スピーカーの寿命や耐用年数はどのくらい？｜経年劣化を防ぎ長持ちさせるコツも！

音にこだわりがある方にとってピーカーは重要です。スピーカーを使えば音を立体的に聴けるので、DALIのサウンドバーのような本格的なものはホームシアターに欠かせません。使用しているスピーカーは購入からどのくらい経っているでしょうか？

実はスピーカーにも寿命が存在します。基本的に長持ちする家電ですが、使用期間が長かったり、使い方や保管方法を誤ったりしてしまうと、寿命をむかえてしまいます。スピーカーを長く使うには、日頃から使い方と保管方法に気をつける必要があります。

本記事では、スピーカーの平均寿命年数・劣化する原因・耐用年数・スピーカーを長持ちさせる使い方や保管方法・長く使えるおすすめのスピーカーをご紹介します。また、購入したスピーカーをサポートしてくれるメーカーのHPも紹介します。ぜひ参考にしてください。

音にこだわる人に欠かせないのが、サウンドバーやスピーカーです。そうしたスピーカーの寿命は、約10年と言われています。保管方法や使い方に気をつけるなど、丁寧に扱っていれば20年から30年ほど長持ちする場合もあります。

しかし、スピーカーの寿命がすべて10年以上であるとは限りません。なぜならスピーカーによって使われている部品・構造が異なるからです。たとえば、使われているのが固体コンデンサーの場合は10年程度持つとされていますが、液体コンデンサーの場合、耐用年数はこれより短めです。

ただ、どんなに質の高い製品でも劣悪な環境に放置されている場合は1～3年ももたないこともあります。通常のスピーカーだけでなくカースピーカーやBluetoothスピーカーも同様です。スピーカーを長持ちさせるには、使い方や保管方法に気をつけることが大切です。

スピーカーの寿命だと判断できる症状は、一体どんなポイントでしょうか。ここでは寿命になると表れる症状をご紹介します。壊れてしまったと安易に判断し、捨てたり売ったりする前に、まずチェックしましょう。

音が出ないのは、スピーカー本体の部品の劣化により、音を出す機能を失っているためです。長く使っている、または中古品の場合は、部品劣化の可能性が高いです。

しかし、部品の劣化が原因であれば、修理に出して部品を交換すると直る場合もあります。基本的には長く使えるスピーカーですので、メーカーや専門業者に相談してください。

ノイズや音割れがある場合は、ボリュームの設定を大きくしすぎてないか・音源であるプレーヤーとスピーカーがきちんと接続されているかを確認してください。使い方を改善するとノイズや音割れの症状が消える場合があります。寿命の可能性もありますが、安易に寿命と判断せずにまずは接続など確認しましょう。

電解コンデンサーとは、電力を蓄えたり放出したりする部分です。電力で動くスピーカーでにとって電解コンデンサーは欠かせません。電解コンデンサーは使うたびに劣化していくので、1番寿命が短いスピーカー部品と言えます。

なお、電解コンデンサーの劣化を進めてしまう原因として、温度が関係しています。電流を流すと少しずつ温度が上昇するため、劣化を進めてしまいます。使わないときは電源を切るようにしましょう。

きれいな音を出すために欠かせない部品がエッジです。音が出る部分を囲んでいる部品で、雑音を防いだり、音を安定させたりする役割を持っています。エッジは湿気にとても弱く、湿気を受け続けるとボロボロと崩れ落ちて穴を作ってしまう場合があります。

エッジにはウレタンエッジやゴムエッジなど、さまざまな素材が存在しますが特にウレタンエッジは湿気に弱いです。穴が開いたエッジでは安定した音を出せず、異音が出てしまうケースもあるので、エッジの劣化は避けたいところです。

振動板とは、振動して空気中に音波を伝える部分です。私たちの耳で音が聞けるのは、振動板の出す音波のおかげです。

紙やプラスチックなどの素材でできていますが、振動はどの素材にも負担をかけてしまいます。振動板に傷やヒビが入ってしまうと、音圧やボリュームなど、スピーカーの大切な役割に影響が出てしまうのです。

スピーカーをプレーヤーやアンプなど、他の機器と繋ぐ際に必要なのがケーブルです。しかし、ケーブルを強い屈折状態にしてしまうと差し込み口に負担をかけてしまいます。差し込み口に継続して負担がかかると接触が悪くなり、結果的にスピーカーが使えなくなるので注意が必要です。

ボイスコイルとはボビンと呼ばれる芯に線材を巻きつけている形状で、電気信号を振動に変換するスピーカーの音源部分です。金属製の線材の場合、空気に触れることで錆が発生し劣化してしまいます。

