エアコンのドレンホースの掃除方法｜延長・交換のやり方と室外機の虫対策も

エアコンが空気を冷やす時には、冷たい窓ガラスに結露（水滴）ができるようにエアコン内部の熱交換器にも結露ができるもの。この結露を「ドレン」と呼びます。また、このドレン水をエアコンの外へ出す管を「ドレン管」「ドレンホース」と言います。

そして、エアコン内部のドレン水をためる受け皿を「ドレンパン」と言います。エアコンの水漏れはドレンホースが詰まっている時に、うまくエアコンから排水されない場合に発生します。エアコンの故障を防ぐためにも、ドレンホースのメンテナンスは必須です。

また、ドレンパンを掃除をしないとエアコンの臭いの原因となります。ドレンホースのお手入れは自分でやろうと思えばできる作業です。この記事では、ドレンホースのお手入れ方法や交換方法、室外機のホースの延長方法を詳しく紹介するので、ぜひご覧ください。

エアコンで空気が冷えた時には、熱交換器に水滴（ドレン）が発生します。ドレンは受け皿であるドレンパンに落ちてたまり、ドレンパンにたまった水はドレンホースを通して外部に排出されます。このドレンパンはエアコン内部の下方にあるものです。

ドレンホースは室内のエアコンから室外機のそばまで通っています。そのため、このホースの中で汚れが固まったり、虫が入ったりすると詰まりが発生します。エアコンの水漏れの原因の多くはドレンホースの詰まりによるものです。

ドレンホースは、エアコン本体から壁のダクト穴に向かっているホースです。パッと見るだけではよくわかりませんが、ドレンホースは必ずどこかにあります。ただし、探しにくい場合があるので以下で詳しく説明します。

エアコンの配管は、通常工事では室内機と室外機をつなげる2本1対の冷媒管(冷媒ガス用で分厚い被覆に覆われてる管)とドレンホースの、まとめて3本に電線を加えたものが保護テープで巻かれているケースが多いです。

ただし、ダイキンの「うるさら」シリーズで加湿機能があるタイプのエアコンを使用している方は、かなり太い「加湿用パイプ」が付いているためわかりにくい場合があります。

ドレンホースの詰まりは、室外機の近くにある出口付近や排水口付近の場合が多いです。しかし、ホースの奥深い部分に泥汚れが固まっている場合や、虫が入り込んでいる場合があります。以下で、自分でできるお手入れ方法を紹介します。

ドレンホースとは、室外機のそばにある細く穴が開いたホースです。ドレンホースのお手入れ時にまず確認したいのが、排出口です。排出口がふさがった状態になっていると、いくらドレンホースをお手入れしてもエアコンの水漏れの原因になってしまうので、必ずチェックしましょう。

ドレンホースの排出口の位置が悪いとうまく水が排出できず、内部に水が溜まりやすくなってしまいます。すると、内部に蓄積された水が漏れてしまうのが、水漏れの原因です。この問題を解決するには、排出口の位置を変えましょう。

スムーズに水が排出するように、ホースの口の部分の位置を変えておけば、水漏れトラブルを予防できます。

ドレンホースの内部にゴミが溜まっている場合も、排水処理がうまくいかなくなるため水が溜まって水漏れを起こしやすくなります。ドレンホースの奥まで入り込んだゴミを取り除くのは難しいですが、最低でも古い歯ブラシや割り箸などを使って届く範囲のゴミは取り除きましょう。

これだけでもドレンホースの詰まりを取れるので、排出口の塞がりも解消できます。

排出口の部分だけではなく、ドレンホースの内部まで汚れやゴミが入り込んでしまった場合は、別の方法でお手入れをしましょう。以下に挙げる専用の「ドレンポンプ」または掃除機を使うと、なかなか届かない部分に溜まった汚れも取り除きやすくなります。

排水口近くのホース内でたまったゴミは奥深い部分ではないため、割りばしや古い歯ブラシで汚れをかき出して取り除けます。砂や泥のかたまりはこの方法だけで取れます。ドレンホースの奥深い部分にたまったゴミは、内部を掃除できるグッズ「ドレンポンプ」を使います。

ドレンポンプはホームセンターや通販などで1,000円~3,000円程度で購入できます。ポンプの口にドレンホースの排出口をピタッとはめ込んでハンドルを引くと、ドレンホース内部のゴミがドレンポンプにたまります。

ドレンポンプ内のゴミはポリ袋でハンドルを押して捨てます。もう1度行う際は、必ずホースからドレンポンプを離した状態で、ハンドルを押し込んでおく必要があります。

ドレンポンプの代わりに家にある掃除機を使って、ドレンホース内のゴミを吸い取る方法があります。注意点としては、ドレンホース内の水部を掃除機で吸うと掃除機内部に水が入りこみ、乾湿両用タイプの掃除機以外は故障してしまう可能性があります。

エアコンを3日ほど使用していない状態で、ドレンホースに水がたまっていない状態を見計らって行いましょう。ドレンホースの排水口に手ぬぐいやガーゼなどの通気性のある布を巻き付け、ヘアゴムや輪ゴムで止めます。

