フルサスマウンテンバイク（MTB）のおすすめ9選｜コスパ最強！街乗りにも使える

スポーツバイクの中でも、現在主流のクロスバイクと比べてマウンテンバイク（mtb）は目立たないイメージがあるかもしれません。しかし近年ではハードテイルスタイルの流行に伴い、マウンテンバイクの需要が高まっています。

そんな中、フルサスペンション仕様のマウンテンバイクも進化を遂げ、軽快に乗れる製品が多くなってきました。オフロードはもちろん、街乗り・通勤にも対応可能で、しかもコスパ抜群。折りたたみ式のモデルも珍しくありません。

そこで本記事では、フルサスマウンテンバイクの選び方・おすすめメーカー・おすすめ商品9選をご紹介します。盛りだくさんの情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

フルサスは「フルサスペンション」の略で、フロント・リアの両方にサスペンションを装着したタイプを指します。前後のサスペンションが沈み込んで衝撃を吸収するため、勾配の険しい山道や凹凸の激しい悪路を走るのにぴったりです。

ちなみにサスペンションをフロントフォークのみに装着したスタイルが「ハードテイル」で、フルサスに比べて軽量でスピードが出やすく、街乗り・サイクリングに適しています。

一般的にフルサスのマウンテンバイクはスピードが出にくいとされていますが、最近は軽快に走行できるタイプも増加傾向です。

マウンテンバイクは街乗りできるのが魅力ですが、その分いくつかの欠点もあります。そんなマウンテンバイクのメリットとデメリットは以下の通りです。マウンテンバイクの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

【メリット】

• 安定感・パワーがある
• グラベルロード化すれば、通勤・ツーリングにも対応できる
• オンロード化すれば重い荷物も運べる
• 砂利道も問題なく走行できる
• 自分好みにカスタムできる

【デメリット】

• クロスバイクに慣れていると重く感じ疲れる
• 軽量なモデルが少ない
• クロスバイクよりも加速が遅い

クロスカントリーはオフロードを含む長距離走行のスタイルです。本格的なダウンヒルと比べて初級者～中級者向けと位置づけられており、比較的敷居は低め。しかし林道・山道などを走るため、ある程度の走破性と剛性が求められます。長距離で疲弊しないよう、ボディの軽量なマウンテンバイクがおすすめです。

ダウンヒルは山・丘陵の斜面を駆け下りるスタイルで、自転車のほかスキーの競技でも人気がある分野です。重力と落下に伴う衝撃が非常に強いため、フルサスペンションに加えて剛性の高いフレームが要求されます。

具体的にはカーボン・クロモリなどがおすすめ。転倒・事故の危険を伴うスタイルのため、ある程度経験を積んでからチャレンジしましょう。

街乗りには軽快な機動性が欠かせません。幅の狭い道路を走ったり路地・商店街を抜けたりするには、折りたたみ・軽量タイプのマウンテンバイクがおすすめです。特に折りたたみ式は小回りが利くだけでなく、通勤仕様になったおりたたんで持ち運べるのが強み。駐輪スペースがない場合や電車に乗る時にも対応できます。

トレイルは登坂道を走るスタイルです。ギアが重いままだと急斜面に対応できないため、負荷を少なくするのがポイントになります。よって前後輪にギアが付いた、多段階変速機能搭載のマウンテンバイクが適しています。ちなみにトレイルとよく似たスタイルのオールマウンテンは、登り・下りを両方楽しむタイプです。

アルミはスポーツバイク用フレーム素材のスタンダードです。低密度で質量が低いため非常に軽く、車体の軽量化を図るのにぴったり。コストも安いため、ミドルレンジまでのモデルに採用されるものが多いです。

アルミの弱点として衝撃に弱い点が挙げられますが、投入量を多く強度アップを図った製品もしばしば見られます。

カーボンは樹脂に満たされたカーボンシートをいくつも重ね、成形して作られる素材です。アルミを上回る軽量感に加えて耐久性も備えているため、カーボンフレームを採用した車体は全体的にコスト高の傾向があります。

カーボンフレームのマウンテンバイクは、砂利道・山道のようなオフロードにおすすめ。悪路を軽快に走りたい方にぴったりです。

クロモリとはクロムモリブデン鋼の略称で、スチールにクロムとモリブデンを添加した作られた合金素材です。ベースがスチールのため重量が大きい点はネックですが、剛性が高い上に熱・振動・歪みなどに強く、耐久性抜群です。

