顕微鏡の人気おすすめ6選｜大人でも使えるメーカーや選び方を紹介

小学校の理科の授業で使用した生物顕微鏡。プランクトンなどの普段は見えない世界を観察でき、手元に一台あればお子さんの好奇心を刺激してくれます。顕微鏡を使って見慣れた葉っぱや虫の意外な魅力を知ったり、どこにでも落ちている石や糸くずを見たりするだけも面白いです。

最近の顕微鏡は子供向けだけではなく、大人の趣味としても使えるものがたくさん販売されています。目的に合わせた顕微鏡を購入すれば、親子で見えない世界を楽しめるツールです。しかし、初めて買うとなると何を基準に選んだらいいのか分からないですよね。

ここでは顕微鏡の種類や機能、選び方などの基礎的な知識をご紹介します。また、メーカー別のおすすめの顕微鏡も紹介しているので、ぜひ購入時の参考にしてください。目的に沿ったあなたにベストな顕微鏡は、「もっと知りたい」の気持ちに応えてくれますよ。

顕微鏡には小さな対象物を拡大して観察できる魅力があります。しかし正しく観察するためには対象物に適切な倍率の選択も必要です。正しく観察ができれば、毛が生えていたり模様があったりと肉眼では気付けない部分を発見できます。

顕微鏡の魅力は対象物が細部にわたってハッキリ観察できるこ点です。2つの違いを見分ける事を分解能といいますが、顕微鏡の分解能は対物レンズの開口数で判断できます。

開口数とは対物レンズが光を集める事ができる範囲を指し、同じ倍率であれば開口数が大きいほど分解能が高い顕微鏡です。また、顕微鏡の分解能が低い場合は見たい部分がボヤけてしまい、正しい観察ができません。

顕微鏡の大きな魅力は対象物の特徴を観察できる点です。対象物の明暗・色の差で特徴を見つけられる能力をコントラストといいます。正しい観察をするためには、倍率や分解能以外にも適度なコントラストが必要です。

照明系の開口数を変化させるとコントラストを変える事が可能となり、表面の細かな模様や凹凸などの様子を観察できます。

顕微鏡には大きく分けて生物顕微鏡と実体顕微鏡があります。それぞれ拡大倍率が異なるため、対象物が微細なものや立体的なものなど、特徴によって最適な顕微鏡は変わってきます。できるだけ何を観察したいのかを明確にするといいです。

観察する対象が薄いものなら生物顕微鏡がおすすめです。対象物をプレパラートに乗せて観察します。値段も手ごろで40倍~1500倍の倍率でミクロの世界を楽しめます。植物の細胞組織・微生物の観察に適しているため、厚みのある対象物の場合には薄くスライスして観察する必要があります。

実体顕微鏡は、厚い対象物を観察するのに向いています。対物レンズとステージの間に距離があるため、スライスせずに観察できます。肉眼でも観察ができる対象物をさらに拡大して観察したい時におすすめです。

10倍~50倍の倍率で生物顕微鏡よりも低めですが、対象物を立体的に観察できるため、昆虫の体の構造や鉱物の観察に適しています。

顕微鏡を選ぶ際に「何を観察したいか」で決定するのもいい方法です。プランクトンや植物の切片などが対象なら、生物顕微鏡がおすすめです。しかし下から光源を当てて観察するため、光を通さない厚さの物は観察できません。視野が上下左右逆になる点も特徴です。

一方で対象物が大きかったり傷つけたくないものだったりするのであれば実体顕微鏡がおすすめですが、低倍率しか拡大できないデメリットがあります。実体顕微鏡は上から光源を当てて観察するため、視野が逆転せずに、肉眼で観察しているのと同じ状態で観察が可能です。

単眼鏡筒の魅力は低価格で購入できる点です。装着されている接眼レンズが1つであるため、片目で観察します。単純な形状か、内部にプリズムを有し複雑な形状かによって多少価格差があります。

小学校の理科の授業で使用するのはこのタイプですが、片目で観察する構造のため長時間の観察には不向きです。

双眼鏡筒は疲れにくい特徴があります。接眼レンズが2個装着されており、両眼で観察できます。対象物の変化や動きを長時間にわたって観察したい人向けで、観察者の眼の間隔や左右の視度差に合わせて調整が可能です。

