ヒーターとストーブの違いは？ファンヒーターや電気ストーブなどのおすすめ商品10選も！

エアコン以外の暖房器具はヒーターとストーブが一般的です。電気ストーブ・遠赤外線ヒーター・セラミックファンヒーターなど、コンセントにつなぎスイッチを入れるだけで熱を出すものや、石油・ガスストーブなど、燃料を用意しなければいけないものなど多種多様にあります。

実際に暖房器具を購入する際に迷うのがヒーターとストーブの違いです。両者の境目が曖昧なものもありますが、自分に合ったアイテムを購入するためには特徴を知っておく必要があります。

今回はヒーターとストーブの違いやメリット・デメリットについて詳しく解説します。また代表的な暖房器具の種類や、おすすめ商品も厳選してピックアップしているので、ぜひご覧ください。

一般的にヒータとはオイル・赤外線などを熱源にした、電気を使用する暖房器具を指します。オイルを熱源に使用したオイルヒータや、赤外線を熱源に使用したハロゲンヒーターなどが代表的です。燃料補給などの必要がなく、コンセントがある屋内用の暖房器具になります。

ヒーターは放熱により間接的に空気を温めるため、メイン暖房の補助的な使い方が多くなっています。足元・洗面所・トイレなどで短時間使いたい場合や、すぐに暖を取りたいときに便利です。本体が軽いものが多く、好きな場所に持ち運びやすくなっています。

しかし、オイルヒーターは本体の重さが10kg以上あり、持ち運びには向いていません。その分暖房能力が高いため、1台でメイン暖房の役割を果たします。ヒーターは種類が多く商品も多様なので、好みのタイプを探しやすい暖房器具です。

電気を使用するヒーターにファン機能が付いているものは、セラミックファンヒーターと呼ばれます。主に電気をセラミック（陶磁器）に通して熱を発生させ、その熱を温風として送風口から吹き出すタイプが代表的です。

ヒーターはじわじわとゆっくり部屋を暖めますが、ファンヒーターは勢いのある温風で一気に暖を取れます。ヒータよりさらに瞬時に暖を取りたいシーンにおすすめです。

ヒーターとは異なり、石油やガスを燃料として使用する暖房器具がストーブです。石油ストーブは灯油を燃料としています。また、ガスストーブは宅内に専用のガス管が必要な製品が多い傾向です。間接的に空気を温めるヒーターと違い、直接空気を温められるのが特徴といえます。

ストーブはヒーターにはない強力な暖かさも魅力です。ヒーターの出力は最大でも1200W程度ですが、石油・ガスは3000W程度が平均のハイパワーとなっています。特に寒さが厳しい地域では、ほとんどの家庭が使用しています。

ストーブは電気式のヒーターとは違い、燃料を用意する必要があるのがデメリットです。灯油の補給やガス器具の設置が必要なため、気軽に使用したい方には向いていません。しかし、温かさを重視する方にはおすすめの暖房器具です。

石油・ガスストーブにファンを搭載した暖房器具を、ガスファンヒーターや石油ファンヒーターと呼びます。熱した空気を素早く室内に放出できるため、ストーブより短時間で部屋全体を暖められるのが特徴です。

エアコンと違い下から暖かい風が出るので、足元の冷えが気になる方にも適しています。ただし、ストーブと比べると部屋が乾燥しやすいのがデメリットです。また本体の全体から熱を発するストーブに対し、ガス・灯油ファンヒーターは前面のみ温風を放出する点も異なります。

ヒーターの最大のメリットはコンセントに差すだけで暖かくなる手軽さです。灯油の補給やガス管を設置する手間がないため、肌寒いと感じたらすぐに使えます。また気軽に移動できるため、1台あれば洗面所やキッチンなどさまざまな場所で活用できるのも魅力です。

燃料を燃やすストーブに比べ、換気の回数が少ないのもヒーターならでは。燃焼系の石油やガスは二酸化炭素を放出するため換気が必ず必要ですが、電気ヒーターはその心配がありません。暖まった空気を入れ替えずに、長時間保てるのもストーブにはないヒーターのメリットです。

手軽に使用できるヒーターですが、電源がないと使用できない点がデメリットです。電気がないアウトドアシーンや災害時にも使いたい場合は、事前に携帯可能な電源の確保が必要になります。またストーブに比べるとパワーが弱く、同じ燃料代でも暖める力は弱くなります。

ヒーターは洗面所や脱衣所など狭い個室では十分暖かいですが、リビングなどの広い空間では足元などのスポットを暖めるサブ暖房に向いています。ヒーターは広い部屋のメイン暖房にはなりにくいため、部屋全体を暖めるエアコンやストーブと上手に併用しましょう。

燃焼系の暖房器具であるストーブは、ハイパワーな暖房効果が最大のメリットです。電気に比べて燃料のコスパがよく、同じ燃料代なら石油の方が暖房効果が高まります。そのため、寒冷地ではヒーターより一般的な暖房です。

また石油はコードも管もないため、キャンプなど屋外での使用にも向いています。災害時に停電が起きた場合でも、燃料さえあれば使用できるのが魅力です。

さらに石油・ガスは燃焼するときに水分を出す特徴があります。温めながら冬の乾燥対策ができるのもポイントです。上部の熱を利用してお湯を沸かしたり、お餅を焼いたりできるのも石油ストーブならではとなっています。

