トランペットのおすすめ10選｜中学生が買うなら？値段や選び方も

トランペットは華やかな音色と見た目が特徴であり、王様の楽器とも言われています。吹奏楽やオーケストラ・ジャズなどあらゆる音楽で主旋律を担当する場合が多く、新たに楽器を始める方からも人気です。しかし、トランペットはさまざまな種類が販売されているため、どのように選べばいいのか分からず困った経験はありませんか。

値段も中学生・高校生には高価で、初心者が買うならどこを見ればいいのか難しく感じがちです。実は、音色の好みや吹きやすさなど、いくつかのポイントを押さえるとスムーズな楽器選びが可能になります。さらに、お手入れに欠かせないアクセサリーをあわせて購入すれば、大切な楽器を長持ちさせられます。

この記事ではトランペットの選び方・ヤマハなどの人気メーカー・おすすめ商品10選・演奏後のお手入れ方法について解説するので、ぜひ参考にしてください。

一口にトランペットと言っても、実はさまざまな種類があるのをご存知ですか。バルブの構造はピストン式とロータリー式の2種類が存在し、調子もB♭管やC管、E♭/D管など楽器ごとに異なります。

一般的に使用されているのはB♭管ですが、演奏する曲のジャンルによって適した調子や素材が変わるため必ずチェックしましょう。吹奏楽サークルや部活に所属する場合は、具体的なメーカーの指定を受ける場合もあります。

さらにトランペットの仲間として、コルネット・フリューゲルホルン・ピッコロトランペットといった少し見た目の異なる楽器も存在します。いずれも個性豊かで魅力的な音色をもっているので、動画やCDで音を聴き比べてみてください。

イエローブラスは、銅70%・亜鉛30%の割合で混ざっている真ちゅうです。柔らかく加工しやすいため、比較的値段の安いトランペットにも使用されています。輝かしい金色の見た目が特徴で、一般的な「トランペット」のイメージに近いタイプです。音色は非常に明るくパワフルであり、吹奏楽に向いています。

ゴールドブラスは、銅85%・亜鉛15%の割合で作られています。加工の難易度が高く、イエローブラスに比べて高価なトランペットに使用される場合が多いです。ややオレンジに近い見た目が特徴で、温かく豊かな音色をしています。オーケストラやソロでクラシック音楽を演奏したい方は、ぜひゴールドブラスを試してください。

金管楽器として親しまれているトランペットですが、最近ではプラスチック製のものも登場しています。お手入れが簡単でお値段も安く、ちょっとだけ演奏してみたいと考えている人でも気軽に購入できます。軽くて扱いやすいので、小さなお子さんにもおすすめです。

また、金属アレルギーのある方でも演奏できるといったメリットがあります。本格的なオーケストラなどでは使えませんが、気軽な演奏や自主練習用などには十分使えます。

金色の見た目をしているトランペットのほとんどは、表面にラッカー塗装が施されています。楽器を長持ちさせられ、初心者用モデルから高価な楽器まで幅広く使用されているのが特徴です。トランペットらしいパワフルで張りのある音色を好むなら、ラッカー塗装をおすすめします。

ラッカーと並んで、銀メッキもトランペットの塗装に多く使用されています。柔らかく落ち着いた音色をしており、トランペット同士だけでなく他の楽器とも溶け込みやすいため合奏にぴったりです。

部活動やサークルによっては、銀メッキ仕上げのトランペットを使用すると決めている場合もあります。事前にしっかり確認しましょう。

一枚取りは職人が手作業で作りあげる方法であり、一枚の金属をハンマーで叩いて薄く伸ばします。手間とコストがかかるため、一枚取りを採用した楽器の相場はおよそ20～40万円と高価です。メーカーによっては60万円以上のものも販売されています。中級者以上に適したモデルは一枚取りのものが多く、柔軟で豊かな音色が特徴です。

二枚取りは機械による製造をメインとし、先端部分と円錐部分を溶接してベルの形を生み出します。機械を用いるため一枚取りに比べて量産しやすく、初心者でも演奏しやすいスタンダードモデルに多く取り入れられている製法です。比較的吹きやすく、トランペットらしいブライトな音色が楽しめます。

抵抗がまったくない状態であり、初めてトランペットを吹く方におすすめです。初心者は特に音を出すだけでも苦労するため、少量の息で鳴らしやすい支柱なしのモデルを選びましょう。音色は非常に軽やかで、遠くまで響く抜けのよさを味わえます。音楽のジャンルでは、ポップスやジャズに適しています。

支柱がない楽器に比べ、ある程度の抵抗感が生まれます。ただし、抵抗がある分ふくよかで温かみの音色を味わえるのが特徴です。トランペットの演奏に慣れ、より多彩な表現をしたいと感じる方に適しています。あらゆるジャンルの音楽に馴染む汎用性の高さも嬉しいポイントです。

