トースターから煙が出る｜焦げ臭いのは故障？ヒーター管が燃える！【火災報知器は？】

オーブントースターから煙が出たら「火災報知器がなったらどうしよう」とびっくりして使うのが怖くなってしまいますよね。トースターから煙が出るのは故障している可能性がありますが、故障以外にも考えられる要因がいくつかあります。

トースターの正しい使用やお手入れなどの掃除をきちんとすることで、焦げ臭いにおいを解消することが可能です。また、ヒーター管が焦げてしまった場合のお手入れ方法もあります。

そこでこの記事では、オーブントースターから煙が出る主な原因を解説します。もしも使っている最中に「あ…煙！」となったら、故障を疑う前にこの記事を参考にして原因をチェックしてみてください。

一番多いのはこの、パンや食材の油が垂れるため煙が出る症状です。チーズたっぷりのピザや、バター・マーガリンを塗ったトーストを網の上に直接置いて加熱するのは、誰しも1度は経験があるのではないですか。実はこれは、トースターの誤った使い方です。

ヒーターに油が垂れると、油と一緒にその他の成分も高温になり、焦げたり煙が出ます。実はトースターの取扱説明書でも「ジャムやバターを塗ったパンを焼かない」と注意事項に記載があります。揚げ物など油がでるものを温めるときは、付属の受皿が必要です。

油がヒーターに垂れるのが原因で、最悪発火する危険もあるため、受け皿を使用せずにトースターを使用するのはやめましょう。

実はオーブントースターの使いはじめは煙がでやすいです。これは、新品のオーブントースターの庫内に塗ってある、防錆用の加工油が焼ける煙。そのため故障ではなく、使用しているうちに徐々に煙は出なくなります。

オーブントースターによっては取扱説明書に「初めて使う前に空炊きをしてください。」と記載があります。これは、「使用前に空炊きして、防錆用の油を焼き切ってください」の意味です。ちなみに、オーブンレンジにも同様の記載がある商品が多いです。

オーブントースターは使用しているうちにどうしても、パンくずや油で汚れてきます。この汚れを放置していると、加熱時に焦げて煙が出る場合があります。メンテナンスを怠っているトースターに起こりがちですので、定期的に庫内の掃除をしてください。

オーブントースターでクッキングシートを使用する際は要注意です。クッキングシートは通常250℃の耐熱仕様となっており、オーブンレンジでお菓子作りに使用する時に発煙はしません。しかし、庫内が狭いトースターでは注意が必要です。

クッキングシートがオーブントースターの壁に当たっていたり、天板からはみ出してヒーターに当たっていたりすると、そこだけが非常に高温になり250℃を超えてしまいます。そうなると、素材自体は加工した紙ですので燃えてしまいます。

また、オーブントースター使用可としているクッキングシートでも、加熱時間や調理条件によっては煙が出たり燃えてしまうケースがあります。使い方としても、庫内が250℃より高温になっている場合や、250℃以下でも20分以上の使用は不可です。

オーブントースターの中がモクモクでびっくり。そんな時に一度、中で加熱しているものを思い出してください。冷凍食品や水分量の多い食材を加熱している場合、煙ではなく蒸発した水蒸気である可能性もあります。

上記にすべて当てはまらない場合は、オーブントースターのヒーターがうまく機能していないと考えられます。庫内を掃除して正しい使い方をしても煙が出るのであれば、寿命と判断した方がいいです。

オーブントースターの寿命は平均して5～6年と言われていますが、使用頻度やお手入れの仕方で変わります。放置した汚れがヒーターにこびりついてしまうと、もっと早く寿命がきてしまいます。異臭や煙がおさまらない場合は使用を中止しましょう。

オーブントースターから煙が出ただけでも火災報知器が鳴る場合があります。火災報知器は火災による熱を感知する熱式と煙を感知する煙式があり、煙式のタイプは火災報知器内に煙が入っただけでブザーを鳴らします。

煙を感知して火災の早期発見につながりますが、火災以外の調理中の煙に反応して誤作動を起こしてしまうケースもあります。オーブントースターから煙が出たせいで火災報知器が作動しても、解除ボタンを押してブザーを止め、換気を行えばすむので落ち着いて対処しましょう。

パンを焼いたあとは庫内が冷めてからパンくずトレイを引き出してくずを捨てましょう。少し手間ですが、焦げたパンくずから発火する危険性を考えると毎回捨てた方が安心です。網に残ったチーズなどの食品カスも取り除いてください。

油が多いおかずを温めたあとは油が飛び散って庫内が汚れるので、オーブントースター内の掃除をしましょう。台所洗剤を水でうすめた洗剤液にふきんを浸し、硬くしぼってから拭いたあと、乾いた布で拭き取ります。こまめに掃除すれば汚れもこびりつかず、長持ちします。

必要以上に加熱すると食品焦げるだけでなく、最悪発火します。とくに薄く切ってあるパンほど焦げやすく、発火しやすいです。火力の強いオーブントースターでは、数分でもトーストが真っ黒になり煙が出るケースもあります。

通常サーモスタットが搭載されているオーブントースターは、加熱されすぎないように作られていますが、価格の安い商品はやや注意が必要です。安全に使うためにも、使っているオーブントースターの特性を理解するのが大切です。加熱目安時間は守りましょう。

先に述べた通り、オーブントースターの寿命は5～6年です。年数が経つと、いくら汚れを取り除き、正しい方法で使用しても発煙するケースがあります。無理に使用を続けると思わぬ危険につながるため、買い替えをおすすめします。

古くなったオーブントースターの処分方法は、不燃ごみとして出すか近くのリサイクルボックスを利用しましょう。一部自治体では粗大ゴミの扱いになる場合もあるので、捨てる場合はお住いの自治体の捨て方を確認してください。

ヒーター管が焦げてしまった場合の清掃手順を見ていきます。

• トースターのコンセントを抜いて、ヒーター管が冷めているか確認
• 40度前後のお湯で汚れをふやかしてから拭き取る
• 取れない汚れはセスキ炭酸ソーダ水か重曹をペースト状にしたものを使用する
• 汚れが取れたら拭き取る

注意点としては、ゴム手袋などをして作業をし、破損の原因になるため固いもので擦ったりしない。さらに、ヒーター管の両端の部分は洗剤や水をかけないようにします。洗剤をキッチンペパーにしみ込ませヒーター管に巻き付けておくと、汚れが取れやすくなります。

トースターの使用後は、ヒーター管が熱くなっているため、十分冷ましてから掃除してください。急激に温度が変化すると割れてしまう恐れがあります。

魚などの臭いがトースター内にこもってなかなか消えない時に、手軽にできる脱臭法はレモンを使う方法です。半分に切ったレモンをアルミホイルか耐熱容器に入れてからオーブントースターの網にのせ、2～3分加熱。そうすると爽やかな香りが広がって、生臭さをカバーしてくれます。

他には、紅茶や緑茶の茶葉も脱臭に効果的です。アルミホイルを敷き、飲み終わったあとの茶葉を天板に広げて焦げない程度に焼いたあと、数分放置します。開けると茶葉のいい香りがします。捨てる茶葉を再利用できる点も嬉しいですね。

オーブントースターは誤った使い方をすると煙が出るだけではなく、勢いよく燃え上がるため注意してください。安全に使うためには取扱説明書をよく読むのが大切です。こまめなお手入れと短めの加熱時間を心がけて、使用中はオーブントースターのそばを離れないようにしましょう。