スピーカーの置き方を解説｜置き場所がない狭い部屋はどうする？床置きのポイントは？

スピーカーは一見どこに置いても十分な音質を発揮できるように思われますが、性能を最大限発揮するためには置き方にも工夫が必要です。たとえば床置きでも、置き方次第で音質が変わる場合があります。

反響音が気になる場合は、ソファの後ろに置くといった工夫により軽減可能です。狭い部屋にお住まいの場合や部屋全体に響かせたい場合など、目的・環境に合ったベストな置く位置を把握しましょう。

本記事では、スピーカーの置き方について徹底解説します。またスピーカーの基本的な設置位置・正しい設置に役立つ便利なアイテム・横置きのおしゃれなスピーカーも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

私達が普段から聞いている音は、音が発生する位置や高低差などの音の違いで聞こえ方が大きく変わります。スピーカーも例外ではなく、置き方で音質が変わるのです。いい置き方をすればスピーカーが良く聞こえ、逆に悪い置き方をすれば聞きづらくなります。

スピーカーの効果を最大限発揮するには、置き方を工夫するのが大切ですよ。たとえば両耳でしっかり音をキャッチできるように、スピーカーを左右に設置するのが有効です。

その他にスピーカーの位置を耳の高さに合わせるなどの工夫があります。スピーカーの音質が悪いと感じた時は、置き方を変えるだけで改善されるケースもあるのです。

スピーカーを設置する前に、スピーカーとオーディオ機器を正しく接続する必要があります。1本のスピーカーにプラス（+）マイナス（-）の2本のケーブルを接続しますが、アンプとスピーカーの各々の端子のプラスとマイナスを間違えないようにしましょう。

一般的にはプラスとマイナスで、ケーブルの先にある端子の色を変えているものが多いです。色を合わせれば間違えにくく。一般的には赤がプラス・黒がマイナスです。また左右のケーブルの長さが異なると左右で音のバランスが崩れてしまうので、長さを揃えるのも大切です。

2つのスピーカーを使用している場合は、スピーカーと自分を繋いだ時に三角形になるように設置するのが効果的です。そのように置くとそれぞれのスピーカーの音が右・左から発せられ、音が両耳にしっかり入ります。スピーカーを耳の方向に向けるとより効果的です。

また、自分とスピーカーまでの距離が同じになるように設置すれば、高音がよく聞こえるメリットがあります。逆に自分に対してスピーカーを中央に置くと、低音が歪んで聞こえる場合があるので注意が必要です。狭い部屋だと配置が難しいかもしれませんが、どんなスピーカーであっても、部屋の中央に置かないように気をつけましょう。

音楽を聴く場所に座り、スピーカーの高さを決めましょう。スピーカーは耳の高さに合わせて設置すると良好な音を楽しめます。また、お手持ちのスピーカーのユニット構成も同時に確認するのがおすすめです。低音と高音を別のユニットから発する2WAY構成の場合は、高音を発するツイーターの高さと合わせましょう。

狭い部屋だとスピーカーを壁に密着させがちですが、音を考えると望ましくありません。なぜなら、壁の近くにスピーカーがあると音が壁に反射して音が増幅するからです。特に、部屋の隅にスピーカーを置くとより音が増幅するので注意しましょう。

増幅すると低音が余計に目立ち、音がクリアではなくなります。そんな音の増幅を防ぐために、スピーカーは壁から10cm以上離して置くのが適切です。

また、マンションのような集合住宅に住んでいる場合は、壁から離すと隣の部屋に音漏れする恐れを防ぐメリットもあります。音質を良くする・騒音トラブルを防ぐ意味で、壁から離してスピーカーを置くのはとても重要です。

スピーカーの後ろがガラス窓の場合、ノイズが発生する可能性があります。やむを得ず背面がガラス窓になってしまう際はカーテンを引くとノイズ対策になります。また、背面が壁だったとしても、スピーカーを壁に密着させ過ぎるといい音が出ないので、注意が必要です。

スピーカーの最適な角度はスピーカーを置く環境によって変わります。メーカーによって正面・内側の方向に傾けるなど、推奨のセッティングがありますが、実際には部屋の広さ・材質・壁までの距離などの影響を受けるので、実際に音を流しながら調整するのがおすすめです。

リスニングポジションが正三角形よりもスピーカーに近くなったり、左右のスピーカーの距離が離れたりしている場合は、センター部分の音が薄くなる中抜け現象が起きるケースがあります。その場合は、スピーカーをやや内側にすると音が均一になります。

スピーカーを直置きすると床に振動が加わり、振動音が発せられる場合があります。振動音は雑音なのでスピーカーの音を悪くすることに。そんなときはスピーカーの振動音を防ぐインシュレーターを使うのがおすすめです。

振動を抑えるほか、低音が引き立つメリットも生まれます。インシュレーターは安くて1,000円程度で買えるので、スピーカーの音質を良くしたい方はぜひチェックしてください。

