プリメインアンプの名機13選｜最高傑作は？【サンスイ・DENON・マランツも】

多くの電化製品は、最新機種の方が従来モデルに比べて性能・機能が進化しているため、最新機種の方が製品として優れていると言えます。しかし、プリメインアンプは最新機種が必ずしも従来モデルより優れているとは限りません。

中でも、プリメインアンプの歴史に名を刻んだ名機・最高傑作機と呼ばれるモデルは、発売から数十年が経ち生産が終了した現在でも高い人気を集めています。そこで今回は、不朽の名機・傑作機と呼ばれるプリメインアンプの特徴や人気を集める理由など、プリメインアンプの魅力をたっぷり解説します。

記事後半では、サンスイ・マランツ・DENON・ラックスマン・ヤマハなどの80年代から人気の有名メーカーの特徴や厳選したおすすめの名機8選をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

プリメインアンプとは「プリアンプ」と「メインアンプ」が一体化したアンプです。「プリアンプ」は音楽プレイヤーから出力された音を調整し、「メインアンプ」は信号を増幅させます。一方、プリメインアンプなら1台で2役をこなせます。

パッシブスピーカーをお持ちの場合、スピーカーで音楽を再生するためには音を増幅するパワーアンプが必要です。一方、プリメインアンプは音のバランス調整・信号増幅の両方をこなせるため、合理的で省スペースにも役立ちます。

プリメインアンプは最新機種が登場しても、必ずしも新型の方が優れているとは限りません。最近の新型モデルは性能よりも、Bluetooth機能・Wi-Fi機能といった補助機能を優先する傾向が強いためです。

優れた機種は仕様面で古さを感じる場合はあっても、音質・性能面での価値は揺るぎません。だからこそ、往年の名機は世代を超えて高い人気を維持し続けています。

プリメインアンプの入力端子は、CDプレイヤーやカセットデッキなどの音楽プレイヤーに対応したアナログ入力を備えているものが主流です。

これに加えて、レコード再生に必要なPhono入力・デジタル入力・USB入力・ネットワーク入力に対応した機種があります。自分が使う音楽プレイヤーに合わせて、プリメインアンプの入力端子をチェックしましょう。

プリメインアンプの出力端子は、ライン出力・スピーカー端子・ヘッドホン出力に対応している場合が多いです。特に、ライン出力端子の数はメーカーやモデルによって差が大きいため、接続予定の機器に対して十分な数の出力端子を備えた機種を選びましょう。

また、他のメインアンプを使いたい場合はアナログ出力のプリアウト／メインイン端子が必要です。他に使いたいメインアンプがある場合は出力端子に対応したモデルを選びましょう。

現在のプリメインアンプは、増幅端子に半導体を用いた「ソリッドステート方式」が一般的です。ソリッドステート方式はノイズが少ないため、クリアなサウンドを楽しめます。

また、プリメインアンプの増幅端子には真空管を採用したモデルもあります。真空管を採用したモデルは音質に温かみが加わるとしてファンの間で評価が高いです。出力が小さいといった難しさもありますが、現在も不動の人気を集めています。

従来のCD音源を超える高精細な音源がハイレゾ音源です。最近は音楽配信サービスの高音質化がめざましく、高音質なハイレゾ音源は身近な存在になりつつあります。ハイレゾ対応のプリメインアンプなら、高音質音源の細かなニュアンスも取りこぼさず表現可能です。ハイレゾ音源の魅力を十分に活かせます。

最近は、Bluetooth機能を搭載したスピーカーやヘッドホンが人気を集めています。Bluetooth搭載の再生機器は、音楽を聴く場所を制限しないストレスフリーな使い方ができるのが魅力です。

Bluetooth機能を使ったスピーカーやヘッドホンを使用する機会が多い場合は、プリメインアンプもBluetooth対応モデルがおすすめです。

アメリカの音響機器ブランド「マランツ」は、価格帯としてはエントリーモデルに位置するプリメインアンプを数多く手掛けており、いずれも上位機種に迫る高音質サウンドを実現しています。

「オーディオ環境にプリメインアンプを導入したいけど、上位機種はなかなか挑戦しにくい」とお悩みの方は、ぜひマランツのプリメインアンプを試してください。

デノンのオーディオ機器は「デノンサウンド」と呼ばれる高音質設計が魅力で、多くのオーディオファンから支持を集めています。デノンの手掛けるプリメインアンプもまた、「デノンサウンド」が楽しめる国産アンプとして人気が高く、音質重視でプリメインアンプを選ぶうえで見逃せないメーカーです。

プリメインアンプの歴史において、現在も惜しむ声が多いメーカーがサンスイです。サンスイが手掛けるプリメインアンプは1つのモデルを地道に改良しつづける開発姿勢が高く評価されています。

サンスイのAUシリーズが刻んだ歴史はプリメインアンプを語るうえで欠かせません。中でも、AU-07はサンスイの技術力を結集した不朽の名作です。

老舗ブランド「TEAC」は、一貫して最高品質のモノづくりを追及する企業姿勢が特徴のメーカーです。早い段階からハイレゾ対応に取り組んでおり、プリメインアンプに搭載するBluetooth機能も高音質コーデックにいち早く対応しています。次世代のオーディオ機器に求められる機能を先取りしているのが特徴です。

ラックスマンは1925年創業の老舗メーカーです。ラジオ受信機の製造からスタートし、オーディオ機器全般を取扱う大企業に発展しました。フラッグシップモデルL-509Xのほか、新開発の高音質・増幅帰還エンジンを搭載したL-507Zが人気です。

楽器メーカーとして有名なヤマハはオーディオ機器の品質も優れています。プリメインアンプのラインナップは幅広く、初心者向けで3万円台のA-S301から、約28万円の上級者モデルA-S1200までと豊富です。ヤマハアンプの伝統として本体が大きく重いため安定感がある一方、置き場所を確認する必要があります。

日本が誇る老舗オーディオメーカーであるOnkyoは、名機と名高い製品を数多く生み出しています。プリメインアンプはシンプルな機能で使いやすく、入力端子を豊富に装備している点が特徴です。

さらに、動的ノイズを抑制する新開発の「DIDRC」・小さい音量でも豊かな音質を保つ「オプティマムゲイン・ボリューム」などにより、ノイズが少なく美しい音を再現します。上位機種でも約17万円と比較的お手頃価格なため、幅広い方におすすめできるメーカーです。

プリメインアンプを中古で購入する場合、いくつか注意点があります。まず、ヤフオク・メルカリなどで購入を検討している方は、メーカー保証がどの程度残っているのか確認しましょう。場合によっては購入後にすぐ壊れてしまい、修理が必要になる可能性があります。

また、Amazon・楽天などでも中古品が販売されていますが、商品の詳細はしっかりとチェックしましょう。また、あまりに安い製品は状態がよくないなど問題点がある場合があります。通販では製品を直接確認することはできないため、安すぎるものは避けた方が無難です。

今回はプリメインアンプについて紹介してきましたが、いかがでしたか。優れたプリメインアンプには時代を超えて色褪せない魅力が備わっています。最高のオーディオ環境を構築するなら、ぜひ名機・傑作機と呼ばれるプリメインアンプを選びましょう。