エアコンの冷媒ガスとは?|冷える仕組みからガス漏れ対処法まで解説

エアコンの配管には冷媒ガスが巡っており、漏れるとエアコンとしての機能を果たせなくなります。冷媒ガスが漏れる原因としては寿命や故障が挙げられますが、異変を感じたら早急な対応が必要です。この記事ではエアコンの冷媒ガスが漏れる原因や正しい対処法を詳しく解説します。

2022/08/01 更新

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エアコンがあると夏も冬も室内で快適に過ごせます。エアコンの冷媒ガスは室外機と室内機を繋ぐ配管の中を巡回しており、室温を上げたり下げたりするのに貢献しています。ガス漏れしてしまったエアコンはその役割を果たせません。

 

しかし、エアコンの冷媒ガスはまれに漏れ出してしまいます。原因は寿命などいろいろありますが、冷媒ガスが漏れたエアコンはそのまま使い続けられません。修理で対応できない場合はエアコンの買い替えが必要です。

 

また、エアコンの冷媒ガスには種類があり、製造年が新しいエアコンほど環境に優しい冷媒ガスを採用しています。そこでこの記事では、エアコンの冷媒ガスが漏れる原因と症状、正しい対処法まで詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。

エアコンは冷媒ガスが熱を奪う力を利用して部屋の温度をコントロールしています。冷媒ガスが熱を奪えるのは圧力をかけて液体になった際に熱を放出し、逆に液体から気体になった際に熱を奪う性質を持っているからです。

 

  • 暖房時:室外の熱を奪って室内に放出する
  • 冷房時:室内の熱を奪って室外に放出する

 

室外機と室内機には「熱交換器」があり、冷媒ガスが運んだ熱をやり取りしています。この働きにより、エアコンは室内の温度を上げたり下げたりできる仕組みです。

エアコンの冷媒ガスが漏れると、正常なエアコンには見られないさまざまな症状が現れます。実際に冷媒ガスが漏れた場合、エアコンの動作や室外機などに異常が見られます。具体的にどのような症状が出るのか紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

【目次】

冷媒ガス漏れが原因で起こる主な症状は、以下に挙げる3つです。

 

  • 冷房にしているのに、ぬるい風しか出ない
  • 室外機の配管に霜が付いている
  • 熱交換器に霜や氷が付いている


冷媒ガスが漏れているとわかったらそのエアコンの使用をやめ、早急に業者に修理を依頼してください。そのまま使い続けると快適に過ごせないだけでなく、エアコンそのものの故障につながる可能性があります。

冷媒ガスには毒性がないので、もしエアコンから漏れた冷媒ガスを浴びたり吸ったりしても、人体に直接的な影響はありません。しかし、冷媒ガスに使用されている「フロン」は、オゾン層破壊への影響が指摘されています。

 

オゾン層破壊は地球温暖化に大きな影響を及ぼしています。つまり、冷媒ガス漏れは環境への悪影響につながるのです。いくら人体には毒性がないとはいえ、冷媒ガス漏れが見られた場合は放置せず早急に対処しましょう。

エアコンがガス漏れする原因は、主に以下に挙げる4点があります。どの場合も修理か買い替えが必要です。

 

【目次】

ガス漏れの原因で最も多いのは、エアコンの設置や移設工事の時における配管の取り付け不備です。ネジの締め方が緩かった程度であればネジを締め直して冷媒ガスを補充するだけで解決しますが、配管の接続ミスであった場合は配管の接続からやり直す必要があります。

 

冷媒ガス漏れの原因として設置時の工事不備や配管ミスを疑った場合は、速やかに業者に連絡しましょう。明らかな工事の不備なので、無償でやり直してもらえる可能性があります。

エアコンの配管が損傷する原因には、施工時に工具等で配管を傷つけた、あるいはエアコンそのものが経年劣化して配管が傷みやすくなったなどが考えられます。いずれの原因でも、配管が損傷した場合は配管そのものの取り換えが必要です。そのため、修理費用が高くなる可能性があります。

 

また、経年劣化が原因で配管が損傷した場合は、修理しても日が浅いうちにまた他の場所がガス漏れする可能性があります。修理しても改善が見込めない場合は、新しいエアコンを購入・設置しましょう。

エアコンの室内機と室外機は、配管で繋がっています。配管と室内機・室外機を隙間なく繋ぐためには「フレア加工」と呼ばれる特殊な処理が必要です。しかし稀にこの処理がきちんとできていないために、冷媒ガスが漏れる場合があります。

 

この場合も、問題解決には配管の繋ぎ直しと冷媒ガスの補充が必要になるので、それなりの修理費用が必要です。また、このミスは素人が施工したために起こる場合がほとんどですが、業者が施工した場合でも起こる可能性があります。

