買ってはいけないエアコンメーカーはある？｜ダイキンや東芝は大丈夫？

エアコンは家電の中でも高価な上に、自分で取り付けができない家電です。壊れるまで使う人が大半ですが、買ってから10年くらい経過していれば、「省エネの観点からも買い替えようかな」と考えますよね。

エアコンは買い替えると長い期間使うため、失敗は許されない家電といっても過言ではありません。せっかく買い替えるなら、機能や適用畳数など各メーカーの最新エアコンを徹底的に比較して、自分に合ったエアコンを購入したいですよね。

この記事では、買ってはいけないエアコンメーカーや壊れやすい製品はあるのか？について解説します。また、東芝など有名メーカーの製品の特徴を見比べた上で、おすすめの最新機能をご紹介します。三菱のビーバーエアコンなど大手8社の最新シリーズを比較し、後悔のないようにエアコンを選びましょう。

最新エアコンで、買ってはいけないメーカーや壊れやすい製品の特徴や理由は、以下のとおりです。

• 値段が安すぎるメーカー

購入して1年以内に故障した・室外機の音がうるさくて近所迷惑になる

• 中古のエアコン

保証期間外で故障しても修理ができない・部品の在庫がない

• シェア率が低すぎるエアコンメーカー・プライベートブランドのエアコン

故障した場合は新品交換となる場合が多く、修理をしてくれないケースが多い

• 口コミが極端に少ないエアコンメーカー

実際に使用した口コミがないと購入するにも不安

エアコンは構造が複雑なので、壊れにくさ・保証・サポートを重視ししたいなら大手メーカーのものを選びましょう。ただ、大手メーカーのエアコンも性能に得意・不得意とする部分があるので、自分のニーズに合った商品を選ぶことが大切です。

ここでは、大手のエアコンメーカーであるアイリスオーヤマ・ダイキン・日立・三菱・東芝・シャープ・パナソニックの特徴や機能の違いについて、比較しやすいように表にまとめています。どのような機能を重視したいか明確にすると、選びやすくなります。ぜひ参考にしてください。

エアコンは家電の中でも、アンペア数が大きいのが特徴です。適用畳数やモデルによってアンペア数は変わりますが、パワーが大きくなるほどアンペア数は大きくなります。メーカーによってもアンペア数は多少差があるので、購入時にはチェックしておくと安心です。

また、契約している電力会社のアンペア数はを超えてしまうと、ブレーカーが落ちてしまいます。アンペア数は超えないように注意しましょう。

エアコンのコンセントには、「100V」と「200V」の2種類があります。エアコンを設置する際には、コンセントの対応電圧と、エアコンの対応電圧が同じものを選ぶ必要があります。また、コンセントの形状とエアコンの電源プラグの形状が同じかどうか、エアコン専用のコンセントがあるかも確認しておきましょう。

エアコンを設置する際には、室内機と室外機の設置場所も確認しておきましょう。エアコンは室外機で冷たい空気を作り、室内機を通して部屋に充満します。そのため、室内機と室外機は近くに設置する必要があります。また、室内機はエアコン専用コンセントの近くで、火災報知機よりも1.5m離れた場所に設置するようにしましょう。

エアコンを業者に依頼して取り付ける場合には、工事費用が発生します。エアコンの工事費用には「標準工事費用」と「追加工事費用」があります。相場としては新品エアコンの取り付けで13,000～22,000円程度ですが、工事費込みのモデルも販売しているので、家電量販店でチェックしてみるのがおすすめです。

エアコンは基本的にメーカー保証期間が設けられています。保証期間内であればエアコンが故障した際にメーカーが無料で修理してくれるなどのアフターサービスを受けられます。しかし、購入者の過失による故障では、保証期間内であっても無料修理が受けられない場合があります。

また、保証期間を過ぎてしまった場合も、修理は有償です。どのようなケースで無料修理を受けられるのか、保証の有無を確認しておきましょう。

AI自動運転制御機能が搭載されているエアコンは、リモコンで調節をしなくても、自動で最適な温度に調節します。今までのエアコンは、吸い込む空気が設定温度に達すると「部屋が冷えた・温まった」と判断していました。

最新エアコンには壁の輻射熱（ふくしゃねつ）を計測するセンサーが付いているため、リモコンで設定温度を上げなくても、部屋を最適な温度に温めてくれます。暖房を使う場合、壁が冷えたままだといくら空気が暖まっても、体感温度はひんやりしているときが多いです。

この差をなくすのが、快適さを高めるポイントです。そして、リモコン操作が30分間されていないと、最新のAIが快適温度になったと判断します。AI搭載のエアコンを使って、リモコンの使用頻度が下がる設計になっています。

最新のエアコンには自動お掃除機能が搭載されています。自動お掃除機能が付いていると、電源を消した後自動で内部クリーニングを行ってくれます。そのため、フィルターの汚れを除去しやすくなり、綺麗な状態でエアコンを使えます。