石油ストーブは定期的な灯油の補給が必要なため、手間に感じる方も少なくありません。給油中の油漏れや、部屋においが広がるのもデメリットと言えます。また重量があるため、移動や収納時に苦労します。ガスストーブはガス管につなぐ必要があり、場所が固定されるのがデメリットです。

また石油・ガスストーブは燃焼する際に二酸化炭素を放出します。二酸化炭素の濃度が高くなると、一酸化炭素中毒になる恐れがあるため、こまめな換気が欠かせません。暖めた空気が換気により逃げてしまうのはもったいないですが、ストーブを使うなら必要だと割り切りましょう。

しかし、寒冷地は石油・ガスストーブ用の排気口が備わっているケースも多く、排気口と連結させて使うタイプのストーブが主流です。排気口があれば換気の必要もなく、寒い思いをしなくてすみます。燃焼系のストーブは地域によって製品が違うため、購入前の確認が必要です。

カーボン（炭素繊維）やグラファイト（黒鉛）へ電気を通し、熱を放出するのが遠赤外線ヒーターです。数メートル先まで暖気が届き芯から温まるため、太陽のような温かさを好む方に向いています。200Wの低出力や暖気を分散させる商品もあり、省エネ機能も充実しています。

セラミックファンヒーターはセラミック（陶磁器）に電気を通し熱を放出します。温度はあまり高くありませんが、ファンによって温風素早く広範囲に届けられるのが特徴です。温度が高くなりすぎないため、洗面所やトイレ用などで使用できるアイテムも多くなっています。

また、比較的軽いため持ち運びやすい暖房器具です。人感センサーが搭載されているセラミックファンヒーターは、無駄な電気代をカットできるため節約効果が期待できます。

パネルヒーターは、パネル内部に張り巡らせた電熱線を温めて熱を放出します。足元の冷えが気になる、調理時やデスクでの作業時に向いており、ヒーターの中でも電気代が一番安いのが特徴です。節約しながらピンポイントで暖を取りたい方におすすめです。

器具の中のオイルを電気で熱して部屋を暖めるオイルヒーターは、暖気が壁や天井から跳ね返り人をやさしく包むため、他にはない快適さがあります。火災の心配も少なく、空気が乾燥しないため、ペットや小さい子供がいる家庭や睡眠時の利用におすすめです。

石油ストーブは灯油を燃焼させ、熱を放出します。1台でも部屋全体を温められるハイパワーが魅力です。電気がないアウトドアや災害時の停電でも使えるので、災害時の備えとして1つあると安心感が違います。定期的な灯油の補給が必要なため、事前に調達先をチェックしておきましょう。

ガスを燃焼させて部屋を暖めるガスストーブには、都市ガス用とプロパン用の2種類があります。自宅で使用しているガスに適したタイプ選びが必須です。使用時はガス管につなぐため、設置場所は限られてます。

ハイパワーの燃焼系ですが石油のように燃料の補給がなく、一度セットしたらメンテナンスがいらないのも選ばれる理由です。

薪を燃やして熱を出す焚火のような薪ストーブは、寒冷地をはじめ、キャンプ場でも多く見られます。燃料は木材のみのため、事前に薪の調達が必要です。燃料の薪を購入すると高くなりますが、端材を圧縮したものや自治体が配布する薪を利用すると費用を抑えられます。

強力な直火の力は、3時間後は天板が200°以上になるためオーブン料理を作る調理器具としても重宝します。

ヒーターとストーブの燃費についてまとめてみました。同じ種類の暖房器具でも機器によって出力が違うため、おおよその目安を記しています。

ヒーターもストーブも各社省エネに力を入れているため、それほど大きな違いはありません。昔は電気代が高かったヒーターですが、今は出力が200Wなど低出力のものがあり電気代の節約につながります。

突出して燃料代が高いのは木材を使用する薪ストーブです。しかし、代用としてBBQにも使える火持ちがいいペレットタイプの燃料を使えば、節約できます。また野外活動が好きなら、山から採取した木材も使用可能です。寒冷地なら薪を配布している自治体もあります。

小さいお子様やペットを飼っている家庭なら、直火のストーブより温風のヒーターが安全です。予期せぬ行動をする子どもは、遊んでいる最中にぶつかって怪我をするリスクも大いにあります。直火ストーブは高熱になるため、安全面を重視する方には向いていません。

その点、火を使用しないセラミックファンヒーターやオイルヒーターは、最高温度が60度程度なのでヤケドのリスクを軽減できます。さらに安全性を求める方は、子どもによる誤作動を防ぐチャイルドロックが搭載されたモデルを選びましょう。

さらにオイルヒーターは空気が乾燥しないため、感染症が気になる冬の暖房にもおすすめです。

暖房器具を使用するシーンでも、どちらが適しているかは異なります。部屋全体を暖める目的で使用する場合には、暖房効果の高い石油ストーブ・ガスストーブがおすすめです。空気自体を温められるため、部屋に効率よく暖かい空気が循環します。

洗面所・トイレ・キッチンなど省スペースを暖めたい場合には、すぐに温風が出るファンヒーターやハロゲンヒーターがおすすめです。スイッチを入れるだけですぐに温められるため、即効性が高くなっています。また移動も手軽なため、どこでも使えるのが魅力です。

冬の暖房器具は種類豊富なため、燃料やパワーを考慮して自分に合った商品を選ぶ必要があります。これまでエアコンの暖房だけを使用していた方は、ヒーターやストーブを併用すると節電にもつながるため、ぜひ本記事を参考に検討してみてください。