徳田秋声のおすすめ作品5選|代表作から逸話まで詳しく紹介

徳田秋声は、自然主義を代表する作家として有名な文豪です。また石川県金沢市生まれの文豪でもあり、金沢三文豪の1人として数えられる人物でもあります。

擬古典主義の文豪・尾崎紅葉の門下生であった事でも有名ですが、自然主義文学が台頭してきた頃に彼も自然主義の作家として活動を始めます。その後次々と名作を輩出し、菊池寛賞や文藝懇話会賞などの文学賞を受賞。多くの功績を残しています。

今回はそんな徳田秋声の小説の選び方や代表作、さらに徳田秋声の逸話について紹介！徳田秋声についてよく知りたい方は、ぜひご一読ください！

人の姿を自然なままに書き出す事を主義とした、自然主義。徳田秋声の作風は、そんな自然主義の特徴が全開となっています。かの夏目漱石からも「現実味とはこれかと思わせられる」と評価される程のリアリティが、その作風にはあります。リアルな人の生き様を読みたい方にはおすすめの文豪です。

徳田秋声には数多くの逸話が存在します。なかでも有名なのは、同じ尾崎紅葉の門下生であった文豪・泉鏡花との逸話でしょう。徳田秋声は尾崎紅葉に対して軽い態度を見せており、それを許せなかった泉鏡花に殴られるという逸話が存在しています。

他にもヘビースモーカーだった話や、社会問題を題材にした小説を書くといった逸話が存在。周囲の批判・評価を物ともしない人物だったのかもしれませんね。

徳田秋声の長男・徳田一穂もまた、作家として活躍していました。賞の受賞などには至っていないものの、書き上げてきた作品の数は父・徳田秋声にも負けません。

しかし徳田秋声の死と共に作家を引退。その後は、父の作品の編纂や解説文の制作などに務めたといいます。

徳田秋声には、彼の作風が大きく活きた代表作達が存在します。そのなかでも『黴』は、彼が自然主義の文豪として注目を浴び始めた頃に書いた代表作として、文豪ファンの間でも名の知れた作品です。

何から読めばいいかわからないといった方は、ひとまずこうした徳田秋声を代表する有名な作品から読んでみましょう。

徳田秋声が晩年に書いた作品『縮図』は、彼の集大成にあたるとされている小説です。徳田秋声がこれまで書こうとし続けてきた「自然な人の姿」、「客観的な人生の描写」の臨界点といえます。

徳田秋声の文才を1番味わえる作品です。彼の作風を強く感じてみたいという方は、『縮図』を読むことをおすすめします。

徳田秋声の作品の中には、短編も存在します。特に自然主義の文豪として活躍するようになってからは、長編の傍らで数多くの短編を輩出しています。

徳田秋声の短編は、短編集にまとめられ刊行されています。短い話が読みたい、たくさんの作品に触れてみたいという方は、徳田秋声の短編集を読むことをおすすめします。

実は徳田秋声は、英語ができる文豪としても有名な人物です。そんな彼の作品の中には、海外文学を基に作られた翻案作品が存在します。

海外文学と徳田秋声の文才が混ざりあって生まれた作品には、他の作品にはない味わい深さがあります。一風変わった徳田秋声の作品を読みたい方は、翻案作品を読んでみましょう。

自然主義の考え方が色濃く反映されている、徳田秋声の作品達。そんな彼の作品を気に入った方は、ぜひ彼と同じ自然主義を代表する文豪の作品も読んでみましょう！

有名な文豪は、島崎藤村と田島花袋の2人です。なかでも島崎藤村は徳田秋声が作家として低迷していた際に、彼を後援したことで有名です。徳田秋声に関係した文豪として、その作品を読んでみてはいかがでしょう。

さまざまな人の自然な生き様を書き続けてきた徳田秋声。現実的な作品であるため、必ず幸せな結末ばかりではありませんが、だからこそ心に響くものがあるのも確かです。ぜひ本記事を参考に、徳田秋声が紡ぐ自然な人の姿を楽しんでみてください。

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