【2024】マイクアンプのおすすめ5選｜接続方法も紹介

マイクは、ライブやレコーディングでボーカルに欠かせないアイテムです。ギターやキーボードと比べて音量が小さいので、マイクは必ずマイクアンプを通す必要があります。マイクアンプにはさまざまな製品がリリースされており、値段もピンからキリまでさまざまです。

マイクアンプを通して出力される音は、アンプの種類によって変わります。温かいサウンド・クリアなサウンド・エッジの効いたサウンドなどマイクアンプの個性が音に影響します。また、マイクアンプは音を増幅するだけでなく、ノイズを抑制する働きがあるのもポイントです。

今回は、そんなマイクアンプについて徹底解説します。ダイナミックマイクやコンデンサーマイクなどマイクの種類ごとの選び方、接続方法・使い方・マイクアンプとは何なのかなどの疑問点を解消します。さらに、マイクアンプおすすめ5選もあわせて紹介するので、ぜひ最後まで御覧ください。

マイクアンプの正式名称は、「マイクロフォンプリアンプリファイアー」です。他にも「マイクプリアンプ・マイクロフォンアンプ」と呼ばれる場合があります。一般的にはマイクアンプ・マイクプリと呼ばれます。マイクアンプは、マイクの音声信号を増幅するアイテムです。

マイクが拾う微弱な音声信号を、他の楽器と同レベルに合わせられます。マイクレベルとラインレベルは大きく異なるため、マイクレベルを合わせるにはマイクアンプが必要です。

マイクアンプにはイコライザーをサポートしていたり、真空管を搭載していたりと製品によってさまざまな特徴があります。たとえば、真空管のマイクアンプはトランジスタに比べて温かみのある音が特徴です。特徴を把握して好みのマイクアンプを選びましょう。

マイクアンプの特徴については分かっても、似たような機能を持つデバイスとはどう違うのかを知りたいですよね。次に、オーディオインターフェイスやヘッドアンプとの違いについて解説します。

オーディオインターフェースとは、パソコンのデジタル信号をアナログ信号に変換したり、逆に楽器のアナログ信号をデジタル信号に変換したりするアイテムです。また、オーディオインターフェースがあればマイクの音声信号も変換できます。

しかし、マイクアンプはオーディオインターフェースと比べて、理想通りに音量を上げられる特性があります。楽器のラインレベルと比べてマイクの音量は微弱なので、オーディオインターフェースではマイクの音量が上げきれないケースが多いです。

ヘッドホンアンプは、音声信号を増幅させるためのアイテムです。ヘッドホン専用のアンプを搭載しており、オーディオプレーヤーやスマホから音楽を再生するときに使用します。ヘッドホンアンプを通すと自動的にチューニングするため、音のパワーが増幅したり鮮明に聞こえるようになります。

したがって、マイクの音を増幅させてPCに送るマイクアンプとは全く仕組みが違います。

真空管を使用したアンプは、中が真空のガラスでできた真空管を使って音を増幅する点が特徴です。真空管ならではのクリアな音質、立体的でリアルな表現が魅力に挙げられます。

また、真空管部分を取り換えれば、音質を変えることも可能です。カスタマイズして自分好みの音質を追求できる点も、真空管ならではの魅力です。真空管を複数取り揃えて、使うシーンごとに使い分ける楽しみ方もできます。真空管タイプは、特に音質にこだわりたい方におすすめします。

「ディスクリート」とは、近年主流のICを使わず、個別素子で組み上げた回路のことを指します。ディスクリートをアンプに取り入れるメリットは、ICよりも自由度が高く、要求に合わせて設計ができる点にあります。

そんなディスクリートタイプのアンプは、高音から低音まで豊かに再現する点が魅力です。また、太くてパンチがある音質のため、音の色付けを楽しめる点も魅力に挙げられます。比較的価格は高めですが、豊かなサウンドを楽しみたい方におすすめのタイプです。

ICは、トランジスタ・コンデンサなどが小さなチップに詰め込まれているのが特徴で、集積回路とも呼ばれます。そんなIC系のマイクアンプは、はっきりとしたスピード感のある音が特徴です。近年主流のタイプで、レコーディング現場のミキサーなど幅広く使用されています。