鏡筒が2つ付いている事から、単眼鏡筒よりも大型で重さがある点が欠点です。

3眼鏡筒は観察だけでなく、撮影して記録を残したい人向けの顕微鏡です。双眼鏡筒に撮影用鏡筒を備えた構造で、写真撮影装置やテレビカメラなどを装着し撮影可能です。

撮影のために特殊な照明を取り付けてあるタイプもあり、価格は10万円~20万円になるものがあります。一般的に単眼鏡筒、双眼鏡と比較して高額で、重量も重くなります。

顕微鏡の倍率は、家庭で使うなら50倍~400倍あれば十分です。ここでは、具体的な対象物と倍率の関係をご説明します。

昆虫の観察には、50倍以上の顕微鏡を選ぶといいです。昆虫の複眼や蝶の羽の構造など、細かい部分まで観察できます。小学校の理科の授業で使用するモデルは40倍~400倍であるため、同等のタイプなら家でもスムーズに使用できます。

肉眼で見えない世界を楽しむなら、400倍程度の顕微鏡が必要です。池や川などに生息するミジンコやプランクトンなどの微生物を観察できます。微生物の種類によって必要になる倍率は異なりますが、小さなミドリムシでも400倍あれば観察できます。

1000倍を超える顕微鏡になると細胞の構造まで観察可能ですが、得られる情報に大きな変化は見られません。

画像を残したいならスマホやパソコンに接続できるデジタルタイプを選びましょう。観察した結果を画像で残せるため、レポートや自由研究に役立ちます。プロジェクターに繋いで大きな画面で確認できるタイプもあるため、顕微鏡の視界を複数人で確認したい場合にも便利です。

USBケーブルでスマホやパソコンと繋ぐタイプと、Wi-Fi環境であればコードレスで使用できるタイプがあるため、購入時に確認しましょう。

屋外で使う場合が多いならハンディタイプを検討してもいいです。コードレスで使用し、遊びながら植物や花・木の幹の観察ができます。モニター付きタイプもあり親子で楽しめます。

片手で扱いやすいサイズが多いため、置き場所を気にする必要がなく、バックに入れての持ち運びもらくです。価格設定は数千円前後~数万円するものまで幅広くありすぎるため、選ぶのに迷ってしまいがちです。

顕微鏡を購入する時は、価格を確認するのも大事です。通常の学習用であれば、数千円～数万円ほどで購入できます。しかし、業務用などのより高性能なものだと数十万ほどかかります。自分の予算を考慮したうえで選んでください。

新日本通商の顕微鏡は、セットで販売している特徴があります。観察用のプレパラートセットが付いてくるため、すぐに観察を楽しめます。

セットによっては顕微鏡の使い方だけではなく、観察方法までが分かるガイドブックで学習できるため、新たに本を購入する必要がありません。操作は倍率や焦点をツマミで調整する程度なので簡単です。

ケンコー・トキナーは写真・光学用品の製造・販売を行う日本企業です。レンズフィルターの製造・販売では日本最大手で、顕微鏡に本物志向を求める人におすすめしたいメーカーです。

顕微鏡の種類が豊富で、ベーシックタイプからスマホやパソコンに接続できるデジタルタイプ・ハンディタイプまで幅広く取り揃えています。

サンワサプライの顕微鏡は、スマホやパソコンに接続できるデジタルタイプ・ハンディタイプ共に大きな画面で観察できます。中国とのネットワークがあり上海法人を持っているため、顕微鏡の生産国は中国です。高い機能性の割にリーズナブルな価格で顕微鏡が手に入ります。

一般的な顕微鏡の使い方をご紹介します。その他の詳細は、購入した顕微鏡に付いてくる取扱説明書に従ってください。

1. 顕微鏡を、平らで直射日光が当たらない場所にセットする。
2. 顕微鏡本体に、接眼レンズと対物レンズを装着する。
3. 反射鏡やライトで明るさを調整する。
4. 対物レンズ下に、対象物をセットする。
5. 対物レンズをプレパラートから遠ざけるようにして、ピントを合わせる。
6. 絞りで明るさ調整をする。

ピントを合わせる際、プレパラートとの距離を近づけるように調整すると、プレパラートを破損してしまう恐れがあるため注意が必要です。

顕微鏡で見ると面白いものは数多くあります。野菜や皮などの食物に関連するものを見てみると、より新たな発見などが合って楽しめます。気になる方は、身近にある食べ物などを顕微鏡で覗いてみてください。

• 野菜
• 皮
• 液体の調味料
• 粉の調味料

子供は好奇心の塊です。顕微鏡を手にすると、小さな世界に大きく興味を抱く場合もあります。小学校とは違って、「自分だけの顕微鏡」。自分でどう見えるかを推測し、観察して答えを得る経験は、大人になる過程で大きな自信になるはずです。