トロンボーンのおすすめ20選｜人気メーカー・最高級品・安い楽器も紹介！

「今まで借りていたけど、自分だけのトロンボーンが欲しい」「新たにトロンボーンを始めてみよう」と思ってトロンボーンを調べたら、種類の多さに驚かれたのではないでしょうか。

演奏ジャンル・好みの色・出したい音色・値段などにより、適したトロンボーンは異なります。種類ごとの特徴や選び方を知っておくと、自分の演奏にぴったりの楽器が選べます。

そこでこの記事ではトロンボーンの選び方やおすすめ20選をご紹介します。またテナーバストロンボーンとバストロンボーンの違いや最高級品も解説。購入するときは記事の内容を参考に、お気に入りのトロンボーンを見つけましょう。

一般的に「トロンボーン」といえばテナートロンボーンのことをさします。クラシック・吹奏楽からジャズ・ポピュラー音楽まで、どのジャンルでも活躍する定番の種類です。トロンボーンの中でも一番ハッキリした音色が出せます。

スライド距離が一番長い種類のため、小柄な人は演奏が大変な一面もあります。しかし細管で吹きやすいことから初心者や小学校でよく使用される楽器です。

テナーバストロンボーンはテナートロンボーンより若干大きいですが、アタッチメントがついており遠いポジションまでスライドさせる必要がないため、小柄な人も演奏しやすい種類です。やわらかい音色が特徴です。

テナートロンボーンと比べると高音は同じですが、より低い音域まで演奏できます。太管は中・上級者に、中細管は初心者におすすめです。

トロンボーンの種類のなかで一番大きいのがこのバストロンボーンです。管が太いため、テナーバストロンボーンよりさらに低い音域まで出せるのが特徴です。オーケストラ・ジャズ・吹奏楽など幅広く活躍し、チューバやコントラバスと一緒にベースを担当します。

ソプラノトロンボーンはテナートロンボーンより1オクターブ高い音域が出せる楽器です。大きさも一番小さく、トランペットと同じ音域が出せます。スライドトランペットとよく似ていますが、暖かい音が出せるのが特徴です。

その特徴的な音に魅了された愛好家もいますが、現代音楽ではなかなか使われない珍しい種類です。

アルトトロンボーンはテナートロンボーンより少し小さい楽器です。人の声と相性がいいので合唱やトロンボーンのアンサンブルで活躍しています。他のトロンボーンはＢ♭管ですが、アルトトロンボーンはE♭管なのでスライドのポジションが違うのが特徴です。

他の種類に比べてポジションの覚え直しが必要で初心者には難易度が高めですが、奏者が少ない分吹けると注目されること間違いなしです。

トロンボーンはさまざまなジャンルで使用します。自分が演奏するジャンルで選んでみましょう。吹奏楽なら音量豊かなテナートロンボーン・テナーバストロンボーン・バストロンボーンが向いています。ポップスやジャズでは万能型のテナートロンボーンが、ビッグバンドや低音パートを演奏するならバストロンボーンがおすすめです。

トロンボーンはベルの材質によっても音色が変化します。一般的な真鍮のトロンボーンは、黄色っぽい色味のイエローブラスと赤っぽい色味のゴールドブラスに分けられます。

イエローブラスは落ち着いたやわらかい音色なのに対してゴールドブラスは明るい音色が特徴です。音の好みは人それぞれなので、自分に合った材質を選びましょう。

ラッカー仕上げはクリアラッカーとゴールドラッカーの2種類です。クリアラッカーは透明な塗装なので見た目は真鍮の色のままになります。クリアで明るい音色が特徴です。ゴールドラッカーはゴールドを混ぜるため、見た目は金色になります。パワフルな音色が特徴です。

メッキ加工は主に銀メッキと金メッキの2種類です。銀メッキはクリアラッカーより豊かでダークな音色が特徴です。ラッカー仕上げより柔らかでまとまりがあります。金メッキは明るい音色が特徴です。やわらかな音からきらびやかな音色まで表現の幅が広く、人気の高い加工方法です。

トロンボーンには細管・中細管・太管の3種類があります。細管は明るい音色で高音が出しやすく初心者におすすめです。太管は音色・音量が豊かで華やかですが、大量の息が必要になります。

