【口コミあり】綿矢りさの小説おすすめ14選 | 天才で美人？人気作品を一覧で紹介！

綿矢りさの小説の多くは、主人公が著者と同年代の設定。等身大の人物像を描き、自分自身や周りの人間と重ね合わせ読み進めるため、共感しやすい作風が魅力です。また、同業者からも絶賛されるほど、美しい文章力も特徴的です。

飾らないありのままの姿を意識して、日常生活に起こる出来事を独特の視点で丁寧に描いています。繊細な心情が描かれる綿矢りさの小説はファンも多く、受賞作品も多いです。だからこそどれを選んでいいか悩みますよ。

そこで、こちらでは、綿矢りさの小説の選び方・おすすめ作品を紹介します。また、気になる口コミもレビューします。こちらを参考に、綿矢りさの魅力ある作風に触れてください。

1984年京都府生まれの綿矢りさは2001年、『インストール』でデビューを果たし、17歳という若さで第38回文藝賞を受賞し、2004年、早稲田大学在学中に『蹴りたい背中』で史上最年少で芥川賞受賞した女性作家です。その輝かしい功績に、美人で天才の作家として注目を集めました。

この2作品以外にも、2012年『かわいそうだね？』で大江健三郎賞、2020年『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞を受賞するなど、数々の受賞歴をもつ人気女性作家です。

綿矢りさの作品は、主人公が女性が多い特徴があります。描かれている主人公が等身大の女性で、読者は主人公に自身を重ね合わせ、吸い込まれていきます。デビュー作の『インストール』や芥川賞受賞作品の『蹴りたい背中』の主人公も女性です。

綿矢りさが執筆時の年頃と同世代の女性を、ありのままに瑞々しい感性を生かして表現しているので、ハッとさせられる感情表現など、共感を覚えます。

綿矢りさの作品は親近感のわく等身大の登場人物が多いです。綿矢りさは、インタビューで気負わず等身大でありのままに人を描きたいと語っています。だからこそ、作中で描かれている登場人物に読者は共感し、物語に吸い込まれていくのです。

綿矢りさの作品に描かれている人物を自分自身や身近な人と重ねるとより一層楽しめます。

等身大の人々を描く綿矢りさの作品の舞台は、日常生活です。日常に起こりうる小さな出来事を題材に、飾らない登場人物を描くことで、日常感が増大。まるで自分の身近で物事が起こってるかのような錯覚を与えてくれます。

綿矢りさ作品の特徴として、冒頭の出だしの文章にこだわりがあります。たとえば、代表作『蹴りたい背中』の冒頭にある“さびしさは鳴る”など、こんな表現するなんてと度肝を抜かれます。その続く2段落で“さびしさは鳴る”がどういうことかが描かれています。

この描写がまた想像を超え、これを繰り返していくうちに、最後まで一気に読み進んでしまうのです。綿矢りさ作品の一行目のインパクトに目が離せず、美しい文章力は必見です。

受賞作品から選ぶ方法を紹介します。『蹴りたい背中』だけでなく、下記の通り、数々の受賞歴の作品をもち、どの作品もいち押しです。たとえば、デビュー作『インストール』は高校生ならではの瑞々しい感性が至るところに発揮されています。

デビューの17歳から19歳・28歳・35歳で受賞していますので、年齢とともに作家としての成長を見届けながら読み進めるのもおすすめです。

実写化された話題作を選ぶ方法もおすすめです。綿矢りさの小説を読んだことがない方は実写化された小説から手に取ってみるのも◎。映画やドラマなどを観た方はぜひ原作の小説を読んでほしいです。

小説で描かれている登場人物と映像で表現されている登場人物がどのように描かれているのか、どういった心情で表現しているのかをチェックしながら読むと楽しいですよ。映像化された作品は以下の通り。

