取り付け簡単なタイヤチェーンおすすめ18選！ジャッキアップ不要タイプも紹介

タイヤチェーンと聞くと、車をジャッキで持ち上げて面倒なもの、という印象があります。しかし、最近はジャッキ不要・ワンタッチで、女性でも簡単に取り付けられるタイヤチェーンも多くなっています。大型車やトラック用のチェーンも、例外ではありません。

材質も昔ながらの金属チェーンから樹脂製や布製・スプレー式・使い捨て用など、種類も多くなっています。しかし、いろいろなタイプのタイヤチェーンが開発されたことで、選ぶのが大変になったのも事実です。

今回は、いろいろなタイプのタイヤチェーンの特徴や選び方を解説します。また、取り付け簡単なおすすめのタイヤチェーンをスプレー式も含めて紹介していきます。今度の冬はタイヤチェーンを持って急な雪に備えましょう。

タイヤチェーンでもスタッドレスタイヤでも雪道や凍結路が走れます。しかし、ひどい雪道や凍結路になるとタイヤチェーンが効果的です。2つのメリットとデメリットを表にまとめておきます。

雪道や凍結路を頻繁に走る方にはスタッドレスがおすすめです。しかし、中には1シーズンで1回も雪道や凍結路を走らなかった人もみえます。そんな方にタイヤチェーンはおすすめです。

スプレー式タイヤチェーンは日本ではまだ知名度が低いですが、北欧ではよく使われる応急的なタイヤチェーンです。スプレーの中には樹脂の液体が含まれ、それをタイヤにスプレーすると樹脂が固まりタイヤ表面にざらつきができます。

製品によって走行可能な距離が異なりますので、購入時に必ず確認しましょう。また、雪の多い地域を抱える日本・北欧・北米などのメーカーの製品がおすすめです。あくまで、一時的に効果が出るアイテムで、急に雪が降ってきた際の応急措置用と考えましょう。

昔のタイヤチェーンは必ずジャッキアップが必要でしたが、今のタイヤチェーンはほとんどジャッキアップなしで装着できます。しかし、装着のしやすさは製品で異なりワンタッチ式のものもあります。購入時に簡単さを確認しましょう。

チェーンを購入したら練習で付けてみましょう。また、毎年シーズン前に装着方法を確認するのがおすすめです。水に濡れてもいい取り付け説明書やカーナビで見られる解説DVDが付属している製品もあります。急に装着が必要になったときも慌てず落ち着いて行動しましょう。

タイヤチェーンは、タイヤや車に合ったものを使わないと装着できなかったり、装着できても本来の性能が発揮されなかったりします。購入前に確認するのはタイヤサイズとクリアランスの2点です。

タイヤサイズはタイヤ側面に「195/65R15」のように表示され、この場合幅195mm・扁平率65％・ラジアル・ホイール径15インチのタイヤだということです。クリアランスはタイヤと車体との隙間で、3cm以上ないとチェーンが車体に接触する恐れがあります。

布製のタイヤチェーンはタイヤソックスとかタイヤストッキングとも呼ばれ、女性やご高齢の人でも簡単に取り付けられ、乗り心地も損なわないのが最大のメリットです。また、コンパクトに収納でき、車の中に常備しておけば急な積雪があっても安心です。

ただし、耐久性はなく長距離の移動には適しません。最近の製品は性能も優れ、チェーン規制適合製品も多く出ています。また、トヨタや日産など純正オプション品として採用している車メーカーもあります。

近年人気の非金属チェーンです。材質はゴムやウレタンなどで柔らかく、金属製と比べれば音や振動は少なく乗り心地はいいです。ただし、金属製よりも価格は高くなります。

今までグリップ力は金属製の方が高いと言われていましたが、スパイク付きの非金属チェーンではその差は縮まっています。また、乾燥路走行もできるタイプなら装着したまましばらく走り続けられるのも便利です。価格は少し高くなりますが、着脱が簡単なワンタッチ式がおすすめです。

昔からタイヤチェーンの定番といえば金属製です。同じ金属製でもチェーンの張り巡らし方に「はしご型」と「亀甲型」の2種類があり、それぞれ特徴を持っています。金属製のタイヤチェーンは凍結路に強く、耐久性が高い割に価格が安いのが最大のメリットです。

一方、乗り心地や静音性では非金属製が優れ、乾燥路を走るとチェーンが切れてしまう恐れがありますので、こまめな脱着が必要です。また、脱着も非金属製のものと比べ手間がかかるものが多いです。

分離型チェーンは滑り止め部分が幾つかのパーツに分かれている非金属のチェーンです。分離型のメリットは脱着が簡単で、短時間でできるところにあります。

しかし、タイヤを覆う部分が少ない製品は、滑り止め効果が弱く車の振動も大きくなりがちです。雪道をよく走る方で滑り止め効果をしっかり出したい人や、少しでも快適な走りを長時間続けたい人は、できるだけタイヤを多く覆う製品を選びましょう。

結束バンド型のタイヤチェーンは、タイヤのホイールに滑り止めの付いた結束バンドを通して固定します。タイヤサイズに関わりなく取り付けられ、結束バンドのように固定するだけですので、女性でも高齢者でもとても簡単に取り付けられます。

