は、オーディオインターフェースから出力する際の方法を紹介します。ここでは、パソコンとオーディオインターフェースの接続を例に紹介するので、参考にしてください。

アンプ内蔵スピーカーとエフェクターをステレオ接続する場合は、2本のケーブルが必要になります。また、DJミキサーを2ステレオで使用したい場合は、4本のケーブルが必要になるのを覚えておきましょう。

USB接続対応のオーディオインターフェイスは、さまざまなPCとの互換性に優れています。種類は豊富で迷いますが、初めてオーディオインターフェイスを使う方は、USBで手軽に接続できるものが安心です。本記事で紹介した選び方などを参考に、自分にぴったりのUSBオーディオインターフェイスを見つけてください。