また独特の質感があるため、通好みの渋い自転車が欲しい方に適しています。カーボン・チタン製のフレームに比べて安いため、コスパ重視の方にもおすすめです。

チタンは「純チタン」と「チタン合金」に分けられ、自転車用フレームに採用されるのはチタン合金です。チタンは金属であるにもかかわらずサビに強く、衝撃吸収性に優れています。しかも軽量で見た目も美しいため、価値の高い素材です。

デメリットは非常に高額である点で、マウンテンバイクの扱いに慣れていない初心者には適していません。ある程度経験を積んだ中級者以上の方におすすめです。

ステンレスは“stainless steel”に由来する造語で、語源の通り錆びにくい特性があります。キズ・汚れにも強いため、駐輪スペースに屋根がない環境にぴったりです。

また耐久性・衝撃吸収性にも優れており、オフロードのようなハードユースにも対応できるのが強み。ただし市販のマウンテンバイクで、ステンレス製フレームを採用しているモデルはほとんどありません。

ディスクブレーキはタイヤの車軸に取り付けた円盤をブレーキパッドで挟み込んで停止させる方式です。ローター・パッドなどの位置が水・泥などの影響を受けにくい部分にあるため、悪路に強い点で優れています。通勤・通学など、雨天・降雪時でも乗車する必要がある方にぴったりです。

Vブレーキはリムブレーキの1種で、主にマウンテンバイク・クロスバイクで多く採用されている方式です。アームに取り付けたブレーキシューを利用し、リムを圧迫する形で制動します。ディスクブレーキと比べて構造がシンプルなため汎用性が高く、メンテナンスしやすいのが特徴です。

26インチのホイールサイズはコンパクトで細かいハンドリングに対応しやすいため、主に街乗り用のマウンテンバイクに適しています。小回りが利くため幅の狭い道路を走る場合や、路地・商店街を抜ける場合などにおすすめです。

身長が低くても扱いやすいため、女性にぴったり。ちなみに折りたたみ式マウンテンバイクの多くは26インチです。

27.5インチホイールのマウンテンバイクは26・29インチの間をとったサイズです。従来は27インチホイールが占めていたポジションですが、バランスを重視するユーザーの声に応えた27.5インチが主流になりました。

取り回しの良さ・走破性どちらも追求したいユーザーに最適のサイズ感で、長身の女性にもおすすめです。

29インチはリーチの長い高身長の方におすすめです。少ない回転で多くの距離を走れる上にタフなため、ロングライド・オフロードに適しています。シティサイクルでは27インチより大きいホイールサイズはごくわずかに限られる一方、マウンテンバイクの場合は珍しくありません。

そのため、高身長の方が29インチのマウンテンバイクにまたがった場合は街乗り・通勤・通学用としても非常に高い走行性を発揮します。

街乗りに適したタイヤを選ぶときのポイントは、耐久性です。パンクのリスクを減らすために、トレッド面が分厚いタイプや、タイヤノブが備わっているものを選んでください。

また通勤・通学などで毎日のようにマウンテンバイクを使用する場合は、アーバン用・ツアー用・E-BIKE用などの耐久性に優れた商品を選んでください。

マウンテンバイクのハンドル幅は、車種によって大きく差があります。ハンドル幅が広いほど、車体は安定します。そのため、自分がどれだけデコボコな道を走るかによって、ハンドル幅を選ぶのがおすすめです。

街中で使用する場合は、600mm以下のハンドル幅のものがおすすめです。600mm以上のものになると、道路交通法により歩道を走れません。衝撃の大きいオフロードを走る場合は、幅広のハンドルのものを選びましょう。

トレックはアメリカでシェアNo.1を誇るスポーツバイクメーカーです。OCLVカーボン・アルファアルミニウムなど、独自開発の素材を活かしたフレーム設計に強みがあります。マウンテンバイクではFuel・Caliber・Slashといったシリーズが人気です。

マウンテンバイクのラインナップは日本円で50～150万円のものが中心であり非常に高額ですが、最高レベルのモデルが欲しい方には大変おすすめです。

ハマーはマウンテンバイク・折りたたみ・ミニベロを中心にラインナップしているメーカーです。マウンテンバイクはフルサス・ハードテイルともに豊富で、非常に低価格なのが特徴。

