エアコンが寒い原因は？｜冷房が効きすぎる・暖房で温まらない時の対策

冷房・暖房に関わらず、エアコンをつけていると寒いと感じる場面はありませんか。寒すぎてエアコンを消すと、逆に暑いと感じる人は多くいます。温度を適切に設定しているにも関わらず、明らかに設定温度よりも寒く感じるのはよく起こる場面です。

からだが冷えてしまうと風邪や体調不良にもつながるため、エアコンが冷えすぎてしまうのは放置できない問題です。設定温度が間違っているなら話は簡単ですが、エアコンが部屋を冷やしすぎてしまう原因はさまざまで、原因ごとに対策が異なります。

そこでこの記事ではエアコンが設定温度以上に部屋を冷やしてしまう原因と対策を解説します。寒いままいると自律神経の病気も引き起こしかねません。そこで、本記事では冷房・暖房それぞれを分けて原因と対策を解説しますので、「エアコンが寒い」とお悩みの方はぜひご覧ください。

夏の暑い日ほど設定温度を低くしてしまうので、部屋が冷えすぎてしまいます。そんなときは設定温度を1度上げましょう。1度上げるだけで体感温度は変わります。

また風量を弱くしたり、風が直接からだに当たらないようにしたりするのもおすすめです。温度設定は適切でも、風が直接からだに当たると寒く感じます。風量や風向きの設定を変更して対策しましょう。

冷たい空気は足元に溜まりやすいので、空気を循環させるのも有効な対策です。部屋の冷え過ぎを防ぎ、体感温度があがります。エアコンの設定やサーキュレーターで空気の循環を行いましょう。

冷たい空気が溜まりやすい場所にサーキュレーターを置くと効率よく空気を循環してくれます。サーキュレーターとの併用方法については以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

エアコンから吹き出す冷風は、思った以上に冷たいものです。暑い屋外から帰ってすぐに涼をとりたい場合には気持ちがいいものの、冷風に長時間当たり続けると身体が冷え切ってしまいます。扇風機のような自然の風ではないので、冷風が直接身体にかからないように風向を工夫しましょう。

エアコンの風を上向きにするだけでもいいですし、サーキュレーターなどで撹拌するのもおすすめです。

エアコンの設置場所によっては、日光がエアコンに当たり、エアコンが計測する温度が実際の室温よりも高くなる場合があります。エアコンによって室温が高く計測されると、設定温度よりも部屋が冷やされてしまうので、カーテンを閉めて、日光がエアコンに当たるのを防ぎましょう。

まずは首やお腹を温めましょう。首やお腹には大きな血管が通っているので、温めると血行が良くなりからだ全体が温まります。首にはネックウォーマーが使えればいいですが、無理な場合はカイロを首のつけ根に貼るのもおすすめです。お腹には腹巻きをしたり、カイロをみぞおち辺りに貼ったりすると効果的があります。お腹は冷えると内臓にも影響を与えるので、しっかり対策しましょう。

温かい飲み物は、からだの中から温める効果があります。夏は冷たい飲み物や食べ物で胃腸を冷やしがちなので、さらにエアコンの風で冷えると体調不良につながります。夏でも温かいお茶やスープを入れたステンレスボトルを持参して、こまめにからだの中から温めるのがおすすめです。夏バテ防止にもなるので、一石二鳥ですよ。

上記の対策をしてもエアコンの寒さに耐えられない場合は、周りに相談しましょう。温度や風量、風向きなどエアコンの設定を変更してもらえたり、席を移動させてもらえたりと、すんなり解決する場合もあります。体調を崩さないためにも、思い切って相談するのも大切です。

先ほども触れたように、夏場に冷房が効いた部屋で寒い状態が続くと体調不良を引き起こします。特に気をつけたいのが自律神経へのダメージです。

本来、夏場は体内の熱を逃すために血管が拡張しますが、寒い部屋にいると熱を逃がさないために血管が収縮してしまいます。これにより血流は悪化し、自律神経はダメージを受けます。また、外と中の激しい温度差も自律神経に影響を与える原因です。

このような自律神経のダメージは、からだの冷え・だるさ・頭痛・食欲不振などの「冷房病（クーラー病）」につながるため用心しましょう。

コールドドラフト現象にはサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させるのが有効です。空気は温度差によって冷たい空気と温かい空気が部屋の中でムラになります。サーキュレーターは部屋の空気を強制的に循環させて、温度ムラをなくせるアイテムです。サーキューレーターによる効果と、置く場所のポイントをまとめました。

サーキュレーターを使用したときの効果

• 床にも温かい空気を届け、床に溜まりやすい冷気をなくす
• 床が温まるので足元が冷えなくなる
• 部屋全体が温まるので節電・節約効果が期待できる

サーキュレーターの効果が高まる置き場所

• 部屋全体を温めたい場合は、エアコンから対角線上の部屋の隅に設置する
• コールドドラフトを効果的に防ぐなら、温かい風が下りてくる場所に設置し、風を壁に向けてあてる

