高齢者の介護用見守りカメラおすすめ14選｜ネット環境なし・Wi-Fi不要でも使える

高齢者の方の介護を行う際に、心強い味方となってくれるのが「見守りカメラ」です。外出先などの離れたところからでも、スマートフォンを通じてお家の様子をリアルタイムで確認できます。

しかし一口に見守りカメラと言ってもその種類は多く、Wi-Fi不要・sim内蔵・インターネット不要タイプや、会話できるモデルなど性能・機能面での違いも大きいです。さらにパナソニックなどさまざまなメーカーから販売されておりどれを選べばいいか迷ってしまいます。また設置・設定の方法が難しそうと感じる方もいますよね。

そこで今回は高齢者の介護用見守りカメラについて導入方法・選び方のポイント・おすすめ商品をご紹介します。また介護保険が適用されるのかについても紹介しますのでぜひ参考にして、ご用法に応じたぴったりの見守りカメラを見つけてください。

• 離れたところからお家の様子を確認できる
  見守りカメラの最も基本的なメリットです。
• 撮影した映像を録画しておき、後からでも確認できる
  最近はクラウドサーバ上に録画映像を保存できるカメラもあり、録画容量について心配する必要がなくなってきています。
• 簡単に設置できる
  一昔前の見守りカメラは配線や取り付けが大変でしたが、今は無線通信を利用するものが主流のため、壁に穴を開けたりせずに、どこにでも簡単に設置できます。

• 価格が高い
  通常のビデオカメラと比較すると通信機能などが搭載されている分、高価な商品が多いです。
• インターネット回線を圧迫してしまう
  お家のインターネット回線を通して映像を送信する場合は回線を圧迫してしまうため、通信容量に制限がある場合は注意が必要です。
• 映像が盗み見られる可能性がある
  ネットワークを介するため、外部からの不正アクセスによって映像が盗み見られるリスクがゼロではありません。安全な回線を使用して、セキュリティ対策を怠らないようにしましょう。

お家の無線LAN（WiFi）を使用する場合は、まず電源を入れて無線LANに接続しましょう。LTE通信機能を搭載した見守りカメラを使用する場合は、電源を入れるだけでOKです。

次に、映像確認用のスマートフォンやPCに専用アプリをインストールし、アプリ内の手順に従ってカメラ映像が表示できるのを確認します。最後に、見守りカメラをお好みの場所に設置して導入完了です。

見守りカメラの主な設置場所はリビング・寝室・玄関となります。必要に応じて複数台の設置も検討してください。また、細かい設置場所を決めるポイントは以下の通りです。

• 室内全体が見渡せる場所に置く。
• ぶつかってしまう場所には置かない。
• 近くに電源を用意する。
• 逆光にならないように向きなどを調節する。
• 無線LANを使用する場合は、無線LANルータから離れすぎた場所には置かない。
• 通話機能を使用する場合は、話しかけやすい場所に置く。

画質の良し悪しを判断するには「画素数」を確認しましょう。画素数が多いほど画質がいいと言えます。顔をきちんと認識するためには、最低でも100万画素以上のカメラを選ぶのがおすすめです。文字などが認識できるほど鮮明に撮影したい場合は、200万画素以上のカメラを選んでください。

ただし、画素数に比例して通信するデータ量も多くなるので、お家のインターネット回線の通信容量に制限がある場合は確認が必要です。

撮影範囲は「画角」と「角度調節機能」を確認しましょう。画角が大きいカメラほど広範囲を撮影できます。部屋全体を撮影したい方は画角が90度以上のカメラを選ぶといいです。また、角度調節の機能が付いていると設置場所の自由度が上がるのでおすすめです。

さらに、遠隔から角度を調節できるカメラを選ぶと、映像を確認しながらリアルタイムで撮影方向を変えられるので、ぜひ検討してみてください。

細かい箇所までしっかり確認したい方は「ズーム機能」が付いたカメラを選ぶといいです。ズーム機能が付いていると映像を拡大しても画質が粗くならないので、お家の些細な変化やご家族の表情を安定して確認できます。

また、ズーム倍率が商品によって異なりますが、目安として4～5倍程度あれば十分です。

夜間の様子を確認したい方は「夜間撮影」の機能が付いたカメラを選びましょう。暗い中でも撮影が可能なため、睡眠中の様子や深夜徘徊などが心配な方におすすめです。

夜間撮影には「暗視カメラ」と「赤外線カメラ」の2種類があります。使用環境に適した方を選ぶようにしてください。

• 暗視カメラタイプ：カラー映像ですが光が弱いと鮮明に映りません。
• 赤外線カメラタイプ：白黒映像ですが光が弱くても撮影可能です。

まず、無線LAN（WiFi）に接続する場合はWPSボタンを搭載したカメラを選んでおくと、ボタン一つで簡単に接続できるためおすすめです。（LTE通信や有線通信を行うカメラの場合は、特に気にする必要はありません。）

