発酵バターのおすすめ16選｜発酵バターを使ったお菓子のレシピも

バターには料理やお菓子にコクを加えて、豊かな風味をもたらす効果があります。料理やお菓子作りが好きな方にはなくてはならない食材の一つですよね。

近年、発酵バターが流通するようになりましたが、普通のバターとの違いをご存知でしょうか。発酵バターは発酵によってもたらされる独特の味わいやさわやかな風味が特徴です。普通のバター同様、有塩・無塩の違いや製法によっておすすめする料理や食べ方が異なります。

この記事では発酵バターと普通のバターとの違いや、それぞれの使い方をまとめました。ぜひ食べていただきたいおすすめの発酵バター15選もピックアップしましたので、発酵バターの持つ奥深い風味と香りを楽しんでみてくださいね。

発酵バターの製造方法には、生クリームに乳酸菌を加えて発酵させる方法と、できあがったバターに乳酸菌を練りこんで作る方法の2種類があります。どちらもバター本来のコクに加え、さわやかな酸味と独特の香りが特徴です。

普通のバターは日本で一般的に流通しており、甘性バターとも呼ばれます。生乳を発酵させずに作られており、クセのないまろやかな甘みが特徴です。発酵バターのような酸味がありませんので、料理の本来の風味を損なわず、コクのある味に仕上がります。

発酵バターはサブレやマドレーヌ、フィナンシェなどシンプルな焼き菓子作りにおすすめです。特にバターを多めに使うこれらのお菓子は、発酵バターの独特の味わいを最大限に楽しめます。普通のバターから発酵バターに替えるだけで、いつものお菓子が格段に味わい深くなります。

発酵バターの風味を楽しみたいなら、プレーンタイプのレシピで作るのが正解です。チョコレートやベリーなどのフレーバータイプと違い、発酵バターの香りやコクを邪魔しません。

前述したとおり発酵バターにも有塩・無塩があります。有塩タイプは料理に、無塩タイプはお菓子作りに向いています。料理に合わせて使い分けてくださいね。有塩・無塩それぞれの特徴とおすすめの使い方を解説します。

有塩タイプは発酵バターの持つ特有の酸味や独特の風味と共に、まろやかな塩気を感じられるのが特徴です。パンに塗ってそのままいただくのが、発酵バターのおいしさをダイレクトに感じられる食べ方です。

また、料理に使う場合も、発酵バターの風味をしっかり感じられるオムレツやムニエルなどのシンプルなレシピに使うのがおすすめです。

和食と発酵バターも美味しくいただける組み合わせの一つです。具をたっぷり入れたお味噌汁に発酵バターを加えてみましょう。味噌とバターの香りとコクが混ざりあってほっとする美味しさです。寒い冬でも身体がポカポカ温まりそうですね。

無塩タイプはシンプルな焼き菓子に使うと発酵バターの持つ効果を最大限に発揮します。

前項でも紹介しましたが、バターを多く使うサブレやフィナンシェ、マドレーヌを発酵バターを使って作ってみてはいかがでしょうか。一口食べれば発酵バターの繊細な香りが鼻に抜けて、独特の味わいを楽しめます。

お菓子だけでなく、パンやクロワッサン、スコーンを作るときも発酵バターが適しています。お菓子とパンの両方に共通するのは、発酵バターを使う際はフレーバータイプではなくシンプルなレシピで作る点です。シンプルなレシピだからこそ、発酵バターの豊かな風味が味わえます。

発酵バターには2種類の製法があり、その違いで価格が変わります。製法の違いをまとめましたので、選ぶ際の参考にしてくださいね。

この製法はできあがった非発酵バターに乳酸菌を練りこみ、後から発酵させています。こちらは大量生産に適しており、比較的手の届きやすい価格です。近年ではこの製法で作られる発酵バターが増えていますので、初心者の方には手軽に試せるタイプといえます。

普段は非発酵バターを使っているけれど、たまには発酵バターを試してみたい方や、毎日の料理やお菓子作りなど日常使いには最適な発酵バターです。

こちらの製法は、バターの原材料となるクリームに乳酸菌を混ぜこみ発酵させ、発酵したクリームを撹拌して作られるので手間がかかります。そのため、バターを発酵させるタイプと比較すると高級品としての位置づけです。

各メーカーによってこだわりの製法で作られており、バター本来の味わいを楽しみたい方に向いています。本格的な発酵バターの風味を楽しみたい方や、ちょっと贅沢したいときにぜひ試していただきたい発酵バターです。