楽器の管と同じマウスピースでないと使用できないので、お気に入りのマウスピースがある場合は、マウスピースと同じ太さの管のトロンボーンを購入するようにしましょう。

F管がはみ出していないのがトラディショナルラップモデルで、昔ながらの伝統的なタイプです。はみ出さないように巻く回数が増えるので、その分管が長く・重くなります。そのため重厚感のある音色が特徴です。抵抗感があり心地いい吹奏感を味わえます。

F管が管体からはみ出ているのがオープンラップモデルです。巻きを緩やかにし、管が短くなることで抵抗感が減ります。そのため軽い吹き心地で明るい音色が特徴です。替えポジションを組み立てやすいので、細やかな表現をしたい人はオープンラックモデルを選びましょう。

1枚取りベルは1枚の金属板を叩いてベルの形にする伝統的工法です。金属を叩くことで粘りけや硬さがうまれ、吹きごたえのあるしっかりした響きが特徴です。また、叩き方によって音色が変化するため職人の個性がでやすく、世界に1つだけの音色のトロンボーンとなります。実際に吹いてお気に入りの音色を探しましょう。

2枚取りベルは2枚の金属を機械を使って結合させて作ります。音のばらつきが少なく大量生産ができるのがこの工法の強みです。コストパフォーマンスの良さから低価格のトロンボーンでよく使われます。職人の個性はでにくいですが、軽い吹き心地で明るい響きが特徴です。

購入意欲をそそる10万円未満のトロンボーンも存在します。「安すぎるのは不安」と考えがちですが、値段を言わないとわからないくらいしっかり作られています。プラスチック製のトロンボーンなら2万円以内で購入可能です。初めてで10万円以上の額を使うのに抵抗がある人や、練習用としてもおすすめの価格帯です。

10万円代のトロンボーンは吹奏楽・ジャズ・ジャンル問わず使えるオールラウンド型があり、一番選ばれています。音色・響きも上位モデルに劣りません。操作性や吹きやすいトロンボーンが多く、学生や初心者から人気の価格帯です。

30万円以上のトロンボーンは本格的に作られているのでプロも納得するレベルの楽器です。操作性や吹きやすさも抜群ですが、なんといっても音色が違います。初心者向けのトロンボーンにはない魅力的な響きで、より深くトロンボーンを極めたい人には30万円以上のトロンボーンがおすすめです。

いいものを安い値段で購入したい人は、中古市場から探すのもおすすめです。ハードオフ・中古楽器店・オークションサイト・フリマアプリなどを利用して、高品質でリーズナブルなものを見つけましょう。ECサイトで購入するなら、口コミをしっかり確認するのをおすすめします。

どの楽器も素晴らしくて「選べない」と悩む人は選定品がおすすめです。選定品とはプロのトロンボーン奏者が実際に楽器を何本も試奏し、音色・響き・吹奏感を調べて「この楽器がおすすめ」と選んだ楽器のことです。プロが厳選したモデルは安心感もあります。プロが認めた楽器で演奏してみましょう。

トロンボーンを始めてみようと思っている人におすすめなのが「入門セット」です。トロンボーンを吹くために必要な道具一式をまとめて購入できるため、後から「これも必要だった」と慌てて購入する必要がありません。トロンボーン初心者は入門セットもチェックしましょう。

また、プラスチック製のトロンボーンも耐久性があり手頃な値段なので、初心者におすすめです。800gととても軽く、手軽に持ち歩けるため練習用として非常に便利な素材です。真鍮製のマウスピースも使えます。

ほしいものが見つかったら、試奏するのをおすすめします。試奏して自分の好みのトロンボーンを見つけるために、試奏するポイントがいくつかあるので紹介します。

何本かで悩んだ場合は、必ず吹くフレーズを決めて試奏するのがポイントとなります。違うフレーズや音で試しても比較ができないので、同じフレーズを演奏するのがおすすめです。また、比較して1本に絞れたら、すべての音域を試しましょう。同じフレーズを同じ吹き方で試奏するのが重要です。

