中古のエアコンを購入する注意点を解説｜中古販売やリサイクルショップで買う相場も

夏場や冬場に欠かせないエアコンは、新品で購入したい方も多いですよね。しかし、新品となるとそれなりに値段が張ります。予算を抑えたい方は、中古エアコンの購入を検討するのも1つの方法です。

中古エアコンとはいえ、使われていたままの状態で販売しているわけではなく、きちんと整備・清掃されてから販売されています。そのうえ、1つ前のモデルなら最新モデルとの性能にそこまで差がありません。

性能がさほど変わらないエアコンでも、中古だと新品に比べて6割以上安い価格で購入可能です。今回は中古エアコンの価格の相場・選ぶ時の注意点・取り付け工事についてなど、詳しく紹介するのでぜひ参考にしてください。

中古エアコンを選択肢として考える上で、メリットとデメリットをそれぞれしっかりと知っておきたいですよね。価格やその他の視点から、メリットとデメリットを紹介します。

まずは、メリットを見ていきましょう。一般的に中古品のメリットは新品に対して価格が安いところですが、中古エアコンも同じです。製品の製造年・傷よごれ等の状態にもよりますが、新品の半額程度で購入できる場合もあります。

また中古品は品質や保証が心配ですが、中古エアコンの場合、購入店によっては店舗保証が付いてくるのもあります。中古品はメーカー保証は切れているものが大半ですが、販売店の保証が付けば安心ですよね。保証も付いて安く購入できる場合があるのが中古エアコンのメリットです。

次にデメリットを紹介します。電化製品は耐用年数が決まっているので、中古品は購入時にすでに残り耐用年数が少ない点がデメリットとしてあげられます。中古品を安く購入しても、買い替えまでの年数が少ない点を念頭に置いておきましょう。

また、購入店舗によっては保証が付かないので、後に修理費用が発生する場合があります。フリマやオークションで購入すると、別途エアコン設置費用や送料もかかるので、本体価格の追加費用の用意が必要です。冷媒ガス漏れ等の品質リスクもありますので、しっかりした業者選びが大切なのも覚えておいてください。

中古エアコンが新品に比べてどれほどお得に購入できるか分からない方のために、販売されているエアコンの新品・中古価格の相場をまとめました。エアコンで有名な5つのメーカーを例として挙げたので、ぜひ参考にしてください。

上記の表を見ると、中古価格は新品価格より半分以上安く購入できるのが分かります。とくに畳数が大きいものほど割引率が高いので、リビング用など広い部屋に設置するエアコンを探している方は特におすすめです。

エアコンの相場については、以下の記事でも詳しく解説しています。

中古エアコンを購入するときは、保証書の有無と保証期間内であるかどうかを必ずチェックしましょう。メーカー保証が切れている場合、故障したら修理代が全額負担となります。エアコン本体の保証期間は、一般的には購入日から1年間のものが多いです。

しかし、中古エアコンは購入されてから1年以上経過している製品が多いので、本体の故障は実費になる場合が多いです。しかし、冷媒回路については多くのメーカーが5年間の保証期間を設けているので、冷媒回路の修理に関しては保証期間以内の場合があります。

万が一故障した場合を考えて、購入するときはメーカー保証期間内のものを選ぶか、中古エアコンに保証をつけてくれる販売店で購入するのがおすすめです。

中古エアコンの中には「冷媒ガス」が漏れている製品があります。これは、空気を温めたり冷やしたりするために必要なものです。エアコンを取り外す時に、冷媒ガスを室外機に回収する作業が正しく行われていないと漏れてしまいます。

冷媒ガスが抜けていると空気の温度調整ができないため、ガスの補充をしなければなりません。補充するのに15,000円程度かかるので、余計な出費となってしまいます。

冷媒ガス漏れがないエアコンを見分けるには、「ガス回収済み」と表記されている製品かどうかチェックしましょう。また、販売元にエアコン業者が取り外したものか確認してください。

中古エアコンは、前の持ち主に使われた後なので新品と違い汚れています。基本的に、中古エアコンはクリーニング済のものが多いですが、中にはクリーニングされていない汚いエアコンもあるので注意してください。

また、内部がクリーニングされていないエアコンは、カビや雑菌が繁殖して嫌なにおいやアレルギーを引き起こす原因になります。においや身体に異変がある場合はエアコンのクリーニングが必要となり、10,000円ほどの費用がかかります。

クリーニング費用は高いので、購入するときは「クリーニング済」「内部洗浄済み」など表記されているものを選んでください。

中古エアコンを購入するときは、本体に汚れがあるかどうかもチェックしましょう。また、エアコンの室内機本体は隠せないので、汚れていると部屋全体が不潔なイメージになります。

中古品の場合は以前の所有者が使った後なので多少の擦れ傷などは仕方ありませんが、なるべく美品のものを選ぶのがおすすめです。また、黄ばみがないかもチェックしましょう。

中古エアコンを購入するとき、付属品が揃っているかチェックするのも大事です。特に通販で購入する場合、届いたらリモコンがなかったなどトラブルの原因になります。また、不足しているものがあれば、自分で追加購入しなければならず費用がかさみます。

付属品の中でも特に注意したいのが「背板」パーツです。これは、室外機とエアコンを取り付けるために必要なパーツなので、欠品していた場合は各メーカーに直接問い合わせて取り寄せてもらわなければならないので注意しましょう。

