阿川弘之の小説おすすめ10選｜受賞作『山本五十六』や『春の城』などを紹介

阿川弘之は戦争・軍生活・旅などの実体験を取り入れた作品を多く執筆している小説家です。また、日本文学賞・文化勲章受賞・文化功労者などこれまでに数々の章を受賞した小説家でもあります。

阿川弘之の作品で特に人気なのが『アンソロジーカレーライス!!』『山本五十六（上）』などです。「阿川弘之の作品を読もうと思っているけど、具体的にどういった作品があるのか知りたい」といった方も多くいます。

この記事では、阿川弘之の経歴・おすすめ小説の選び方・おすすめ10選、さらに電子書籍リーダーについて紹介します。これから阿川弘之の小説を読もうと思っている方は、ぜひこの記事を参考に自分好みの作品を見つけてみてください。

阿川弘之は1920年（大正9年）に広島県で生まれました。旧制広島高等学校を卒業後、東京帝国大学文学部国文科に入学し、繰り上げで卒業。卒業論文で執筆した表題は『志賀直哉』です。その後1942年（昭和17年9月）に海軍予備学生として海軍に入隊します。

阿川弘之はこれまでにさまざまな賞を受賞している小説家として有名です。具体的には『山本五十六』で第13回新潮社文学賞を受賞しています。ほかにも『井上成美』では第19回日本文学大賞を受賞しています。

『山本五十六』は第13回新潮社文学賞を受賞した作品です。山本五十六は対米戦争・日独伊三国同盟に反対した軍人として知られています。自ら対米戦争の火蓋を切らなければならなかった山本五十六の人間像が鮮明に描かれた作品です。

また、海軍提督三部作である『山本五十六』『米内光政』『井上成美』の取材対象者は100名を超えるとも言われています。山本五十六は、今なお人々の胸中に鮮烈な印象を与えている人物です。

『志賀直哉』は野間文芸賞・毎日出版文化賞を受賞した作品です。阿川弘之はこの作品を執筆するにあたり、志賀直哉の作品と資料・踏査見聞から88年に及ぶ生涯の詳細を調べ尽くして執筆したと言われています。

また阿川弘之は志賀直哉の末弟子だったようです。師の生涯を鮮明・詳細に丹念に調べ尽くした大傑作と言えます。大正期から昭和期までの時代背景を感じられる作品でもあり、阿川弘之ファンにはたまらない作品の1つです。

『食味風々録』は第53回読売文学賞を受賞した作品です。生涯最後のチーズの味・向田邦子との美味談義・海軍時代の仲間との旨いものの縁・食堂車の思い出など、阿川弘之の記録の中の多彩な料理と交友を鮮明に綴っています。

また、食べ物に関してだけでなくそれにまつわるユーモアもたくさん含まれており、阿川弘之の人柄が分かり面白く読み進められます。『ひじきの二度めし』『弁当恋しや』『卵料理さまざま』など、読んでいるだけで食欲が湧いてきてしまいます。

『空旅・船旅・汽車の旅』は阿川弘之自身の自動車旅行の様子を描いている作品です。戦後復興期の交通文化が詳細に分かります。今読むと信じがたい内容が書かれている部分もあり、面白く感じられます。阿川弘之ファンなら1度は目を通しておきたい作品です。

『お早く御乗車ねがいます』は、当時の鉄道ファンの裏事情が知れる作品です。昭和33年に刊行した鉄道エッセイ集になっています。戦後の山陽特急『かもめ』試乗記・夜行急行『銀河』にせ車掌報告記・汽車アルバムなどエッセイで描かれている作品です。

阿川弘之自身が鉄道ファンだったと言われており、阿川弘之の鉄道小説の代表作です。相当の鉄道ファンならこの本に出てくる列車名・形式名・地名・駅名が分かるかと思います。

『鮨』は旅の帰路に会った男性との交流を描いている小説です。あとがきで92歳の阿川弘之は「これが最後の本になるだろう」と答えています。また実際にこの作品は、引退宣言後の刊行で未刊行だった作品の集まりだと言われています。

この作品に収録されているのは『花がたみ』『鮨』『嘖々作』『猫』などです。短篇小説となっており、70年近く作家として活躍した阿川弘之の文豪生活を締める最後の1冊となっています。

『春の城』は第4回読売文学賞を受賞した作品です。第二次対戦下、1人の青年を主人公に学徒出陣・マリアナ沖大海戦・広島原爆の惨状などを伝えながら激動期の青春を浮彫にしている小説です。被爆の無惨さが充分感じられる作品でもあります。

この作品は語り口のトーンが静かで阿川弘之自身の自伝的小説です。若い生命の感受性・健康で素敵な生活と故郷への愛が感じられる処女長篇作となっています。

『雲の墓標』は海軍予備学生と若者の青春と苦悩を描いた作品です。この作品は阿川弘之の代表作の1つとして知られています。1957年には『雲の墓標より 空ゆかば』といったタイトルで映画化されたことでも有名です。

特攻学徒兵で大空に散った若者たちの、生への執着と死の恐怖に身もだえる真実の姿を描いています。

『ぽんこつ』は文豪・阿川弘之が残した昭和のエンタメ小説と言われている作品です。昭和30年代を背景に、知り合った自動車解体業「ぽんこつ屋」の若者と女子大生の物語になっておりその恋の模様が描かれます。

コメディ要素もありつつ、戦争について考えさせられる作品となっています。阿川弘之の実娘・阿川佐和子が巻末の解説を担当しています。

「阿川弘之の小説を持ち運びしたい」といった方には、電子書籍リーダーがおすすめです。下記の2つの商品は、どちらもKindleの電子書籍リーダーとなっています。どちらの商品も明るさ調整ライトが搭載されているので暗い場所でも使いやすく便利です。電子書籍リーダーは紙の本にはない機能（文字サイズや太さの調整など）が搭載されており魅力的です。

阿川弘之の経歴・小説の選び方・おすすめ小説10選、さらに電子書籍リーダーについて紹介してきました。阿川弘之はこれまでに数々の賞を受賞している有名な小説家です。上記で紹介した作品を参考に、阿川弘之の作品を楽しみましょう。

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