電子ピアノ用ヘッドホンおすすめ10選｜練習向け・耳に悪い？

電子ピアノをヘッドホンで練習している方も多くいます。装着感や音響を整えて揺らぎのない音で練習をすると効率よく練習ができます。そのためには楽器用ヘッドホンが欠かせません。

現在、ヘッドホン対応の電子ピアノを買った際に付属でついていたヘッドホンやイヤホン、楽器用以外のヘッドホンを使用している方は、練習のレベルを上げるために電子ピアノ用ヘッドホンの入手をおすすめします。

この記事では、電子ピアノ用ヘッドホンの上手な選び方や価格の情報、おすすすめ商品や購入時に気を付けたいポイントなどをわかりやすくご紹介します。ぜひとも役立てて快適な電子ピアノの練習環境を整えてみてください！

電子ピアノの付属のヘッドホンでも音は聞けますが、あくまでも簡易的なもの。グレードアップした方がいい具体的な理由をいくつかご紹介します。

【メリット】

• 丈夫な材質のものが多く、耳に当たる感触耳にしっかりフィットしてズレ・長時間練習の疲れが軽減できる
• 音質があがり、ピアノのリアルなサウンドを感じられる
• 音の強弱が感じ取りやすくなるので、練習効率が上がる
• 断線しにくい丈夫な構造なので長持ちしやすくなる

ここでは具体的に、電子ピアノ用ヘッドホンとその他のヘッドホンの違いをご説明します。楽器用ヘッドホンの良さは、音の自動調整がされずに弾いた音がそのままクリアに聴こえるところです。

電子ピアノ用ヘッドホンとしておすすめの楽器用ヘッドホン・モニターヘッドホンは、楽器の演奏音をクリアに正確に聴くためのヘッドホンです。細かいニュアンスなどもそのまま聴こえるため、練習のポイントが掴みやすくなります。

他のヘッドホンのように低音調整や人間の声を誇張するなどの機能があると正しい音が追いづらいです。

普通のオーディオヘッドホンは、低音が聴きやすく調整されていたり周波数の偏りがあったりしてフラットな音を聴くのがやや難しいです。音楽を美しく聴くためには向いているヘッドホンですが、楽器の練習には不向きです。

弾き損じや音のずれを聴ける楽器用ヘッドホンの方が、練習の意味があります。

ゲーミングヘッドホンは、ゲーム音を快適に聴けるようにする専門のヘッドホンです。その特徴として、キャラクターのセリフや動作音をよく聴けるようにゲーム内のミュージックなどの一部がくぐもって伝わるようになっています。

演奏のそのままの音が正しく聴けない仕様のものが多く、やはり電子ピアノの練習には不向きです。

電子ピアノ用のヘッドホンの選び方には、大きく分けて5つのキーポイントがあります。接続プラグ・タイプ・クッションの形・有線か無線か・最新機能について、順番に詳しくご説明していきます。

接続プラグについては、お持ちの電子ピアノを再確認して慎重に選んでください。電子ピアノのヘッドホン端子は、標準端子の6.3mmかミニプラグの3.5mmかのどちらかが多いです。もし検討中の電子ピアノ用ヘッドホンとプラグのサイズが違う場合は変換プラグを別途購入する必要があります。

うっかり確認を忘れてしまいがちな点です。

電子ピアノ用ヘッドホンには、開放型と密閉型のタイプがあります。それぞれにメリットやデメリットがあるので、どちらが自分に合うか、練習スタイルや使用感などので判断して選んでみてください。

開放型のヘッドホンはオープンエアー型とも呼ばれ、音がこもりにくく、ナチュラルに広がった音の感覚で聴けます。低音よりも中高温の音が通りやすいので、ピアノ演奏にぴったりです。他にも、バイオリン演奏にも向いています。

デメリットは音漏れがしやすい点です。夜間の練習や同室にいる方へ十分に配慮しましょう。

密閉型はクローズド型ともいわれ、ヘッドホンで遮り内部と外部の音の混ざりが少なくなります。音漏れの心配もほぼなく、練習音を細かく聴きとれるのがメリットです。また、練習に集中しやすくなります。

デメリットは、通気性がよくないため敏感な方にとっては夏場などは不快感があるかもしれない点です。

開放型・密閉型それぞれの特性をまとめました。これらを理解したうえで、自分の用途や環境に合ったタイプを選びましょう。

耳や耳周りの肌に直接触れるクッション部分も、快適さを追求するためこだわりたい点です。クッションの形はオンイヤー型・オーバーイヤー型があります。耳に乗せるか覆うかで感覚が変わってくるのでしっかり選びたいです。