自動お掃除機能がついたエアコンの注意点としては、ダストボックスに溜まったホコリは自分で掃除する必要がある点です。掃除のタイミングはエアコンがお知らせしてくれますが、こまめに掃除を行うと、よりクリーンな状態でエアコンを使用できます。

以下の記事では、自動掃除機能や内部クリーン機能を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

最新エアコンに搭載されているダブルAIとは「エアコン本体のAI」と「クラウドAI」です。エアコン本体のAIが日々の環境変化などの学習データを、クラウドAIに送信します。クラウド上に蓄積された日々のデータから、環境変化の分析をAIが行います。

その結果、自分にとってより快適な環境となる「オーダーメイド設計」が実現されます。ダブルAI搭載のエアコンを使い続けると、よりたくさんのデータを収集できるため、長く使えば使うほど理想に近い環境を作れます。

パナソニックの最新モデルエオリアXシリーズは、外からスマホで操作可能なエアコンです。パナソニック独自技術のナノイーXを搭載しているため、カビに強い設計になっています。内部をクリーンに保てるシリーズなので、アレルギー体質の人でも安心して使えます。

また、暖房の季節はどうしても足元が冷えてしまいますが、エオリアXシリーズは足元をしっかりと温めてくれます。空気清浄機能やAI機能を使いたい人におすすめのシリーズです。

ダイキンは空調専門メーカーで、最新エアコンの「うるさらＸ Rシリーズ」は、湿度コントロールに優れたエアコンです。エアコンの暖房機能を使うとどうしても部屋が乾燥しますが、うるさらXシリーズは給水なしで加湿を行ってくれます。

また、加湿や結露の水分を使いエアコン内部を洗浄してくれるため、常に清潔な状態を保てます。本体に搭載さえているAIが、快適な室内を作るために自動で調整してくれるエアコンです。

日立の「白くまくん Xシリーズ」は省エネ＋暮らしカメラ4を搭載したエアコンです。暮らしカメラ4とは、下記の4つです。

• 画像カメラ（人の位置や活動量そして間取りを把握）
• 温度カメラ（人や天井・壁など部屋全体の温度を把握）
• ものカメラ（ソファなどの位置や形状を把握）
• お部屋カメラ（窓の糸や大きさなど部屋の中の素材を把握）

この4つのカメラを搭載しているためより快適な温度設定が可能となりました。ひとりひとりが快適に過ごせるように設計されたシリーズなので、小さな子どもがいるご家庭でも、安心して使えます。

東芝の霧ヶ峰 FZシリーズは、次世代プレミアムモデルエアコンです。次世代と言われる理由は、赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+」が住宅性能を分析して、未来の体感温度を先読みしてくれるからです。

暖房を使用してすぐに室内が暖かくなっても、少ししたら暑くなりすぎがないように設計されています。エアコンが止まっていても、部屋の温度をキープできるシリーズです。

三菱重工「ビーバーエアコン　Sシリーズ」は、広い部屋でも遠くまで気流を届けられるのが特徴になります。思い通りのエリアを快適にするハイスペックモデルになります。「JET運転」搭載で、二間続きの部屋やワイドリビングにもしっかり届き、広がります。

また、「節電サポート」と「エコ運転」搭載で、人の動きを見張って、冷やしすぎ・暖めすぎを自動的にセーブします。オートオフ機能も付いているので、うっかり消し忘れても、自動で電源がオフになるのも嬉しいポイントです。

東芝の「大清快 H-DTシリーズ」は、空気清浄機能が搭載したエアコンです。プラズマ空気清浄・AI快適・風を感じない冷房など、さまざまな機能が搭載されています。無線LANを内蔵しているため、スマホやスマートスピーカーに対応しています。

最新家電とスマートスピーカーで繋げたい人におすすめのシリーズです。また、省エネ達成率が115%と高く、電気代を節約できるのも特徴です。

シャープのN-Xシリーズは、業界で初めて氷結ドライを搭載したモデルです。氷結ドライとは、低温多湿の時でも湿度のみを取り除く、寒くなりにくい機能です。高温多湿の時には従来の除湿機能が働くので、より快適な空間を作れます。

シャープが誇るプラズマクラスターはもちろん搭載されており、お部屋を清潔に保てるのもN-Xシリーズの特徴です。エアコン内部にカビが生えにくい設計になっているため、清潔にエアコンを長く使い続けたい人におすすめです。

富士通のnocria Xシリーズは、ダブルAIを搭載しているシリーズです。ダブルAIが毎日の状況を学習して成長していくので、使い続ければより快適な温度設定を行えます。

