ポータブルトイレおすすめ16選｜処理不要・掃除が楽なものも！ニトリで買える？

ポータブルトイレは持ち運べる簡易式のトイレです。介護が必要でトイレまで歩くのが困難な場合、ベッドの近くに置けば簡単に用が足せます。災害時にトイレが使えない場合やレジャー先で近くにトイレがない場合も、ポータブルトイレがあるとトイレができます。

ポータブルトイレは排泄物を溜めるバケツの掃除が面倒なのが難点でしたが、最近は排泄物の処理不要なタイプや掃除が楽なもの、ウォシュレット付きのものも。プラスチック・木製・金属などさまざまな素材がある上、排泄物を自動処理できるものや水洗式もあり選ぶのが大変です。

そこで今回はポータブルトイレの選び方やおすすめ商品16選を紹介します。ニトリで買えるのか、レンタルはできるか、使い方や臭わないための対策、またバケツに溜まった排泄物の捨て方も解説するので、ぜひご覧ください。

ポータブルトイレの最も一般的な用途が介護です。介護が必要な方で歩行が困難な場合、トイレに行くだけでも大変なストレスです。ポータブルトイレならベッドサイドや部屋の中に置けるので、トイレに行く負担を大幅に軽減できます。

また、介護用にさまざまな配慮がされたポータブルトイレも販売されています。要介護や要支援の認定を受けている場合は介護保険で助成が受けられる上、福祉用具専門相談員のアドバイスを受けてから購入すると、費用の一部を負担してもらえます。

ポータブルトイレはアウトドアや車中泊などのレジャー用にも便利です。キャンプをする場合や車の中で寝泊まり場合は、近くにトイレがないのが一般的です。キャンピングカーでもトイレが備え付けられていないタイプがあります。

ポータブルトイレを用意しておけば簡単に用が足せます。車の移動中に渋滞に巻き込まれた場合も、簡易トイレがあると安心です。

ポータブルトイレは地震などの災害時にも便利です。断水時や下水が機能しなくなった場合、水洗トイレが使えなくなってしまいます。避難所で生活する際も、十分な数のトイレを用意するのに1ヶ月以上かかる場合もあります。

ポータブルトイレを用意しておけば、自宅や避難所のトイレが使えない場合でも安心です。排泄物を水洗トイレで流せないので、凝固剤も用意しておきましょう。

ポータブルトイレの種類ごとの価格の相場を以下の表にまとめました。

プラスチック標準型は暖房便座や消臭機能が付いたものは高くなります。木製イス型は多機能のものが多いので価格は高めです。排泄物を自動密閉できるものや分解できるものなど、高級な木製イス型は10万円以上します。

金属製コモード型は高価な機能はついていないので、比較的リーズナブルな価格で購入できます。ベッドサイド設置型は施設用のものが多く、サイズが大きいので少し高めです。紙製は使い捨てのため最も安くなっています。

プラスチック製標準型は、お手入れが簡単で軽量なタイプのポータブルトイレです。丸洗いができるものが多いので、掃除が楽です。重量も軽く簡単に持ち運べます。ただし、安定性がないのがデメリットです。

手すりやひじ掛けがないものも多いため、不安に感じる場合は別に手すりを用意した方がいいです。機能がシンプルで安価なものが多いですが、水洗式や暖房便座などの機能が搭載されたものもあります。とりあえずポータブルトイレを使ってみたい方におすすめです。

木製イス型は、家具調でインテリアにも合わせやすく、安定感のあるポータブルトイレです。見た目が普通のイスに近いので、部屋の中においても違和感がありません。重量があり安定感があって倒れにくいです。他のタイプに比べると多機能なものが多く、ラップタイプやバイオタイプは基本的に木製イス型です。

一方、重量があるので移動が大変で、臭いが付きやすいなどのデメリットもあります。設置スペースの確認も必要です。多機能で部屋の中に置きやすいポータブルトイレが欲しい方におすすめです。

金属製コモード型は折りたたみ機能や高さ調節などが可能で使い勝手のいいタイプです。体格に合わせてサイズの調整が可能なものが多く、持ち運びやすいのに安定感もあります。折りたためるタイプは、隙間などにも収納できます。お手入れもしやすさにも定評があります。

