電気・石油ストーブの修理はどこで行えばいい？｜修理料金の相場も紹介

冬はストーブが欠かせませんが、長く使っているとさまざまな不具合が出てきます。最初はちょっと火が付きにくくなった、暖まるのに時間がかかるようになったなど生活に支障がない程度だったのが、ある日突然動かなくなってしまう場合もあります。

ストーブの寿命は約7年です。それよりも長く使っているストーブは、いつ故障してもおかしくありません。たとえ動いていても、異音や異臭がするようであればすぐに出張修理か持ち込み修理に出す必要があります。

ストーブの修理にかかる時間と修理代はストーブの種類にもよりますが、不具合の原因やどこに修理を依頼するかでも違ってきます。ここではストーブを修理に出す前に知っておいてほしい事柄をまとめました。また、石油ストーブと電気ストーブの各修理費用の相場も必見です。もし故障かな？と思ったら参考にしてください。

スイッチを入れたのに暖かくならない、暖かくなるのに時間がかかるようになったなどのトラブルは中古のストーブによくみられます。主な原因はコードが切れていたり配電盤に不具合が生じたりしています。

石油ストーブは筒状の不燃性繊維でできた芯を燃焼させて暖めます。芯の下部は常に灯油に浸っている状態になっていて、この部分に電気で火花を起こして着火させます。石油ストーブに乾電池が必要なのはそのためです。

乾電池を取りかえても火がつかないのは、着火する部品に不具合が生じている可能性があります。

ストーブは火を使うため、高温になるなど事故に繋がりそうな不具合が起こると自動的にストップして、エラーが表示されます。原因は温度異常・着火異常・換気不足・燃料や部品への異物混入で、エラーの表記はメーカーによって違います。説明書か商品のラベルで原因を確認しましょう。

ストーブは着火時や運転中にある程度音がするものですが、使用開始から年数がたつと笛みたいな音がずっとなり続ける、ジェット機みたいなキーンといった音がするなど、いつもと違う音が聞こえるようになるケースがあります。

異音の原因はモーターやベアリングと呼ばれる部分の不具合や、長年の使用で蓄積した埃や油などの異物です。

ストーブは適正な環境で燃焼させないと異臭を発します。原因は燃焼部品に埃が溜まって空気が十分供給されていない、部品が焼き切れてうまく燃焼できていないなどが考えられます。

ストーブのトラブルの原因の多くは部品の経年劣化からきています。使用開始からある程度年数が経ったら不具合が起きるのは必然と思ったおくのがいいかもしれません。

ストーブは種類によって不具合の原因が違ってきます。自分の使用しているストーブがどんな種類なのか確認しましょう。

石油ストーブは不燃性繊維でできた燃焼筒を燃焼させて空気を温めます。燃焼筒の下には芯があり、常に灯油に浸っています。スイッチを入れると芯に点火する仕組みになっています。石油ストーブは大きく分けて2種類あります。

石油ストーブの故障の多くは芯が焼き切れて燃えにくくなる、着火装置が壊れたなどが原因となっています。芯の寿命の目安は3年～5年と言われています。燃焼中の匂いが強くなったり、火力が弱くなったりしたら芯の交換を検討しましょう。

電気ストーブはガラスでできたヒーター管から発熱して空気を温めます。ヒーター管は中の熱源によって性能に違いが出ます。

電気ストーブの故障の主な原因はヒーター管の寿命、配電盤の不具合などのケースが多いです。

まずは、メーカーのウェブサイトを確認してください。ほとんどのメーカーのウェブサイトには「故障かな？と思ったら」のページがあります。故障と思われる例と対処法を見て、該当する例の対処法を試しても治らない場合は専用ダイヤルかウェブサイトの専用フォーマットから修理依頼をします。

ただし、メーカーに修理を依頼すると修理品をメーカーに送る必要が出てきたり（送料は依頼者が負担）修理担当者がくるまでに時間がかかる場合があったりすると、迅速な対応は難しくなります。

近所の家電販売店で購入したのであれば、そちらに修理を依頼できます。個人の多くの家電販売店はメーカーの正規サービス指定店として契約を結んでいるため、修理、点検も受け付けています。メーカーに問い合わせるよりは早く修理を終わらせられます。

また、一部のホームセンターでも、石油ストーブの芯の交換を行っている場合があります。ただし、コメリ・カインズといった大手のWEBサイトを確認したところ、そうした情報は掲載されていないため、行っていない可能性が高いです。気になる場合は直接確認するのがおすすめです。

代理店でなくても修理は可能です。贈答品や人から譲り受けたなど自分で購入していない場合、購入店が自宅から遠いが一刻も早く修理したい場合は近所の石油ストーブ修理店や家電修理を専門にしている業者に依頼してみましょう。

