立体音響対応スピーカーおすすめランキング｜Bluetooth対応も【テレビも大迫力】

映画ではDolby AtmosやDTS:Xなど、立体音響の音声を収録した作品が増えてきました。ゲームもサラウンド音声や立体音響を活用した作品が増えています。立体音響のコンテンツが増える中で、立体音響対応のAVアンプやサウンドバーの人気も急上昇中です。

ホームシアターやゲーム用のスピーカーシステム・サウンドバーの購入を検討する場合には、立体音響対応の製品も選択肢に入る場合が多いです。特に、設置場所に困らないサウンドバータイプのスピーカーが人気を集めています。

この記事では、まず立体音響とは何なのか・立体音響スピーカーの種類などを解説します。さらに手軽に立体音響が楽しめるおすすめのスピーカーもランキング形式でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

「立体音響(Spatial Sound)」とは、複数のスピーカーによって音を立体的に出力することで、臨場感・没入感を高める技術です。

古くは「ステレオ」も左右の音で立体感を表現するため、広義の意味では「立体音響」となります。最近では「Dolby Atmos」や「DTS：X」が知れ渡ったことにより、前後左右のサラウンドに加えて、頭上からも音が降ってくるような360度3Dサウンドを「立体音響」とするシーンが増えました。

実際にどんな聞こえ方かというと、たとえば、映画でヘリコプターが頭上を横切っていくシーンの場合、ヘリの動く方向・距離感などがリアルに表現可能です。

☆本記事では主に「Dolby Atmos」や「DTS：X」に対応の、3Dサウンドである立体音響対応のスピーカーについて解説します。

「立体音響」に対応するスピーカーは2種類のタイプがあります。

• ホームシアター用のマルチスピーカー｜リアルサラウンド
• サウンドバー｜バーチャルサラウンド

複数本のスピーカーと立体音響のフォーマットに対応したAVアンプで構成されるホームシアターシステム。

「ホームシアター」と言われて多くの方が思い浮かべるのがこちら。ただし立体音響となると導入ハードルは高く、まずAVアンプ自体が「ドルビーアトモス」といったフォーマット自体への対応が必要です。

スピーカーの配置は基本は5.1ch以上のサラウンドですが、Dolby Atmosの場合「7.1.2ch」「7.1.4ch」といった構成になります。これは、前後左右の7個のスピーカーと1個のサブウーファー・天井に2〜4個といった配置。

天井設置は一番ハードルが高く、中には天井に向かって出力させ音を反射させるスピーカー(イネーブルドスピーカー)を用意する方法もあります。

☆セッティングの詳細も含めたホームシアタースピーカー記事を読みたい方は以下をご覧ください！

HDMIケーブル一本で繋がる！手軽に立体音響を楽しめる「サウンドバー」。

「サウンドバー(シアターバー)」はフロントサラウンドシステムとも呼ばれ、サウンドバーだけ、あるいはサウンドバーとサブウーファーだけの構成で立体音響を楽しめるスピーカーです。接続もHDMIケーブル一本と大変簡単。

音はマルチスピーカーで構成されるリアルサラウンドではなく、擬似的に音を立体的に出力するバーチャルサラウンドにはなるものの、手軽に立体音響を楽しめるため最近の人気の主流です。

サウンドバー側で「ドルビーアトモス」といったフォーマットへの対応が必要なため、商品購入前に対応を確認する必要があります。

Dolby Atmosのコンテンツは動画配信サービスでも徐々に増えてきていますが、映画などの立体音響のコンテンツは現時点ではUHDブルーレイやブルーレイが主流です。しかし、最近のメジャーな映画のブルーレイディスクの多くはDolby Atmos対応になっています。

なお、動画配信サービスのDolby Atmosのコンテンツの場合は、Dolby Digitai Plusのフォーマットがベースになっています。一方、ブルーレイディスクの場合は音声の圧縮がないDolby TrueHDのフォーマットがベースです。いずれの場合も、対応している再生機器が必要です。