ただし、見た目でトイレと分かるデザインのものがほとんどなので、インテリアに合わせるのは難しいです。機能性に優れたポータブルトイレが欲しい方におすすめです。

ベッドサイド設置型はベッドサイドに置いて使用するのでベッドからの移譲が楽なタイプです。さまざまな材質のものが販売されていますが、移動させない前提で作られているので重量が重いものがほとんどです。

施設などの利用が多く、一般家庭ではあまり使われていません。他のタイプよりも用途が限られているので、購入する場合は介護状態に合っているか確認してください。

紙製のポータブルトイレは携帯性に優れており、災害時やレジャー用など便利です。基本的にコンパクトに折りたためます。段ボールを使用した強度の高いタイプや使い捨ての簡易トイレなどがあります。他のタイプほど長く利用できませんが、価格は安いです。

使い終わった際は、燃やして処理できます。普段は使用しなくても、非常時に簡単に使えるポータブルトイレが欲しい方におすすめです。

安定した倒れにくいポータブルトイレが欲しいなら、便座が大きく座面の高さが体格に合ったものを選びましょう。座面が低すぎても高すぎても転倒のリスクは高くなります。最適な高さは体格によって異なります。ベッドサイドに置く場合は、ベッドの高さにも合わせる必要があります。

また、単純に便座が大きい方が安定して転倒しにくいので、体格やベッドの高さを考慮して倒れにくいサイズを選んでください。

奥行き・高さ・横幅を調整できるポータブルトイレは、収納しやすいので便利です。肘掛け付きのイス型やフレームが手すりになっているポータブルトイレは、奥行きや横幅が大きくなります。設置スペースが大きいですが、このタイプはサイズを調整できるものも多いです。

使用中に奥行きや横幅を小さくはできませんが、収納時はコンパクトに折りたためます。高さ調整ができるものは、身長に合わせて高さを変えられます。

介護用のポータブルトイレを購入する場合は、動くためのスペースも考慮しましょう。介護用に使う場合は設置スペースだけでなく、歩行器・車いす・杖などを使って移動するためのスペースも必要です。さらに、介護者が動くためのスペースも要ります。

介護用のポータブルトイレは、設置スペースと使用するためのスペースを考えてから購入しましょう。

肘掛けや手すりが動くタイプは、ベッドからの移乗が楽にできます。肘掛けは体を支えて立ち座りをサポートしますが、移乗やトイレットペーパーを使う際の邪魔になります。肘掛けを跳ね上げられるなら、ベッドのふちに座った状態から体を横に移乗可能です。

肘掛けを昇降できるタイプは、肘掛けを降ろしてベッドとトイレの隙間を埋めるのに役立ちます。ベッドの横に置くなら、肘掛けや手すりが動くタイプがおすすめです。肘掛けを動かせないタイプを選ぶなら、骨組みが拭き取りの邪魔にならないがチェックしましょう。

楽に立ち上がれるポータブルトイレが欲しいなら、蹴り込み付きになっているか確認しましょう。蹴り込みは立ち上がる時に、足をトイレ側に引くためのスペースです。イスに深く腰掛けてひざを直角に曲げた状態から、立ち上がるのは大変です。

蹴り込みがあると足を後ろに引けるので、立ち上がるのが楽になります。足腰の筋力が落ちている方におすすめです。立ち上がりやすいように便座の角度を調整できるもの、後方解除のために背もたれを外せるものなどもあります。

ポータブルトイレを簡単に動かしたいなら、キャスター付きを選びましょう。重量のあるタイプでも、キャスターが付いていれば持ち上げずに移動できます。手軽に動かせるので、掃除をしたい時にも便利です。

キャスターは斜めにしないと床に接地しないものが多いので、普段の使用でポータブルトイレが動く心配はありません。

ペーパーホルダーの有無や位置も確認してください。使いにくい位置にペーパーホルダーが取り付けられている場合、ペーパーホルダーが使用の邪魔になる場合もあります。実際に使う状況を考えて、ペーパーホルダーの有無だけでなく使いやすい位置に取り付けられているかチェックしましょう。

