浄水ポットのおすすめ18選｜一人暮らし向け商品や常温保存は可能かの疑問も解決

外出自粛に伴って自宅で過ごす時間が多くなり、飲み物・食べ物の品質に気を配るようになった方も多いです。ミネラルウォーターを確保したいけれども、わざわざウォーターサーバーをレンタルするには気が引けるといった方も少なくありません。

そんな中、注目を集めているのが浄水ポットです。浄水ポットはポット型浄水器で、麦茶用ポットのように手軽に水道水をろ過できる優れもの。しかもウォーターサーバー・ペットボトルを利用するより経済的でコスパも抜群なので、一人暮らしにもおすすめです。

以上を踏まえ、本記事では浄水ポットの選び方を解説します。ブリタ・無印など人気メーカーやおすすめ商品もご紹介しますので、参考にしてください。さらに、常温保存できる？などの疑問にもお答えします。

浄水ポットの魅力を知るためには、浄水ポットの導入で得られるメリットを考えましょう。浄水ポットの主な魅力をまとめると下記の通りです。

• ポット内で手軽にミネラルウォーターを生成できる
• ろ過作業により水道水に含まれる塩素・におい・雑菌などを除去できる
• 麦茶用のポット類と同じようなサイズ感で扱える
• ウォーターサーバーやペットボトル飲料を頼らずに済むため経済的

一人暮らしには1リットル前後の浄水ポットが適しています。大容量タイプと比べてろ過の所要時間が短く、わずかな空き時間を利用してストレスなく浄水を確保できるのが魅力。特にカップアイコンタイプなら、飲みたい分量だけコンパクトにろ過できます。

大人数のファミリーや、炊飯・調理を想定する場合は2リットル以上の浄水ポットがおすすめです。一度のろ過作業でたくさんの浄水を作れるため、ランニングコストに優れています。注意点としては相応にサイズ・重量も大きいため、冷蔵庫内に十分なスペースを確保しましょう。

容量だけでなくポットの高さにも注目しましょう。ご自宅のシンクの深さと蛇口の位置に合わない高さのものを選んでしまうと、水を入れるときシンクや蛇口にぶつかってストレスになります。高さの合うものなら、ポットを置いた状態で水が入れられて楽です。

活性炭フィルターは、多孔質で優れた吸着力を持つ活性炭を利用して汚れ・におい成分などを除去するタイプです。体積に対して広い表面積があるため、少ない分量で効率的に除去できるのが特徴。カートリッジ交換の期間が短いものの、除去の精度が高く価格もリーズナブルです。

中空糸膜フィルターは一端が閉じたストロー状に設計されたタイプです。水道水中に含まれる微細な粒子・雑菌のほか、赤サビを除去できるのが特徴です。

ちなみに家庭用浄水器に中空糸膜フィルターを組み込む方法で、初めて製品化に成功したのは三菱レイヨン（三菱ケミカルの前身）と言われています。

逆浸透膜 （RO膜）フィルターは、元々海水から飲料水を確保するために開発された技術を転用したものです。水分子のみ通過させて有害物質・不純物を除去できる一方、ミネラル成分までも排除してしまいます。金属・放射能などもろ過できるため、調理用・業務用などの本格的な用途におすすめです。

二重フィルターはフィルターを2つ重ねて設計されたタイプです。異なる材質を組み合わせるのが一般的で、活性炭・中空糸膜の組み合わせがスタンダード。汚れ・においと、雑菌・カビ類の除去を分担して行います。

浄水ポット用に採用されているものは多くありませんが、主にキッチンの水道用蛇口・シャワーヘッドなどに採用されています。

スリムタイプは、主に冷蔵庫のドアポケットに縦置きする前提で設計されたタイプです。1Lの紙パック飲料・1.5Lペットボトルなどと同様に扱えるため、庫内を圧迫しにくく省スペースに役立ちます。近年のスタンダードなスタイルで、一人暮らし向けのコンパクトな冷蔵庫にもぴったりです。

横置き対応の浄水ポットは、本体を倒しても水漏れしないよう設計されたタイプです。寝かせて冷蔵庫の棚に収納できるため、ドアポケットがなかったり高さが足りなかったりといった場合にも対応できます。冷蔵庫が備え付られている部屋のほか、一人暮らし用のコンパクトな冷蔵庫を使う場合におすすめです。

取り回し、いわゆるハンドリングを重視する場合は取っ手が付いたものや軽量なタイプがおすすめです。どちらも片手での取り扱いを想定してあるため、操作にストレスを感じたくない方にぴったり。取っ手付きの場合、スリムタイプと比べて横方向の張り出しが大きい点に注意しましょう。

水筒タイプは、水筒本体にフィルターを取り付けたタイプです。スポーツやアウトドアに備えて、わざわざ浄水ポットでろ過してから水筒に移し替えるのは面倒なもの。しかし直接水筒でろ過すれば、手間を大幅に省略できます。外出先の水道水を利用できる点でもおすすめです。

テーブルの上やキッチンなど、見える場所に置くならデザインもこだわりたいところです。浄水ポットは白や透明のものが多い一方で、ブルー・レッド・ミントなどカラーバリエーションが豊富なものもあります。形も縦長でスタイリッシュなものなどがあり、インテリアとしても優秀です。

フタを外さず注水できる設計の浄水ポットには、片手で扱えるメリットがあります。一般的な設計の場合は片手で本体を押さえ、もう一方の手でフタを外す行程が必要。しかしフリップトップ式・スライドフィル式のようなタイプなら、片手でスムーズに注水作業を行えます。