また、上述したディスクリートのように自由に部品を変えることはできませんが、ICは比較的安価な点が魅力です。はっきりとした音質が好みの方はもちろん、価格を抑えたい方にもおすすめのタイプです。

カラオケやライブなどで使用頻度の高いダイナミックマイクには、XLR端子やフォーン端子対応のものを選びましょう。XLR端子は3つのオス・メスの差し込み口があり、フォーン端子は差し込み口が1つです。よりいい音質を求めるなら、フォーン端子よりもXLR端子の方がおすすめです。

コンデンサーマイクの場合は、ファンタム電源を搭載しているアイテムでなければ使用できません。コンデンサーマイクは音の信号を電圧に変換させる仕組みのため、電源が必要となります。ファンタム電源はさまざまな場面で必要となるケースがあるので、搭載されていると便利です。

オンライン会議・配信をする際、ヘッドセットやPC用マイクを使う方は多いですよね。そんな方には、プラグインパワーマイク対応のアンプをおすすめします。プラグインパワーとは、録音機からマイクへ電源供給する方式のことで、電池交換のわずらわしさがない点が魅力です。

ヘッドセットなどは、そんなプラグインパワーを取り入れているタイプです。プラグインパワーマイク対応のアンプを使用すれば、マイクなどの充電を気にせず会議・配信ができます。すでに非対応のアンプを持っている方は、別売りの変換端子も販売されていますので、ぜひ検討してみてください。

USBマイクにはあらかじめオーディオインターフェイスが内蔵されており、USB端子をPCに直接繋げられるのがメリットです。そのため、マイクアンプには接続できません。また、USBマイクは便利ですが、内蔵されているオーディオインターフェイスは仕組みが簡素なので、音の幅に乏しさを感じます。

マイクアンプは、据え置き型と携帯可能な小型タイプがあります。移動してレコーディング作業を行う場合には、「ダイナマイト」などポケットにも入れられるほどの小型のアンプなので、持ち運びに便利です。また、コスパもいいのでおすすめです。

マイクアンプの価格帯は安いものは5,000円、プロ向けとしては10万円以上までと、幅広くなっています。高額になれば音質など性能もアップしますが、とりあえず試してみたい方や初心者には、1万円くらいのアンプが求めやすくおすすめです。

マイクアンプの接続方法は至ってシンプルです。一般的な「マイク→オーディオインターフェース→パソコン」の順でシステムセッティングしている場合、マイクとオーディオインターフェースの間にマイクアンプを接続して利用できます。

「マイク→マイクアンプ→オーディオインターフェース→パソコン」が接続順序です。オーディオインターフェースに接続するときに、ファンタム電源がオフになっているか確認しましょう。

ファンタム電源とは、コンデサーマイクやアクティブタイプのダイレクトボックスを動作させるために必要な電源です。微弱な電源のため、ファンタム（おばけ）電源と呼ばれています。

マイクに繋ぐケーブルを経由してマイクに給電しているので、マイクアンプにも接続されています。このファンタム電源をOFFにしてからでないと、マイクアンプが故障する可能性があります。必ずファンタム電源をOFFにしてからケーブルの抜き差しをしましょう。

マイクアンプは自作キットが販売されており、自作も可能です。ユニークなマイクアンプがほしいなら、自作キットを自作にチャレンジするのもおすすめです。自作キットの値段は数千円以内なので、気軽にチャレンジできるのも魅力的です。

スピーカー・アンプを別々に用意するのが面倒な場合は、アンプ内蔵スピーカーを利用するのもおすすめです。持ち運び・管理をスマートにおこなえるほか、省スペースのメリットもあります。特にマイク付きのアンプ内蔵スピーカーなら、会議・イベントといった場面に役立ちます。

マイクアンプは、レコーディングやライブに必須のアイテムです。マイクアンプによって音質を損なわずに音量を上げられます。また、製品によって温かったりクリアだったりと音質に個性がでます。ぜひ自分にぴったりのマイクアンプを見つけて、個性的な音を実現してください。