ICL適応検査の流れや時間・内容をチェック！検査前の注意点や費用も解説【術後の過ごし方も】

ICLは角膜を削らず行う手術なので、幅広い人に対応できる手術です。近視だけでなく、乱視や遠視のような幅広い症例に対応できるので、角膜を削らずクリアな視界が欲しい人に向いています。

とはいえ、ICLはまだまだ高額な手術なので、さまざまな疑問を解消してからにしたいとの声がかなり多くなっています。ICLの手術に関しては、下記のような疑問を持つ人が多いです。

• どのくらいの期間がかかるのか？
• 術前はコンタクトが使える？
• 検査って何をするの？

これらの疑問の解消だけでなく、今回の記事では治療の流れやICLができるクリニックなどを紹介します。自分に合った最適なクリニックを見つけて、ICLでクリアな視界を手に入れましょう。

ICLの検査予約はWEBサイトや電話でできます。クリニックによって初診は予約不要なところもあるので、まずはクリニックに確認をしましょう。そしてコンタクトをしている人は、適応検査の数日前から外すようにしてください。

コンタクトを直前までつけていると、角膜の形状や状態に影響する可能性があり、正しく検査できない恐れがあるためです。コンタクト装着ルールに関しての期間は、クリニックによって若干ばらつきがあります。

ICLの検査は視力や眼圧以外にも、10項目を超える場合があります。検査項目はクリニックによって異なり、2～3時間程度かけて入念に行います。

検査結果が出るまで数日～1週間程度かかります。また1回目の検査のデータが本当に合っているのかをチェックするために、2回目の検査をするクリニックも。検査結果が問題なければ、レンズの発注を行い、届き次第手術が行われます。

術前検査の結果を踏まえて、ICLの術式を決定します。現在乱視を指摘されている人でも、乱視用レンズが必要ない場合があります。また乱視が気になってなくても乱視用が必要になる場合があるので、医師の判断に従いましょう。

ICLレンズが決定したら発注を行います。レンズの在庫があるかどうかで手術までの日程が大きく変わります。ざっくりですが、ICLレンズが届くまでは2週間~1ヶ月程度かかり、乱視用ICLだと2ヶ月くらいかかる場合も。このタイミングで前金を払う可能性があるので、ある程度お金を準備しておいてください。

ICLの手術自体は、片目あたり10~20分程度で終わります。点眼麻酔を使うので痛みはほとんど感じません。人によっては目を押される感覚があるとの声も。

手術後2時間程度安静にし、問題がなければ帰宅となります。帰宅後はできるだけ目を休めて安静にするのが重要なので、仕事は休んでください。

ICLは日帰り手術ですが、術後の検診をしっかりと受けるのがトラブルを防ぐ秘訣です。術後の定期健診では、翌日・1週間後・1か月後・3か月後・半年・1年ごとと、多くの検診を受けます。手術から1か月の間はさまざまな制限があります。

• 術後4日から1週間は洗顔・洗髪禁止
• 術後1か月の点眼
• 術後1か月くらいは防護メガネ着用(就寝時もつける)

これらの決まりをきちんと守れば、術後数日で視力が安定し1.0～1.5程度の視力が出る人が多いです。術後の保証は1～3年程度が主流です。

ICLの術後着用する保護メガネは、術後1週間は就寝時でも着用が必要(就寝時用の保護メガネあり)です。保護メガネは、傷がふさがっていない目の中をこすったり触ったりしないことと、埃や水が入るのを防ぐために必要です。保護メガネを付けていないと、目の治りに影響が出てしまいます。

病院によって保護メガネを必要とする期間は異なります。ICL手術の1か月検診で問題がないとされるまでは着用が必要です。保護メガネを外していいかどうかは、術後検診で医師に相談してください。

ICLの手術後のお風呂はできれば当日は避け、翌日からにするのが理想です。当日肩より下なら大丈夫なクリニックもありますが、水が目に入る危険があるため避けられるなら避けるのがベター。翌日以降～1週間くらいは顔を濡らさない条件で入浴が可能です。

眼の中にお湯が入ってしまう危険がある洗髪や洗顔は1週間は避けましょう。検診で医師の許可が出てから行うようにしてください。

ICL後のスキンケアは、目の周りを避けるのが条件ですが、当日から可能です。洗顔に関しては、傷が塞がっていない眼内に水が入ることで感染症になる危険性があるため1週間は避けてください。そのため手術後～1週間程度は、硬く絞った濡れタオルで拭くなどで対応しましょう。

ICLの手術を受けてから1週間はメイクは禁止です。クリニックによってはアイメイクベースメイク以外ならOKとしているところもあります。

リップやアイブロウくらいならできるところもあるため、手術の際に医師に確認しましょう。メイクの粉が目に入ると感染症の危険があるため、できれば1週間は何もしないのが理想です。

ICL後の仕事は、仕事内容にもよりますがオフィスワークでも当日と翌日は休みましょう。屋外での作業が必要な仕事なら、3日後以降の日程で医師に相談してください。視力が安定するまでは、目を使いすぎないのが重要なので、しっかりと休める日程を選んで手術を受けましょう。

ICLの手術後は、1週間程度はどんな運動もやめましょう。術後1週間は傷がふさがっていない状態なので、できるだけ安静に過ごすのが理想。また目にあたる可能性がある球技や、コンタクトスポーツなどは、1か月以上たってから医師の許可を得てください。