長めのカーテンを使うのも有効です。コールドドラフト現象は暖かい風が冷えた窓に当たって起きる現象なので、暖かい風が冷えた窓に当たらないようにすれば、暖かい風は冷やされません。そのため、長めのカーテンでしっかり窓を覆って、暖かい風が冷やされるのを防ぎましょう。

窓の下にパネルヒーターといった暖房器具を設置するのもおすすめです。窓に当たって冷えた空気を暖房器具で温めれば、コールドドラフト現象が起きても問題ありません。電気ストーブやガスストーブ、石油ストーブはカーテンに着火する危険があるので避けましょう。パネルヒーターやオイルヒーターなど、安全性の高い暖房器具を使ってください。

断熱効果があるものを床に敷くのも効果的です。ウレタンマットやコルクマット、断熱効果の高いカーペットを床に敷くと、床から伝わる冷気を遮断し足元が冷えるのを防いでくれます。また、アルミシートとアルミマットも断熱効果があるので、カーペットと併用すると相乗効果でより暖かく感じます。

室内機の場合、フィルターやフラップなどにホコリが溜まりがちです。ホコリが溜まっていると、暖房の効きや風の通りが悪くなったり、ニオイが気になったりします。室内機の掃除の仕方について次にまとめたので、こまめに掃除しましょう。

室内機の掃除方法

1. フィルターを取り外す前に周辺のホコリを掃除機で吸う
2. フィルターをエアコンから取り外す
3. フィルターを外したあとのフィンのホコリを掃除機で吸う
4. ルーバーも雑巾で拭いて汚れを取る
5. 取り外したフィルター表面から掃除機をかける
6. フィルター背面からシャワーで水洗いする
7. フィルターを乾かす

フィルターのホコリが取り切れない場合は、ぬるま湯につけながら歯ブラシなどでやさしく擦って落としましょう。さらに詳しい掃除方法については、以下の記事で解説しているのでぜひ参考にご覧ください。

室外機は外に設置してあるため、汚れやすいです。汚れやホコリを放置すると目詰まりを起こし、風量の低下や消費電力の増加、故障の原因にもつながります。定期的に掃除して、メンテンナンスしましょう。以下に室外機の掃除方法を紹介します。

室外機の掃除方法

1. 室外機の周りにあるものをすべて移動させる
2. 掃除機やほうきで室外機周辺にたまったゴミを取り除く
3. 熱交換器を保護している網目の間に入ったゴミやホコリを取り除く
4. 目詰まりしていたら、歯ブラシでかき出し、掃除機で吸い取る

掃除が終わったあとは、室外機周辺にできるだけ物を置かないよう、室外機まわりの環境を整えましょう。

ドアや窓にある小さな隙間から冷たいすきま風が入ってくる場合もあります。すきま風対策には隙間テープを使うのがおすすめです。ドアや窓のすきまに隙間テープを貼って埋めておくと、風が入ってきません。同時に、防音や虫よけの対策にもなります。

暖房で部屋が暖まらず寒い場合、エアコン自体のトラブルが原因のケースもあります。中でも気をつけたいのが「冷媒ガス」の漏れや消耗です。

冷媒ガスとは室温を上げたり下げたりする際に必要な物質で、エアコン内を循環しながら役割を果たしています。この冷媒ガスが漏れていたり、消耗していたりするとエアコンが適切に稼働しません。

ガス漏れ・消耗が疑われる場合、素人での点検・補充は専門的知識が必要となるため、業者やプロへの依頼をおすすめします。

暖房をつけていて、突然、暖かい空気が出なくなりエアコンが止まった経験はありませんか？実は、このようにエアコンが停止するのは「霜取り運転」機能によるもので故障ではありません。

暖房をつけると室外機の中の熱交換器に霜が付着してしまいます。霜は故障を引き起こしてしまうため、エアコンは自動で霜を取る「霜取り運転」を開始し、運転中は暖かい空気を送れません。

霜取り運転は10分～20分で終了しますが、霜取り運転の回数を減らしたいなら、以下の方法を試してみましょう。

• 暖房の設定温度を下げる
• フィルターをこまめに掃除
• 室外機の周りに物を置かない

※10～20分で霜取り運転が終了しない場合は、故障の可能性があるので点検を依頼してください。

霜取り運転については、以下の記事でより詳しく解説していますので、気になる方はこちらもぜひ参考にしてください。

冷房も暖房も温度調節はエアコンに任せるのがおすすめです。冷房で寒くなったから、暖房で暖かくなったからといってエアコンを切ると、次にエアコンを入れたときに多くの電力を使ってしまい電気代が余計にかかります。

エアコンは設定温度に到達すると自動的に運転を止めたり超微風にしたりと、その都度最適な運転をしてくれます。エアコンに任せれば室温の変化も少なく、無駄な電力消費をしません。温度調節したい場合、頻繁にエアコンをONOFFするのは控えましょう。

エアコンを使う際、冷房も暖房も寒くなる要因はさまざまです。寒いと感じたら、本記事の対策を試してください。冷房も暖房も適切に使って、室内で快適に過ごしましょう。