Bluetoothスピーカーとデバイスの通信距離を解説｜壁越しは？範囲は広げられる？

Bluetooth（ブルートゥース）スピーカーはコードで接続しなくても音楽が聴けるワイヤレススピーカーです。おしゃれなタイプから、音響にこだわる高級タイプ、格安なタイプとさまざまなタイプが販売されていますが、ペアリングを行えば簡単にワイヤレスで接続可能。

ワイヤレスなので、どこにでも置ける便利なアイテムですが、ペアリングした機器とどれだけ離していいか知っていますか？コードに繋がれていないからといって、離れすぎていては使うことはできません。Bluetoothのクラスによって距離が違うので把握しましょう。

今回はBluetoothスピーカーの通信可能な距離についてまとめました。Bluetoothスピーカーの距離から範囲を広げる方法・Bluetooth非対応スピーカーのワイヤレス化についても説明しています。また、壁越しで届くのか・範囲は広げられるのかなどの疑問にもお答えしていますので、実際に購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

Bluetoothとは無線通信規格の1つで、近い距離で通信できる技術です。パソコンやスマートフォンなどの機器にBluetoothが内蔵されていればペアリングすることで、Bluetoothスピーカーと接続できます。Bluetoothはスピーカーだけでなく、イヤホンやキーボードなどにも多く採用される国際標準規格です。

国際標準規格なのでメーカーが違っても接続できます。接続先の機器を買い替えても同じBluetoothスピーカーが使えます。Bluetoothは「Class1」「Class2」「Class3」と3つのクラスに分かれており、クラスごとに接続距離が異なります。クラスについては次の項目で詳しく解説します。

Bluetoothの通信距離には「クラス」と「最大出力」が関係しています。クラスによって通信距離が大きく変わるので、通信距離が気になる人は自身が持っているBluetoothのクラスをチェックしましょう。最大出力との関係についても説明します。

クラス(Class)とは、Bluetoothの電波の強度を規定した規格です。クラスは3つに分かれていて、Class1の最大通信距離は100m、Class3の最大通信距離10ｍです。3つのクラスについて表にまとめました。

クラスは商品の説明書に記載されているのでチェックしてください。Bluetoothの通信距離は出力に比例します。通信距離と最大出力の関係は次の項目で説明します。

Bluetoothの通信距離は最大出力と関係します。最大出力が大きければ距離は伸びますが、Class1だからといって必ずしも100mWの出力を設定しているとは限りません。最大出力が2.5mWより大きく100mW以下であればすべてClass1です。

実際にClass1でも10mWに設定されている商品もあります。通信距離が気になる人は最大出力をチェックしてください。日本では電波法により50mWまでしか設定されていません。最大出力が大きければ距離は伸びますが、消費電力も大きくなるので注意が必要です。

Bluetoothを使うとき、壁や階数など遮蔽物があるとペアリングをしても通信が行えないことがあります。遮蔽物があっても通信できますが、Bluetoothスピーカーを使うときは壁越しに使わないでください。

どうしても壁越しに使いたい人は、壁の素材をチェックしましょう。木材やガラスなどは比較的に通信が行いやすく、コンクリートや金属などは通信が行いにくい素材です。壁を挟んで部屋越しに使いたい場合は部屋の環境を確認してから使いましょう。

Bluetoothの通信に干渉しやすい障害物となるものをまとめました。身近にある機器ですので、できるだけBluetoothスピーカーと離して使いましょう。

• 電子レンジ
• スマートフォン
• 他のワイヤレス機器
• 電線などの高電圧

基本的に電圧が強いものや無線通信をするものが、通信に干渉しやすいです。Bluetoothが接続できないときは、干渉しやすいものが身近にあるかチェックしましょう。一覧で挙げたもの以外で電圧が強いものや無線通信をしているものは避けてください。

Bluetoothを快適に使用するなら、スマートフォンのケース・カバーを金属製以外のものを使用しましょう。金属はBluetoothの電波を通しにくいので、金属製のカバーを使うと接続が途切れてしまうことがあります。その他のBluetooth機器においても金属製のものを近くに置かないのがいいでしょう。

iPhoneとBluetoothスピーカーの最大距離はおよそ10mです。10mと聞くと短く感じますが、同じ部屋の中で使うには十分な距離です。壁など遮蔽物があると通信が遮断されるので注意してください。iPhoneとBluetoothイヤホンも同様の通信距離です。しっかりと通信するためには、できるだけ近い距離で使いましょう。

パスワードやセキュリティが厳重でない場合は、隣の部屋に住んでいる住人など、見知らぬ他人が勝手にペアリングできてしまいます。そのため、使用していない時は、セキュリティー対策として、機器の電源をオフにしておくのがおすすめです。

Bluetooth非対応のスピーカーでも、中継器があればワイヤレスで使えます。中継器とは、Bluetoothに対応したスマートフォンなどの電波を受信する機器を言います。Bluetoothに対応していないスピーカーも中継器に繋げば、ワイヤレスで音楽を楽しめます。Bluetooth内蔵のパソコンやスマートフォンは持っているけど、スピーカーがBluetoothに対応していない場合は中継器がおすすめです。中継器はスピーカーだけでなくイヤホンにも使えますよ。

Bluetoothの通信距離は伸ばせません。Bluetoothは基本的に近い距離で使うことを想定して作られた技術です。Bluetoothスピーカーとペアリングした機器は近い距離で使いましょう。Bluetoothスピーカーの通信距離を把握して、より一層活用してくださいね。