【2023最新】ホラー小説おすすめ18選｜本当に怖い小説は？新刊・ホラーサスペンスも

ページを読み進めて、「恐怖」といった非日常の感覚を楽しめるホラー小説。映像作品とは違って、自分の頭の中で情景を思い浮かべることで、自分の内側から恐怖を生み出す独特の魅力があります。

息もつかせない緊迫感のパニックホラー・じわじわと不安を煽るジャパニーズホラー・徐々に謎を紐解いていくホラーサスペンスやミステリーホラー・不思議でどこか切なさを感じるファンタジーホラーなど多岐にわたります。ただ怖いだけではない、ジャンルごとに異なった魅力があります。

今回の記事では、日本国内のホラー小説の種類や魅力、選ぶうえで押さえておきたいポイントをご紹介します。2023の最新新刊情報も併せて、小学生や中学生におすすめの怖い小説もチェックしているのでぜひ最後までご覧ください。

舞台や設定に縛られずに、「恐怖」を題材に物語が紡がれるホラー小説。文字だけで私たち読者の脳にさまざまな恐ろしい感情を呼び起こすのは、小説ならではの恐怖体験です。

一口に「ホラー」といっても、幽霊や呪いといったオカルト寄りのもの・現実の人間の怖い話・身の毛もよだつ生理的恐怖を覚えるものなど、その種類は多岐にわたります。そうしたジャンルとしての自由度の高さからも人気を集めています。

現実世界を舞台にしたホラー作品の中でも、その種類はさまざま。国内か海外かでも、土着の人間ばかりの人間関係が密接な田舎と、人間関係が希薄な都会とでは扱われる恐怖のテイストは異なります。逃げられない恐怖を描く作品には、学校・離島・館といった、閉じた空間を舞台にしたものも多く、ミステリーテイストな作品も含まれます。

基本的に物語の中心となる主人公は、読者にとって一番近い位置にいる登場人物となるのが一般的です。特に主人公が恐怖体験の中心人物的な作品の場合、小学生ならではのみずみずしさを感じたいか、成人ならではの恐怖に対する困惑や現実との葛藤を楽しみたいかなど、自分の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

一口にホラーといっても、実ははさまざまなジャンルがあります。自分が求めているのが心霊系なのにサスペンス系を読んだのでは、いまひとつ楽しみ切れません。たとえば、ファンタジー要素の強いホラーとしては、心霊系なら呪い・幽霊、怪談・伝承による民俗学・オカルト系、異世界の物語のSF系などがあります。

リアル寄りな物語を楽しみたいなら、人間そのものの恐怖を描くサスペンス・サイコパス系、残虐表現が詰まったグロテスク系や、学園を舞台にした青春が織り交ぜられたものなどがあります。どちらにも分類しがたい理解できない恐怖を扱ったタイプも存在します。

たいてい紹介文に簡単なジャンル紹介がされているので、購入前にチェックしましょう。

日本のオカルトホラーの定番が幽霊なのに対し、悪魔・吸血鬼・ゾンビといったモンスターは、海外小説ならではです。文化の違いによって恐怖の対象が異なるのは、SFホラーとして人気の高いクトゥルフなどでもおなじみです。日本の作品と少し違った恐怖を味わうなら、海外作品もチェックしてみると、新鮮な感覚を楽しめます。

一口にホラー小説といっても、短編から長編まで幅広い種類があります。決まった短い時間で読みたい人や、コンパクトな起承転結を楽しみたい人には短編が向いています。いろんな作品、作家を試したい人にもおすすめです。

一方、長編はその作品の世界にどっぷり浸れるのが大きな魅力。古典的な名作や、自分のお気に入りの作家の世界観を腰を据えて堪能できます。

普段あまり小説や活字を読まない人にとって、文字を読みながら自分の頭で映像を思い浮かべる小説は、ハードルが高くなりがちです。そんな人には、映画・ドラマなどで実写化された作品を選ぶのがおすすめ。予告CMだけでも映像を見ていると、小説を読みながら映像を頭に思い浮かべられるので、両方を合わせて楽しめて読み進めやすくなります。

せっかく小説を読むのに、面白くないとガッカリしてしまいます。選ぶタイトルを外したくないなら、受賞作品からチェックするのも1つの方法です。

ミステリが対象の「横溝正史ミステリ大賞」と、ホラーが対象の「ホラー小説大賞」が統合した人気作家によって選考される「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」は、文学とホラーの両方を求める人に向いています。