交換目盛りは、カートリッジ交換までの猶予を知らせる機能です。交換目盛りが付いていない製品の場合は使用開始の時期を記録したり、ろ過した分量を計算したりといった手間が生じる上、計算ミスもあり得ます。交換目盛りがあれば状況管理を任せられるだけでなく、一目でチェック可能です。

浄水ポットを清潔かつ衛生的に利用するためには、定期的な手入れが必要です。手入れの手間を少なくするためにはパーツが少なくシンプルな構造が適しています。

デザインが極端にスリムだったり、底が深かったりすると部分によっては手が届かない場合があるため注意しましょう。食洗機対応かどうかもチェックするのがおすすめです。

ろ過時間とは水道水をろ過するまでの所要時間です。炊飯・調理の際など、すぐに浄水を利用したい場合は待ち時間にストレスを感じてしまうもの。ろ過時間をチェックするには、製品仕様情報の「ろ過流量」の情報を参照しましょう。公開データのある製品の場合、1分あたりでろ過できる分量が記載されています。

浄水器適合マークは一般社団法人浄水器協会が定めたマークで、製品の品質・性能が浄水器協会やJIS規格の基準を満たしているものに付いています。浄水ポットで有名なものとしては、東レのトレビーノ・三菱ケミカルのクリンスイが代表的です。

浄水器適合マークに関する情報はWebで公開されているので、興味のある方はチェックしてみましょう。

消耗品であるカートリッジはランニングコストが軽視できません。カートリッジ1本の値段と必要な交換頻度を確認しましょう。1～2ヶ月を目安に交換するものが多いですが、2年間交換不要な長寿命タイプなどもあります。また、本体にカートリッジが付属しているものだと少しお得です。

ブリタは世界的に有名な浄水ポットメーカーです。特許取得のマクストラプラスカートリッジは、高精度メッシュ構造により微細な粒子をキャッチする独自の技術。継続利用のモチベーションを高めるスタイリッシュな造形により、グッドデザイン賞を多数獲得しています。

東レは大人気モデル「トレビーノ」を擁するメーカーです。トレビーノは業界トップレベルの浄水スピードを誇り、平均約3分でろ過作業を完了する優れもの。デザイン・スタイルも豊富で、一人暮らしからファミリーまで対応できるラインナップを展開しています。優れた品質に対して価格もリーズナブルです。

日本を代表する炊飯器メーカー、象印マホービンでは浄水ポットの分野でも高品質を実現しています。他メーカーに対するアドバンテージとして、ろ過作業を通して炊飯に最適な仕上がりを期待できるのが特徴。食事は自炊メインで、美味しいご飯にこだわりたい方にぴったりです。

三菱ケミカルは有名ブランド「クリンスイ」を展開するメーカーです。中空糸膜フィルターに強みを持ち、JIS指定除去対象項目に加えて赤サビの除去にも対応します。2017年には浄水器としては日本初のIoT対応製品「クリンスイ CSP801i」を発売、業界の話題を集めました。

無印良品の浄水ポットは、ブランドコンセプトに沿ったシンプルで堅実な品質が魅力です。スリムに設計されているため一人暮らし用のコンパクトな冷蔵庫に適しています。通販が苦手な方は店舗に出向いて実物をチェックし、さらにスタッフの説明を受けてから購入すると安心です。

イタリアのブランドであるライカの浄水ポットは、日本製にはなかなかないスタイリッシュなデザインが特徴的です。カラーバリエーションも豊富で、選ぶのが楽しくなります。フタを外さず給水できて、ミネラルバランスを保ちながら不要な物質を80%以上除去できるなど、性能面もばっちりです。

浄水ポットでろ過された水は、消毒作用を持つ塩素も除去されています。そのため、普通の水道水と異なり雑菌が繁殖しやすいので、覚えておくべき注意点があります。必ず冷蔵庫で保存し、1日以上たった水は飲食に用いないでください。

また、同じ理由から加湿器にも使ってはいけません。本体内で殺菌が繁殖し、その雑菌を部屋にまき散らしてしまうので絶対に避けましょう。

浄水ポットは常温保存には不向きです。一般論として飲み物を冷蔵庫に入れるのは、カビ・菌類の繁殖や活性化を防ぐため。ろ過を済ませた浄水でも、やはり常温で放置すればカビ・菌類の繁殖を招きます。「常温保存可能」とうたっている商品でも過信はしない方が無難です。

単純計算の上では、浄水ポットのコスパはペットボトルの水を購入するよりも優れています。浄水ポットにおけるカードリッジのコストは、おおよそ1Lあたり6～7円程度。2Lに換算すれば12～14円です。

一方2Lペットボトルのミネラルウォーターは安くても100円前後するため、おおよそ7～8倍のコストを節約できる計算になります。ただし浄水ポットには給水・ろ過・メンテナンスの手間などがある点に注意しましょう。

浄水ポットを手入れする要領は、一般的なポットと大差ありません。フタ・カートリッジといったパーツ類を取り外し、中性洗剤を付けたスポンジで容器内を洗浄しましょう。手入れのサイクルは週2～3回程度が目安。したがって、一度給水したら2日間を目安にすべて使い切るのがおすすめです。

浄水ポットならではの魅力は、給湯用ポットと同じ感覚で容器に給水するだけでろ過作業を行える点です。ろ過作業はカートリッジに任せられるため、面倒な作業は不要。しかもウォーターサーバー・ペットボトルを利用するより経済的です。本記事を参考に、ぜひ高コスパで便利な浄水ポットを活用してください。