昭和初期の文豪、太宰治。繊細な心理描写と巧みな構成、読む者の想像をかき立てる文章は没後70年以上経った今もなお色褪せることはなく、人々の心を掴んで離しません。
太宰治は1909年青森県に生まれ、大学進学のために上京し本格的に作家活動を初めました。自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながら数多くの作品を発表。既存の価値観や階級社会に疑問を投げかけた太宰はその作風から無頼派と呼ばれました。1948年に「人間失格」を書き上げた直後に入水自殺し自ら命を絶ちました。
この記事ではそんな太宰治をこれから読む人のために、作品の選び方とおすすめ単行本のランキングをご紹介します。是非参考にしてみて下さい。
ここからは実際に太宰治作品を選ぶ際の選び方をご紹介します。太宰は数多くの作品があり作風も千差万別です。自分にあった太宰作品を見つけ出しましょう。
太宰治の作品は大きく前期・中期・後期の3つに分けられます。ここではそれぞれの特徴をご紹介します。
大学除籍、就職失敗、借金生活、繰り返す自殺未遂、薬物中毒、精神病院への入院、警察沙汰を起こし家族からの勘当など、このころの太宰はまさに挫折と波乱の繰り返しで荒んだ生活を送っていました。そんな中で執筆されたのが前期の作品です。
この時期に書かれた作品は生活が乱れているのと同様、作風が安定していません。ですが様々な小説技術の試みが随所に見られ、他者を圧倒する才能の片鱗を覗かせます。
前期の作品は自身をモデルにしたとみられる「道化の華」、精神病院へ入院中に執筆した「人間失格」の土台となったと言われる「HUMAN LOST」、前期太宰のモチーフが凝縮された「猿面冠者」などがあります。
周囲の支えや結婚を機に、太宰は荒れた生活をあらため市井の作家となることを決意します。公私共に安定した生活を送り、作風も大きく変わりました。破滅型作家とまで言われた太宰ですが、この時期には明るく美しい作品を数多く残しています。
太宰治は暗いから苦手だと感じている人にこそおすすめしたいのがこの中期の作品です。暗い描写が少なく太宰の芸術的な感性を素直に感じ取ることが出来ます。読みやすい作品が多いため初めて太宰を読む人にもおすすめです。
中期の代表作は友情を描いた「走れメロス」、女学生の視点から一日を描いた「女生徒」、誰もが知る昔話を太宰の世界観で描いた「お伽草紙」、太宰の実体験を基にした「東京八景」、「富嶽百景」などがあります。
終戦後の社会に絶望した太宰はふたたび酒と薬物に手を出し、生活が荒んでいくこととなります。それに伴い作風にも変化が表れました。この時期の太宰作品は生への絶望があふれ、遺言的な内容の作品が増えていきます。
戦後日本で上流階級が没落していく作品「斜陽」がベストセラーとなり、太宰は一躍有名作家となります。斜陽族という流行語が太宰作品から生まれ、当時社会現象となった人気のほどがうかがえます。
後期の代表作は「斜陽」、自ら死を選ぶ前に書き綴った「人間失格」、故郷を舞台にした自叙伝「津軽」、新たな可能性を感じさせるも未完に終わり太宰の遺作となった「グッド・バイ」などがあります。
太宰治作品の中で最も有名なのが「人間失格」ですが、初めて太宰を読む人には手放しでおすすめできません。それと言うのもその作風があまりにも暗いのです。
作風が暗い小説は太宰治に限らず多々ありますが、多くの作品が最後は前向きな気持ちで終わります。不運や不幸の中にも救いがあるんです。しかし「人間失格」は最初から最後まで一人の男が破滅へと向かっていく物語で、救いがありません。
最初の一冊としてはあまりにも内容が暗く重いため、読み進めるのも辛くなってきます。太宰治は多種多様な作風が魅力の一つですから、初めの一冊に「人間失格」を選ばずとも他に読みやすい作品はたくさんあります。「人間失格」はある程度太宰作品に慣れてから腰を据えて読むのをおすすめします。
太宰治は話題作・代表作が数多く存在します。ここではそんな太宰作品の中でも特に話題性の高いものを3つご紹介します。
当時芥川賞の選考委員を川端康成が担っていました。芥川賞を渇望していた太宰は川端康成に対して激昂し、文芸誌の紙面で川端康成を批難する文章(作品)「川端康成へ」を掲載するなど、二人には芥川賞以降確執がありました。
そんな二人ですが1939年に発表した太宰の「女生徒」を川端康成が褒め称え、「女生徒」はたちまち太宰の代表作となります。一方的に批難されていた川端康成が太宰の作品を認めるところが懐の広さを感じますし、確執のある川端康成も認めざるを得ない太宰の文章も素晴らしいものです。
「女生徒」は中期の作品の中でも傑作でのびのびとした作風と透明感まで感じるような美しく小気味いい文章が特徴です。これから太宰を読む人には是非手にとってもらいたい一冊です。
太宰が川端康成に宛てた抗議文「川端康成へ」は作品の一つとして青空文庫などで読むことが出来ます。
「斜陽」は1947年に発表された太宰治後期の中編小説です。発表するやいなや話題となり戦後日本のベストセラーとなりました。没落していく人々を指す斜陽族という言葉が流行になるほどで、国語辞典の斜陽の欄には没落の意味が加筆されるほどの影響がありました。
新潮文庫での累計発行部数は360万部以上。最初の発行元である筑摩書房は数えられていないため総発行部数は更に増えます。
破滅へと向かっていく弱いものの美しさを描いた作品で、太宰文学の最高峰です。ただし後期の作品らしく全体的に暗い雰囲気が漂う作品です。明るく読みやすい作品を探している場合は他の作品を選びましょう。
太宰治最大の話題作にして問題作と言えば、代表作でもある「人間失格」です。恥の多い人生を送ってきましたの導入文はあまりにも有名。太宰治の自叙伝のような内容ですが、書き上げた後に玉川上水で自ら死を選んだため遺書ではないかとも言われています。
新潮文庫の累計発行部数だけでも600万部を超えており、夏目漱石の「こころ」と並ぶ日本文学史の傑作です。
妻である津島美知子さんの話では、太宰は「人間失格」という題で話を書くのが物心ついた頃からの願いであったと言われています。願いが叶ったから死を選んだのか、死を意識したからこそ人間失格の題を付けたのか、真相は70年以上も謎のままです。
