【エアコンがつかない】8つの原因と対処法｜暖房・ランプ点滅でも慌てない

リモコンのボタンを押してもエアコンがつかない、故障したのでは？とどうしたらいいのかわからず慌ててしまいますよね。そんな時はまず慌てずに、エアコンがつかない原因を突き止めることが最優先です。

この記事ではエアコンがつかない時に考えられる原因と、解消するための方法を解説します。対処法を試してもエアコンがつかない時に、故障かどうかを見分けるのに役立つ主要なエアコンメーカーのサポートページも掲載しました。

エアコンがつかない時に考えられる主な原因、さらに暖房・ランプ点滅で動作しない原因の合わせて8つについて詳しくご紹介します。

エアコンがつかないと故障かと疑って焦ってしまいますが、場合によってはすぐに直ることもあります。まずはエアコンの電源を切った状態でコンセントを抜き、10分～15分ほど時間を空けてから差し直して再起動を試してください。もし、再起動をしてもエアコンがつかない場合はほかの原因が考えられます。

エアコンがつかない時、まずは応急運転を試すことをおすすめします。応急運転ではエアコン本体の不具合（故障）なのか、それともちょっとしたエラーが原因なのかの障害切り分けができます。

メーカーによって応急運転の方法が違いますが、ほとんどのエアコンに応用できる方法をご紹介します。

1. エアコン本体のカバーを開ける
2. 左右どちらかの端にある操作パネルの『応急運転スイッチ』を押す
3. 冷房の冷たい空気が出ることを確認したら、再度『応急運転スイッチ』を押す
4. 暖房の暖かい空気が出ることを確認する
5. もう一度『応急運転スイッチ』を押して、エアコンが停止することを確認

年数が経った機種なら前回スイッチを切った時の運転モード（冷房/暖房）を引き継いで動くものや、温度調節がないタイプもあります。

応急運転で正常に動けば故障ではないので、この後のポイントを順番に確認します。応急運転スイッチを押してもエアコンがつかない場合は、エアコンメーカーのサポートページを参照してください。

直近まで動いていたのに突然エアコンがつかなくなったなら、リモコンの不具合が考えられます。まずはリモコンの電池を新品に交換して動作を確認しましょう。

特定のボタンだけがつかない場合は、そのスイッチだけが故障している可能性もあります。有効な対処法はリモコンリセットで、リモコンについている小さな『リセットボタン』を爪楊枝やクリップなど先端の細いもので押してリセットします。

1部屋に複数のエアコンを設置していると、1つのリモコンの信号を複数のエアコンが同時に受信することがあります。リモコンの『信号切り替え』スイッチを押して、エアコン本体とリモコンの信号チャンネルを合わせれば誤作動を解消できます。

リモコンのどのボタンでも反応しない時には、リモコンのボタンを押して赤外線が出ているかどうかの確認も必要です。目で見えない赤外線を確認するには、スマートフォンやデジタルカメラを使うのがおすすめです。

リモコン先端の赤外線が出る部分にレンズを向けてリモコンのボタンを押します。赤外線が出ていれば、デジタルカメラやスマートフォンのディスプレイで赤い光の点滅が確認できます。iPhoneの場合背面カメラは赤外線が映らないので、インカメラを使います。

リモコンのボタンを押しても先端から光が出ていない場合には、リモコンが故障している可能性が高いです。特定のボタンだけでなく、全てのボタンを押して確認しましょう。

エアコンがつかない時には、ブレーカーのことも思い出してください。エアコンとは別の部屋にあることが多いので忘れてしまいがちですが、ブレーカーが落ちているとエアコンはつきません。

エアコンを使わないシーズンに停電があったりすると、ブレーカーが落ちていることもあるので確認しましょう。ブレーカーも数種類あるので、各部屋の安全ブレーカーだけでなく家全体のアンペアブレーカーや漏電ブレーカーもチェックしてください。

エアコンがつかない原因がフィルターの汚れということもあります。エアコンのフィルターは運転の強度や設定温度と室温の差が大きいほど目詰まりしやすくなります。またホコリだけでなく、タバコを室内で吸う人がいる場合はさらに汚れやすくなります。

フィルターの不具合はリモコンに表示されるタイプもありますが、エアコンが突然つかなくなるのを予防するためにも毎月1回は掃除機で軽く吸い取りましょう。シーズン終了で使わなくなる時にも、フィルターを掃除しておくことをおすすめします。

ベランダや屋外の室外機にカバーをかけてはいませんか？シーズンオフで長期間使わない時にカバーをかけて、うっかり外し忘れて電源を入れると、一旦エアコンは動きますが数分後には止まってしまいます。エアコンがつかないこともあるので注意しましょう。

室外機の周りを色々な物で囲んで塞いでいる場合も、空気の循環が妨げられてエアコンがつかない原因になります。荷物や強風で飛んできたものが室外機の周辺を塞いでいなか確認します。また、室外機のファンが回っているかのチェックも必要です。

室温と設定温度の差や冬場の除霜運転などでファンが回らないことがあります。エラーコードが出ればサポートページを参照し、エラーコードがでない場合はコンセントを挿し直して再起動しましょう。室外機にまつわるトラブルについては、以下の記事でも解説しています。

意外と多い原因にコンセント抜けがあります。数ヶ月使わない期間にもコンセントを挿したままにしていると、抜けかかった状態になっていることがあるんです。コンセントはエアコンのすぐそばに1つだけしかないので確認しましょう。確認する際には、ついでにホコリも掃除するのがおすすめです。

