生ゴミ処理機のメリット・デメリットを解説｜いらない？実際どう？【食べ残し処理に】

生活をしていくうえで必ず生じる生ごみ。特に夏場は食べ残しを少し放っておくだけでにおいや虫の発生が気になります。生ごみ処理機の購入を検討する方がいる一方で、生ごみ処理機って実際どうなの？生ごみ処理機は必要か？と疑問を持たれている方もいるでしょう。

生ごみ処理機にはいくつかの種類があり、それぞれに違ったメリットやデメリットがあります。どちらも理解した上で、自分に合った製品を選ぶのが大切です。

この記事では、生ごみ処理機全体のメリットやデメリットだけでなく、種類別のメリットデメリットも合わせて紹介していきます。現時点で生ごみ処理機なんていらないと思っている方も、ぜひ最後までご覧になり参考にしてください。

生ごみ処理機は、高温のヒーターでで乾燥させたり、微生物によって生ごみを分解・熟成させてたい肥にするなどして生ごみを処理する機器です。悪臭や虫の発生となる原因をブロックでき、中には電気代などのコストがかからない製品もあります。

一方で、高温ヒーターを使用するタイプでは電気代がかかったり、屋外に設置できず多少匂いが気になる場合があります。

生ごみ処理機を使えば、生ごみの量を減らすことが可能です。余計な水分が取り除かれる、あるいは微生物の力によって生ごみを分解するので、結果として生ごみの容量はぐっとコンパクトになります。

ごみ全体の中でも生ごみは重量・スペースともに大きな割合を占めており、生ごみの容量が減ればごみ出しの際の負担も軽減されます。ごみ捨て場まで距離がある・重いごみ出しに負担を感じている方にとって、生ごみ処理機の導入は大きなメリットになるでしょう。

においの原因の多くは、三角コーナーや排水溝です。こういった場所に残った生ごみは水分も多く含んでおり、雑菌が繁殖しにおいが発生しやすくなります。生ごみ処理機は、におい問題への対処にもおすすめです。

また、生ごみ処理機があれば三角コーナーを置いておく必要もありません。思い切って三角コーナーを撤去してしまえば、シンク内の清潔感を保つこともできますし、シンク内のスペースも拡大できるのでとても便利ですよ。

3つめのメリットは、生ごみをすぐに処理できるという点です。ごみ捨てができるのは決められた曜日だけというご家庭は少なくありません。ごみ捨てができる曜日まで、フタつきのごみ箱などに貯めておくという方がほとんどでしょう。

でも、たった数日間であっても、とりわけ夏場は、放置するとすぐにあのイヤなにおいや虫が発生してしまいます。できればすぐにでも処理をしてしまいたいですよね。

生ごみ処理機を使えば、曜日を気にすることなく処理ができます。稼働音の気にならないタイプなら時間にも縛られずストレスフリーで、においや虫に悩まされている人には非常におすすめです。

処理方式や性能、モデルによっても異なりますが、一般的に電気代が最もかかるのは乾燥式です。バイオ式は消費電力は少なめですが、24時間稼働するのでトータルの電気代は乾燥式を上回る場合もあります。また、フィルターやチップといった消耗品を定期的に交換する必要もあります。

電気代がもっとも安く済むのはハイブリット式です。初期費用は高めですが、長期的に見るともっともお得だと言えます。

適量を守り、生ごみの水をよく切ってから使用することで、稼働時間を減らし、電気代を節約できます。また、自治体によっては購入にあたり助成金を出してくれます。事前の申請が必要な場合もあるので、忘れずにチェックしてみてください。

生ごみ処理機には、屋外専用の商品もあります。処理できる容量が多いものを選ぶ場合は、ある程度のスペースが必要です。屋外用の商品を選択する場合は、充分なスペースを確保したうえで、雨風にさらされない場所に設置をするようにしてください。

キッチンに置いて使いたい場合は、屋内用のモデルを選びましょう。処理容量はやや少なめですが、キッチンで出た生ごみをその場で処理でき非常に便利です。　

サイズは小さめのものが多く、室内で使用できるタイプがほとんどです。価格もリーズナブルなので比較的導入しやすいという点、コンパクトながらもしっかりとごみを減量してくれるという点が最も大きなメリットでしょう。

一人暮らしなど生ごみの量が少なめの方や、ある程度こまめにメンテナンスが可能な方には特におすすめです。

温風乾燥方式は、例えるなら処理機の内部でドライヤーを使うようなイメージです。電気を使うので、処理のたびに電気代がかかります。人によっては、音やにおいが気になるという声も。

