腕が細い人におすすめの血圧計5選｜エラーを出さない測り方は？痩せてる人も！

現在、健康診断は企業で1年に1回以上が義務化されています。これにより健康意識が一般的にも高くなり、持病を持っている方以外にも、自宅で血圧計測をする方が増えています。

家庭での血圧計測は、リラックスした状態で毎日記録をつけられるのがメリットです。また、医師の診断を受けた際に記録を提出すると、重大な病気の早期発見にもつながります。そのため、意識の高いヘルスケアが可能です。

ヘルスケアで大切な血圧の計測ですが、女性や高齢の方の中には、腕が細くて上手く計測できないお悩みをもつ方もいます。この記事では、エラー表示を出さない測り方を紹介しています。細腕でも自宅で計測可能な方法と血圧計5選を紹介するので、正しく計測できているか心配な方もぜひチェックしてください。

健康診断や診察時に、血圧が「高め」や「低め」と言われた経験はありませんか？「高い」と言われるとドキッとしますが、低ければいいわけでもありません。ここでは、健康管理のバロメーターである血圧の基本について解説します。

血圧とは、一言でいうと「血管内の圧力」です。心臓から送り出される血液が全身へと流れていく際、動脈の内側にかかる圧力を「血圧」といいます。血圧の単位は、mmHgです。

心臓に近い血管ほど血圧は高く、手足などの末梢血管にいくほど低くなります。大きな血管の固さ（弾性）も関係し、加齢とともに上昇するケースが多くなります。また、腕が細い人よりも太い人の方が数値が高くなる傾向があります。

日本人の「国民病」ともいわれる高血圧症ですが、生活習慣病の中でも最も多く、その数は4,300万人。高血圧の診断基準は、上は140以上・下は90以上です。血圧が高い状態が続くと血管や心臓に負担がかかり、自覚症状がなくても動脈硬化や心臓肥大が進みます。

しかし、血圧は低ければいいわけではありません。低血圧症は、肩こり・めまい・頭痛・食欲不振などをおこします。低血圧に国際的な基準はなく、最高血圧100mmHg以下を目安にしている病院が多いようですが、確定的ではありません。

いざ家庭用の血圧計を購入しても、正確に計測できなくては意味がありません。「腕が細くて計測できないのでは？」と心配な方は、事前に血圧計の計測可能対象腕周を調べてから購入しましょう。

血圧計の対象腕周の多くは、20cm～35cm程度です。購入する前にご自身の腕周を計測しましょう。腕周が20cm以下の場合は、17cm～計測可能な血圧計もあるので、機器の情報を確認して購入してください。

腕の太さは人それぞれです。腕がとても細い方や痩せてる方もいますし、アーム式の血圧計に入らないほどたくましい腕の方もいます。よって、しっかりと腕周りを測ってから血圧計を購入しましょう。

極端に腕が細かったり太かったりする方は、そのままではエラー表示されてしまう場合もあるのでそれぞれ小型・大型のカフで計測するのが望ましいです。

オムロンなどの大手メーカーには、細い腕の人から太い腕の人まで使える「フィットカフ」が別売りで販売されています。細腕用腕帯（対象腕周：17～22cm）・太腕用腕帯（対象腕周：32～42cm）もあるので、ぜひ探してください。

腕が細く小型のカフでも心配な方には、手首式の血圧計もおすすめです。対象手首周が12.5～22cmと、かなり細い手首に対応できるものもあります。また、コンパクトで持ち運びも便利です。

ただ、手首計測型血圧計の多くが、対象手首周は13.5～21.5cm程度なので、メーカーや機能が限られるのが難点です。ほかの機能も含めて検討してください。

正しく計測するために、準備をしましょう。血圧は気温にも左右されるため、室温の管理も大切です。朝の計測時には室温が寒すぎないように気をつけましょう。

• 計測箇所に汗をかいている場合は、しっかり拭き取る
• 怪我の防止のため、血圧計に破損がないか確認する
• 充電や電池切れがないか確認する
• 測定記録を取るための計測表を準備しておく
• 部屋の温度を快適にしておく

血圧は、ストレスや喫煙にも影響を受けるため、安静でリラックスした状態で測りましょう。計測の前には、大きく深呼吸をするのも効果的です。また、なるべくいつも同じ腕で計測してください。

