電気コンロおすすめ9選｜IHとの違いや使い方のコツも

キッチンにガスコンロやIHクッキングヒーターがあるご家庭では、電気コンロと聞いても「我が家にはとくに必要ないかな」と思うかもしれません。しかし、電気コンロには、ガスコンロやIHクッキングヒーターにはないメリットがあります。

中でも卓上電気コンロは、食卓で鍋料理や焼きマシュマロが簡単に楽しめるのに加え、コンパクトで数千円から購入できる手軽さから人気です。自宅のキッチンでは難しい燻製調理も可能なほか、油分を落として肉・魚の調理ができる製品も販売されています。

この記事では、電気コンロの特徴やメリット・デメリット、電気コンロのおすすめ商品を紹介します。また、電気コンロの選び方や、電気コンロによる火事の対策方法も解説します。ぜひ参考にしてください。

電気コンロには大きなメリットがあります。1つ目は、火を使わないため燃え移りや消し忘れによる火事の危険性が低い点です。全く火事が起きないわけではありませんが、ガス漏れのような心配もなく、安心して使用できます。

2つ目のメリットは、ガスコンロやIHクッキングヒーターよりも調理しやすい点です。電気を使って発熱する電気コンロは直火のように調理できる上、温度調節がとても簡単なので火力の変化に影響されやすいレシピでも美味しく作れます。食べものにガスのニオイが移らないのも嬉しいポイントです。

3つ目のメリットは電気代が1時間あたり約8円～16円と安い点です。電気代はIHクッキングヒーターが約2円～約37円となっており、電気コンロはの2倍ほどとなっています。1日単位ではそこまで差は生まれませんが、長期的に見ると電気代が安く抑えられるのは大きいメリットです。

電気コンロには避けられないデメリットもあります。1つは、調理時間が長くなってしまう点です。電気コンロは予熱（電熱線が温まるまで）に時間がかかり、ガスコンロと比べると火力が弱い傾向にあります。そのため、強い火力で調理したい中華料理や時短料理には向きません。

2つ目に掃除がしにくいデメリットもあります。電熱線に食材や汚れが付着すると、分解して掃除をするのが少し大変です。掃除が苦手な方は、表面が平らなプレート型の電気コンロをおすすめします。サッと拭くだけで簡単に綺麗にできるので、掃除する負担を減らせます。

燻製を作るときは、ガスコンロを使うより、一定の温度を保ちやすい電気コンロの方が向いています。燻製には以下のような種類があり、いずれも熱を加え続けることが必要です。

• 冷燻法…25℃以下
• 温燻法…50℃～80℃
• 熱燻法…80℃以上

熱源を持たない燻製器やスモーカーの下に、電気コンロを置いて使ってください。慣れてくれば、身の回りにあるいろいろな食材を燻製にできます。

IHクッキングヒーターと電気コンロは、比較される場面の多い調理家電です。どちらも電気を流して加熱し、しかも食卓上で使えるコンパクトなサイズ感で共通しています。両者それぞれの違いを以下の表にまとめたので、用途に合わせて比較してください。

電気コンロはIHクッキングヒーターよりも最大消費電力が小さく、火力も弱めで、弱火～中火くらいの調理に向いています。しかし、電気コンロには直火のように調理できるメリットがあるため、より高い火力を求める方は消費電力の大きいものを選んでください。

ニクロムヒーターは、ニクロム線の電熱線部分がむき出しになっている電気コンロです。フライパンや鍋などの調理器具に熱が伝わりやすいので、料理が早く温まります。電気コンロの中では最もリーズナブルに販売されており、入手しやすいのがポイントです。

反対に、むき出しになった電熱線は故障しやすく、一度切れてしまうと使えなくなります。耐久性が低いので、長く使い続けたい方はほかのタイプが適しています。また、ニクロムヒーターの製品には、五徳や網が付属しているものが多いです。

シーズヒーターは電熱線を絶縁体で覆い、さらに金属パイプで囲んでいるものです。シーズ（鞘）で覆われており、シーズヒーターと呼ばれます。汚れや吹きこぼれによる故障が少なく、掃除もしやすいため、長く愛用したい方におすすめです。

シーズヒーターは温度調節しやすいメリットがあるので、煮込み料理のような長時間加熱する料理に向いています。日頃、調理に使っているガスコンロとは別に、じっくり加熱する用の調理家電として購入しても便利です。

プレート型とは、電熱線の上にプレートを設置した電気コンロです。シーズヒーターと同じく電熱線が露出していないので、故障しにくく安全性が高くなっています。食材や料理がこぼれたときは、簡単に拭き取るだけで掃除が完了するので、清潔に使いたい方に最適です。

プレート型は、ガスコンロに代わる調理家電として本格的なモデルも登場しています。本格的なモデルでは、強い火力が使えるほか温度調節も細かくできるので、毎日使いたい方にもおすすめです。

電気コンロでの調理には、「火力切替え機能」があると便利です。火力と消費電力はおおよそ比例し、電気コンロは100W～1500W程度の消費電力で動作します。あくまで目安ですが、火力に適した調理方法を表にしました。

とろ火から強火まで幅広く調節したい場合には、無段階に火力を調節できるか、火力を細かく変更できるものがおすすめです。

電気コンロを選ぶときには、電源コードの長さも考慮しましょう。電源コードが短いと、コンセントが近くにない場所では電気コンロを使えません。反対に、電源コードに十分な長さがあれば、コンセントから離れている場所でも使えます。

できれば、電源コードの長さは1m～2mのものがおすすめです。用途や部屋の構造・広さによって必要な長さは変わります。使いたい状況を想像して、必要な電源コードの長さを決めましょう。

電気コンロの使い方はIHやガスコンロと異なるため、使い方のコツを知っておく必要があります。電気コンロで調理する際に注意するポイントは、温度が上がりにくいことと余熱が残ることです。

電気コンロの多くは最大火力が低いため、温度が上がりにくく、また下がりにくいといった特性があります。温度調節はやや早めに行い、温度が高いと感じたときは、コンロから鍋を離して熱を冷ますのが調理時のコツです。また、電気コンロは高温で調理する揚げ物や中華料理には向いていないませんが、鍋や魚の干物を焼いたり手軽な料理には向いており、かつ安全に調理できるのがポイントです。

これまでに、ビルトイン電気コンロや卓上電気コンロが火元となり、火災が発生する事件が度々ありました。人の体や物が電気コンロの電源スイッチにぶつかり、知らないうちに電熱線が加熱され、可燃物への引火原因になるケースが多いです。

その後、勝手にスイッチが入らないよう安全装置搭載の製品も開発されました。電気コンロは火を使わないため火事が起きにくいと言われていますが、火災が心配な方はスイッチの構造や安全装置を重視して選びましょう。

火を使わず調理できる電気コンロは、安心して使用できる・煙が出ない・ニオイ移りしないなどのメリットがあります。電気コンロは一台あるととても便利な調理家電なので、ぜひこの記事を参考に選んでみましょう。