而今のおすすめ8選｜どんなお酒？種類や特徴を解説

日本酒と聞くと、年末年始やパーティーといった所謂「祝い事」に映えるお酒というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。その中でも「而今」は、日本酒の中でも入手困難な幻の酒と呼ばれている希少価値の高い逸品です。

而今は三重県を代表する「木屋正酒造」から誕生しました。もともと204年の歴史を持つ蔵元ですが、而今ブランドは立ち上がって17年と日が浅いのです。伝統ある蔵元から新しく生まれた日本酒は、瞬く間に世間に愛される日本酒となりました。

この記事では、そんな人気の銘酒「而今」の特徴や魅力をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

而今の大きな魅力は、バランスのとれたやわらかいおいしさです。メロンのようなフレッシュで甘く芳醇な香りとジューシーな味わいで、日本酒ビギナーから玄人まで多くの人に愛されています。

2016年に開催された伊勢志摩サミットでは食中酒に選ばれたことを機にその名は全国に知れ渡りました。2008年から2020年度までの全国新酒鑑評会では金賞を5回受賞しています。

木屋正酒造は文政元年（1818年）創業、200年の歴史がありますが、土蔵は当時のまま。洗米から麹造りまで機械を一切使わず、先祖から受け継いだ技術で手作業でしか出せない味を追求しています。

一方で、麹室の温度管理をデジタル化するなど、現代の最新テクノロジーも惜しみなく導入されており、「今を精一杯生きる」という杜氏の想いが反映された酒蔵として栄えています。

日本酒の主な原料は米・水・米麹です。酒造りに使用する原料の原産地は固定するのが一般的ですが、而今で使用する米は原産地が毎月異なります。

主に使用されるのは伊賀産の「山田錦」。その他にも酒造好適米である愛山・酒未来・千本錦・八反錦・五百万石など全国の良質な米を使用し、毎月種類の異なる商品が出荷されます。

而今が「なかなか手に入らない幻の日本酒」という位置づけにあるのは、厳選された地酒専門の特約店にしか商品を卸していないという点も理由の1つに挙げられます。

東京・大阪を中心に店舗販売、通販・オンラインストアでも正規取扱店がありますが、元々小さな蔵で作られているため生産量もごくわずかです。「在庫在り」の文字を見かけたらすぐに購入をおすすめします。

店舗によっては販売スケジュールを公表していたり、抽選販売を実施していることがありますのでどうしても手に入れたいという人はチェックしておくといいでしょう。

米と米麹・水だけを原料に作った純米酒と呼びます。また、精米歩合60％以下の純米酒を吟醸造りで造られたものを「純米吟醸酒」と呼びます。

吟醸造りは、丁寧に精米したお米を、低温で長期間ゆっくりと発酵させる伝統的な製造方法です。華やかでフルーティーな香り・すっきりとした味わいを持ちます。

純米大吟醸は、純米吟醸酒より更に手間ひまかけて磨かれたお米を使用した日本酒のことをいいます。整合歩合は50％以下、つまり玄米を50％削り取った状態です。

玄米の外側の糠にはたんぱく質や脂質が含まれており、磨けば磨くほど雑味がなくクリアな味わいになります。

精米歩合60％以下のお米で作られる純米酒のことをいいます。ただし、これには例外も含まれます。特別な醸造方法で醸することで、精米歩合60％以下でなくても「特別純米酒」として販売可能です。

この特別な醸造方法は決まりがなく、蔵元の判断に任されていますが、ラベルに原料や醸造方法といった、何が特別であるか表記する必要があります。

火入れとは、その名の通り、加熱処理のことです。火入れは通常、日本酒をタンクで貯蔵する前・瓶などの容器に詰めて出荷する前の2回行われます。

「劣化防止」「酒質の安定」のために火入れを行います。日本酒を劣化させる火落菌を殺菌して劣化を防ぎ、日本酒の中に残った酵素の働きを止めることで酒質を安定させます。

無濾過とは、出来上がった日本酒をそのまま瓶などの容器に入れることです。濾過や火入れなど手を加えないことで、日本酒本来の旨味や独特な個性が残ります。

水を加えない原酒であることからアルコール度数が高く、ずっしりとした飲みごたえのある味わいになる傾向があります。

生酒とは、工程の中で一度も火入れをしていない日本酒のことをいいます。火入れを一切しない生酒はみずみずしくフルーティーな味わいが楽しめます。ただし、加熱処理をしていないため瓶詰めした後もお酒の中で酵母が働き続けていることから、保存には十分注意が必要です。

一度封を開けた瓶の口を綺麗に拭き取り、常に10度以下で冷蔵保存しておきましょう。

おりがらみは薄く濁っており、米や酵母由来のコクのある味わいが特徴の日本酒です。おりがらみの「おり」とは、もろみを搾った直後に残った細かいお米や酵母などの固形物のことをいいます。

酒造りの工程では搾りの後に「濾過」や「おり引き」といった方法でおりを取り除きますが、おりがらみでは行わずにそのまま出荷されます。

斗瓶取りとは、酒袋にもろみを入れて吊るし、自然に垂れてきたものを一斗瓶に取っており引きしたものをいいます。もろみの自重でじっくり搾り出されるため、成分が余分に出されることなく華やかで繊細な味わいに仕上がります。

袋取りは難易度が高く、手間がかかる割に取れるお酒はごくわずか。故に斗瓶取りは、その蔵にとっての最高級の清酒となるため鑑評会などに出品されることが多いようです。

創業200年の歴史がある蔵元で、若き杜氏が産み出した日本酒「而今」。入手困難の幻の酒とも呼ばれている人気の日本酒です。而今ブランドにはいくつもの種類があり、それぞれに異なる味わいや特徴が楽しめます。日本酒にこれから挑戦したい人から、日本酒好きの玄人まで、たくさんの人を虜にする逸品「而今」をぜひ味わってみてください。