ここからは太宰治作品の人気ランキングを10位までご紹介します。歴史に名を残す文豪の傑作ばかりです。初めて太宰治作品を読む時の参考にしてください。
晩年 (新潮文庫)
太宰治が初めて書き上げた短編集
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太宰治は学生時代より芥川龍之介を敬愛していました。太宰が作家になったきっかけとも言われています。芥川龍之介の自殺を受けた学生時代の太宰は作家とはこうあるべきと周囲に漏らしたと言われています。太宰が自ら死を選んだのも芥川龍之介の影響があったかもしれません。
そんな太宰治が作家としてデビューした後、芥川龍之介の名を冠した新人賞が創設され、太宰治が第1回の候補としてノミネートされました。芥川龍之介に心酔している太宰治ですから、喉から手が出るほど賞が欲しかったのは想像に難くありません。
結果として太宰は芥川賞を取れませんでしたが、その時にノミネートされたのが「逆行」です。太宰が初めて同人誌以外で執筆した作品でもあります。デビュー当時ということもありまだ太宰の持ち味が活かされていませんが、太宰治の原点がそこにあります。
「逆行」は短編集「晩年」に収録されています。
- ページ数
- 416
- 初出
- 1936年
津軽 (新潮文庫)
太宰治の自伝小説
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太宰治の自伝的作品「津軽」が第9位にランクイン。「津軽」は1944年に出版社から旅費をもらった太宰が、自分の生まれ育った津軽をよく見ておこうと思い立ち津軽旅行を計画し、その旅行が本作の題材となっています。戦時中の話ですが明るく、最後には心暖まる物語です。
青森の風土や歴史を文献資料を基に書き綴っていることから紀行文のようにも感じられますが、多くの研究者は「津軽」を自伝的小説と捉えられています。完全な自伝小説ではなく、一部フィクションを織り交ぜることにより小説として完成させています。
久しぶりに故郷へ帰ることとなった太宰。津軽各地を見て回り懐かしい人々と再会し、最後には自らの子守をしてもらった女中の越野たけと再会します。あとがきには母性を追い求める太宰の究極がたけであったと書かれており、太宰のルーツを知ることが出来ます。
- ページ数
- 260
- 初出
- 1944年
パンドラの匣 (新潮文庫)
太宰治が描く青春小説
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後期太宰の青春小説「パンドラの匣」が第8位にランクイン。「パンドラの匣」は今までに2回映画化されるほどの人気作です。
「パンドラの匣」は太宰を尊敬していた木村庄助の病床での日記を基にした作品で、療養所で結核と戦う20歳の男性の成長や恋愛模様を描いたもの。本作執筆当時既に木村庄助は他界しており、遺言から日記が太宰の元に届けられました。日記のお返しが小説という太宰の粋を感じさせる作品です。
本作は太宰後期の作品とは思えないほどポップで明るい作風となっていますが、元々は1943年に執筆された「雲雀の声」がベースとなっています。「雲雀の声」は出版直前に印刷所が空襲を受けてしまったために発行間際の本が全焼してしまいます。「パンドラの匣」はその際に残った校正刷を執筆しなおしたものです。
- ページ数
- 432
- 初出
- 1946年
ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
生きていさえすればいい
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太宰後期の作品「ヴィヨンの妻」が第7位にランクイン。「ヴィヨンの妻」には太宰の天才ぶりを象徴するエピソードが残っています。本作の第2章は太宰が口述したものを門弟である小山清が書き出したもので、太宰が口述したものは修正せずともそのまま出版可能なほどの完成度であったと言われています。
「ヴィヨンの妻」は著者の太宰治を彷彿とさせる働かず酒ばかり飲んでいる詩人大谷と、その妻の話を妻の視点から描いています。破滅へと向かっていく様子が見えますが、終盤の妻のセリフは胸に突き刺さります。
題になったヴィヨンは15世紀のフランスの詩人。本作の大谷と重なる部分が多いことから本作の妻を指して「ヴィヨンの妻」に例えたと考えられています。太宰は1940年にもヴィヨンの詩を引用した短編を発表しており、琴線に触れるものがあったのかもしれません。
- ページ数
- 208
- 初出
- 1947年
お伽草紙 (新潮文庫)
誰もが知る昔話を太宰治の世界観で
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太宰中期の作品「お伽草紙」が第6位にランクイン。
「お伽草紙」は「瘤取り」「浦島さん」「カチカチ山」「舌切雀」の4編からなる短編小説。物語は戦時中、大砲の音を聞き防空壕へ逃げるシーンより始まります。本作は外に出たいとわがままを言う子供を大人しくさせるために絵本を読んであげる、いわゆる劇中劇です。
劇中劇のため随所に語り手である父親の小言が散りばめられているのですが、それがまたリズムが良く小気味良い作品となっています。もちろん物語も秀逸で、屁理屈をこねる浦島や、気風のいい亀など独特な太宰の世界観は健在です。話のあらすじは知っているはずなのに全く違う作品に見えてくる不思議な感覚を是非体験してみて下さい。
作中での舞台は防空壕の中ですが、執筆当時の太宰もこの時期戦火の激しい東京を離れ、甲府に疎開しており、実際に防空壕の中で原稿を書くこともあったそうです。現在では防空壕と言われてもピンと来ませんが、太宰の作品を通して当時の生活ぶりを知るのも悪くないかもしれません。
- ページ数
- 416
- 初出
- 1945年
女生徒 (角川文庫)
多感な女子生徒の一日を女子生徒の目線から描いた作品
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川端康成も認めた太宰中期の名作「女生徒」が第5位にランクイン。「女生徒」は太宰治を敬愛する女性、有明淑から送られてきた日記を一日の出来事として凝縮したもの。思春期の少女が持つ心の揺れ動きや将来への不安などを繊細に描いた太宰の代表作。