• 『インストール』
• 『蹴りたい背中』
• 『夢を与える』
• 『勝手にふるえてろ』
• 『私をくいとめて』
• 『ひらいて』

いつもの綿矢りさ作品より違った作風のタイプを選びたいなら『憤死』がおすすめです。綿矢りさ作品の多くは、シリアス風でもコミカル風の作品であっても精神的な孤独感が魅力的に感じます。本作はホラー風味が濃厚で、いつもの綿矢りさの作風の傾向とはかなり離れています。

長編小説は読破できるか心配であれば短編集を選ぶのもおすすめです。たとえば、『意識のリボン』は8編でそれぞれ気軽に読める作品となっています。この執筆期間に結婚、妊娠、出産を経験した綿矢りさ。

さまざまなテーマの短編は難関なモチーフなどはなく、初心者にもおすすめしたい作品です。結婚、出産を経て、いろんなテーマに対し、綿矢りさ独自の目線での感情を存分に堪能でき、引き出しの多さも魅力的です。

大人の恋愛作品を読みたいなら『オーラの発表会』がおすすめです。主人公の海松子（みるこ）は友達は一人だけ、人間関係構築が不得手、人を好きになる気持ちが分からない女子大生で、気づけば複数男性からアプローチを受けるストーリーです。

読み進めるうちに、どんどん“がんばれ！”と応援したくなり、どんな展開が待っているのかワクワクしながら読める小説です。綿矢りさらしさの文体はもちろん、個性あふれるキャラクターたちとストーリーのバランスは必見です。

綿矢りさといえば『蹴りたい背中』を思い浮かべる方も多いでしょう。当時、綿矢りさは19歳で現役大学生が芥川賞を史上最年少で受賞したと話題になった受賞作です。

『インストール』は綿矢りさのデビュー作で、17歳という若さで第38回文藝賞を受賞した短編小説です。

学校になじめず登校拒否になった主人公の女子高生・朝子が学校生活や受験勉強からドロップアウトし部屋の物をすべて捨てます。それを拾った小学生の男の子がパソコンを修復し、パソコンを使って怪しい仕事を朝子に依頼していく中で、現実の世界を見つめ直す様子が描かれています。映像化された話題作は必見です。

『勝手にふるえてろ』は、恋愛経験のないオタク系女子の26歳のOLが主人公の長編恋愛小説。ある日、男性が現れ猛烈にアプローチしてきますが、中学2年生から片思いだった人を忘れられずにいます。

主人公の女性を取り巻く2人の男性との関係に葛藤する女の本音を赤裸々にあぶりだした作品です。自分が好きな人と結ばれるのが幸せなのか、自分のことを好きと言ってくれる人と結ばれた方が幸せなのか、わがままな恋愛から大人の恋愛を覚えていく、バイブル的小説です。片思い中の女子、恋愛中の女子におすすめしたい1冊です。

『生のみ生のままで』は強烈な引力を持って惹かれていく女性同士の恋愛を描いた小説。綿矢りさの新境地といえる、女性同士の情熱的な恋愛を表現した本作は、第26回島清恋愛文学賞を受賞しました。

主人公の逢衣（あい）は恋人がいる25歳。彼と出かけたリゾートで、彼の幼なじみとその彼女の彩夏（さいか）と出逢います。逢衣は恋人との結婚も進んでいる中、次第に彩夏との関係性に変化が生まれます。

綿矢りさは初のエッセイにもチャレンジしています。日記のような『あのころなにしてた？』はサクッと読める点も魅力です。また、綿矢りさの真面目さ・誠実さが感じられ、オリジナルの挿画もステキです。

本作では、コロナがはじまった2020年から執筆されたエッセイですが、綿矢りさの目線で日々の日常を感じ取れる点がポイント。鋭い感性で世間をじっとり観察しているからこその心理描写がピカイチです。

綿矢りさの作品はどれも美しい文章力が魅力。こちらでは綿矢りさの小説の選び方・おすすめ作品を紹介しましたが、気になる作品は見つかりましたか。こちらの記事を参考に、綿矢りさの独自の視点で描かれた瑞々しい感性に触れてください。こちらもあわせてご覧ください。