越乃寒梅のおすすめ9選｜ランクが一番高いものや値段の違いは？まずい？【幻の酒】

「越乃寒梅」の名前を知っていますか。今は誰でも知っていて人気の日本酒である越乃寒梅ですが、かつては「幻の酒」などともよばれていたそうです。地酒ブームの火付け役であり、端麗辛口を世に広めた日本酒でもあります。

今でこそ「新潟のお酒」「端麗辛口」といえば越乃寒梅といわれるほど有名になり、新潟県に行かなくても手に入るお酒となりましたが、越乃寒梅は種類も多いので新潟県でしか手に入らないお酒もまだまだあります。

ここでは越乃寒梅が人気の理由と、美味しいといわれる理由を徹底解説していきます。また、編集部厳選の5種・評判のいいおすすめ商品、最後には越乃寒梅の値段の違いや、ランクが一番高い商品まで紹介しています。ぜひ最後までご一読ください。

越乃寒梅がブームとなったのは1970年代、今でこそ「端麗辛口」の日本酒も愛されていますが、戦後しばらくは甘口のお酒が人気でした。

当時の国鉄が「ディスカバージャパン」という国内旅行の増大キャンペーンを行ったことで、地方の魅力に注目が集まり、地方の日本酒も脚光を浴びることになります。「地酒ブーム」といわれ、越乃寒梅や浦霞、梅錦など地方の銘柄が人気となりました。

越乃寒梅は入手困難な日本酒とされていたため「幻の酒」とも呼ばれ、地酒ブームの火付け役になったのです。

越乃寒梅の味の特徴として一番に挙げられるのが「端麗辛口」です。戦後から一時期は甘口が愛されていたので、端麗辛口は人気がありませんでした。

新潟県のお酒は「端麗辛口」のものが多く、香りと味わいは控えめだといわれます。しかし、キレがあって飲み口がいいので、一度飲むとその良さを忘れらない味となるのです。

日本酒好きな人にはもちろん、お酒に詳しくない人でも美味しさを理解できる越乃寒梅は、端麗辛口の代表といえるお酒なのです。

私たちがよく目にする越乃寒梅は「越乃寒梅　白ラベル」といわれるものです。黄色のラベルに白梅が描かれ白抜きされているものですが、この白ラベルは普通酒であり、日本酒のランクでは一番下のランクです。

この他にも、吟醸・純米吟醸、大吟醸などの日本酒が製造されています。

越乃寒梅は日本酒だけではなく、焼酎や梅酒なども製造されています。生産数が少なく、販売も年2回と少ないので簡単には手に入らないお酒もあり、味の種類も豊富なのが越乃寒梅の特徴です。

越乃寒梅の製造元である石本酒造は、新潟県新潟市にある酒造会社です。新潟市のほぼ中央に位置し、阿賀野川・信濃川と2つを結ぶ小阿賀野川に囲まれた砂丘地が越乃寒梅のふるさとになります。

豊富な良水と低温環境を作り出す冬の雪に恵まれた、酒造りにピッタリな場所で越乃寒梅はつくられているのです。

石本酒造は明治40年（1907年）創業、110年以上の歴史がある酒造会社です。「農作業に励む亀田の人々に喜んでもらえる酒を造る」の想いの元に生まれました。

石本酒造の越乃寒梅はキレのある飲み口のいい酒です。時代に合わないお酒を製造しているといわれる時期もありましたが、自分たちの味を貫き、蔵の規模に合った量を作り続けていきます。

越乃寒梅の転機は1970年代からの「地酒ブーム」でした。雑誌「酒」で越乃寒梅が「幻の酒」と紹介され、一機にその存在と「端麗辛口」の味に人気が出ました。

その人気を世界に広げたのが、ドイツで開催された催しでした。その中で、越乃寒梅は「日本を代表する銘酒」と紹介され、世界中のお酒を愛する人達が好む日本酒として知られるようになります。

越乃寒梅　吟醸　別撰は淡麗辛口ですっきりとしていますが飲みごたえのあるお酒です。特選では少し物足りないと感じる方は、一度お試しください。冷やでは爽やかで、ぬる燗にすると風味が広がります。お酒好きの方へのプレゼントにもおすすめです。

上品でキレのある味わいを楽しみたい方は、越乃寒梅　純米吟醸　灑がおすすめです。こちらは精米歩合55%の五百万石と山田錦で作られています。低温熟成させたからこそ味わえる、米の旨味が楽しめます。飽きのこない味わいなので、毎日の晩酌におすすめです。