読点が非常に多くリズムのいい文体は現代のSNSにも通じるところがあり、少女の本質は今も80年前も変わらないのだと実感出来る作品。川端康成は本作の少女を可憐で高貴さもあり甚だ魅力的だと評価している。
暗い描写が少なく明るくポップに読めるので初めて太宰を読む人におすすめしたい作品です。「人間失格」や「斜陽」を読んで純文学は苦手だと感じた人にもおすすめです。同じ太宰文学だとは思えないほどの振り幅がそこにあります。
- ページ数
- 279
- 初出
- 1939年
グッド・バイ (新潮文庫)
太宰治の遺作となった未完作品
※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。
第4位には後期作品である「グッド・バイ」がランクイン。
「グッド・バイ」は後期の作品ですが暗い要素が少なく、太宰作品にしては珍しくエンタテイメント性の高い作品です。自ら死を選ばなければ、後期に続く第4期がここから始まったのではないかと言われているほどです。
勘違いしやすいですが、太宰治の遺作は正確には「人間失格」ではなくこの「グッド・バイ」です。「人間失格」を書き上げた後に「グッド・バイ」執筆を開始しています。
内容はと言うと眉目秀麗な男が10人の浮気相手と別れ話をする、というもの。女性に好かれるのは太宰本人も含めて太宰作品の共通事項ですが、本作では女性に振り回される様を表現しています。太宰作品を何作か読んだことがあるという人におすすめしたい作品です。
- ページ数
- 400
- 初出
- 1948
走れメロス (新潮文庫)
友情を描いた太宰治の代表作
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こちらも超有名作品「走れメロス」が3位にランクイン。社会や生きることへの絶望を題材とすることの多い太宰ですが、本作は友情をテーマにした人間賛歌。
小学校や中学校の教科書に必ずと言っていいほど採用されているため、一度は読んだことがある人も多いと思います。大人になってから読み直すと、登場人物の人間関係や心境を深く感じ取れるようになり違った発見があります。感情の爆発から始まる導入文や太宰の巧みで美しい文章など、見どころが多い作品です。
文体も読みやすく、設定もややこしさが無いため小さいお子さんや純文学に苦手意識を感じている人にもおすすめできる作品です。
- ページ数
- 304
- 初出
- 1940
斜陽 (新潮文庫)
斜陽族という流行語を生み出した戦後のベストセラー
※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。
戦後まで続いていた貴族制度「華族」の女性が日本国憲法の施行とともに貴族制度が廃止され没落していく様を描いた太宰後期の代表作。時代の変化や境遇の変化で家や財産だけでなく、愛する人も失っていく絶望感にまみれた作品ですが、主人公は1つの幸福を見つけて自立の道へと進みます。
話題性という意味では半分遺書とも取れる「人間失格」に劣るかもしれませんが、文学としの完成度の高さでは「斜陽」は決して負けていません。
本作のモデルとなった女性は実在しており、女性の日記を題材に執筆されました。モデルとなった女性は太宰と交際していましたが、その時既に太宰は既婚者です。この事実を知りながら本作を読むと更に違った発見があるかもしれません。
- ページ数
- 256
- 初出
- 1947年
人間失格 (角川文庫)
遺書とも取れる太宰治の代表作
※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。
太宰最大の話題作「人間失格」が堂々の第1位にランクイン。体裁上はフィクションですが、その内容は太宰治のそれまでの人生を色濃く反映しており、自伝的な側面も持つとされています。
人の心の奥底から偽善、欺瞞に満ちた深層心理を掬い出し、その様を繊細に書き出しています。それ故、人により不快に感じる場面もありますが、それでも引き込まれてしまうのは太宰の卓越した表現力によるものでしょう。
中学校や高校の教科書などによく採用されていますが、学生時代と成熟した大人とでは読んだ感想が変わってきます。純文学作品としては読みやすい部類に入るため、純文学を読み始めたいと考えている人におすすめです。
なお英語訳された海外版では辛くて読めないと途中で投げ出す人が続出したとも言われています。暗い話が苦手な人には向きませんので注意して読んで下さい。
- ページ数
- 196
- 初出
- 1948年
太宰治のおすすめ商品比較一覧表
商品画像 | ||||||||||
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メーカー |
新潮社
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新潮社
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新潮社
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新潮社
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新潮社
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角川グループパブリッシング
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新潮社
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新潮社
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新潮社
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KADOKAWA/角川書店
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商品名 |
晩年 (新潮文庫)
