小学生向けの本おすすめ54選｜小学2年生向けや小学生に人気の本も

子どもの読書は語彙力をつけ漢字を学べるだけでなく、読解力・集中力・想像力などを高める効果があります。そのため、子どもには「小学生のうちから本をたくさん読んでほしい」と考える親も多いです。

しかし最近では、ゲーム・動画に夢中になって読書をしない子どもが増え、男子も女子も高学年になるほど読書量は減少する傾向にあります。子どもの読書離れを防ぐには、興味を持って読んでくれる本を選びたいところです。

そこで今回は、小学生向けの本の選び方を解説します。また、小学1年生〜3年生の低学年向けから4年生〜6年生の高学年向けまで、小学生に人気の本やおすすめ本を紹介します。読書習慣をつける方法も記載しているのでぜひ参考にしてください。

日本語の使い方や漢字を学び始めたばかりの小学校1年生・2年生の子どもには「低学年向け」の本がぴったりです。ストーリーが簡単でページ数が少なく、表現が易しい傾向にあるため、覚えた漢字がまだ少なくても気軽に読書に親しめます。

本を読むのが苦手な子どもの場合は、絵本・イラストが多い本などを選んで少しずつ慣れさせるのがおすすめです。親子で読むのはもちろん、ひとりで読めれば読書に対する自信を高められます。

少し長い文章が読めるようになる小学校3年生・4年生には中学年向けの本がおすすめです。テレビアニメになっている作品・短編集などが飽きずに読めるので適しています。またハリーポッターシリーズ・長くつしたのピッピなど有名作品も読める年代ですので、ぜひ挑戦してみてください。

基礎的な語彙力が増え、覚えた漢字の数が増えてきた小学校5年生・小学6年生の子どもには「高学年向け」と呼ばれる本がおすすめです。低学年向けの本に比べてページ数・内容のボリュームが増え、少し難しめの表現が入っている傾向があります。

そのため、わからない表現を調べながら読む・内容や表現の意図を考えながら読むなど、語彙力・表現力・想像力の向上につながります。また、高学年は人間関係に悩みを持ち始めるころなので、青春・友情・恋愛ものなどが人気です。

女の子が主人公の作品や、かわいい・優しいキャラクターが登場する話を読みたい場合には「女の子向け」の本がおすすめです。表紙イラスト・挿絵などがかわいらしく、心を和ませるような内容・表現が多く使われています。

なかには、子どもでも実践できるレシピが載っている本もあるため、物語の世界を楽しみながら、実際に作品に登場した料理を作れます。本を読んだ後に親子で一緒にお菓子作りをすれば、親子のコミュニケーションにも効果的です。

子どもの好奇心を育てたい場合には「男の子向け」の本がおすすめです。女の子向けの本に比べて、冒険・ファンタジー系の作風が多く、物語の主人公の行動を追体験したり、さまざまな世界や旅の様子をイメージしたりして楽しめます。

作品のなかには、戦い・戦争などといった要素を含む場合もあるため、子どもの好みや読書傾向に合わせて、より夢中になる一冊を選んであげましょう。

初めて読書にチャレンジする子どもには「絵本」がおすすめです。文字よりも絵のボリュームの方が多く、イラストを通して作品の世界をイメージできるため、文章を読解するのが難しい子どもでも簡単に読み進められます。

また、絵本のなかには、仕掛けや美しい絵をたくさん掲載しているものが多いため、小学一年生くらいのお子様へのプレゼントとしても人気です。分かりやすいイラストが掲載されているため、お絵描きが好きな子にぴったりなジャンルといえます。

なかなか読書をするタイミングが掴めない場合には「短編集」がおすすめです。1つの作品のボリュームが軽いため、長い文章・物語が苦手でも読みやすいのが特徴。また、複数の物語が収録されているため、飽きにくい傾向にあります。

短編集を通して、お気に入りの作品や作者が見つかれば、単行本・小説などといった、内容・表現が少し難しい本へとスムーズにレベルアップできるため、本格的な読書への足掛かりにぴったりです。