米の旨味をしっかりと味わいたい方におすすめなのが、越乃寒梅　無垢です。こちらは精米歩合48％に磨いた山田錦を使用して作られている純米大吟醸酒です。酸味が少ないので、初心者にも飲みやすい味わいに仕上がっています。ゆっくりと時間をかけて楽しんでみてください。

上品で穏やかな、心を和ませるいっぱいをお探しの方におすすめしたいのが、越乃寒梅　純米吟醸　浹（あまね）です。良質の酒造好適米だけで醸造されており、しっとりとした素直な飲み口の、上品で穏やかな香りを味わえます。心を和ませる草花のような、グリーンのボトルが目印です。

吟醸の香りと深く繊細な飲み口を楽しみたい人にぴったりなのが、越乃寒梅 純米大吟醸酒 金無垢です。35％まで磨いた山田錦を使っています。熟成が進むほどに味ののる山田錦らしさも魅力の、飽きのこない洗練された逸品に仕上がっています。

低温で充分に熟成されているので、香りと味の広がりをじっくりとぬる燗で楽しむのがおすすめです。

日本酒には、特撰・上撰・佳撰などの種類がありますが、これらはメーカーごとに定められたランクです。一方で、日本酒全体で統一された分類基準である「特定名称」は、米の精米歩合・原料・醸造方法を基準としています。そのため、日本酒を選ぶ際には特定名称を参考にするのがおすすめです。

特定名称のような精米歩合・原料・醸造法の規定がないものは普通酒と規定されています。

特定名称一覧

米どころは酒どころ、などともいわれるように、美味しい米の産地には銘酒があります。越乃寒梅が作られている新潟県といえば米どころ、魚沼産コシヒカリなどが有名です。

日本酒には酒米が使われており、越乃寒梅は兵庫県の山田錦と新潟県阿賀北産五百万石などの、こだわりぬいた酒米を使用しています。

美味しい日本酒が生まれるためには、美味しい水が必要です。石本酒造は阿賀野川・信濃川と2つを結ぶ小阿賀野川に囲まれています。

日本酒の仕込みにはカリウム・リン・マグネシウムが含まれ清らかな水の使用で、雑味のない味わいの日本酒が生まれるといわれています。これらの条件を満たしている土地で作られる日本酒だから、美味しい日本酒になるのです。

原材料がいくらいいものでも、作り手がいい加減であっては美味しい日本酒は生まれません。越乃寒梅を作るための最高の環境と、熟練の技を受け継ぎながら日本酒造りを行っています。

吟醸造りの基本とされる「大胆・かつ・細心・周到」の言葉を一人一人が常に意識して日本酒造りをしています。その結果が常に高品質の日本酒に繋がっているのです。

ネットの口コミの中には、越乃寒梅はまずいとった意見もありますが、実際のところどうなのでしょう。まずいと感じた人に考えられる理由はいくつかあります。

まず、普段からパンチの効いた辛口のお酒を多く飲むタイプの方だと、物足りなさを感じる場合があります。また、越乃寒梅はあくまで日本酒なのですが、お酒の味わいや香りの解説から日本酒からかけ離れた方向に想像が膨らみすぎてしまうケースもあります。

一番多い理由が、保存状態による劣化です。特別な時に飲もうと考える方は少なくありません。ですが、日本酒は非常にデリケートなので、適当な管理状態で長期間置くと劣化しやすくなります。状態のいい間に飲むか、冷暗所などで保管するように心がけましょう。

越乃寒梅は、いずれもクセがなく飲みやすい日本酒です。料理の邪魔もしにくく、その日の気分や気候に合わせて、冷やす・常温・温める、すべての飲み方で楽しめます。日本酒の香りが強すぎない方が飲みやすい方は、サラッと飲みやすい常温か冷やした状態がおすすめです。旨味や風味をより感じたい方は、少し温めたぬる燗がおすすめです。

ほかにも、クセがないためカクテルのベースとしても優れています。炭酸・お茶などで割る飲み方は、ストレート以外のアレンジを試してみたい方におすすめです。

越乃寒梅の値段の違いは、ずばりお米の磨き具合である「精米歩合」によって変わります。現在販売されている商品の中でランクが一番高いのが「大吟醸」であるため、日本酒が好きな方や、プレゼントにも大吟醸はおすすめです。最近では乙焼酎や梅酒なども販売されているので、通な方はぜひ試してみてください。

越乃寒梅の歴史と、美味しさの秘密について紹介しました。越乃寒梅は創業時から変わらぬ作り方を守り続け作られています。これまでもこれからも、私たちを楽しませてくれる日本酒です。編集部でおすすめの日本酒は手にする機会が少ないですが、一度は味わっていただきたいです。