阿刀田高の小説おすすめ15選｜代表作や人気の短編作品を徹底解説！

どの短編も、ゾクゾクします。文章一つで、ﾋｨｨという気持ちにさせてくれるのだから、本当に凄いです。 さくさく読めるので、真夏の時期にでもどうぞ。

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短編なので、さらっと読めますが、読んだ後に不思議な感覚になる傑作が沢山収録されています。 やはり、「ナポレオン狂」が最高です。 登場人物を巧みな描写で描き、読み終わった後に考えてしまうストーリーが続きます。 単なる「ホラー小説」ではない、独特の世界観を感じることが出来る一冊だと思います。

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父が阿刀田さんを好きで、勧められて読んだ本。不思議だな、面白いな、って笑える本でした。本当に短編なのに、くすっと笑える小説なので、私も嵌ってしまいました。

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若いころ読んで、記憶に残っていたこの本。 書店で探しても見つからず、あきらめかけていたので、また読めて 嬉しかったです。 旧い友達に会えたような気持ちです。

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（前略）　妙法寺の和尚を探偵役とした８編が収められている。完全なアームチェア・ディテクティヴで、持ってくる情報だけを手がかりに、寺を一歩も出ることなく事件を解決してしまう。 　話を聞いただけで何もかも当ててしまうのは、ホームズさながら。トリックも切れ味鋭いものがいくつかあり、予想以上に楽しむことが出来た。ミステリファンなら、目を通しておくべき一冊だろう。

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（前略） 最近よく売れている作家の小説は、確かに構成や過激な場面で読んでいるときは引き付けられるのですが、歳のせいか読んだ尻から忘れるようなものばかりです。 こういう心をうまく描いた余韻の残る小説をもっと読みたいと思います。

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（前略）前半はブラックユーモアで、後半はサスペンス。 まあ、ロマンスでもなく、しみじみともほんわかともしないので、 この装画には異議なし。箱の外にこぼれた液体がワインなのか血なのかは、 読者のご想像におまかせで。 阿刀田初心者に読ませるとわかりにくく、実力を侮られるかもしれない。 入門編にはデビュー作をおすすめする。

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11の短編が収められています。どれも人間のはかなさや哀しさや、時にずるさやあくどさを、ちらっと垣間見せてくれます。 少々ブラックなものを好むのでしたら、「冷たい関係」「セールスマン講座」「賢者の贈り物」といったあたりが良いかもしれません。 「夫婦の休日」は、何故か妙に悲しくなります。

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「そんなことあるわけない」ということが無い、誰の心にも潜んでいるような事がたくさん書いてある。自分の夫が亡くなってから知ることになった、夫から聞いていた人付き合いの深さの違い、思い込み、見え張りなど、どんな家庭でも起こりうる事を、とてもいい視点からのぞいているなと思った。

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珍しく、明らかに内容が暗い。ミステリ風の作品もあるが、 ラストが死で終わるという救いのない話もある。 知らない劇場というよりは、知らなかったほうがいい劇場だろう。 聞かないほうがよかった電話。建てなければよかった家。行かなければよかったお別れ会。 ・・・しなければよかった、なんて経験は誰でもある。 そのせいで起きた小さな不幸せはいくらもある。 人間はいつかすべて忘れる。 しかし作中人物は忘れない。ずっと、同じ夜の中にいるから。 夜中。静かな独りの夜に。 彼らの、小さいけれど致命的な不幸せを、しみじみ味わえるだろう。

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主人公の粉川忠が、何故、ゲーテに拘り続け、それをどのように成し遂げたかが書かれた執念の本である。その執念は東京ゲーテ記念館という素晴らしい物を後世に残してくれたことに驚嘆しながら一気に読了した。しかもこの記念館は、無料で開放されている。加えて、この本が阿刀田高にとって最初のものであったことも驚きである。粉川忠が登場人物を実名で書くことを条件に取材に応じたなど、単なる小説ではない。良書は、読むしかそれの良さを知る方法はない。

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私が阿刀田さんを好きな訳は、まず短編なのでちょっとした時間の隙間で一編を読んでしまえる事、表現の際立って鮮やかな事です。30代の頃から書店に並んでいるものを片っ端から読んでいったものですが、それでも読み落としはあるのです。 ｢ガラスの肖像｣もその一つでした。殆ど送料のみという値の文庫本でしたが、とても良かった。やはり初期のものは着想に於いても格別と思います。 十二編が、それぞれテーマを持っています。私自身は、口紅の色と女の情念にぞっとした｢紅の火｣ 結末の哀しい｢靴の行方｣ 不思議な倦怠感漂う｢それぞれの遠景｣に惹かれました。 一連の切迫感や息遣い、色彩感は阿刀田さんならではのものでしょう。

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観覧車のある街に暮らす人々それぞれの人生模様を描く不吉でブラックな１０の物語集です。本書に収められた１０の物語では語り手本人が必ずしも不幸に見舞われるとは限りませんが、身近にいる人の誰かには間違いなく災厄が襲い掛かっているのですね。私は著者のあとがきを先に読みましたので、１０の物語にはそれぞれ次の話に出て来る登場人物がひっそりと顔を出しているという趣向を理解した上で読み進みました。結果を申しますと最初の方は巧妙で見つけるのにかなり苦労しましたが、終わりの方では割合に単純な名前で出て来ましたので何とか全員を見つけられました。まあ著者の芸風がストレートに反映された本当に不吉な話揃いで、これも今流行のイヤミスと呼ぶべき作品集なので人により好き嫌いは分かれそうですが、でも本書を読むと現実にも何気なく顔を合わせる誰もがみな多かれ少なかれ人知れず悩みを抱えているのだろうなと改めて実感させられましたね。（後略）

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作者さんの食べ物短編エッセイが大変興味深いです。「トースト論」「すき焼き」など私たち庶民にもホントあるあるでした。作者さんが超高級肉を間違えて大量買の話や幼いお子さんの「四角いみかんが美味しい」の言葉、子供って凄いと感動した。 １つ１つがとても短いのに面白いので寝る前や電車の中、病院の待合室等ちょこっと読みにお勧めします。

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日常に潜む謎や不可思議を描いて、生と死、夢と現実の境目の世界へ読者を誘う短編集。ラスト２作が特に良かったです。 「だれかを探して」は夫婦間の閉じられた秘密を巡る物語、読後はもう一人の自分の存在が気がかりになります。「花の命」は不思議な魅力を持った彩さんという女性と少年との物語、花の儚い命の美しさと同じく、人は死ぬからこそ深淵である、少年に残した彩さんの言葉と存在感が余韻を残します。 怪しくて妖しい世界をお楽しみください。

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