続いて、QRコードを読み込むだけで専用アプリをインストールできる商品を選ぶと、間違いにくいのでぜひチェックしておいてください。

最後に、専用窓口によるサポートサービスがある商品を選んでおくと、万が一設定が上手くいかない場合にもスムーズに設定できるので安心です。

スマートフォンを使う場合は、まずスマートフォンを通じて操作できるか確認しましょう。続いて、専用アプリで操作を行うカメラがほとんどですので、専用アプリがご使用予定のスマートフォンのOSに対応しているかを必ず確認してください。

また、PCをご使用予定の場合は、PCを通じて操作できるかどうか確認しておくと無難です。

通信方法には「無線LAN接続タイプ」「LTEタイプ（sim内蔵）」「有線接続タイプ」があります。お家に無線LANが用意されており通信容量に問題がない場合は、無線LAN接続タイプが無難です。

無線LANがない場合や、あっても通信容量に上限がある場合は、sim内蔵で直接インターネットに接続できるLTEタイプがおすすめです。ただし、月額の通信料金がかかってしまう点がデメリットです。もしも有線で接続したい場合は、有線接続ができるカメラを選んでください。

映像内の動きを検知してスマートフォンに通知してくれる機能になります。映像を見ずとも無事を確認できるのでおすすめです。

たとえば、玄関に置くと外出を把握できますし、寝室の入り口に置くと深夜の徘徊や、朝起きてこない場合に気づけます。

ただし、人の動きが多いリビングなどに置くと不要な通知が多くなりますし、ペットやカーテンの動きにも反応してしまうため、置き場所は考慮してください。

特に夏場の気温上昇に伴い自宅でも熱中症になる可能性があります。温度センサーが搭載された見守りカメラを活用すれば遠く離れたご家族に熱中症の恐れがあると伝えられるためおすすめです。またモデルによってはカメラ周辺温度が一定水準を上回ったときにスマホに通知をしてくれるものもあります。

音センサーが搭載された介護用見守りカメラもあります。予期できない転倒や物の落下などで発生した音を捉え知らせてくれるので安心度が増します。想定外の事態に陥ったときに映像だけではわからない部分も補ってくれるのでおすすめです。

見守りカメラの中にはマイクとスピーカーが搭載され会話機能が付いたものがあります。わざわざ電話をかけなくてもすぐ話しかけられるので、万が一の急を要する場合にも安心です。

緊急時以外にも手軽なコミュニケーション手段のツールになるのもポイントです。また、転倒時などの異常音を検知してスマートフォンに通知するカメラもあります。

緊急時に知らせてくれるワイヤレスチャイムとの併用もおすすめです。ワイヤレスチャイムに関しては以下の記事で詳しく説明しています。

ネットワークを利用する見守りカメラはハッキングされてしまう可能性があります。家庭内のプライベートな映像が流失してしまう事態は許容できるものではありません。暗号データ化機能が搭載された見守りカメラを使用すれば、セキュリティが強化されリスクが軽減されるのでおすすめです。

安全性のためとはいえプライベートを常時見られるのは気が進まない方も少なくはありません。プライバシーモードの搭載された見守りカメラであれば、レンズのみならずマイク・スピーカーに至るまでオフの状態にできるので大切なプライベートも確保可能です。

Wi-Fiなどのインターネット環境が整っていない場所で使用するなら、ネット環境不要の介護用見守りカメラがおすすめです。ネット環境がない場所でも工事など不要で手軽に使用できますが、使用できる範囲に制限があるのがデメリット。また、モニターとセットのモデルが多いため、スマホで見るタイプより価格が高くなります。

高齢者見守りカメラを購入する場合は、介護保険は適用されず全額自己負担となります。レンタルであれば介護保険で安く利用が可能です。ただし、すべての高齢者見守りカメラが介護保険でレンタルできるわけではなく、「介護保険適用」の商品に限られます。

また、福祉用具の事業所によって導入商品が異なるため、利用可能な商品はすべてではありません。レンタルできる商品は、ケアマネジャーに相談して確認してみてください。

介護施設へ見守りカメラを導入する際、補助金支給の対象になる場合があります。対象となる見守り機器の要件は下記をご覧ください。

【見守り機器要件】

• 昼でも夜でも時間帯を問わずに使用できる
• 要介護者がベッドから離れようとしたり離れたりした事態を察知し通知を受け取れる
• 2人以上の要介護者を同時に見守れる
• 見守りのためのプラットフォームとして他の機器・ソフトウエアと接続・拡張できる
• 別の場所にいる2人以上の介護従事者へ同時に伝達できる
• 要介護者が自分から助けを求める言動からわかる情報だけに依存しない

上記要件を満たす機器が補助金の対象となりますが、自治体によっては対象になる機器が指定されている場合もあるので必ず確認するようにしましょう。

今回は介護向けの見守りカメラの選び方とおすすめ8選をご紹介しました。思わぬ事故や体調の急変が心配で、安心して外出できない介護者の方には最適のアイテムです。外出時が安心になる上に導入も非常に簡単なので、ぜひ参考にしてぴったりの1台を見つけてください。