布を巻き付けた排水口に掃除機のホースをあて、掃除機で2秒か3秒ほど吸引したらすぐに離します。

ドレンホースは、ホームセンターや通販で入手可能です。1m・2m・3m単位で販売されている場合が多いですが、長いものでは50mもあります。長いホースでも、必要な分だけハサミで切って接続して使用できます。

ドレンホースの交換は、自分で配管のテープをはがして新しい市販のホースに交換する必要があります。配管カバーがついてる場合は外のは簡単ですが、被覆テープをホースの継ぎ目まではがしたり巻き直したりする作業は非常に大変です。

それでも、自分でドレンホースを交換したい場合は、まず以下のものを用意しましょう。

• ドレンホース
• 被覆テープ
• 防虫キャップ(昆虫の侵入防止)
• 連結用の絶縁テープ(ビニールテープ)
• カッター
• 脚立（高い位置につなぎ目がある場合必要に応じて）
• ジョイント（必要に応じて）

ドレンホースの交換は、以下の手順で行います。

1. ドレンホースを見つけ、被覆テープをはがす（ドレンホースは室外機への他の配管と一緒に設置されている洗濯機のホース状のもの）
2. 被覆テープをホースの継ぎ目まではがす
3. 古いホースを外して新しいホースをつなぐ（この際ジョイントを使っても可能）
4. ドレンホースと他の配管をビニールテープで仮止めしてまとめる
5. ドレンホースと他の配管を被覆テープで巻いて雨風が当たらないようにする
6. ホースの先を地面につけないようにして防虫キャップをはめて完成

継ぎ目が高い位置にある場合、作業しにくいかもしれません。また、年数の経過によってホースのプラチックが劣化してる場合があり、ホースを触るだけでポロポロ割れる可能性もあります。十分注意しながら作業をしましょう。

ドレンホース内部の掃除や交換を自分でやろうとした時、高い場所であったり他の配管との区別が難しかったりします。無理な作業はケガやエアコンの故障につながるので、と自分でできそうにない場合は専門業者に依頼しましょう。

ベランダに出されているドレンホースが短く設置されていた場合、ベランダホースからの水で庭が水浸しになったり、ベランダの側溝に水が常にたまった状態で苔が生えたりと悪条件となる場合があります。

そのままの状態では、夏場にはたまった水から蚊や悪臭が発生してしまいます。そんな時には、ドレンホースをベランダの側溝の排水口辺りまで延長しましょう。ベランダ全体や側溝が汚れずに済み、排水口にダイレクトにドレンが流れる状態になります。

ドレンホースを延長する作業のやり方は交換よりも簡単で、ドレンホースを接続パーツを介してつなぐだけです。

ドレンホースを延長するには、以下のものを用意します。それぞれの役割とおおよその価格も併記するので、参考にしてください。

• ドレンホース：古いドレンホースとつなぐもの。300円～
• ドレンホースの接続パーツ：古いドレンホースを新しいドレンホースを接続するためのもの。100円～
• ビニールテープ：接続パーツを固定するためのもの。100円～
• エアカットバルブ：ドレンホース内の空気の逆流を防ぐもの。850円～

ドレンホースの延長のやり方は、以下の手順です。

1. ドレンホースをカットする
2. 接続パーツにホースを取り付ける
3. 新しく購入したホースを接続する
4. 接続パーツとドレンホースをビニールテープで固定する
5. エアカットバルプをホース先端につける
6. ホースを結束バンドや針金でベランダの柵に固定する

ドレンホースが地面につくと、水が逆流したり虫が侵入したりと詰まりの原因になります。またホースが地面につくと、ホース自体に苔が生えて腐食する原因になります。ホースの交換と延長どちらの場合も、ドレンホースを地面につけないように注意してください。

地面についている場合は今あるドレンホースを適切な位置でカットし、延長ホースを接続しましょう。そして、適切な場所にドレン水を排出できるようにしてください。

ドレンホースを自分で交換する場合、費用は材料費のみです。業者にドレンホースに交換を依頼した場合の相場は、約5千円～2万円です。費用はエアコンの設置場所や機種、取付内容によって変わります。作業する際、長い配管が必要、取付場所が困難な場合は別途料金が発生する場合があります。料金について不安な方は、事前に相見積もりを取るのがおすすめです。

室外機側にあるドレンホースから虫が侵入してくるケースがあります。ドレンホースは室外と室内をつなげているため、ドレンホースを通して室内にゴキブリのような虫が侵入してしまう可能性も考えられる上、虫が入ってホースが詰まるとエアコンの故障原因にもなります。

そこで、ドレンホースへの虫の侵入を防ぐための便利なグッズを紹介します。

ドレンホースの汚れや詰まりの問題には、普段あまり気づかないかもしれません。部屋の中に虫が侵入したり、ベランダの室外機下が水浸しになったりしていたら注意が必要です。定期的にドレンホースとドレンパンをチェックし、快適にエアコンを使いましょう。