島本理生のおすすめ小説20選｜直木賞受賞の恋愛小説『ファーストラヴ』も！

『ナラタージュ』や『ファーストラブ』など数々の代表作をもつ直木賞作家・島本理生。丁寧な文体に魅了され、おすすめの小説をたくさん読みたい方もいるかもしれません。

島本理生は、恋愛の心情や奥深さを繊細な文体で描いているので、恋愛小説が好きな方におすすめです！禁断の愛や恋愛に苦しむ重いテーマを多く手がけている印象ですが、10代の甘酸っぱい恋愛をテーマにした青春小説や、心が軽くなる恋愛小説もたくさんあります。

ここでは、島本理生の小説の上手な選び方やおすすめ小説を紹介します。島本理生の新たな魅力が発見できる心理小説やサスペンス小説も紹介するので、さまざまな作品を読みたい方はぜひ参考にしてください。

島本理生は、1983年生まれの東京都出身です。母子家庭で育ち、小学生から小説を書き始めていました。2001年に17歳で小説家デビューし、デビュー作『シルエット』で、第44回群像新人文学賞の優秀作を受賞します。

20歳で第25回野間文芸新人賞を受賞した『リトル・バイ・リトル』では、史上最年少受賞の快挙を成し遂げました。現在まで、受賞歴や候補歴のある作品を続々と生み出しており、20代や30代を中心に高い人気を集めている作家の一人です。

島本理生は恋愛小説を多く手がけています。恋にまつわるさまざまな心情を繊細に表現しており、スラスラと読み進められます。島本理生の代表作である『ナラタージュ』も恋愛小説で、終始心に痛みを感じる禁断の恋を描いた作品です。

ナラタージュのイメージが強い方もいるかもしれませんが、同じ恋愛小説でも、明るい気持ちになる作品や、青春時代のなつかしさを感じる甘酸っぱい恋を描いた作品も多く手がけています。

第25回野間文芸新人賞の受賞や、第128回芥川龍之介賞の候補となったのが『リトル・バイ・リトル』です。複雑な家庭環境を描いており、恋愛ものではありません。読み終わったあとに温かい気持ちになる島本理生作品が読みたい方にすすめられます。

主人公がさまざまな人と交流する中で変わる心境に注目。スラスラ読める文体で、ページ数も多くないので、忙しい方でも楽しめます。さらに、本作は島本理生が母子家庭で育った経験が反映されています。

第21回島清恋愛文学賞を受賞した『Red』は、島本理生初の官能小説でありベストセラー小説となった作品です。主人公である主婦が、かつての恋人と不倫関係になってしまうストーリーで、性描写がありますが、汚らわしさを感じないのが島本理生らしさといえます。

仕事と家庭の両立、嫁姑関係といった女性が抱えがちな問題を、繊細な文体で深く描いており、共感できる方もいるかもしれません。

本作は、2020年に夏帆と妻夫木聡主演で映画化され、濃厚なラブシーンが話題となりました。

第159回直木賞受賞作であり名作とも呼べる『ファーストラブ』は、ドラマも映画化もされた有名作品。アナウンサー志望の女子大生が面接後に父親を刺殺した事件により、臨床心理士と弁護士が、容疑者である女子大生の殺害動機を紐解いていく物語です。

題名だけ見ると恋愛小説かと思いますが、実際は家族小説やミステリー要素の強い内容となっています。家族の在り方が描かれており、伏線がスッキリと回収されるストーリー展開が好みの方におすすめです。

島本理生といえば恋愛小説です。高校生の恋模様を描いた『シルエット』は、切ない恋愛小説が読みたい方向け。島本理生のデビュー作であり、高校生の悩みや繊細な感情が、綺麗な文体で表現されています。高校生の頃に執筆したとは思えないクオリティーの高さです。

女性と2人の男性の三角関係を描いた『イノセント』は、ただの三角関係を描いていないのがポイント。複雑な事情や絶望を抱えた主人公のシングルマザーが、どんな救済を受けて生きていくのかは必見で、前向きな気持ちになりたい方におすすめの作品です。

島本理生のおすすめの心理小説は第153回芥川賞候補にもなった『夏の裁断』です。苦手な男性編集者の散々な翻弄に疲れ切った女性小説家が、亡き祖父の家で休養していたときに蔵書を裁断して「自炊」します。さまざまな男性との交流を通じて、苦悩から解放される様子を描いた作品です。

恋愛要素も含まれており、島本理生の純文学作品が読みたい方におすすめです。

島本理生はサスペンス小説も手がけています。恋愛要素を含んでいるのが特徴で、島本理生だからこそ描ける恋愛サスペンスの世界観が魅力です。

恋愛要素が入っているので、サスペンスが苦手な方でも読みやすい『匿名者のためのスピカ』は、弁護士を目指す男子学生と、過去の恋愛で大きなトラウマを抱えた同級生の彼女の話です。男性が主人公の島本理生作品はめずらしいので、サスペンスも含めて新境地といえます。

島本理生の代表作であり、2017年に松本潤と有村架純主演で映画化された『ナラタージュ』。教師と教え子の禁断の恋を描いており、小説は2005年に発表されました。

お互いに決して結ばれないことを知っていながらも会ってしまうもどかしさが描かれており、終始切なさを感じつつも、愛について深く考えさせられる作品です。複雑な恋愛模様が見たい方におすすめです。

2022年9月に松井玲奈主演で映画化された『よだかの片想い』。生まれつき顔にアザがありコンプレックスを抱えた女子大生が主人公です。友人からコンプレックスをテーマにした本の作成の依頼されたことをきっかけに、映画化の話が舞い込み、分け隔てなく接してくれる映画監督に恋心を抱くお話です。

主人公の不器用な恋の行方や、片想いにより成長する姿は必見です。まっすぐ芯のある主人公の生き様や、コンプレックスに対する考え方に、清々しさすら感じます。

島本理生の最新小説は、短編集『夜はおしまい』で、4つのストーリーで構成されています。どの話も主人公は女性で、性に対する苦悩を抱えています。傲慢なキリスト教の司祭の男に傷つきながらも、それぞれ歩む道を決める女性たちの姿に注目です。

本作は、これまでの島本理生作品とは一風違った小説が読みたい方や、暴力や性的な描写に抵抗のない方におすすめ。重苦しい内容ではありますが、女性の現実問題がわかる逸品です。

普段から小説をたくさん読む方や、これから読みたい方は、ぜひおしゃれなブックカバーで読書をさらに楽しみましょう。お気に入りのカバーをつけると、気分が上がりますし、小説を汚れから守ってくれるので一石二鳥です。

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島本理生は恋愛小説の人気作が多く、主人公の繊細な気持ちを綺麗な文体で描いているので、読みやすい作品が揃っています。受賞作や映画化作品も豊富にあるので、ぜひお気に入りの小説を見つけて、島本理生の世界観に浸ってください。

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