計測時は、腕帯を巻き付けた腕や手首が心臓の高さにくるよう、椅子やテーブルなどで調節して測ります。かがんだり、力んだりすると測定値が変わってしまうので、正しい姿勢で測定しましょう。

血圧は、1日1回以上計測するのが望ましく、測る時間帯でも変化があるため、毎日同じ時間に計測するのが重要です。入浴、飲酒によっても血圧は影響を受けるので、その直後の測定は避けてください。

1日で1番リラックスした時間帯を選ぶのも大切です。寒さも血圧を上昇させるので、冬の寝起きは避け、室温は20℃前後にして計測しましょう。

血圧を測るときは、下記の点に気をつけましょう。血圧はさまざまな状況に影響を受けやすいので、落ち着いた環境で計測してください。

• 入浴後・飲酒後の計測は避ける
• 寒い部屋で測らない
• 静かな落ち着いた場所で計測する
• 測定中に腕や手首、体を動かさない
• 安静な状態で測定する
• 腹部を圧迫した姿勢や、ひじを極端に曲げたり浮かせたりした姿勢で測定しない

カフとマンシェットは、医学的には違いがあるとされる場合もありますが、一般的には同義とされています。違いを挙げると、カフは英語で、マンシェットはフランス語です。

上腕で測る「カフ式」は、現在の家庭用血圧計の主流で、多くの商品があります。一般的なもので数千円～1万円程度で購入が可能です。機能も多彩で、スマホとの連携機能を搭載したものは、記録を付けるのにも便利です。

カフを巻き付けて計測するため、ずれたり、たるんだりすると正確に計測ができません。しっかりフィットするかの確認が必要です。初心者には、カフが厚くて立体的なものがおすすめです。

カフには2種類ありそれぞれに違いがあります。ソフトカフは一般的な通常タイプ、ハードカフは片手でも巻きやすく家庭用として使いやすい仕様になっています。

上腕式血圧計の「アームイン式」は、カフを巻きつける必要がなく、筒状の穴に腕をすっぽりと入れて測定します。腕をしっかり固定でき、正確な数値を測定しやすいのが特徴です。腕を通すだけで簡単に測定できます。

アームイン式は、机や台の上に置いて使用しますが、本体が大きく場所を取るので、設置場所には確認が必要です。また、価格も高めで1万円以上のものがほとんどのため、頻繁に測定する方におすすめです。

カフと液晶画面の本体が一体化した「手首式」は、軽量・コンパクトで、価格も安価なものが多いです。スマートフォンと連動して記録するといった、機能も充実したものが多いのも特徴です。

手首式血圧計は、旅先や外出時でも使えて便利になります。ただ、血圧は心臓に近い場所で測るほど正確に測定できるため、上腕による測定よりも手首での測定は数値の精度は落ちます。おおよその目安を測りたい方におすすめです。

血圧計を購入する際には、生活スタイルに合わせて、置き場所や測定時間なども考慮して測定方法を選びましょう。自宅でしっかり測定したい方は上腕式、外出が多く同じ時間に自宅で測定が難しい人には、コンパクトな手首式がおすすめです。

腕が細い方は、購入する前にご自身の腕の太さを測り、血圧計の測定可能腕周の長さも合わせて確認して購入しましょう。腕が細い方用には、細腕用腕帯が別売りしている場合もあります。付属品や、別売りのアイテムにも注目してください。

血圧計で測定すると、腕が細い方は数値が低く出やすく、反対に太い方は高くなる傾向があるようです。普通の血圧計は、腕の太さが28センチで収縮期血圧が正常に測れるようになっています。

ちなみに、男性の上腕の平均は28センチ、女性は25センチくらいです。男女でも太さに差があり、数値に誤差が出る場合も考えられます。そのため、腕の細い方と太い方は数値があっているか注意してください。

毎日の健康を、セルフチェックするのに欠かせない血圧計。日々の血圧数値を把握するだけでも、健康の意識も高まります。毎日の血圧を管理していると、ちょっとした体調の変化にも気づけます。自分はもちろん、大切な家族の健康管理のために、血圧の計測を日常に取り入れましょう。