オンイヤー型は耳の上にクッションが乗るタイプのヘッドホンです。完全に耳を塞ぐ必要がないため、軽量で全体的に小さいのがポイントです。肩や首が疲れやすい方や長時間の練習をする方は装着感の軽いオンイヤー型がおすすめです。

頭部分の負担がかかりにくいので、お子様や小柄の女性にもぴったりです。

オーバーイヤー型は、耳をすっぽり覆うタイプのヘッドホンです。外部からの雑音が入りにくいため、集中力が切れがちな方や音に敏感な方におすすめです。オンイヤー型よりもどっしりしていて大きめの商品が多いです。

音漏れが気になる方にもオーバーイヤー型が合います。近年ではかわいいカラーやデザインの商品もあります。

有線のヘッドホンかワイヤレスのヘッドホンかで迷う方は多いですが、基本的には音の遅延などの心配がない有線がおすすめです。家以外で練習したりピアノ以外の練習をしたりする場合はその限りではありません。

屋内でピアノ練習をする場合は、有線が最もおすすめの方法です。ワイヤレスはどうしても音の遅延や音階のずれなどが起きやすく、そのずれを正すにはなんらかの調整を行わないといけません。手間がかかるのが面倒な方は有線でさっとつなぐのが簡単です。

コードが長すぎて邪魔になるときは、工夫してまとめてください。

ワイヤレスヘッドホンは、コードが演奏の妨げになるギターやベースなどの練習に向いているタイプです。もちろん電子ピアノでも使用できますが、音の遅延の調整が必須です。ずれたままの状態に慣れてしまうと正確さを欠いた演奏になりがちです。

自分に適したタイプを吟味して選ぶのが重要です。

bluetooth対応のヘッドホンはワイヤレスイヤホンのような感覚で使えます。ただ音の遅延を軽減する調整は必要で、bluetoothの場合は「aptX」という圧縮方式に対応しているとほぼ音の遅延が発生しないといわれています。

しかし「aptX」は電子ピアノ側で対応がないと使用できません。古い型だと「SBC」対応ではありますが遅延は発生しやすいです。

これから電子ピアノ用ヘッドホンを購入する場合は、最新機能にも注目したいところです。音の聴こえ方がより鋭敏になったり外部音の遮断レベルがアップしたりして快適さが増すので、順番にご説明します。

ハイレゾ機能のあるヘッドホンは、ピアノの原音をよりキメ細かく伝えられます。音の聴こえ方にこだわって練習がしたい方におすすめです。音そのものが変わるわけではありませんが、細かいニュアンスまで聴きやすくなり微細な表現法を習得しやすくなります。

クローズド型のヘッドホンなら外部の音が入らずかなり精細な聴こえ方になります。

周囲の音を遮断するアクティブノイズキャンセリング機能があるヘッドホンは、集中して練習がしたい方におすすめです。人の呼び声やチャイムなどの最低限の音はきちんと聴こえますので雑音が邪魔な方向けです。

周囲の音に気が散りやすい方やモチベーションが上がらないときなどに便利な機能です。ノイズキャンセリング機能には、オンイヤー型もあります。

高品質な日本製の電子用ピアノ用ヘッドホンがほしい方はヤマハがおすすめです。ヤマハは世界的にも有名な日本の楽器メーカー。低価格にもかかわらず音質がいいヘッドホンが多いのが特徴です。バランスがよく、くせのない音質なのでどんな方も使いやすいのが魅力です。

また、ヤマハのヘッドホンは、ラインナップが豊富で初めて使う方が手の届きやすいコスパの高い安価なモデルから、プロ志向のスタジオ向けの本格派モデルまで幅広くモデル展開しています。

音遅れがない高音質なヘッドホンがほしい方は、Roland（ローランド）がおすすめです。ローランドのヘッドホンは、電子楽器・音響機材に使用できる6.3mmの接続プラグを採用しているモデルが多いのが特徴。ケーブルが長いモデルのラインナップも豊富にあります。

Roland（ローランド）のヘッドホンは、音楽を演奏する方なら多くの方が知っているであろうブランドで、安いモデルからスタジオ向けの本格派モデルまで幅広く展開しています。

音質を重視するなら、ソニーのヘッドホンがおすすめです。ソニーのヘッドホンは、ハイレゾ音源対応モデルのラインナップが豊富にあるのが特徴です。また、集中して電子ピアノの練習をしたい方は、雑音・騒音を打ち消してくれるノイズキャンセリング機能搭載のものを選びましょう。

