本屋大賞受賞の本おすすめ19選｜歴代の受賞作品を紹介【ミステリー・文庫本も】

有名な書物の賞といえば、直木賞や芥川賞です。しかし、手に取ってみるとすべての作品ではありませんが難解なストリーだったり、普段使用しない語彙が多かったりで、読むのを断念してしまいます。しかし、本屋大賞の作品は、読みやすい本が多く親近感の湧く賞のイメージです。

また全国の書店で働く方達が本当に売りたい本に投票しているため、本屋大賞に輝いた本は面白いことが多いです。読みやすい作品や一般の感覚で選ばれたものが多く、直木賞や芥川賞より売り上げ部数が伸びると言われています。

この記事では2022年までの本屋大賞の作品についてランキングも交えて解説していきます。今まで本屋大賞を取った歴代作品からの選び方や、ミステリーなどのジャンル別おすすめの本・文庫本を紹介します。また、ドラマや映画化された作品にも触れています。本を選ぶ際の参考にしてください。

本の売り上げ部数は年々減少傾向にあります。それに歯止めをかけるため、本屋大賞が設立されました。設立したのは出版社の営業に携わっていた方で、普段接している本屋で働く店員さんの声を拾い上げたい気持ちからでした。

投票する方は書店員であり、純粋に本が好きな方達が選んだ本とされ注目されました。毎年12月に1次投票、1月に2次投票が行われ、4月に発表されるのが例年のスケジュールです。今では、本屋大賞の受賞がきっかけで、一気に本の売り上げ部数が伸びる結果となっています。

2023年の本屋大賞に輝いたのは凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』です。凪良ゆうさんの本屋大賞受賞は、2020年に続いて2度目となります。2度目の本屋大賞を獲得したのは恩田陸さんと凪良ゆうさんの2人だけです。

『汝、星のごとく』は共に事情を抱えた高校生2人が紡ぐ物語です。孤独・欠落を抱える2人は互いに惹かれあい、時にはすれ違い成長していきます。2人のせつない愛の物語は心の奥まで響きます。

本屋大賞を受賞した過去3年間の作品を見ていきます。

【2022年】

• 1位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
• 2位『赤と青とエスキース』青山美智子       
• 3位『スモールワールズ』一穂ミチ

【2021年】

• 1位『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ
• 2位『お探し物は図書室まで』青山美智子
• 3位『犬がいた季節』伊吹有喜

【2020年】

• 1位『流浪の月』凪良ゆう
• 2位『ライオンのおやつ』小川糸
• 3位『線は、僕を描く』砥上裕將

まずは、好みのジャンルを絞れば見たい作品とマッチします。それぞれのジャンルのおすすめの本をピックアップしました。

ミステリー好きの方におすすめの作品は、伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』です。2008年の本屋大賞で1位を獲得しています。さらに山本周五郎賞受賞「このミステリーがすごい!」でも1位になっている作品です。その後、映画化され日本のみならず韓国でも映画が製作されています。

また『謎解きはディナーのあとで』も同じくドラマや映画化された人気作品です。2011年に本屋大賞を獲得し、ミステリーながらユーモアのあるストーリーが面白いと人気があります。

2015年の本屋大賞を受賞した『鹿の王』は日本医療小説大賞も獲得しています。上橋菜穂子のファンタジー小説でアニメ映画化されています。全4冊の読み応えのある作品です。

2007年の本屋大賞2位の『夜は短し歩けよ乙女』は、山本周五郎受賞、さらに直木賞にノミネートされた作品です。幻想的な恋愛ファンタジーで、読み始めると一気に作品に引き込まれてしまいます。

日本の時代小説といえば、冲方丁の『天地明察』です。時代背景は江戸時代で、天文暦学者であり、囲碁棋士でもある主人公の生涯を描いています。映画化もされた人気作品のひとつです。さらに、米澤穂信の『黒牢城』はミストリーと戦国時代をミックした人間ドラマに仕上がっています。壮大なストーリーにきっと夢中になります。

青山美智子の『お探し物は図書室まで』は2021年の本屋大賞2位の作品です。こちらの作品はハートウォーミング的な物語です。同じ著者の作品で『赤と青とエスキース』は恋愛系が好きな方におすすめです。短篇作品でサクッと読み進められます。

恩田陸の『夜のピクニック』は高校生が主人公の長編青春小説です。大人にとっては若いころの懐かしい感情が沸き上がる作品です。

本屋大賞の作品の多くがドラマや映画化、舞台の原作となっています。有名なのは『舟を編む』や『博士の愛した数式』です。それぞれ2012年と2004年に本屋大賞1位を獲得しています。どちらの作品も人物像が丁寧に描かれており、人っていいものだなと心が温かくなる作品です。

中学生や高校生にぜひおすすめしたいのが『同志少女よ、敵を撃て』です。2022年の本屋大賞受賞作品です。新人とは思えない作品の仕上がりに、多くのプロの作家が驚いたと言われています。アガサ・クリスティー賞では満点を獲得しています。戦争の問題をひとりひとりの読者が突き付けられるメッセージ性のある作品です。

文庫本は、単行本やハードカバーの書籍に比べて安価で購入できるのが大きなメリットです。文庫化したものが単行本の半額程度で購入できるケースも少なくありません。また、小さくて持ち運びに向いていて手に馴染みやすく扱いやすいので、出先などでもサッと取り出して自分のペースで読みたい場合にぴったりです。

さらに、単行本では見られなかったあとがきや、作品の解説なども収録されています。作品を違った角度からも楽しみたい人にもおすすめです。

本屋大賞のランキングには惜しくも漏れた作品でも、ノミネートがきっかけで広く知られた作品も多いです。たとえば、村田沙耶香の『コンビニ人間』は、著者自身がコンビニで働いていた経験が描かれており興味深い作品です。

『火花』は芸人である又吉直樹の作品で映画化もされました。『教場』は長岡弘樹が書いた連作短編集で、木村拓哉がドラマで演じインパクトのある内容ながら心が打たれるストーリーです。

2004年に設立された本屋大賞で、トップの獲得点数は651.0点です。それは、2018年に本屋大賞1位となった辻村深月の『かがみの孤城』です。2022年には映画化され、ファンタジー要素のあるストーリーながら、社会的要素のある感動作に仕上がっています。現在の生きづらさを感じている方に見てほしい作品です。

本屋大賞を受賞、またはノミネートされるだけで、販売部数が上がると言われています。つまり、それだけ優秀な作品が選出されているので、ハズレがありません。次々出版される本から面白い本を探すのは難しいです。本選びのための、一つの指針として本屋大賞の本を手に取ってみましょう。

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