そして、ボイスコイルを定位置に維持する役割を持つのがダンパーです。ダンパーが変形して劣化してしまうと、ボイスコイルを定位置に維持できず異音の原因となります。

アンプが内蔵されているアクティブスピーカーに通電し続けると、コンデンサーの寿命を縮めて、スピーカーの寿命にも影響してきます。また、長期間使わない状態が続くと、回路の劣化に繋がってしまいます。

適度に使用し、使わないときは電源を切るようにしましょう。ただし、電源の入り切りを頻繁にしすぎるのも、スピーカーにとっては負担となるので注意しましょう。

スピーカーの保管方法は寿命を大きく左右します。保管方法を誤ると部品の劣化が進み、ノイズや音割れが発生、最終的には音が出なくなってしまいます。以下では、保管する際に注意すべき点をご紹介します。

スピーカーに直射日光を当ててしまうと、本体の表面が日焼けしてしまったり、部品の劣化に繋がったりとスピーカーの寿命に影響を与えます。室内に保管しておけば大丈夫と思っても、窓から差し込む太陽光が直接当たるのはよくありません。カーテンや布で覆うなどしてしっかり遮断しましょう。

スピーカーの寿命に最も影響を及ぼすのが、湿気です。湿気の多い場所にスピーカーを保管してしまうと、スピーカーの部品にカビが生えてしまいます。異音や動かなくなるなどの不具合に繋がりますので、湿気の多い場所を避けて保管しましょう。

また、温度変化が激しい場所だとスピーカー内部で結露が発生し、サビの原因になります。きれいな音色を保つためにも、温度の管理に気をつけましょう。

大型のスピーカーの場合、一度設置したらあまり動かさないものです。ただ、スピーカーを置きっぱなしにしていると、知らぬ間にホコリをかぶっていることがあります。このまま放置すると、カビが発生したり錆びたりしてしまう原因になります。

そこで、定期的に掃除をするなど、お手入れを欠かさないようにしましょう。使うのは乾いた布だけなので簡単です。以下の記事で詳しく掃除方法を解説しているのでぜひ参考にしてください。

壊れてしまったと思ったら、すぐ捨てずに購入したメーカーに問い合わせてみましょう。DALIなどをはじめとするメーカーによっては、修理や交換などのサポートに対応しています。購入から間もない物や、メーカー側の欠陥による不具合などでない限り、ほとんどが有償での修理となります。

しかし、修理してまた長く使えるなら、買い替えるより安く済む可能性もあります。以下に人気メーカーBOSE・オンキヨー(ONKYO)・B＆Wのサポートセンターへのリンクを記載しています。対象のメーカーがあれば、ぜひ相談してください。

修理費用は「スピーカーのどこに不具合が生じたか」で変わります。ここでは、故障しやすい箇所と目安の修理費用を紹介します。

ただし、これらはあくまでも一例です。部品の種類・作られた年代・劣化具合等によっては価格相場を超える場合もあります。

買い替えの場合は、できるだけ安くいいスピーカーを手に入れたいですよね。しかし、スピーカーは他の電化製品に比べてモデルチェンジが少ないため、値引きされるタイミングも少ないです。

ただ、決算前の12月もしくは3月あたりに、古いモデルが安売りされることがあります。お得でいいものを手に入れるためにも、販売店の安売り時期やセール情報を把握しておきましょう。

スピーカーの寿命が訪れて買い替えを決意したら、以前使っていたスピーカーの処分方法を考えなければいけません。通常通り処分する前に、一度買取も検討してみましょう。

寿命が訪れて故障してしまったスピーカーは、買取してもらえない可能性が高いです。しかし、その場合はフリマアプリやオークションにジャンク品として出品するのがおすすめです。故障していても取引成立するケースがあります。

ただし、壊れていなくても製造年数が経っていると買取できなくなる可能性があります。例外として、高級スピーカーやアンティークのものなどは買い取ってもらえる可能性もあるので、念のため一度査定してもらいましょう。

下記の記事でスピーカーの買取について詳しく解説しています。ぜひチェックしてください。

スピーカーの処分方法は、自治体によって異なるため確認する必要があります。一般的には以下の3つのパターンです。

• 不燃ごみとして処分
• 無料もしくは有料粗大ごみとして処分
• 小型家電リサイクル法の対象であれば、設置されている回収ボックスへ

小型家電を再利用して資源を守る小型家電リサイクル法の対象になる場合は、回収ボックス以外にも、ごみの回収区分に「小型家電」を設置している場合もあります。お住まいの自治体に確認の上、正しく処分しましょう。

スピーカーは基本長持ちしますが、使い方や保管方法に気をつければ、より長く使えるのはもちろん、きれいな音色も保てます。異音やノイズが聞こえてしまっては、スピーカー本来のよさを発揮できず音楽に集中できなくなります。音楽を心地よく楽しむためにも、スピーカーを大切に使いましょう。