豊富なラインナップから日本製のヘッドホンがほしい方は、オーディオテクニカがおすすめです。オーディオテクニカは、ヘッドホンのラインナップが豊富にあり、バランスがいいくせのない中高音域の音質が特徴。音質を漏らさないヘッドホンがほしいなら、オーディオテクニカの密閉型ヘッドホンがおすすめです。

生音の再現性にこだわるなら、ゼンハイザーのヘッドホンがおすすめです。ゼンハイザーとは、1945年に創設されたドイツの音響メーカー。生音の再現性が高い高音質モデルのラインナップが豊富にあるのが特徴です。フラットで解像度が高い音を求めるなら、ゼンハイザーのモニターヘッドホンが適しています。

エントリーモデル（初心者用）なら8,000円台ほどから商品が販売されています。最も使い勝手がよく主流なヘッドホンの価格帯は20,000円あたりです。こだわりの高機能がついているハイエンド商品はかなり高価です。

練習の質はヘッドホンの質ともいえますが、価格だけでは決めず品質をよく確認してください。

周りを気にせずアコースティックピアノを演奏したい方も多いはずです。そこでおすすめなのが、ヤマハから販売されているサイレントピアノです。サイレントピアノは、アコースティックピアノならではの響きを消音で演奏できます。

電子ピアノでは、再現できない本物の鍵盤タッチや自然な音を体感できるのが魅力的なポイントです。ヘッドホンを付けていることも忘れてしまうほどの音質なので、演奏に没頭できます。また、専用アプリを使用すれば音量の調整や音色の変更なども自由自在です。

電子ピアノよりもリアルな音と鍵盤タッチで演奏したい方は、ぜひチェックしてください。

ヘッドホンを購入するときに気を付けるポイントは、価格やデザイン性だけでなく装着感や品質の確認をよく行うのが大切です。また、ヘッドホンの種類によっては必要な機材が出てきますので要チェックです。

価格だけで電子ピアノ用ヘッドホンを選ぶと本末転倒になりかねません。安すぎる商品では音質や耐久性の面で使い勝手が悪くなる可能性がありますし、ハイエンドだから自分に合うとは限りません。

どうしても決められなければ、トライアルで実物の装着が試せるお店に行きましょう。実際に音質を確かめるのが大事です。「安いから」「高級だから」と価格だけで決めてしまわないようにしましょう。

近年ではデザイン性に優れたヘッドホンが多々販売されていますが、デザイン性がいいのと使い勝手がいいのとは別です。かっこよくて自分の練習スタイルにも合えばいうことなしですが、そうとは限りません。機能チェックを行なってからの購入をおすすめします。

音質の他、耳や首、肩に負担がないかどうか、重量的にどのくらいの時間練習できそうかを確認してください。

ダイナミックな音でも音が歪みにくいコンデンサー型ヘッドホンには、アンプが必要です。純度の高い音を聴かせるために電圧が要るのです。ご家庭のピアノではあまり振動はないですが、振動が大事な楽器演奏やライブ配信ではコンデンサー型が人気です。

アンプはセットで売っているのがほとんどです。

どうしてもヘッドホンが用意できない場合には、一般的なイヤホンが一時的な代用品として使えるので試してみてください。イヤホンの端子と電子ピアノの差し込み口が違うときには、ダイソーのステレオ変換プラグを使ってください。

安価で手軽に入手できますし、短期間使うには十分の機能があるのでおすすめです。稀にそれでもサイズが合わない場合もあるのでプラグ差込口を十分確認してください。

夜遅い時間にピアノを弾く場合や、マンションなどの集合住宅では、周囲への音の影響を考えてヘッドホンで練習する人も多いはず。ですが、毎日長時間ヘッドホンつけると難聴の危険があります。特に小さいお子さんにとっては耳に悪い影響を与えます。使用時間には気を付けて使うように心がけてください。

ヘッドホン対応の電子ピアノもチェックしましょう。ヘッドホン対応電子ピアノなら、簡単に騒音対策できるので、家族がいる時間でも思う存分ピアノの練習ができます。また、価格がリーズナブルで、コンパクトで設置しやすいのもメリットです。

下記の記事では、「電子ピアノのおすすめ15選！買ってはいけない電子ピアノ」について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

電子ピアノの練習用のヘッドホンについて、選び方のヒントやおすすめ商品をご紹介しました。ぜひ記事を参考にお気に入りのヘッドホンを見つけ出し、装着感や音質の良さを感じる快適な演奏を楽しんでみてください！