PCゲーム、PS4・PS5、Xbox、Switchなどのゲームソフトの音声にもサラウンドサウンド・立体音響が利用されているものがあります。ゲーム機をサラウンド対応のスピーカーシステムに接続するとゲームのサラウンドサウンドや立体音響を楽しめます。

なお、ゲーム機の機能の違いによって再生できる音声は5.1chサラウンドだったり、7.1chサラウンドだったりとさまざまです。そのため、XboxのようにDolby Atmos・DTS:Xの立体音響フォーマットに対応しているゲーム機もあります。

音楽コンテンツにもDolby Atmosのフォーマットのものがあるほか、SONYが開発した「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」といった立体音響フォーマットもあります。さらにアマゾンの音楽配信サービス「Amazon Music HD」でも立体音響の楽曲の配信が始まりました。

音楽が演奏・録音された空間の音響を再現する「360 Reality Audio」の楽曲やDolby Atmosの楽曲などは、アマゾンの「Echo Studio」スピーカーで再生できます。映画やゲームに続いて、音楽コンテンツも立体音響で楽しむ時代が到来しているのです。

• ホームシアタースピーカー購入時に押さえておきたい必須項目
• 人によっては使用感に関わるポイント
• 優先度は低め。気になる人のみチェック推奨

※前提として本記事では3Dサラウンドの立体音響について扱っています

映像の音が「立体音響」に元々なっているかは、対応の音響フォーマットによります。そもそも、立体音響として収録されていない動画の場合は、いくら再生環境を整えたところで立体音響にはなりません。

そして、スピーカー＆AVアンプも、映像作品と音響フォーマットの対応を一致させる必要があります。

立体音響のフォーマットは以下が有名です。

• Dolby Atmos｜多くのAVアンプ・ミドルクラス以上のサウンドバーが対応
• DTS:X｜多くのAVアンプ・ミドルクラス以上のサウンドバーが対応
• Auro-3D｜ハイレゾ音源に対応。ハイエンドのAVアンプが対応

ちなみに、有名どころのDolby Atmosにはそれ自体に圧縮方式の違いがあります。

・Blu-ray ディスクに収録…Dolby TrueHD(ロスレス)
・VODサービスに多く採用…Dolby Digital Plus(圧縮)

要するに、例えばDolby Atmosの場合は、マルチスピーカーで構成するリアルサラウンドで、Blu-ray ディスクのロスレス形式での再生が一番高音質です。

立体音響用スピーカーは、予算面では圧倒的にサウンドバーが安く済みます。

逆にマルチスピーカーでリアルサラウンドを構成する場合、組み合わせによって価格はいくらでも膨れ上がってしまいます。

サウンドバーの場合は、安いものでおおむね3万円以下からDolby Atmos対応商品が発売されています。

例えば、DENONのサウンドバー「DHT-S217」などは7.1chでDolby Atmos対応かつ3万円以下と非常にお買い得です。

他に必要なパーツは接続用のHDMIケーブルのみと、バーチャルサラウンドではあるものの非常にお手軽かつ安く環境づくりができます。

マルチスピーカーによるホームシアターシステムは、サウンドバー1台で済ませるよりも当然予算が必要です。

また、基本的にスピーカーセットに加えてAVアンプも必要になる点は忘れてはなりません。Dolby Atmos対応のAVアンプの時点で6万円スタートのため、プラス構成する本数分のスピーカーも必要になります。

そのため安く見積もっても10万円で構成するのは難しく、それなりに予算を見ておかなければなりません。

Wi-Fi対応のサウンドバーは、音楽の配信サービスやAIアシスタントを搭載しており、サウンドバー単体で音楽を楽しめます。

• Googleアシスタント
• Amazonアレクサ

など搭載していれば、スマートスピーカーと同じように扱うことが可能で、

• Spotify Connect

に対応していれば、サウンドバー単体でSpotifyも楽しめます。

またWi-Fi環境があれば、iPhone・iPadなどからAirPlay2で音楽データを飛ばすこともできます。

特にサウンドバー単体で音楽を流せれば、スマホ側のバッテリーを消費することもなく自由に使えるため、とても使いがってがいいですよ。

サウンドバー・AVアンプ共に、ハイレゾやBluetooth・SDカードメモリ対応といった機能も必要な人は確認すべきです。テレビと接続する以外にどんな使い方をしそうか想定してください。