石油ストーブの故障は芯が焼き切れて燃えにくくなる、着火装置が壊れているなどが原因です。

上記の料金以外にも交換部品代、出張費が上乗せされます。

緊急の依頼の場合に出張費を上乗せする業者もあります。また、持ち込みのみの対応となっている業者もあり、その場合の送料は自己負担となりますから、事前の確認が必要です。

電気ストーブは価格が3,500～30,000円と比較的安価なため、修理に出すケースはあまり見られません。

修理時間は石油ストーブ、電気ストーブにかかわらず簡単な修理であれば、数時間程度で終わる場合も多いですが部品が取り寄せになった場合は数日かかると予想されます。出張に対応していないメーカーや業者もあり、その場合は修理品を送ったり受け取ったりする手間もあるので、その分時間がかかります。

通常の使い方で故障したのであれば保証期間内の修理代は無料ですが、保証期間内であっても有料になるケースがあります。

• 誤った使用方法による故障
• 購入後の転倒、落下、輸送などで生じた故障
• 火災、天災、公害など環境要因が原因の故障
• 指定以外の燃料、変質灯油や不純灯油などの使用による故障
• 本来の目的以外で使用した場合の故障

故障ではありませんが、保証書か保証期間内に買ったと証明できる領収書などがなければ有償修理となってしまいます。また、個人売買や譲渡品も有償修理の対象になります。

古いストーブは修理できない可能性もあります。ストーブに限らず家電製品の類は修理に必要な部品を製造終了後も一定期間取っておく最低保有期間がありますが、保有期間はメーカーによって違ます。保有期間を過ぎた部品は在庫がない可能性があります。

ストーブの代表的なメーカー3社は保有期間を以下のように定めています。

• トヨトミ　8年
• ダイニチ　9年
• コロナ　　10年

修理に出す前に使用中のストーブの最低保有期間を必ず確認しておきましょう。

石油ファンヒーターや石油ストーブの修理をすぐにしたいと考えたときに、持ち込みを考えるケースも多いはずです。とはいえ、実際どこで受け付けてくれるのかや、どの程度の金額・期間がかかるのかなど、疑問に思ってしまう方も少なくありません。

たとえば大手家電取扱店のEDIONでは、店頭での持ち込みを受け付けています。ファンヒーター・ストーブ共に7日程度を預かり期間の目安としており、ファンヒーター は3,740円・石油ストーブは2,640円が1台あたりの金額となっています。

ストーブの芯を自分で交換する手順を見ていきます。作業の際は軍手をはめておきましょう。ただし、作業が不十分だと事故の原因にもなります。手順を確認したうえで不安がある場合は、無理に自力で行はずに、修理資格者のいる販売店などに依頼するのがおすすめです。

1. ストーブが作動していないか確認してから本体カバーを外し、石油タンクを取り出す
2. 本体に設置されている電池ボックスから電池を取り出す
3. 耐震自動消火装置を作動させる
4. ガードを開いて燃焼筒を取り外す
5. 芯調整つまみを手間に引き抜く
6. プラスドライバーで本体の側面にあるネジと、背面にあるネジを取り外す
7. 芯調整器を取り外す
8. 残っている灯油を給油ポンプで抜き取る
9. 芯調整機のナット取り芯調整器を持ち上げて取り外す
10. レンケツバンを取り外す
11. ハンドルの軸を回して芯保持筒をマックスまで上昇させる
12. 芯保持筒取り外す
13. 芯保持筒を持ち回しながら溝から抜く
14. 溝から外れたら芯保持筒を抜き取る
15. 芯保持筒から古い芯を引き抜く
16. 交換用の新しい芯を差し込む
17. 芯保持筒の穴に新しい芯のガイドピンをはめて筒に芯をなじませる
18. 芯を本体に戻す
19. 芯保持筒を右に回転させピンをハンドルアームの溝に固定する
20. 本体のカバーなどをはめる
21. レンケツバンをガイドスリットに差し込みネジで固定する
22. 芯調節器・本体カバー・ガードなどもとに戻す
23. 灯油が新しい芯に馴染むように約20分置いたら点火OK

石油ストーブの替え芯はメーカーや機種により種類が異なります。適合しない替え芯を使用すると火災などの原因になります。商品の取り扱い説明書など見て正しく替え芯を購入、交換してください。

ストーブはほんの少しのお手入れをするだけで寿命が延びます。たとえば石油ストーブは芯をから焼き（芯に残った油が完全に燃焼するまで焼き切る）するだけで不純物が取り除かれ、よく燃えるようになります。

保管する際も灯油をしっかりと抜き取り、貯まった埃や油をふき取ってからしまうと、不完全燃焼など事故につながりやすいトラブルを防げます。お手入れは必ず説明書にそったやり方を守ってください。説明書と異なったやり方で故障してしまったら、有償修理になってしまいます。

ストーブは火を使うため、扱いを間違えると大事故につながります。数千円の費用を惜しんで自分で修理すると大きな事故につながり、取り返しのつかない事態になります。修理は自分で行わず、必ずメーカーや専門の業者に依頼するようにしましょう。