ストレスにおすすめの胃薬20選｜市販薬や漢方も紹介

仕事や子育てに追われて心に余裕がないときに、胃の痛みや胸やけを起こした経験はありませんか。その胃の不調は、ストレスが原因かもしれません。ストレスで胃の不調を起こす人はとても多く、日本人の4人に1人がストレス性胃炎を発症した経験があると言われています。

ストレスによる胃の不調があるときに欠かせないのが胃薬ですが、胃薬は自分の不調に合うタイプを選ぶのが大切。ドラッグストアにはいろいろな胃薬があるので、どれを選べばいいのか迷ってしまう人も多いはず。

そこで今回は、ストレス性の胃炎に向いている胃薬を選ぶときのポイントを紹介します。ストレス性胃炎におすすめの胃薬も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ストレスが原因で起こる胃痛や胸やけは、神経性胃炎またはストレス性胃炎と呼ばれています。神経性胃炎は、ストレスによる自律神経の乱れが原因とされています。

胃酸の分泌は自律神経の交感神経と副交感神経で調整されていますが、ストレスで自律神経が乱れると副交感神経により胃酸が過剰に分泌します。ストレスで刺激を受けた胃は抵抗力が弱くなっているので、粘膜が胃酸で傷つきやすく胃痛や胸やけが起こりやすい状態です。

ストレスで胃がキリキリと痛む場合は、胃の緊張を和らげる鎮痛鎮痙剤がおすすめ。ストレスで自律神経が乱れると、副交感神経が優位になって胃の筋肉が過剰に収縮するため、胃痛が起こりやすくなります。

鎮痛鎮痙剤の成分の1つにブチルスコポラミン臭化物があります。これは、アセチルコリンを抑制することで副交感神経の働きを抑え、胃酸の過剰な分泌や胃の筋肉の収縮を和らげるため、ストレス胃痛に効果的とされています。

ストレスで胃が痛むときやお酒の飲み過ぎで胸やけを起こしたときは、H2ブロッカーがおすすめです。H2ブロッカーは胃酸の分泌に関わるヒスタミンをブロックして、胃酸の分泌を抑えます。

市販薬の場合でも「第一類医薬品」に分類される製品が多いため、購入するときは薬剤師による「適正使用のために必要な情報の提供」が必要となります。

炭酸水素ナトリウムや酸化マグネシウムなどの制酸薬は、胃酸を中和して胃の粘膜を守ってくれる効果があります。制酸薬は、ストレスによる胃痛や食べ過ぎで胸やけを起こしたときにおすすめ。

炭酸水素ナトリウムはいわゆる重曹で、日常生活に身近な成分です。制酸薬は、胃薬の中でも比較的副作用が少ないと言われています。

食べ過ぎによる胃もたれや食欲不振には、消化剤や健胃剤を使用した胃薬が効果的です。消化剤は脂肪や炭水化物を分解する消化酵素が入っているため、食べ過ぎで消化不良を起こしているときに向いています。

健胃剤は主に漢方で胃酸の分泌を促して胃の働きを活発にするため、胃の働きが弱ってが食欲がないときにおすすめです。

ストレスによる自律神経の乱れで胃酸が過剰に分泌された胃は粘膜が弱っているため、胃痛が起こりやすいです。そんなストレス胃痛には、スクラルファートをはじめとした粘膜修復成分が入った胃薬がおすすめ。

粘膜修復成分は胃粘膜の荒れた部分に直接アプローチして、胃酸による刺激から守り、荒れた部分の修復を促します。

体力中等度の方でストレスによる吐き気や喉のつかえ感がある場合には、気の巡りを整える半夏厚朴湯が効果的です。漢方では「気」は心のバランスを整える大切な存在だと考えらえれていて、気の乱れはイライラや不安の大きな原因となります。

半夏厚朴湯は神経性胃炎だけではなく、ささいな出来事で不安になる不安神経症にも効果が期待できます。

体力中等度以下で、ストレスで胃がキリキリと痛むときには、胃を温める効果がある安中散がおすすめです。女性の生理痛の改善によく使われています。

体の冷えによるストレスは自律神経のバランスを乱して胃の不調を起こすため、冷えた胃を温める安中散は神経性胃炎にも効果的です。

錠剤の胃薬は水があればすぐに飲めるので、自宅用にも持ち運び用にも使いやすいのが特徴。錠剤は量の調節がしやすいため、15歳未満の子どもが飲むときの用量も分かりやすいです。

粉末の胃薬よりも苦味を感じにくく、苦い薬が苦手な人にも向いています。錠剤の薬は長期保存ができるため、家の常備薬としておすすめです。

粉末の胃薬は体内に早く吸収されるため、効果がすぐ表れるのがメリットです。慢性的な胃炎の改善ではなく、胃痛や胸やけを一刻でも早く対処したい場合に向いています。

粉薬が飛び散ってしまって飲みにくい人は、粒状にコーティングされた顆粒タイプを選ぶのがおすすめです。

電車の中や会議中などシーンを選ばず飲めるのが、水が要らないチュアブルタイプの胃薬です。チュアブルタイプはラムネのように細かく噛み砕いて飲む薬なので、錠剤や粉薬を飲み込むのが苦手な人にも向いています。

チュアブルタイプは噛まずに飲んでしまうと効果が表れにくいため、細かく噛み砕いてから飲み込みましょう。

ストレス性の胃炎を根本から改善するためには、普段からストレスを解消する習慣をつけるのが大切です。ボコボコ叩ける巨大エンターキーや指先運動で気分転換できる磁気リングは、仕事中のストレス解消で活躍。

慢性的なストレスの解消には心地いい香りがとても効果的なので、天然精油を使用したアロマグッズもおすすめです。

ストレスの胃炎に悩まされていると胃薬を長く飲み続ける場合も多いため、気になるのが副作用です。胃薬は副作用が出にくい薬ですが、他の薬との飲み合わせで下痢や皮膚の発疹を起こす場合もあります。

胃酸の過剰分泌は胃痛の原因になりますが、胃酸は胃に入ってきた細菌やウイルスを殺菌する大切な成分です。そのため制酸薬やH2ブロッカーなどの胃酸を抑える薬を飲み続けていると、肺炎になるリスクが高くなると言われています。

胃薬を飲んでいるのに症状がなかなかよくならない人は、必ずお医者さんに相談するようにしましょう。胃薬を飲んでも胃痛や胸やけが改善されないときは、大きな病気が隠されている場合もあるため、早めの受診が大切です。

胃薬はタイプによって働きが違うため、合わない胃薬を飲んでいると症状が悪化してしまう場合もあります。症状が改善しない場合はお医者さんに相談して、症状に適した胃薬を処方してもらうのがおすすめです。

コロナウイルスの影響で、ストレスによる胃の不調に悩んでいる人はとても多いです。胃薬で胃の不調を緩和するのも必要ですが、普段から心の健康に向き合ってストレスに対処するのが大切。胃薬に頼るだけではなく、ストレスを解消する習慣を身に付けて毎日を楽しく生きましょう。

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