シャトー・モン・ペラのワインおすすめ10選｜当たり年や選び方を解説

以前のワインといえば高級なものというイメージがどうしてもぬぐえず、「値段＝おいしさ」とされがちな側面がありました。しかし、近年はワインブームの広がりで、「シャトー・モン・ペラ」をはじめとした、多くの低価格ワインがお店に並んでいます。

『神の雫』という漫画をご存知でしょうか。日本のワインブームに火をつけたこの漫画によって、シャトー・モン・ペラは一気に知れ渡ります。漫画の主人公は「高値のオーパス・ワンよりもモン・ペラが好き」と言いきりました。

本記事では「安いのにおいしい！」と評判のシャトー・モン・ペラを紹介します。商品の選び方・当たり年についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

シャトー・モン・ペラはフランスはボルドー地方の銘柄です。畑は川の中州に位置し、肥沃な土地から生まれる芳醇な香りが特徴。オーナーのデスパーニュ家は10代続くワイン造りの老舗で、「Mr.メルロ」と呼ばれる天才醸造家ミシェル・ロランの監修でワインをつくります。

とくに樹齢30年以上の古木から収穫量を6房程度に限定してつくる赤ワインは高品質。シルクのように滑らかな口当たりで、芳醇な果実の香りとタンニンの渋みが重厚な世界へいざないます。

高級ワインに引けを取らない品質ながらも、1,000～3,000円程度で楽しめる点も好評。ワインを題材にした漫画『神の雫』にも登場する人気銘柄です。

シャトー・モン・ペラは複数品種のブドウをブレンドして作られます。赤ワインはメルローをメインに、その年の生育状況を加味しながらカベルネ・ソーヴィニョンやカベルネ・フランをブレンドして完成します。

ブレンドの7割以上を占めるメルローは、まろやかな味わいと芳醇な果実味がポイントです。カベルネ・ソーヴィニョンは渋みや酸味がしっかりしており、カベルネ・フランは軽やかな味わいでワインにさわやかさを与えてくれます。

毎年それぞれの特徴を活かして絶妙なバランスでつくられるため、ブドウの配合率を確認して好みを探してください。

モン・ペラは赤と白のワインをつくっています。赤の『ルージュ』については先述のとおり芳醇な果実味とタンニンの強さで奥深い味わいを実現しています。

白の『ブラン』は上品な苦みと若々しい甘味をキリッとまとめ上げたエレガントさが特徴の辛口ワインです。フレッシュな酸味が特徴のソーヴィニョン・ブラン種をメインにブドウの甘さや深いコクを感じられるセミヨン種、まれにフローラルで柔らかい甘味のミュスカデル種をブレンドしています。

ブドウの生育環境に恵まれ、品質の高いワインができた年は「当たり年」とよばれます。地域ごとに赤・白ワインの産地評価をしてくれるWebサイトがあるので参考にしてください。

ボルドー右岸で赤白共通の当たり年をさかのぼると、2019年・2018年・2016年・2014年・2010年・2009年・2008年・2005年・2003年・2001年と2000年代だけで結構な数の当たり年があります。モンペラ選びはこのあたりを参考にしてみてください。

シャトー・モン・ペラは高くても3,000円台で購入できるとお伝えしました。同じモンペラでも下は1,000円台と価格差があります。これには当たり年が関係しており、人気の年ほど値段は高くなりがちです。

そこで安ければおいしくない…？と思われがちですが、そうではありません。天候に恵まれない年はブレンドの試行錯誤を含めた「技術」で高いクオリティを維持します。すこし趣きの違うモンペラを楽しめるのでおすすめです。

シャトー・モン・ペラはスーパー・酒屋で購入できます。スーパーでは成城石井、酒屋であればカクヤス・やまやなどが代表的です。またイオンのようにネット通販で対応している場合もあり、近くに販売店がなくとも入手可能。価格はおおよそ1,000～3,000円程度とリーズナブルです。

モンペラの飲み頃は、収獲年より3～6年といわれます。長期熟成を理想とするヴィンテージもありますが、比較的若いうちから楽しめるワインです。カベルネ・ソーヴィニョンがブレンドされている年のものや、モンペラブランはさらに早くても若い味を楽しめます。

逆に飲み頃を過ぎると風味が枯れてしまうため、注意してください。

モンペラを飲む際の適温は、約15℃～17℃です。これより高いと風味はぼやけ、低いと閉じて感じにくいです。白の場合は若干低めで10℃～13℃のほうが酸味を楽しめます。

モンペラルージュにあわせる料理は、メルローの濃厚さに負けないコクのある牛肉や羊肉がおすすめです。煮込みやステーキで料理自体に赤ワインを使えばさらに相性がいいです。

対してブランはスッキリとした酸に柑橘のフルーティさが特徴。白身魚や貝類がおすすめですが、バターでソテーしたり香草・スパイスを添えた料理だと互いに歩み寄るマリアージュを楽しめます。

濃厚で深い味わいのモン・ペラ・ルージュ、辛口でフルーティのモン・ペラ・ブラン。贅沢なクオリティのワインはどちらも安価で、デイリーワインとして楽しめます。この機会にモンペラワインを手に取ってみてください。こちらもあわせてご覧ください。