4KパススルーやeARC機能は、テレビと接続した時に関係する映像側の対応です。しかし、現在販売中のサウンドバーやAVアンプのほとんどが横並びで対応しているため、そこまで重要視する必要はありません。

逆に、ARC対応がないサウンドバーは選ぶ理由がないため、購入すべきではありません。

マルチスピーカータイプのホームシアターセットは、メーカーにこだわる必要はありません。というのも、現在新品の市場流通があり初心者向けのセットは、ほぼヤマハかソニーに絞られるためです。

中には中古在庫が出回っているメーカーもあるため、ここでは過去も含めてスピーカーセットを扱う主要メーカーを紹介します。

• SONY
• YAMAHA
• BOSE
• JBL
• パイオニア

の5メーカーを紹介します。

最新技術を備えたホームシアタースピーカーを求めている方には、SONYの商品が適しています。ワイヤレス対応品やサウンドバーにリアを追加するタイプなど、まさに今風の製品を発売しています。

ちなみに、AVアンプもお手頃で高機能なため、アンプとスピーカーを別で購入するのもおすすめです。

YAMAHAはホームシアターらしいスピーカーセットのエントリーモデルを今も継続販売するメーカーで、初心者さんにおすすめします。

5.1chスピーカーセットが3〜6万円程度であるため、最もわかりやすいのがYAMAHA。AVアンプを選ぶだけでとりあえず一式は揃えられます。歴史ある音響メーカーの安心感もあるため、シアターセットとしては一番売れているメーカーでもあります。

BOSEではリーズナブルな価格のサウンドバーから、比較的高価で本格的な設計のスピーカーまで幅広く展開しています。さまざまな音響機器を手掛けていることで知られるメーカーで、ファンが多いのも特徴です。ホームシアタースピーカーを選ぶ際も、BOSEの商品をチェックしましょう。

JBLは、高級スピーカーやプロ仕様のスタジオ機材を展開していることで知られるメーカーです。高価でクオリティの高いスピーカーが多く販売されていますが、サウンドバータイプのシアターシステムやBluetoothスピーカーは比較的リーズナブルな価格で購入することが可能です。

東京に本社を構えるパイオニアは、ホームシアターシステムはシンプルな商品を数多く展開しているのが特徴です。GPSカーナビゲーションシステムやDVD-Rドライブを初めて販売したメーカーとしても広く知られています。

PCでも立体音響の設定が可能です。特に、Windows10とWindows11には立体音響を設定できる機能が搭載されています。それぞれOSのバージョンによって立体音響の設定が異なるので、参考にしてみてください。

【Windows10の立体音響の設定方法】

1. スタートメニューから設定を開く
2. Windowsの設定にある「システム」を選択する
3. システム内にある「サウンド」→「サウンドコントールパネル」の順に選択する
4. 再生タブからスピーカー(規定のデバイス)を右クリックし、プロパティを開く
5. スピーカープロパティの立体音響タブをクリックし「オフ」から「Windows Sonic for Headphones」に変更してOKボタンをクリックする

【Windows11の立体音響の設定方法】

1. 画面右下にあるスピーカーのアイコンを右クリックする
2. サウンド設定から規定のサウンドの右側の「>」をクリック
3. 「Windows Sonic Headphone」に変更する

PCで立体音響を設定すると映画や音楽はもちろん、ゲームも楽しめます。特に、銃声や足音などが重要なFPS系のゲームは、立体音響により立ち回りが良くなるのでおすすめです。

立体音響を手軽に楽しめるサウンドバーなどのスピーカーを利用すると臨場感・没入感のある立体音響を楽しめます。動画配信サービスのコンテンツでも5.1chサラウンド音声は標準になっており、最新の立体音響フォーマットのコンテンツも増えています。立体音響を利用して、映画・ゲームなどのコンテンツをさらに楽しみましょう。