高血圧・心疾患がある方が使用するなら、便座に暖房機能が付いたものを選びましょう。気温が下がる冬場は寒暖差が激しくなりやすいため、若い方でもヒートショックで倒れる可能性があります。

暖房機能で便座を温められるなら、ヒートショックのリスクを軽減できます。そのため、寒い冬でも安全・快適に使える暖房機能の付いたポータブルトイレがおすすめです。

便座の硬さが気になる場合は、ソフト便座を採用したポータブルトイレがおすすめです。便座が硬いと、座っている時間が長い場合お尻が痛くなってしまいます。ソフト便座は樹脂製など柔らかい素材で作られているので、お尻の傷みを軽減できます。

最近は、ウォシュレット付きのポータブルトイレも販売されています。 ウォシュレットを使えば簡単に拭き取れるので、トイレットペーパーを節約できる上肌に負担がかかりません。トイレットペーパーを何度も使わずに、お尻を清潔に保ちたいならウォシュレット付きのポータブルトイレを選びましょう。

楽にお手入れできるものが欲しいなら、分解・丸洗いできるポータブルトイレがおすすめです。清潔に使用するためにもお手入れは重要ですが、木製は丸洗いには向いていません。プラスチックやステンレスなどは、軽量で丸洗いがしやすいです。

パーツを分解できるタイプだと、より洗いやすく簡単に運べます。掃除が楽にできるタイプが欲しいなら、パーツの取り外しや丸洗いができるか確認しておきましょう。

排泄物を見られたくないなら、水洗式のポータブルトイレが便利です。ポータブルトイレは排泄物が残ってしまうものが多いので、人に見られるのが嫌な方は多いです。水洗式のポータブルトイレなら、汚水タンクの中に流せるので排泄物を見られる心配がありません。

便器を隠せるガード付きも多く、より見られにくい仕様です。ただし、汚水タンクに溜まった排泄物は後で処分する必要があります。ポータブルで下水や浄化槽に排水できるタイプもありますが、価格は30万円以上と高価です。

臭いが心配なら、消臭・脱臭・におい漏れ防止機能のついたポータブルトイレを選びましょう。ポータブルトイレは排泄物を溜める構造なので、どうしても臭いがしやすいです。

消臭・におい漏れ防止機能の付いたものなら、排泄物の臭いを抑えられます。臭いが漏れにくい構造だったり、消臭剤が練りこまれていたりします。

バケツタイプは、座面の下に設置されたバケツに排泄物を溜めておくタイプのポータブルトイレです。ほとんどのポータブルトイレはバケツタイプになっています。バケツに溜まった排泄物は、トイレに流して処分します。

手間がかかりますが、価格的には3つの中で最も安いのがメリットです。別売の処理袋などを取り付ければ、バケツの処理は不要になります。ポータブルトイレの価格を抑えたい方におすすめです。

ラップタイプのポータブルトイレは、使用する度にラップを使って排泄物を自動で密閉します。密閉された排泄物は燃えるゴミとして処分できます。ただし、自治体によっては燃えるゴミとして処分できない場合もあります。排泄物に触れず処分できるので衛生的に使えます。価格は10万円以上するものが多く、やや高価です。

バイオタイプは排泄物を微生物の力で分解するポータブルトイレです。排泄物を水と空気に分解して処理します。年に数回バイオチップを交換しますが、分解された排泄物は有機肥料として利用できます。専用のバイオチップを使うため水が要らないのもメリットです。

しかし、排泄物の量が多すぎると分解しきれずに悪臭が発生する場合があります。バイオタイプも10万円以上とかなり高価です。排泄物をゴミとして捨てたくない方におすすめです。

介護用品はリサイクルが難しいので特定福祉用具に指定されています。役所に申請すれば購入費用の一部を負担してもらえます。また、介護保険にてレンタルサービスを利用もできます。ただ、通販で購入した場合は支給対象外になることが多いです。

購入資金の援助は要支援1から要介護5の認定を受けた第1被保険者なら無条件で利用でき、第2号被保険者なら要介護・要支援になった理由が定められている16種類の特定疾病なら受けられます。詳しくは市区町村のホームページで確認するか、福祉用具専門相談員に相談しましょう。