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津軽 (新潮文庫)
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パンドラの匣 (新潮文庫)
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ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
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お伽草紙 (新潮文庫)
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女生徒 (角川文庫)
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グッド・バイ (新潮文庫)
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走れメロス (新潮文庫)
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斜陽 (新潮文庫)
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人間失格 (角川文庫)
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説明 |
太宰治が初めて書き上げた短編集
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太宰治の自伝小説
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太宰治が描く青春小説
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生きていさえすればいい
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誰もが知る昔話を太宰治の世界観で
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多感な女子生徒の一日を女子生徒の目線から描いた作品
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太宰治の遺作となった未完作品
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友情を描いた太宰治の代表作
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斜陽族という流行語を生み出した戦後のベストセラー
|
遺書とも取れる太宰治の代表作
|
価格 | 562円 (税込) | 464円 (税込) | 562円 (税込) | 400円 (税込) | 637円 (税込) | 475円 (税込) | 562円 (税込) | 432円 (税込) | 367円 (税込) | 309円 (税込) |
リンク | ||||||||||
ページ数 |
416
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260
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432
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208
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416
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279
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400
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304
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256
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196
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初出 |
1936年
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1944年
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1946年
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1947年
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1945年
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1939年
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1948
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1940
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1947年
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1948年
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太宰治の選び方とおすすめ作品の人気ランキングをご紹介しました。陰鬱としたイメージを持たれがちな太宰ですが、読みやすい作品もたくさんあります。これから太宰作品を読もうと思っている人の参考になれば幸いです。