冬場にエアコンがつかなくて暖房ができない、もしくは電源は入ったもののなかなかスタートしない時には『霜取り運転（除霜運転）』が行われていることがあります。室外機は動いているのに室内機が動かない、もしくは微風が出ている状態が多いです。

これはエアコンに内蔵されたプログラムで、室外機に霜がついた時に起動するもの。通常は数時間の暖房のあと数分間の霜取りを繰り返すのですが、エアコンをつけた直後に起動することもあります。

室外機から音（圧縮機）はするもののファンが動いていない時は、この霜取り運転です。数分間待っていて温風が出てくれば心配ありませんが、エアコンが止まってしまう・10分以上待っても風が出ない場合はメーカー毎の対処法を調べましょう。

普段運転中には点灯している『運転ランプ』が点滅してエアコンがつかない時は、本体の異常を示している可能性があります。この場合故障なのか、単なるエラーなのかを見分けるにはブレーカーとコンセントが確認ポイントです。

まずコンセントからプラグを抜き挿しして電源を入れます。つかなければ再度プラグを抜いてエアコン専用のブレーカをOFFにして、1時間ほど通電せずに待ちましょう。その後再度ブレーカーをON・プラグをコンセントに挿し直します。

小さなエラーであればこの流れで復旧しますが、フィルターのズレ・フタが閉じられていない時に点滅することもあるので確認しましょう。メーカーによっては霜取り運転でランプが点滅することもあるので、復旧しない時にはメーカーのサポートが必要です。

エアコンは設定温度よりも室内の温度が高い時に室内機と室外機が動いて冷房する仕組みです。そのため、設定温度より低いと途中で冷房できないので注意してください。たとえば、設定温度を26℃にしていて室内が30℃の場合は冷房が稼働しますが、26℃以下になっていると室内機は稼働したまま室外機だけ停止します。

暖房の場合も同様に設定温度より室内温度が高いと途中で室外機が止まるので、途中で止まってしまった時は、設定温度を見直しましょう。

エアコンのリモコンには自動・冷房・暖房・除湿・送風などさまざまな運転モードが存在します。冷房が効かずに困っている場合、リモコン側の設定が冷房・自動・除湿以外になっている可能性があるので運転モードを確認してください。

もし、リモコン側の運転モードが冷房になっているにもかかわらず、エアコンから冷たい風が出てこない場合はリモコンの表示モードとエアコン側の運転モードが異なる場合があります。リモコンをエアコンに向けて運転モードを選ぶことで再設定できるので、1度試してください。

リモコンを操作してもエアコン本体に変化がない場合、エアコン側のリモコン受光部が故障している可能性が考えられます。リモコン受光部は経年劣化や初期不良により発生しやすく、故障してしまうと修理に出すしかありません。修理費用はおよそ1万円～2万円程度で買い替えるよりも安く直るトラブルなので、リモコンの操作が聴かない時は修理をおすすめします。

エアコンが何度も途中で止まって動かなくトラブルが発生している場合は、室内機・室外機のファンモーターが不調になっているか故障していることが考えられます。ファンモーターはエアコン稼働中に回転し続けるパーツのため、雨による錆や摩擦劣化によっても故障しやすいです。

もし、エアコンを稼働させてもファンモーターが一切動いていないようなら故障しているため、修理を検討しましょう。ファンモーターの修理は室内機・室外機どちらも1万円～3万円程度で請け負ってもらえます。

エアコンの電源が入らない場合、リモコン受光部の故障以外に考えられるのが室内機・室外機の制御基板が寿命により故障している可能性です。制御基板が故障していると室内機・室外機が動かないため、エアコンが稼働できません。

制御基板の故障は経年劣化やパーツの寿命によって起こりえるトラブルです。1万円～3万円程度で修理できるため、1度メーカーに修理の相談を出すことをおすすめします。

エアコンの室外機には四方弁というパーツが取り付けられており、四方弁が冷房と暖房を切り替えています。四方弁は電気が流れない時に冷房となり、電気が流れた時だけ暖房になるため、四方弁が故障してしまうと電気が流れず暖房できなくなります。

もし暖房モードにしてもエアコン本体から冷たい風しか出てこない場合は、四方弁の故障が考えられるので修理を検討してください。四方弁の修理はおよそ1万円～3万円の範囲内なので、買い替えるよりも安く解決できます。

エアコンをつけても冷房・暖房効果が得られない時は、冷媒ガス漏れが原因として考えられます。配管が劣化していると冷媒ガスが漏れてしまい、冷房・暖房が正しく行われなくなるので長年エアコンを稼働し続けている人は要注意です。

もし、急にエアコンの効きが悪くなったと感じたなら、冷媒ガス漏れが疑わしいので修理に出すことをおすすめします。冷媒ガス漏れの修理は2万～10万と幅が広いため、1度メーカーや修理業者に相談して値段によって修理・買い替えを検討してください。

以上8つの原因と対処法を試してもエアコンがつかないとなれば、すぐに修理業者に依頼したくなるはず。でも実は大したことではない原因で修理費用を払うハメになることも。まずは一旦エアコンメーカーのサポートページを確認することをおすすめします。

主要なメーカーのサポートページと代表的なエアコンの商品名をまとめました。「おかしいな？」という時にはワンクリックでサポートページにジャンプできるので、参考にしてください。

エアコンがつかないと思わず慌ててしまうのが普通です。でも落ち着いて原因を探せば、意外と自分で対処できることが多いのです。「修理を頼んだらただのエラーだった」なんてことにならないように、エアコンがつかない時にはまず『確認ポイントと対処法』を参考にしてくださいね。