エアコンが故障すると、冷媒ガス漏れする可能性が非常に高くなります。また冷媒ガスが漏れることが原因でエアコンの故障につながる恐れもあるので、気が付いたらすぐに業者に連絡してください。

 

冷媒ガスのガス漏れによりエアコンが故障するのは、熱のやり取りが上手くできなくなるからです。また、エアコンの機器は故障しますが、冷媒ガスは劣化することがないので半永久的に使えます。

エアコンの冷媒ガス漏れは、特別な道具が無くても簡単に確認できます。以下の手順で確認し、エアコンの不具合を感じたら試してください。

 

  1. 冷房を15分入れっぱなしにする
  2. 部屋が冷えなかったら配管を見に行く

 

配管に霜が付いている、あるいは配管が温かいままなどの症状があったら、ほぼ間違いなく冷媒ガス漏れだと判断できます。霜でなく水分がついていたら正常です。ちなみに冷媒ガス漏れが発生している場所は、配管の1か所だけである場合がほとんどです。

冷媒ガスの充填は素人ではできません。有料になりますが、必ず専門の業者に依頼しましょう。冷媒ガスを扱うには専門の知識や技術に特別な工具が必要です。万が一扱い方を間違うと、爆発や火災を引き起こす可能性があるため大変危険です。

 

エアコンに限らず電化製品の冷媒ガスは、完全に回収したうえで適切に廃棄しなければならないと法律(改正フロン抑制法)で定められています。違反すると罰せられますので、自分に冷媒ガスの知識や技術がない限りは絶対に扱わないようにしましょう。

エアコンの冷媒ガスの補充は有料になりますが、必ず専門業者に依頼してください。エアコンの冷媒ガスには種類があるので、こちらも併せて解説します。

 

【目次】

エアコンの冷媒ガスは、エアコンの製造年によって種類が異なります。現在家庭にあるエアコンに使われている可能性がある冷媒は以下の表の通りです。

 

冷媒の分類 具体的な冷媒の名称 特徴
CFC(クロロフルオロカーボン)

R12、R502等

エアコンから冷蔵庫まで幅広く使われていた。しかしオゾン層破壊度が高いため1995年製造を中止された。
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン) R22等 以前はエアコンによく使われていた。水素を含むためオゾン層破壊度が少し低い。
HFC(ハイドロフルオロカーボン) R410A、R32、R404A等 塩素を含まない。ルームエアコンはR410Aが多い。オゾン層への影響は少ない。

 

フロンガス(R22)は2015年以降規制が厳しくなり、2000年以降のエアコンには採用されていません。また、近年はオゾン層に全く悪影響を及ぼさず、しかも扱いやすい新冷媒「R23」を採用した商品が主流になってきています。

エアコンの冷媒ガス補充作業にかかる費用は業者にもよりますが、14,000~25,000円が目安です。これに出張費(2,000円程度)がかかる場合もあるので、もう少し高く見積もっておきましょう。料金の内訳は大体以下のようになっています。

 

  • 調査費用・・・6,000円程度
  • 冷媒充填料・・・8,000円程度
  • 真空引き(冷媒ガスを完全に抜き取る作業)・・・8,000円程度
  • フレア再加工・・・3,000円程度

 

近年はネットで修理業者を探す人も多くなり、トラブルも増えています。中には10万円もの高額請求をする業者もあるので気を付けましょう。修理や冷媒ガスの補充は、できれば名前を知っている安全な業者に依頼する方が安心です。

エアコンは約10年で寿命を迎えます。冷媒ガス漏れは寿命のサインでもあるので、万が一漏れが発生したら、そのエアコンをいつ購入したか確認してください。寿命を迎えたエアコンは修理できず、古い商品だとメーカーも部品を取り扱っていない可能性があります。

 

寿命と判明したら、迷わずに買い替えましょう。エアコンの冷媒ガスは製造年が新しいほど環境に優しいものが採用されています。また、新しいエアコンは今までのエアコン以上に省エネ仕様です。以下の記事では、エアコンの寿命について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ガス漏れしていないのにエアコンの調子が悪いと感じる場合があります。冷媒ガスが漏れてしまう以外にどんな原因が考えられるかを紹介します。

 

  • ほこりの溜まったフィルタ
  • 室外機に直射日光が当たっている
  • 室外機の周辺に物があふれている
  • 室外機の送風ファンが汚い

 

フィルタやファンにほこりがたまっていると動きが悪くなりますし、室外機の熱が逃げないような環境であればエアコンの効きは悪くなってしまいます。また運転ランプが点滅している場合は不調のサインですから確認が必要です。電源を一度抜くと解消する場合もあります。

エアコンの冷媒ガスが漏れた場合は自分で何とかしようとせずすぐ業者に連絡してください。また、エアコンや冷蔵庫など、冷媒ガスを使っている家電は家の中にたくさんあります。どんな家電でも異常に気づいたらその時点から使用を中止し、適切な対応を取りましょう。