小学生向けの本のなかには、さまざまな形でメディアミックスしているものもあります。なかでも「映画化された作品」は、読書が苦手な子・児童書へのステップアップにはぴったりです。

本を読むだけでなく映画もチェックすれば、作品の内容がイメージしやすくなるため、本ではわからなかった部分を補完できます。映画と本を比べた時の表現・内容の違いを比べても楽しいです。

さまざまな形の人間関係を楽しみたい場合には「人間関係もの」をテーマとした本がおすすめです。特に小学校4～6年生の高学年になると、友達・家族・恋愛のパートナーなどといった、いろいろな人間関係に悩み始める傾向にあります。

そのため、その子の今の環境・悩みに近い作品に親しめば、物語のキャラクターを通して共感し、「自分ならどうするか」などを考えられます。子どもの心を強くし、思考力・共感する気持ちを育てるのに効果的です。

小学生の男の子に人気を集めている「冒険もの」は、キャラクターがいろいろな世界を巡り、そこでの体験を読者が追体験できるのが魅力です。ストーリー性があるため読書が苦手でも読みやすく、飽きにくいメリットもあります。

また冒険のなかでは、さまざまな人・生き物とのふれあいが描かれている作品が多いため、作品に触れるなかでコミュニケーション力・憧れの人間像などの確立につなげられます。

読書にある程度慣れてきたら「ミステリー系」の本もおすすめです。表現のあちこちに謎を解く鍵が隠されており、キャラクターの行動などをイメージしながら読み進めるため、比較的難易度の高いジャンルといえます。

しかし、自分で謎の答えを導き出せた時の達成感は、子どもの成功体験・自信の向上にもつながります。ミステリー系の本のなかには、低学年向けのものもあるため、子どもの読書レベルに合わせて選んであげましょう。

女の子・男の子問わず高い人気を誇る「ファンタジー系」の本は、ドラゴンやエルフなどといった空想上の生物やモンスターがたくさん登場するため、最後まで飽きずに読み進められる点が魅力です。

また作品によって内容のボリューム・難易度は異なります。そのため、同じジャンルであっても違った雰囲気・表現を楽しめるので、読書好きにもぴったりです。

平和学習・道徳教育などには「平和もの」がおすすめです。日本だけでなく、世界全体がかつて経験した戦争・戦時中の人々の生活などを描いており、戦争を経験していない今の子ども達が、戦争の悲惨さを追体験するのにぴったりです。

作品を通して悲惨な戦争の様子を知るなかで、命の大切さを実感し、人種・社会的差別がどのような悲劇を生み出してきたかを学べるため、子どもの情操教育の一環としてもおすすめできます。

犬や猫・野生動物など、さまざまな生き物が主人公として登場するのが「動物もの」の本です。動物が好きな子に本をプレゼントする時にはもちろん、ペットを飼えない家庭での情操教育にも向いています。

かわいい動物の行動やイラストに元気をもらえるのはもちろん、物語に登場する動物の一生を通して、命の大切さを教えてくれるものが多い傾向にあります。

小学4年生から6年生頃の女の子の場合、恋愛に興味をもつ子も増えてきます。そんな子どもには「恋愛もの」の本がおすすめです。物語に登場するキャラクター達の恋愛模様・感情を通して、複雑な心理描写を楽しめます。

最初は内容・表現が易しく、恋愛に対するキャラクターの心理が分かりやすいよう、イラストが多く掲載されている本が向いています。

読書に対して苦手意識がある子には「漫画」からスタートさせるのもおすすめです。文章が短くてイラストが入っているため、より内容のイメージがしやすく、文章を読むのが苦手でもスムーズに読みやすい傾向にあります。

歴史・伝記系の本も、漫画であれば分かりやすく内容や経緯がまとめられているため、本格的な読書の足掛かりにはもちろん、社会・国語などといった、さまざまな科目の勉強にも発展させられます。