発酵バターには国産と輸入品がありますが、せっかく発酵バターをいただくなら本場のものと考えている方にはフランス産がおすすめです。国産と輸入品、それぞれの特徴と選ぶポイントを紹介します。

国産の発酵バターは製菓材料店やスーパーなどで販売されており、手軽に購入しやすいのがポイントです。普段の買い物ついでに手に取りやすいので、思い立ったらすぐに買えるのは大きなメリットといえます。

何種類か買って味の違いを楽しむのも、買いやすい国産ならではです。450gあたり1,000円前後で販売されている国産の発酵バターは、消費者としては買い求めやすい価格です。小分けにして冷凍すれば日持ちするので使い勝手がよく、料理やお菓子作りの幅が広がります。

主にフランスから輸入される発酵バターは流通が限られており、なかなか手に入りづらく価格も国産に比べると高めです。ですが本格的な味を楽しみたい方は輸入品を試してみてはいかがでしょうか。

輸入品を買う際はA.O.P.認証を確認しましょう。A.O.P.認証とは「原産地保護呼称」と呼ばれるEUが規定する品質認証です。バターの場合は牛の飼育方法やバターの加工方法、工程など厳格な基準をクリアしたものにのみ与えられます。

グラスフェッドバターとは、草で育てた牛の乳から作られたバターです。効率重視の牧畜では穀物飼料を与えて育てるのが一般的ですが、本来草食である牛が育つ環境を第一に考え牧草のみを与えられた牛から作られるバターは、一般的なバターとは一線を画しています。

牧草に含まれるベータカロテンなどの成分により、バターの色は黄色く不飽和脂肪酸の割合が高いのが特徴です。近年人気が高まっているバターコーヒーにもグラスフェッドバターは欠かせません。

グラスフェッドバターは発酵タイプもあり、丁寧に作られたバターならではの芳醇な風味を味わえます。

フレーバーバターとは、さまざまな風味が付いたバターです。たとえば、海藻風味やトリュフ風味、はちみつ風味やわさび風味などがあります。フレーバーバターはパンに塗るだけではなく、料理に調味料として活用でき、料理にアクセントを与えてくれます。

フレーバーバターは風味のバリエーションが多いのが魅力の一つです。自分のお気に入りのフレーバーを見つけたり、パスタや魚料理に合うフレーバーを見つけたりするもの楽しいですね。

発酵バターを販売しているメーカーはさまざまあります。ここではおすすめのメーカーを3つ紹介します。まず一つ目は「よつ葉」です。スーパーで四つ葉の黄色い箱を目にする方も多いですよね。北海道のミルクの優しい味で、お菓子作りや料理に広く使われています。

続いては「カルピス」です。カルピス味がするわけではなく、カルピスを製造する工程で生まれる脂肪分を使用して作られた白いバターです。すっきりした後味がとても人気で、お菓子作りに使用する人も多い商品です。

最後は「エシレ」です。エシレはフランスが原産国のバターで、100年以上の長い歴史を持っています。優れた乳製品の産地として知られるフランス中西部・エシレ村で生産されているため、クリーミーな口あたりな上に、芳醇な香りが特徴的です。

発酵バターを使ったマドレーヌのレシピを紹介します。家庭で作れる簡単なレシピなので、ぜひ作ってみてくださいね。

【用意する材料（12個分）】

• 無塩バター　80g
• グラニュー糖　80g
• 卵　1個
• 牛乳　20cc
• A.薄力粉　80g
• A.ベーキングパウダー　2g

【作り方の手順】

1. マドレーヌの型にバターを塗っておき（80gとは別のバター）、湯せんで80gの方のバターを溶かしておく。
2. ボウルにグラニュー糖と卵を入れて泡だて器で混ぜ、牛乳を入れてからふるったAを入れて混ぜる。
3. 粉がなくなったらバターをすぐに入れてゴムベラで混ぜ、1~2時間ほど冷蔵庫で冷ます。
4. 3を型に絞り、200℃に予熱したオーブンで10分ほど焼いて、完成。

発酵バターの特徴や製法の違い、おすすめ発酵バター16選を紹介しました。特徴をきちんと見極めて使えば発酵バターの風味や香りを存分に楽しめます。ぜひこの記事を参考にしていただきおいしい発酵バターを選んでくださいね。