ポータブルトイレはネット通販・ホームセンター・福祉用具を扱う事業所などで購入できます。たくさんの種類から選びたいなら、ネット通販で購入するのが便利です。実物を見て購入したいなら、ホームセンターや事業所にいきましょう。実物を見れば、実際のサイズやひじ掛けの位置なども確認できます。

ニトリでも水が不要の非常用トイレを販売しています。こちらはポータブルトイレではありませんが、携帯に便利な手のひらサイズで、便座にセットすれば簡単に使用できます。ニトリはその他のトイレ用品も販売しているので、参考にしてみてください。

ポータブルトイレの使い方を、自力でできる場合と介護が必要な場合にわけて説明します。どちらの場合も手すりやひじ掛け・介護者などに掴まる・支えてもらうなどして、安定した状態で使用するのがポイントです。

【自力でできる場合】

1. 手すりやひじ掛けなどを使用して、ポータブルトイレに移動する。
2. ズボン・下着をおろしてからポータブルトイレに座る。
3. 排泄が終わったら自分でふき取り、立ち上がり下着・ズボンをあげる。
4. 手すりやひじ掛けなどを使用して、ベッドなどへ戻る

【介護が必要な場合】

1. 体を支えて立ち上がらせて、ポータブルトイレに移動する。
2. 手すりなどに掴まってもらい、安定した状態にする。
3. ズボンと下着をおろしてゆっくりとポータブルトイレに座ってもらう。
4. 排泄が終わったら陰部を清潔にふき取る。
5. 介護者の首に両手を回す・手すりに掴まってもらう。
6. 安定した状態で下着とズボンをあげる。
7. 体を支えてベッドなどへ戻る。

ほとんどのポータブルトイレはタンクやバケツに排泄物を溜めるので、排泄物を水洗トイレに流して処分します。水に湿らせたトイレットペーパーをバケツの底に敷いておくと、流した後の掃除が簡単になります。水に溶けない紙は水洗トイレに詰まるので、トイレットペーパー以外は使わないでください。

バケツタイプは掃除が大変ですが、専用の処理袋でバケツ処理が不要になります。ポータブルトイレに取り付けた処理袋に、排泄物を入れて密閉できるので簡単に処分できます。

【処理方法】

1. 排泄後バケツを取り外し、排泄物をトイレに流す。
2. バケツを風呂場のシャワーやトイレブラシ・洗剤などで掃除する。
3. 臭いが気になる場合は、塩素系漂白剤などを使用する。

ポータブルトイレを使用していると、臭いに困る場合が多いです。はじめは気にならなかった臭いも、ポータブルトイレを使用していくうちに、染み付いて取れなくなる場合もあります。ここからはポータブルトイレの臭い対策について紹介します。

• 【消臭剤】簡単な対策としては、排泄物が入るバケツなどに入れて使う消臭剤があります。水にすぐ溶けるタイプ・シートタイプ・泡タイプなど種類はさまざまです。また部屋に消臭剤を置くのも効果的です。中には掃除が楽になる洗浄成分や、汚れが付着しにくくなる成分が入ったものもあります。
• 【換気】排泄後はなるべく換気をしましょう。すぐに換気をする・24時間換気をするのが理想的ですが、天候や部屋の構造に問題がある場合は、空気清浄機を稼働させるのがおすすめです。
• 【排泄前の準備】排泄する前にトイレットペーパーを水の上に敷くと、掃除が楽になります。便がプラスチックバケツなどに付着する可能性も低くなるので、トイレットペーパーを敷くのを癖づけるといいです。
• 【マットを敷く】消臭効果のあるマットをポータブルトイレの足元に敷いておきましょう。床への飛び散りを防げます。マットは定期的に掃除・洗濯・交換をして清潔に保ちます。処分が楽だからと、新聞紙などをマット代わりにすると、転倒の恐れがあるのでやめましょう。滑りにくい安定したマットを選ぶのが大切です。

ポータブルトイレを使用したら、すぐに教えてもらい掃除をするのも効果的です。トイレを利用したら、お教えてもらう必要があるので、利用者の協力が必須です。

ポータブルトイレの選び方やおすすめ商品を紹介しました。ポータブルトイレは設置場所や使用者に合ったものを選べば快適に使用できます。今回の記事を参考にして、ピッタリのポータブルトイレを見つけてください。