音が気に入ったら、実際に演奏会・コンサートなどで演奏する体勢で試奏します。重さや持ち心地なども考慮して、購入を決めるのが大切です。

YAMAHA（ヤマハ）は、知らない人はいないくらい認知度が高い日本のメーカーです。安定感のある音が特徴で、初心者向けの入門モデルも多数とり揃えています。低価格のトロンボーンでも、上位モデルに劣らないレスポンスのよさやスライド精度の高さが強みです。どのブランドにすべきか迷ったときはYAMAHAがおすすめです。

Bach（バック）はトロンボーンとトランペットを製作しているアメリカの楽器メーカーで、豊かな音色を求める人におすすめのブランドです。マウスピースの種類が豊富で、組み合わせにより自分の求める音色を表現できるのが特徴です。どのジャンルにも対応する万能さがあり、力強い響きのトロンボーンが欲しい人はBachを選びましょう。

KING（キング）は100年以上の歴史があり、多くのプロが愛用しています。なかでもジャズプレイヤーに人気で、レスポンスのよさと張りのある音色が特徴です。細管のテナートロンボーンを選ぶなら、世界中でシェア率の高いKINGを選びましょう。

1939年に創立されたGetzen（ゲッツェン）は奏者のコンディションに音が影響されにくく、音色の安定感に定評があります。スムーズな吹奏感と太くて暗い音色が特徴で、音大生やプロ奏者に人気のブランドです。「1047FY」はナロースライドを採用しているため、手の小さい女性や若いプレイヤーにもおすすめの楽器です。

Courtois（クルトワ）は200年以上金管楽器を製造し、フランスの伝統技術を継承する老舗ブランドです。他のブランドにはない独特なデザインと明るく軽やかな音色が特徴で、初心者からプロまで幅広く愛用しています。

「AC420MBOST」はスムーズな息どおりと丸み・芯のある力強い音が魅力的なCourtoisの最高級品です。愛用中のトロンボーンよりさらにいい楽器をお求めの人はこのモデルをご検討ください。

トロンボーンを購入したら吹いてほしいおすすめの曲をご紹介します。初心者は以下の曲から選びましょう。自分がよく知っている曲から練習すると音に集中できます。

• Silent Night（きよしこの夜）
• グリーン・スリーブス
• Amazing Grace
• Pirates of the Caribbean（彼こそが海賊）
• メロディアス・エチュード

トロンボーンに慣れてきたらこちらの曲にも挑戦してみましょう。
好きな曲で練習するのが上達の早道です。

• ワルキューレの騎行（ワーグナー）
• 情熱大陸のテーマ
• 宇宙戦艦ヤマト

おすすめの教則本を紹介します。教則本は、プロのトロンボーン奏者が監修したもので、同時に練習曲の音階が分かりやすい楽譜がついているものがおすすめです。

• うまくなろう！トロンボーン（小田桐寛之）
• トロンボーンのためのウォームアップ練習曲（レミントン）
• トロンボーンとユーフォニアムのためのコンプリートメソッド（アーバン）

ミュートはさまざまな場面で使用する重要なアイテムの1つで、演奏時に音色を変えるためや消音目的など種類も豊富です。自宅で練習するのに近所迷惑が気になる人は「練習用ミュート」を使いましょう。

イヤホンをつけてリアルな響きを聞きながら練習できるタイプと、イヤホン無しで消音機能のみのタイプがあります。消音機能のみの方が値段もお手軽で、軽量に作られているので目的に応じて選んでください。

トロンボーンを購入したらお手入れも忘れずおこないましょう。汚れが原因で錆び・音色・吹きやすさに影響します。お手入れには以下の専用メンテナンス用品が必要です。

• スライドグリス
• スライドオイル
• ローターオイル
• ポリシングクロス
• ポリシングガーゼ
• スワブ
• マウスピースブラシ
• ブラスソープ

これだけの種類から1つづつ選ぶのは初心者にはハードです。そのため「お手入れセット」をおすすめします。使い始めからメンテナンスをして最高のコンディションを保ちましょう。

トロンボーンはシンプルな構造ですがとても奥が深い楽器です。自分が選ぶ素材や管の太さで吹きやすさや音色ががらりと変わります。しっかり精査して、自分にぴったりのトロンボーンを選びましょう。これから長く連れ添う相棒を見つけてください。