抵抗感がもっとも強く、ずっしりした重い音色が生まれます。慣れるまでは吹きにくさを感じるため、中級者から上級者におすすめです。豊かな表現が可能であり、プロのトランペット奏者も支柱が2本あるモデルを愛用しています。クラシック音楽や吹奏楽に力を入れたい方は、ぜひお試しください。

トランペットの管の内径の大きさを指すのがボアサイズです。小さければ繊細で輪郭のはっきりした音になり、大きければ太く伸びやかな音になります。サイズ展開はミディアム・ミディアムラージ・ラージの3種類で、演奏のしやすさ・音色・ボリュームのバランスから、標準的なサイズはミディアムです。

サイズが大きくなるほど肺活量が必要になってきますが、それだけきらびやかで美しい演奏ができるようになります。

日本の大手楽器メーカーのヤマハは、豊富な種類のトランペットを製造しています。一般的なモデルからオーケストラ用、高級モデルまであり、品質は世界トップレベルです。国内、海外含めたプロのオーケストラ奏者からも高評価を得ており、プロ使用楽器としてヤマハユーザーは増えています。

そんなヤマハのトランペットの特徴は、安定した音程や吹きやすさです。学校の吹奏楽などで初めてトランペットを購入する方は、まずはヤマハのモデルを検討してみてください。

バックは、自身も演奏者だったヴィンセント・マックによって1918年に創業されたメーカーで、トランペットといえばバックと言われる有名メーカーです。バックのトランペットは、トランペットとして究極のモデルであり最高傑作として、世界中の奏者から愛され、圧倒的な支持を得ています。

中でも「180 MLSP（180ML37/25 SP）」は、輝かしくクリアな音で「トランペットの最高峰」と呼ばれています。そんなバックのトランペットは扱いやすさも特徴で、初心者にもおすすめです。価格は高めですが、品質がいいものを長く愛用したい方は、バックのトランペットも検討してみてください。

B&Sは、ドイツの金管楽器専門メーカーです。多くのマイスターや楽器ブランドを迎え入れて発展し、世界トップレベルの製造技術を誇ります。最高の吹奏感・正確な音程・豊かで美しい音色の実現に技術を注いでおり、多くの奏者から信頼を得ています。

代表的なメーカーである、ヤマハとバックの違いについて具体的にまとめています。ぜひ参考にしてください。

ヤマハ

• 日本で作られている。
• 2枚取り・機械製作でピッチの狂いがほとんどない。
• 日本人の肺活量向け。ある程度の音が出やすいが、肺活量があると音割れしやすい。
• 音色は上品で穏やかだが、バリバリとした音も出せる。
• 8万～50万円台で購入可能。

バック

• アメリカで作られている。
• 1枚取り・職人の手作りのためピッチの狂いがある場合もある。
• 体格のいいアメリカ人向け。ある程度の肺活量が必要。
• 息をたっぷり入れると豊かな音色になるが、少ないと物足りない音になる。
• 7万～50万円台で購入可能。

トランペットを購入する際は、本体だけでなく付属のアクセサリーも必ずチェックしましょう。楽器を長持ちさせたり、安全に保管したりするためのアイテムがたくさんあります。

• 楽器ケース：楽器本体を保護し、持ち運びやすくする
• バルブオイル：ピストンに塗る潤滑油。ピストンの動きを滑らかにする
• スライドグロス：抜差し管に塗って使用する。スティックタイプとクリームの2種類がある
• スワブ：管内の水分を拭きとるための布
• クロス：トランペット本体を磨く布

ピストンを押さえながら抜差し管を外し、内部に溜まった水分を抜きます。床や周囲の物が濡れてしまわないよう、タオルを敷いた上から行うようにしましょう。ある程度水分を抜いた後は、スワブを使用して残りの水気や汚れを拭きとります。トランペットは管の構造が複雑なため、隅々まで丁寧にスワブを通すのがコツです。

マウスピースは名前のとおり、奏者の口が直に触れるパーツです。マウスピースブラシでシャンク内の汚れを落とし、しっかり水洗いをしましょう。水洗いの他に、マウスピースクリーナーを用いて掃除する方法もあります。洗い終わった後は、本体と同様にスワブを通して水分を拭きとってください。

楽器の表面は汗や指紋で汚れやすく、放置していると本来の輝きが失われてしまいます。ポリシングクロスを用いて丁寧に拭きあげましょう。クロスの乾拭きだけで汚れが落ちない場合は、少量のラッカーポリッシュかシルバーポリッシュで掃除をします。

ラッカーポリッシュはラッカー塗装の楽器、シルバーポリッシュは銀メッキ仕上げの楽器に使用しましょう。

トランペットを選ぶ基準は値段だけでなく、音色の好みや経験年数などさまざまです。可能であれば楽器店へ足を運び、いくつかの楽器を試奏してみましょう。特に初心者の方は、スタッフのアドバイスを受けると自分に適した楽器が見つかりやすくなります。ぜひパートナーとなる楽器を見つけて、演奏を楽しんでくださいね。