一方、読み手・売り手目線の賞も存在します。全国の書店員が読んで面白かった・お客様に進めたい作品が受賞する「本屋大賞」は、普段あまり本を読まない人にもおすすめです。

著作権が消滅したり、著者の承諾を得たタイトルを公開している青空文庫では、無料で小説を読めるインターネット上の図書館です。ここでも多数のホラー小説が扱われています。文豪のホラー小説はもちろん、ホラー作家としては知られていない有名な文豪が書いたホラー小説などの貴重な作品にも手軽に触れられます。

日本ホラー小説大賞受賞のミリオンセラーで映画化もされました。生命保険会社に勤める男性が、とある顧客の家に呼び出されたところから物語は動き始めます。「保険金」といった現実的な事柄から引きずり込まれる悪夢のような出来事の連続で、恐ろしさを感じながらも続きを読まずにはいられない作品です。

映像化・漫画家もされた人気サイコホラーである『リカシリーズ』の1作目。妻子ある平凡なサラリーマンの主人公が、軽い気持ちから出会い系サイトを始めたのをきっかけに物語は展開します。「リカ」と名乗る女性の言動から見える恐ろしさが、徐々に加速していくサイコスリラー。刺激を求める人におすすめです。

22年前に乙霧村で起きた、一家5人が1人の男に殺された凄惨な事件。この事件を題材に作品を書いた男とサークルメンバーが村を訪れると、事件と同じ豪雨の中で謎の斧を持った男に襲われる。閉鎖的な空間で謎の殺人鬼に襲われる、パニックホラー的な読みやすさのある作品です。ミステリー要素と緊張感のある恐怖が、どんどん次を読み進めたくなる作品です。

言わずと知れた名作『リング』シリーズの1作目です。「呪いのテープ」と呼ばれる1本のビデオテープを見た若者たちが、同じ日・同じ時間に想像を絶する驚愕と苦悶の表情で死亡する奇妙な事件。被害者のおばの雑誌記者が調査を進めるうちに真実に迫るといったミステリー要素も読み進めたくなるポイントです。

作家の主人公の元に読者から届いた手紙。転居した部屋の中に何かがいるような気がする、との怪奇現象を調べるうちにある因縁が浮かび上がります。「穢れ」となって広がっていく死が、ドキュメンタリー風でリアリティーを持って描かれています。腰を据えてじっくりと楽しみたい人にぜひ読んで欲しい作品です。

新築で都心といった好条件にもかかわらず格安なマンションに移り住んだ一家。ですが、そのマンションは大きな墓地に周囲を囲まれていました。一家を次々に襲う得体の知れない恐怖の数々。次は何が起きるのか、手に汗を握りながら読み進める作品です。衝撃的なストーリーやホラーの王道をしっかり楽しみたい人におすすめです。

表題の『夜市』と『風の古道』の2作品からなる短編集です。この世のものではない不思議な夜市に迷い込んだ小学生の主人公と弟。弟と引き換えにして「野球の才能」を購入した主人公が、罪悪感から再び夜市を訪れます。まるでおとぎ話のように不思議な世界に誘い込まれます。さらりと読みやすいので普段小説を読まない人にもおすすめです。

美しい転校生の津村沙世子。舞台となるのは、3年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が見えない手によってえらばれる、奇妙なゲームが受け継がれている高校でした。「学校」という場が持つ不思議な力によって引き起こされる、奇妙で不安定なもろさを感じる儚さ。そんな青春時代のさまざまなものが入り混じった作品です。

百物語と七不思議といった、好きな人にはたまらないテーマの短編集です。まるで絵本のおとぎ話を語るような独特の口調でつづられます。淡々と語られていた物語が、想像の余地を残すような絶妙のポイントでぷつりと切り落とされたように終わります。ちいさな登場人物越しに見ていた物語に、一拍おいてヒヤッとさせられる良作です。

夏休み前日の終業式の日の夜。取り壊しのきまった立ち入り禁止の旧校舎に、1人の先生と数名の生徒が迷い込んで閉じ込められてしまいます。トイレから聞こえる少女の声、追いかけてくる死んだはずの用務員など、学校の七不思議としてお約束のあれこれが詰まった1冊です。ちょっと不気味なノスタルジックな恐怖と、小学生たちの友情や成長を楽しめます。

今回はたくさんの種類の中があるから、ホラー小説の種類・おすすめ作品を紹介しましたが、気になるタイトルは見つかったでしょうか。ただ怖いだけじゃない魅力が詰まっています。この記事を参考にして、ぜひ自分に合ったホラー小説を見つけてください。