小学生になると、毎年の夏休みには読書感想文の課題を出される場合があります。その際には「課題図書・読書感想文向け」の本がおすすめです。「課題図書」には各学年の学習レベルに合わせた作品が揃っています。

しかし、子どもによっては課題図書の作品に興味・関心が持てなかったり、読了後に上手く感想がまとめられなかったりする場合があるため、できるだけ子どもが興味を持てるテーマで、理解しやすい内容のものを選びましょう。

日本のさまざまな歴史に興味・関心がある子には「歴史もの」がおすすめです。「歴史」と一言で表しても、国の歴史だけでなく人類や科学・道具の歴史など、さまざまなテーマを扱う本が数多く展開されています。

学校の授業内容では触れられない知識が詰まっているため、普段の勉強の発展学習にはもちろん、関心のある分野・ジャンルがはっきりし始めた頃の子どもの好奇心・求知心を満たしたい時にもぴったりです。

日本文学に触れたい場合には「日本の名作」に分類される本がおすすめです。『走れメロス』・『注文の多い料理店』などをはじめとする、日本が誇る文豪が手掛けた作品をいいます。

物語を通して作品が生まれた当時の時代の風潮を知ったり、個性的な作者の魅力に触れたりできるため、今後の国語・社会などといった科目の学習に発展させられます。

勉強が苦手な子どもには、楽しく学べる本を選んでみましょう。漫画形式ならスムーズに読み進められて、記憶にも残りやすいです。四字熟語や歴史のほか、最近ではプログラミングを学べる作品もあります。

あるいはクイズやなぞなぞの本なら、思考力やひらめきを鍛えられます。ひらめきは子どもの勉強にはもちろん、大人になってからの仕事にも役立つ能力です。謎解きができた達成感は自信の向上にもつながります。

「かいけつゾロリ」は原ゆたかによる児童書シリーズで、長年愛され続けています。主人公のキツネ・ゾロリや子分たちによる修行の旅と冒険を描いており、個性豊かなキャラクター達とドキドキの冒険譚は男女問わず人気です。

作中に登場する魅力的な発明品やストーリーはもちろん、カバー・本自体にはさまざまな仕掛け・ギャグネタなども採用されているため、読書が苦手な子でも最後まで飽きずに読み進めやすい点も特徴といえます。

「10歳までに読みたい世界名作」シリーズには、世界各国の有名な童話がフルカラーで収録されています。挿絵も豊富で、登場人物同士の相関図など、物語の世界観に没頭できるおまけも付いているため、読書の習慣づけにもぴったりです。

原作に比べて、それぞれの童話のボリューム自体が簡略されている分、長い文章を読むのが苦手な子どもにもおすすめのシリーズです。

「おしりたんてい」はトロル原作の児童図書であり、累計部数900万部を超えるほどのベストセラーシリーズです。顔の形が「おしり」のような名探偵・おしりたんていが、周囲で起こる数々の難事件を解決していきます。

「おしり」をモチーフとした主人公をはじめ、斬新でユニークなキャラクターと世界観が魅力であり、犯人を追い詰める時の必殺技も、園児から小学生に人気の本です。とても可愛らしい絵柄で主人公のおしり探偵の紳士っぷりもかっこよく、初めてのミステリー作品としておすすめです。

「学校では教えてくれない大切なこと」は、シリーズ累計150万部を超える人気の本であり、「小学生向けの実用書」として注目度が高いです。

人間関係・勉強・ネットリテラシー・お金など、生きていくうえで知っておくべきさまざまな知識を、小学生にも分かりやすい言葉と表現で解説しています。漫画形式のため、長い文章を読むのが難しい子どもにもおすすめです。

学校の国語教科書には厳選された作品がたくさん登場し、内容も難しすぎず簡単すぎず、子どもの学びをしっかり支えてくれます。教科書には一部しか掲載されませんが、1冊通して読むことでより興味を抱けたり、深く理解できたりというメリットもあります。