インシュレーターを買うのに抵抗がある方は、スピーカーの四隅に10円玉を何枚か挟むだけでも効果を発揮します。おすすめのインシュレーターを2つご紹介します。

インシュレーター・スピーカースタンドをなどを持っておらず、スピーカーを床に置かなければいけない場合は、スピーカーをそのまま床置きにすると耳より下の位置から音が発せられるので、聞き取りにくくなります。

そんなときはスピーカーを上に向けるのがおすすめです。上に向ける方法として、切った木材やティッシュ箱などをスピーカーの前底面にはさむだけで大丈夫です。そうするとスピーカーが上を向き、人の耳に入りやすくなります。

細かくスピーカーの向きを調節したい場合は角度が調節可能なテレビ台・スピーカー置き・スピーカースタンドを使うのがおすすめです。下記リンクでスピーカースタンドのおすすめ商品を紹介しています。

スピーカーは過度に内側に向けたり、外側に向けたりするのではなく、ゆるく内側に向けるくらいが音を聞き取りやすくなります。自分の両脇にスピーカーが向く角度・配置がおすすめです。また、耳と同じ位置にスピーカーを置くと、より聞こえやすくなります。

スピーカーの反響音はカーテン・ソファといった、家庭にある家具・インテリア品で対策できます。ポイントは吸音性の高い材質を利用すること。カーテン・ラグマット・ソファーのようなファブリック類は吸音性が高いため、自然における範囲で有効活用しましょう。

テレビ・PCなど、どんなアイテムにスピーカーを使うかによって適切な置き方が変わりますよ。ここでは一緒に使うアイテムごとにスピーカの置き方を解説します。

テレビと一緒にスピーカーを使う際は、音だけではなく画面との距離も意識する必要があります。見る地点とテレビまでの理想距離はテレビ画面の横幅の約3倍です。理想距離に合わせてソファーや椅子の位置を調節しましょう。次に、調節した位置をもとにしてスピーカーを置きます。

スピーカーの向きと高さが人の耳にしっかり入るように調節してください。そして、先述したように見る地点とスピーカーを繋いで三角形になるように設置します。このときスピーカーを部屋の中央に設置しない・部屋に密着して設置しないように気をつけましょう。

PCと一緒にPCスピーカーを使う場合は、モニターの近くにスピーカーを置かないように気をつけましょう。モニターから見て1m前後の距離を空けるのが理想的です。デスクが小さいといった理由で距離を空けられない場合は、可能な限り離すようにしましょう。

可能であれば、壁から離しておくと音の増幅を防げます。それ以外の点は基本的な置き方と一緒で、人とスピーカーを繋いで三角形になるように意識すればOKです。大型スピーカーだと距離の調節が難しいので、PCと一緒に使うなら小型スピーカーをおすすめします。

無難な配置ですが、テレビやPCと一緒にスピーカーを使うなら画面の両側に置くのがベストです。スピーカーを両側に置くと見た目がまとまり、部屋の雰囲気をきれいに見せられます。

また、テレビなら大型スピーカー・PCなら小型スピーカーと、アイテムとスピーカーの大きさを合わせれば統一感が生まれるのでおすすめです。色の統一も意識するとよりおしゃれになります。

PCやテレビの近くに棚があるなら、棚にスピーカーを置くのもおすすめです。ブックシェルフ(書棚)型と呼ばれるブックシェルフスピーカーがあるぐらいですから、棚とスピーカーの相性はとてもいいです。

ブックシェルフを使用すればスピーカーを収納できるので、まとまりのある雰囲気を作り出せます。木製の棚に収納する場合は、スピーカーもナチュラルなデザインで合わせると統一感が生まれますよ。

本来縦置きするスピーカーを、あえて横置きするのもおすすめです。置き方にこだわりのある雰囲気が生まれ、簡単におしゃれさを演出できますし、狭い部屋で置き場所がない場合にも有効な置き方です。

ただし、ブックシェルフのような縦置き用のスピーカーは若干音に差が出るので、角度を変えながら好みの音を探る必要があります。まずはメーカー推奨の設置方法を試してからにしてください。

横置き専用のスピーカーを使うのも1つの手です。横置きスピーカーはさまざまな製品が販売されているので、自分好みのモデルを選んでみてください。

ワンルームで一人暮らしの方や、他に設置する家具や電化製品が多い場合は、上記でご紹介したような置き場所が確保できないかもしれません。そんな時は壁掛けのスピーカーを検討するのも1つの方法です。壁掛けにすれば空間を有効に活用できます。

また、薄型・小型のスピーカーも狭い部屋におすすめです。壁掛けスピーカーや薄型スピーカーは下記リンクで特集をしているので、ぜひ併せてチェックしてください。

スピーカーは置き方を工夫するだけで音質を向上させられます。置き方次第では音質を保ちつつ部屋をおしゃれに演出できるのもポイントです。興味を持った方はこの記事を参考に、スピーカーの設置位置を見直しましょう。