ICLの手術後1週間は車の運転はやめましょう。ICLのレンズを入れてから視力が安定するまでには数日かかります。安定したかどうかは術後検診で医師が行います。

車の運転をしなければならない人は、手術前にどのくらいの期間が必要なのかを医師に確認してください。視力が安定しない状態で運転をするのはかなり危険です。

ICLの手術費は、自由診療のためクリニックによって異なります。おおよその相場としては40万円～80万円の幅で治療が可能です。同じ視力回復手術のレーシックは高くても30万円程度で受けられます。

レーシックとの違いは、角膜を削らないことです。角膜を削りたくない人には、レーシックより高額なICLが人気です。以下の記事ではレーシックとICLの違いやそれぞれのメリットデメリットについてまとめているので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。

ICLは資格がなくてもできるレーシックと違い、認定資格医がいないと手術できません。ICLの認定医にはランクがあります。

1. ICLエキスパートインストラクター
2. ICLインストラクター
3. ICL認定医

ランク上位のエキスパートインストラクターは日本に10人程度しかいない資格です。病院を選ぶ際には、執刀医のランクを参考に選ぶのも1つの方法です。

ICLの手術を受けるなら、症例数や実績の多いクリニックを選びましょう。実績や症例はクリニックのHPに載っています。

大手のクリニックなら、数万件の実績があるところもあります。また、症例が多いクリニックなら、口コミが多数存在する場合もあるので参考材料が多いです。

ICL手術はリスクやデメリットが存在する手術です。そのため患者の不安にしっかり寄り添い、手術前の説明や検査をしてくれるかが重要です。

気になることは契約前に確認しましょう。ICL手術は後遺症が残る可能性が0ではありません。手術前にリスクやデメリットをしっかりと理解した上でうけてください。

ICL手術は受けて終わりではありません。術後定期的に検査を受ける必要があり、経過観察がとても大切です。クリニックによってアフターケアの内容が異なるので、万が一のことを考えるとアフターケアが充実しているところを選んでください。

アフターケアが重要な理由は、ICLは視力が安定しない場合に再手術が必要になる可能性があるから。再手術までの期間が長いと安心して経過を過ごせます。できれば術後の検診の回数を明記しているクリニックの方が術後の来院ペースがわかりやすいです。

レーシックよりも高額な手術がICLです。高度な手術な上に自由診療なので、クリニックによって価格が異なります。

先ほども少し触れましたが、40万円～80万円ほどかかるので、納得できる費用のクリニックを選んでください。自分が無理なく払える予算を決めて、その範囲内のクリニックを選びましょう。WEBサイトと実際にかかる費用が違うとの声も聴かれるため、クリニックで直接確認してください。

ICLは視力が安定しやすいのが最大の特徴です。レーシックは5～10年で戻る可能性が指摘されています。しかしICLは10年経過後も1.0をキープしている人が多くいます。

名古屋アイクリニックのデータでは、10年経過後の平均視力は1.1です。長期的な視点で見た時に、視力が安定しやすいのがICLです。

ICLの手術を受けた直後は、手術による炎症で若干見えにくくなる可能性があります。その後視力が安定するのは個人差がありますが翌日～数日後です。

手術後には見えづらくても、時間がたてば視力は安定し、クリアな視界が手に入ります。術後の検査をきちんと受け、点眼をサボらず続けていれば視力が安定していきます。

ICLのレンズを取り出す可能性はほぼありません。しかし下記の場合には、レンズを出す必要があるので気を付けましょう。

• レンズの度数が合わない場合
• 乱視レンズの角度が合わない場合
• 白内障や緑内障になった場合
• 過矯正になった場合

このような場合には、レンズを取り出し調節しなければなりません。クリニックでの検査の際に、違和感があれば相談するようにしてください。

ICLの手術後にドライアイになる可能性は基本的にはありません。レーシックとは違い、角膜を削らないのがICLです。そのため角膜の知覚神経を切断せずに治療が可能で、ドライアイになる可能性はないと言えます。

そして、ICL治療後はコンタクトを使わなくなるため、コンタクトが原因のドライアイは改善する可能性があります。ただ、ドライアイを治療できるものではないので、元々ドライアイを持っている人は、引き続き治療が必要です。

一般的なICLでは老眼は治せません。ある程度老眼が心配になる年齢で手術を受けるなら、矯正視力を弱めておくのも1つの方法です。老眼は目がいい人ほど症状が出やすいもの。

モノビジョンの考えで手術を行えば、老眼にも対応できます。モノビジョンとは、片方をしっかりと矯正し、もう片方は弱めにしておくもの。そうすることで、両目でうまくピントを合わせるようになるので、合う人にはとてもいい治療法です。

また近年IPCLと呼ばれる老眼を治すICLが登場しています。IPCLはまだまだ実施しているクリニックが少ないですが、気になる人は試してみてください。

ICLの手術を受けていても、白内障の手術は受けられます。ICLはレンズを入れているだけなので、白内障手術の際にも誤差なく受けやすいです。ICLで入れたレンズを取り除けば、元の状態に戻るので比較的自由度の高い手術となっています。

手術後目の状態に合わせて元の状態に戻しやすいのが、レーシックとの最大の違いです。そのため、年齢を重ねていっても白内障の手術が必要になれば取り除けば問題ありません。

ICLは非常にリスクが低い安全性の高い手術です。そのため術前視力よりも低下してしまうとの話は聞こえてません。ただし、何らかの原因によって網膜剥離や感染症を起こしてしまった場合は別です。

そうならないために、細心の注意をはらって治療に取り組んでいます。術後検診や、点眼をサボらなければ、元の視力よりも下がる可能性は極めて低いと言えます。