また、処理が完了したごみを捨てる、内部のパッキン部分を掃除するなど、定期的なお手入れも必要です。手間はかかりますが、長く使うために時々メンテナンスをしてあげましょう。

バイオ式の生ごみ処理機は、処理自体には電気を使わないのが魅力です。ただし、処理の要となる微生物を活性化させるために常にかくはん（かき混ぜる）をする必要があり、この機能に電力を使用します。かくはんを手動で行うタイプの機種なら、電気代はかかりません。

シンプルな構造なので長持ちしやすい点も魅力です。処理が終わった生ごみは堆肥として使うこともできます。自然のもつ力で分解されているので良質な肥料となります。もちろん、処理中の音も静かです。畑や家庭菜園、ガーデニングなど植物を育てている方、堆肥を使用したい方におすすめです。

ただし冬場や寒冷地など、気温の低い状態では微生物が活性化できず、うまく分解できないこともあります。

処理できる容量が大きい、かかる手間が少ないなど、性能のいいものはやはり価格も高めとなります。また、乾燥式と比較するとサイズも大きめです。

処理中のにおいは、発酵臭や土のにおいといった感想が多く見受けられます。腐敗臭ではないものの、このにおいもイヤという人もいるようです。屋外用のモデルも多いので、置き場所によっては気にせず使えるかもしれません。

また、専用の処理剤やチップといった消耗品を定期的に交換する必要もあります。

①送風で水分量を調節して生ごみ表面を乾燥させ、②活性化された微生物がそれを分解する、という二重構造がハイブリット式の特徴です。このため、バイオ式と比べて消費電力が少なく、処理後は堆肥として使用することができます。

脱臭効果も高く、においもほとんど気にならないという声が多数です。分解力が強く、処理後にこまめに取り出す必要もありません。お手入れの手間も少ないので、手軽に生ごみの処理が完了してしまいます。

また、運転音が静かなこともポイントです。一度ハイブリット式を使うと、もう他の商品には戻れないという人もいるほどです。

ハイブリッド式のデメリットは、サイズと価格です。乾燥機能と微生物による分解機能、その両方を実現するために、どうしてもある程度の大きさが必要となります。コンパクトなサイズの場合、処理容量も少ないということもあるのでご注意ください。

また、本体価格もやはり高めのものが多いのが現状です。ランニングコストとしても、電気代と専用の消耗品、それぞれが必要なことは忘れてはいけません。

コンポストは、とにかく価格が安いのが特徴。電気代などのランニングコストもかからないため、リーズナブルに生ごみ処理できるのがメリットです。堆肥ができるまでには少し時間がかかるため、家庭菜園やガーデニングと同様に堆肥を育てていくのが楽しいと思える方に向いています。

微生物が生ごみを分解するには時間を要し、毎日かき混ぜる手間もかかります。他のタイプに比べてにおいや虫が発生しやすく、家庭菜園やガーデニングが趣味で虫に慣れている方、堆肥のにおいが気にならない方でないと扱いが厳しいのがデメリットです。

生ごみをその場ですぐ処理するため、においが出にくく手間もあまりかからないのがディスポーザータイプのメリットです。スペースを取らないので、狭いキッチンに設置して邪魔にならないのもおすすめポイントです。ごみを細かく粉砕し、軽くコンパクトにしてくれるのが嬉しいところ。

ディスポーザータイプは、何かと経費が高額になり手間もかかるのがデメリットです。導入の初期費用・電気代などのランニングコスト・維持管理費・メンテナンスなどが必要になります。自治体によっては条例で設置規制がある場合もあるので、注意しましょう。

生ごみ処理機の寿命は平均して7年～10年と言われています。生ごみ処理機が寿命で壊れる際はスイッチがうまく入らない、あるいは止まらないといった電源周りの故障や、処理機としての機能を果たさなくなるなどの症状が出ます。

生ごみ処理機としての役割を果たせなくなってしまったら、早めに買い替えることをおすすめします。

悪臭・虫の発生・汁もれなど、生ごみにまつわる心配事を一気に解決してくれる生ごみ処理機は、やはり便利です。購入の際は、サイズや処理方式、処理できる容量がご自分の生活スタイルに合っているかを必ず確認しましょう。また、自治体から補助金は出るか・条件は何かなども忘れずにチェックしてみてください。