特にAL-ATB2621Wsusはアルミフレームで3万円以下と、抜群のコストパフォーマンスを誇ります。電動式マウンテンバイクの取扱いがある点でもユニークです。

GT（GT Bicycles）は、卓越したフレーム製作技術を持つゲーリー・ターナー氏が創業したメーカーです。1991年にアメリカ初のアルミフレーム採用マウンテンバイクを製作。チタンフレームほか、当時の最先端素材を導入したのもゲーリー氏の功績です。

フルサスモデルでは優れた登坂性能と路面追従性を誇る、AOSシステム搭載タイプが人気。最近ではLTS（リンクス・チューンド・サスペンション）のリニューアルが話題になっています。

オオトモは大阪市に本社を置く自転車メーカーです。中国との太いパイプを生かし、低価格でコスパの高い自転車を幅広く展開しています。マウンテンバイクではRaychell・CANOVERが有名。特にRaychellは折りたたみ式のフルサスモデルとして高い人気を誇ります。

キャプテンスタッグはキャンプ・調理器具などで有名なアウトドア用品メーカーです。自転車は折りたたみ式がメインで、フルサスタイプも充実しているのが特徴。中でも人気モデル「ファルシオン」はフロント3×リア6の18段変速ギアを搭載した本格仕様です。

ジャイアントは1972年に誕生した台湾のメーカーで、台湾語で「巨大機械工業」の意味を持ちます。商品は幅広く展開されており、中でも初心者や街中で使用する方にぴったりな比較的低価格のモデルが人気です。

たとえばコスパの良さも性能の良さも重視する方には「TALON 2」がおすすめです。色はサテンナイトシールドとファントムグリーンの2色展開です。他モデルよりも比較的タッチが軽いので、握力が弱い方には特におすすめの製品となっています。

あさひは「自転車を通じた世界の人々への貢献」を目標に掲げる日本の自転車メーカーです。背品は種類豊富に取り揃えられており、走行する際の距離・地形・服装などさまざまなスタイルに合わせて自分にぴったりのモデルを選べます。

中でもシティサイクルとクロスバイクのいい所どりをした「スポーツサイクル」が人気です。ビジネシーンにも合う走行しやすい設計で、シティサイクルより優れた走行性能、クロスバイクよりも通勤に適した機能性を持ち合わせています。

マウンテンバイクは流通量が少ないため、コスパを重視しつつ一流モデルを狙いたいのであれば、中古・型落ちの製品から選ぶのもおすすめです。中古品はリサイクルショップ・ネットオークション・フリーマーケットなどで購入できます。

しかし、中古品となると価格が安い分、安全性や品質面で不安を伴います。できる限り専門店に出向いて、店頭スタッフから十分に説明を受けたうえで購入するようにしましょう。その際以下の注意点もよく確認してください。

【中古品・型落ち製品を購入する際の注意点】

• 車体のサイズが合っているかチェックする
• 前の持ち主の防犯登録が消されているか確認する
• 傷や汚れがないか全体をよく確認する
• タイヤの消耗が激しくないか確認する
• ハンドグリップの劣化具合をチェックする
• チェーンに錆びがないか確認する
• ホイールに振れがないかチェックする

「自分のマウンテンバイクをカスタムしてみたい」と考えている方はいませんか？ここでは街乗り向けのカスタム方法を紹介します。ぜひチェックしてみてください。

• グリップ：丸いグリップは長時間乗っていると疲れてしまいます。そこでエルゴタイプにカスタムするのがおすすめ。3,000円くらいで購入できるものもあります。
• タイヤ：毎日使用する場合は、耐久性に優れていてパンクしにくいタイヤにカスタムしましょう。
• ドロッパーシートポスト：サドルの高さ調整が楽になります。信号待ちの際にサドルをさっと下げられるので、街乗りにも便利です。

ロードバイクよりもラフな服装で乗れるのも、マウンテンバイクの魅力の一つです。専用の服を購入する必要はありませんが、マウンテンバイクに乗る際はできるだけ露出が少なく、裾の狭い服装にしましょう。

また、冬場に乗るのであればウィンドブレーカーも必須です。風さえ遮れれば十分なので、ロードバイクで着るようなタイトな服でなくても問題ありません。以下の記事では防寒だけでなくデザインにも優れたウィンドブレーカーを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

フルサスマウンテンバイクには他のスタイルにない魅力が満載で、何といっても悪路に強く、ジャンプを伴うアップダウンの地形に対応できるのが魅力です。本記事を参考に、ぜひフルサスマウンテンバイクでオフロードに挑戦してください。