通販やフリマアプリ、オークションなどでエアコンを購入すると送料がかかります。エアコンを注文する前に送料がいくらかかるのか必ずチェックしましょう。販売サイトでは、本体のみの価格を記載している場合が多いです。

最安値と記載されていても、送料を足すと実質最安値ではない場合もあります。これだと、結果的に損してしまうので本体価格+送料で購入金額を計算して選んでください。

リサイクルショップが近くにある場合は、店を覗きましょう。通販と違い、実物を見られるので本体の汚れや内部の汚れを自分の目で確認できます。

また、リサイクルショップによっては最低1年間の保証が付いているのも嬉しいポイントです。クリーニング済で検品されているものが多いので、安心して使えます。

リサイクルショップは、中古エアコンを購入した場合に不安な取り付け工事の手配も行ってくれます。また、そのまま持って帰りたい方には「軽トラ無料貸し出し」サービスがあり、持ち帰るのが難しい方には配送サービスがあるので、自分に合ったサービスを活用しましょう。

エアコンの中古専門販売店は、品揃いが豊富なので自分の探しているエアコンを見つけやすいのが特徴です。家庭用だけではなく業務用エアコンも取り扱っている場合が多いので、業務用エアコンを探している方にもおすすめです。

エアコンの中古専門なので、洗浄・整備・点検が丁寧にされています。販売店によって最大3年間の保証期間が付いてくるのもポイントです。トラブルが起きた時の修理・メンテナンスも対応してくれるので、安心して購入できます。

中古エアコン通販サイトもチェックしてみましょう。中古エアコンをメインに、型落ち品や新古品のエアコンを専門に扱っています。サイト運営者はリサイクルショップやエアコン販売業者の場合が多いですが、購入後の保証などはエアコン専門業者の方が充実しているので、業者によるサイトを選んだ方がより安心です。

中古品や型落ち品を扱っているので、価格が安いのが特徴です。エアコン販売業者であれば、充実した保証も付いてくる場合があります。買取を行っている場合もあるので、気になったら問い合わせしてみましょう。

フリマアプリやオークションの多くは、ストアからの販売ではなく個人取引になるため、クリーニング済でないものや付属品が欠品している場合があります。

また、個人での取引になると「保証が付かない」「トラブルに対応できない」「メンテナンス不可」など問題が起こる場合が多いです。このように、フリマアプリやネットオークションで購入するなら注意すべき点がたくさんあります。

リサイクルショップや販売店よりも本体価格を抑えて購入できますが、トラブルが起きやすい購入方法でもあるので、気を付けて利用しましょう。

中古エアコンを購入する場合、販売店で購入すると取り付け工事までやってくれる店が多いです。しかし、フリマアプリやオークションなどで購入した場合、取り付け工事はどこに依頼したらいいのか分かりませんよね。

その場合は中古エアコン取り付け業者を探しましょう。また、取り付け工事は業者によって料金が違うので、依頼する場合は複数の業者に見積を出してもらい、料金を比較するのが大切です。

業者に頼んだ場合の相場としては7,000円～15,000円程です。また、取り付け工事によっては追加工事が必要となる場合があるので、相場より多めに見積もっておくと安心です。エアコンの取り付けについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

中古エアコン以外にも、型落ちモデルや展示品のエアコンなら安く購入できます。ここでは、それぞれのエアコンの相場について詳しく解説します。

型落ちエアコンは、最新モデルの前の製品を指します。最新モデルが販売されたら、旧モデルは「型落ち」製品となり、家電量販店などで在庫処分セールが行われ価格が下がります。

中古ではなく新品を購入できるので、新品エアコンが欲しい方におすすめの購入方法です。また、最新モデルではなくてもいい方にもおすすめです。販売当初の価格から3～4割程度値引きされています。

下記に適応畳数別の相場をまとめたので、参考にしてください。

展示品のエアコンも、新品ながら安く購入できます。店内に見本として置いているものが多く、通電していないので内部が汚れていません。展示品なのでキズやへこみが気になる場合は、よくチェックして購入しましょう。

展示品ですが保証はついており、故障した場合は新品と交換してもらえる場合もあります。しかし、展示品を購入する場合は、説明書がなかったり外箱がなかったりするなどのデメリットもあります。

説明書はネットでも確認できますし、外箱はゴミとして捨てる場合がほとんどなのであまり気にしなくても問題ありません。ただし、リモコンがない、本体に傷やへこみがある場合はやめておくのが得策です。

窓用エアコンの中古品もリサイクルショップやフリマアプリで購入可能です。窓用エアコンを新品で購入しようと思ったら30,000～70,000円程の予算が必要です。しかし、中古なら、モデルによっては20,000円台で購入できます。

窓用エアコンは通常のエアコンとは違い、壁に穴を開ける必要も工事も必要ありません。そのため、賃貸住宅の方や予算を抑えて設置したい方、室外機を設置する場所がない方におすすめです。広い部屋には向きませんが、ちょっとした空調機が欲しい方はぜひチェックしてください。

中古エアコンは汚い・性能が悪い等のイメージがありますが、ちゃんとしたお店で購入すれば外・内部はきれいに掃除・整備もされているので性能に問題はありません。予算を抑えたい方は、ぜひ中古エアコンをチェックしてください。