自動掃除機能の他に、熱交換器加熱除菌機能を搭載しているため、カビを熱で取り除きが可能です。ダブルAIのオーダーメイド快適と熱でカビを除去するお掃除機能を体感したい人はnocria Xシリーズがおすすめです。

大手のメーカーであれば、保証などのアフターフォローもしっかり整っているので安心です。ただ、大手の家電メーカーであっても、エアコンのシェア率が低い場合はおすすめできません。メーカーごとに得意とする家電の種類が異なるので、エアコンの販売数が少ない・評判をあまり聞かないといった場合は避けておくべきです。

また、大手メーカーのエアコンは、性能が優れているぶん高額なモデルもあります。性能と価格が比例するのは当然かもしれませんが、予算に合わない場合は本当に必要な性能かどうか吟味する必要があります。

エアコンの適用畳数は、実際の広さよりも広めのものを選びましょう。木造と鉄筋では対応畳数が異なりますが、エアコンの適用畳数と実際の部屋の広さが同じだと、エアコンの空気が部屋に行き渡るのに時間がかかってしまいます。素早く部屋を快適にするには、ワンランク上の適用畳数がおすすめです。

また、ワンランク上のエアコンを導入すれば、弱い力でも部屋の温度が素早く変わるので、省エネにも繋がります。ギリギリの適用畳数の場合、部屋の温度が変わるのに時間がかかる場合もあるので、選ぶ際には大きめを選びましょう。

除菌消臭機能があると、お部屋の中の気になる雑菌やニオイを取り除けられます。除菌機能は、空気中のウイルスやカビを除去してくれます。消臭機能は、タバコや汗の匂い消しを得意としているので嫌なニオイが気になりません。

最新のエアコンにはどちらも備わっている場合が多いですが、メーカーによって特色が異なります。たとえば、シャープは独自の空間除菌技術である、プラズマクラスターを採用しています。自分が気になる性能を持ったメーカーのエアコンを選びましょう。

最新エアコンの中には、お部屋の湿度を感知して自動で加湿してくれるものがあります。加湿機能が付いていると、加湿器を別に設置する必要がないため省スペースに繋がります。

また、自動で加湿をする際に使う水で内部クリーニングを行うものもあり、より清潔にエアコンを使用できます。冬場に暖房機能を使った際、空気の乾燥が気になる人には自動加湿機能付きのエアコンがおすすめです。

センサー機能があれば、人の居場所を感知し効率的に空調を調節できます。人のいる場所を優先的に温度調節すれば、余計な電力を使わなくてすみます。また、センサー機能を使って、風に当たりたくない人は風を避ける設定も可能です。

より快適なお部屋環境を作るためにエアコンのセンサー機能は重要です。最新エアコンには必ず付いているものではありますが、センサーの特徴は必ずチェックしましょう。

エアコンには「省エネ達成率」の項目が必ず記されています。これは、この商品がどのくらいの省エネ性能があるのかを数値で示したものです。この数値が大きいほど省エネに優れている商品との意味なので、節電を心がけているなら必ずチェックしましょう。

消費電力も重要なポイントですが、ぱっとみてわかるのは省エネ達成率なので両方チェックすると、抜け目なく最適なエアコンを選べます。以下の記事では、おすすめの省エネエアコンを紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

エアコンはメーカーやシリーズによって、価格帯は異なります。どのメーカーでも最新機種は「ハイエンドモデル」として、機能が充実していたり省エネ性能が高かったりするので、価格も上がります。反対に「ベーシックモデル」は機能を絞っているので、価格が安くなります。ハイエンドモデルとベーシックモデルの中間に、「ミドルレンジモデル」もあるので、機能面や価格を比較しながら選びましょう。

価格の安さを求めるのであれば中古品やリサイクルの商品がいいのではと考える方もいるかもしれません。しかしリサイクルショップなどが取り扱うエアコンは、クリーニングが完了しているため品質自体は心配ないですが、新品よりも保証期間が短い場合が多いです。

また、オークションサイトやメルカリなどの中古品販売アプリなどで購入する場合は、エアコンのクリーニングはされておらず、保証もないものがほとんどです。絶対に買っていけないわけではないですが、これらの点も考慮して利用を検討しましょう。

気温が上がってくる6~8月や、引っ越しする人の多い3月でのエアコンの購入はおすすめではありません。これらのシーズンはエアコンを購入する人が多く、その分取り付けを行う業者の人手も不足する場合が多いからです。

また、需要の増加によって市場価格が上がるのも理由の一つと言えます。そのため、エアコンの購入は需要が落ち着く夏の終わりの9月がおすすめです。この時期であれば、通常の発売時期である12～5月に発売されたエアコンが値下げされている場合も多いです。

最新エアコンは機能面が非常に進化しているため、10年前のエアコンから買い替えるならどれを選んでも間違いのない買い物となります。メーカーによって特徴が異なりますので、自分に合ったエアコンを選んでくださいね。