1回使用の使い捨てのものから何回か使えるものまでありますが、安い価格で気軽に購入できます。しかし、耐久性に劣り長距離走行には不向きです。あくまで応急措置的な使い方がおすすめです。

はしご型チェーンはラダーチェーンと呼ばれることもある、昔からある金属チェーンの形状です。チェーンが進行方向に対して垂直に配置され、推進力・制止力に優れています。チェーンの中では最も上り坂に強いチェーンです。

しかし、凍結路などの横滑りの防止能力に弱点があります。また、安い価格で補修部品も揃っていますので、チェーンが切れても簡単に修復ができるのも経済的です。

はしご型のタイヤチェーンの欠点を補うように作られたのが亀甲型のチェーンです。金属チェーンを亀の甲羅のような形状でタイヤ表面を覆い、タイヤの横滑りを防止しています。雪道にも凍結路にも対応でき、乗り心地もはしご型に比べ向上しています。

ただし、はしご型に比べ値段が高くなります。また、チェーンが切れた場合の修理が難しかったり補修できなかったりする製品が多いです。金属チェーンを選ぶ際には予算さえ許せば亀甲形がおすすめです。

ネット型チェーンはタイヤの全体を覆うようして取り付けます。布製タイヤチェーンもネット型チェンの一種です。布製の他にもゴムや樹脂製のものもあり乗り心地に優れています。また、ゴムや樹脂製のネット型チェーンは雪の積もった道でも凍結した道でもとても高い制動力を発揮します。

布製の脱着は簡単ですが、ゴムや樹脂製の製品は少し難しく力が必要です。また、価格が高いのもネット型のデメリットです。

冬シーズンに車内に置く場合も、シーズンオフで車から降ろすときもどこかに収納しておかなくてはなりません。収納のしやすさもタイヤチェーン選びの大きなポイントです。特に大きなタイヤを付けた車のチェーンは大きくなってしまいます。

一番コンパクトなのはスプレータイプ・布タイプ・結束バンドタイプなどの応急対応用のチェーンです。次にコンパクトなのは金属製のチェーンです。非金属製は収納ケースが大きな製品もありますのでよく確認しましょう。

JASAA（一般財団法人日本自動車交通安全用品協会）は、自動車交通安全用品の基準作成や認定試験を行っています。協会認定の非金属タイヤチェーンには認定済みの表示がされています。また、JASAAのホームページから認定品を調べることもできます。

特にタイヤチェーンは厳しい環境下で車を走らせるアイテムで、安全性の高い信頼できる製品を選ぶ必要があり、JASAA認定のタイヤチェーンはその目安となります。ただし認定しているのは非金属のものだけです。

タイヤチェーンはどれくらい持つのか、気になるところです。一般的な寿命としては、約5年が目安といわれています。JASAA認定製品の中にも、購入から5年を使用限度とするものがあります。

氷結路や雪道を走る際に活躍するタイヤチェーンは、一年の内でも使う時期が限られます。その為、目安年数を過ぎてもそんなに古くなったように見えない場合もあります。ですが、やはり経年劣化は避けられません。常に安全を考え、然るべき時に買い替えておきましょう。

冬前になるとオートバックスなどのカー用品店に多くのタイヤチェーンが並びます。中には実際にタイヤに取り付けられるような展示になっているところもあります。また、タイヤチェーンに詳しい店員もいますので、チェーン選びに迷う方は相談してみるのもおすすめです。

車の買い替えなどで中古のタイヤチェーンも出ますので、セカンドストリートなどを覗くのも安く購入する方法です。また、製品が絞れているのならAmazonや楽天などのECサイトでも安く購入できます。 

金属製チェーンはねじって取り付けるとチェーンが切れやすいですので、取り付け前に道路に広げてねじりがないようしておきましょう。その後は次のような手順で取り付けます。

1. ワイヤーケーブルをタイヤの内側に敷く（チェーンの裏表に注意）
2. 両端を引き上げチェーン内側・外側の順でフックをかけて左右をつなぐ
3. タイヤの外側の下部チェーンをつなぐ（できるだけチェーンを引っ張って）
4. チェーンバンドを掛ける（均一にチェーンが張るように）

前輪駆動車の場合はタイヤチェーンを付ける車輪側にハンドル切った状態で取り付けると取り付けやすいです。また、しばらく走行してからハリ具合などをもう一度確認しましょう。

装着前にチェーンのスパイクピンを上にして、つなぎ目を外した状態で道路に敷きます。その後は次のような手順で取り付けます。

1. スパイク面を上、ワイヤーを手前にしてタイヤの裏側へ回し込む
2. スパイク面が外側になるようにタイヤに沿ってチェーンの両端を持ち上げる
3. タイヤの上部裏側にあるジョイントを接続する
4. タイヤ外側にある下部と上部のフックを固定する
5. 付属のハンドルで、すべてのロック部をしっかりと回転させて固定する

非金属チェーンの取り付け方法は製品によって異なります。付属のハンドルは別売りで購入できますが、脱着後になくさないようにケースにしまっておきましょう。

冬はスタッドレスに履き替えるのもおすすめです。しかし、それほど雪のある所に出かけない人には、安くて安全なタイヤチェーンがおすすめです。急な積雪にも対応できる取り付け簡単なタイヤチェーンを持って、安心してドライブを楽しみましょう。以下の記事もあわせてご覧ください。