血圧計の寿命を解説｜古くなるとどうなる？古いと数値が高く出る？テルモ・オムロンも

健康の指針として血圧を毎日測定している方にとって、血圧計は必需品です。しかし、今使っている血圧計はいつ購入したか、使い始めた時期がわからないほど古い血圧計を使っている方もいますよね。

「家庭用血圧計の寿命は？」「古い血圧計は正確か」など気になる点も多いですよね。実は血圧計には寿命があり、血圧計が寿命に達すると正しい数値が測定できず、実際より高く出るなど数値がばらつく可能性が高いです。オムロン・テルモ・パナソニック・シチズンなどの有名メーカーは、血圧計の耐用年数をしっかりと発表しています。

そこで今回は、メーカーごとの血圧計の寿命を解説します。また、部位ごとの寿命や買い替えにおすすめの市販血圧計や、血圧計を動かす乾電池についても紹介しているので、買い替え時期の古い血圧計をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

上腕式の血圧計は本体部分とカフ（腕帯）部分にわかれており、それぞれ寿命が異なります。寿命が過ぎている部位を使用し続けると、正しい測定ができない可能性があります。

多くのメーカーで血圧計本体の耐用年数は5年、耐用回数は30,000回とされています。1日の血圧測定回数ごとにどのくらい使用すれば、30,000回に達するのか見てみましょう。

朝晩3回ずつの毎日6回測定したとしても、30,000回測定するには約14年かかります。しかし、各メーカーの耐用年数は5年以内とされているので、30,000回に達する前に耐用年数が来た場合は買い替えをおすすめします。

カフ（腕帯）は血圧計本体よりも耐用年数が短く、1年程度での買い替えを推奨されています。カフが腕に正しく装着されていないと、正確な測定値を計測できません。また、血圧を測定する際にカフから空気が漏れている場合は、正確な測定ができないのですぐに買い替えましょう。

血圧計の電池は乾電池が推奨され、充電式は避けた方がいいとされています。充電池は初期電圧が1.2V程度で乾電池よりも電圧が低く安定しません。一部の血圧計では充電池でも対応可能なので、商品ごとにしっかり確認しましょう。

電池の寿命は回数によって決まりますが、高血圧の方はより加圧するために電池の寿命が短くなりやすい傾向があります。また、低温下で使用する場合も電池の寿命が短くなります。

血圧計もほかの電化製品と同じで長期間使用していると劣化していきます。カフ・ゴム管などが劣化していくと測定精度が低下してしまいます。医療用の血圧計でも同様で、古い血圧計で測定すると数値が高く出るなどきちんと測定できません。しかし、定期的な精度管理・メンテナンスについて義務化されていないため、そのまま使い続けている所もあるのが現状です。

使用頻度によって多少の違いはありますが、目安として最大3万回・5年間が血圧計の寿命なので買い替えの目安となります。

血圧計は正確にデータを計測するための道具ですが、正確さを保つには買い替えが必要です。どのタイミングで買い替えるべきか、以下で紹介します。

血圧計は使用回数や耐久期間がある一定基準に達すると、故障しやすくなったり正確な測定ができなくなったりします。使用を開始した日をどこかに記録しておき、耐久期間に達したら買い替えをおすすめします。各メーカーで使用期限などの買い替え基準は異なるので、購入時に確認しましょう。

メーカーが定めた使用回数や耐久期間の範囲内であっても正確な計測ができない場合は、まずエラーが出ていないか確認しましょう。エラーが表示されている場合は、購入時の取扱説明書や公式サイトでエラーの内容と解決方法を確認できます。

エラーが頻繁に表示されるようであれば、血圧計の寿命が近い可能性があるので買い替えを検討しましょう。エラーがない場合でも、データが正確に測れないのであれば買い替えをおすすめします。

血圧の数値が毎回ぶれたり、高く出たりして不思議に思った経験はありませんか。原因の1つとして血圧計の寿命が考えられますが、そのほかにも血圧がぶれる原因が3つあります。しかし、血圧がぶれる要因はさまざまですので、あまり神経質にならずにリラックスして測定しましょう。

1. 正しい姿勢で正しい方法で測定できていない：腕にカフが隙間なく巻き付いているか、カフが心臓と同じ高さになっているかどうかなどを確認する。
2. 血圧を変動させる行動をした直後に測定している：喫煙や飲酒、カフェインを含む飲み物でも血圧は変動するので、毎日同じ時間や行動の後に測定する。
3. ストレスがかかっている：病院に行くと緊張して血圧が高めに出る方もいれば、家にいると仕事を思い出して血圧が出る方も。なるべくリラックスした状態で血圧を測定する。

血圧計を少しでも長く使うために心がけるといいポイントは、以下の3つです。

• 測定可能なコンディション・正しい方法で計測し、なるべく再計測をしない
• 直射日光・高温多湿・不安定な場所に血圧計を置かない
• しばらく使用しない場合は電池を抜いて保管する

血圧計には寿命があるので、耐用年数や回数を超えての使用は避ける必要があります。寿命を過ぎた血圧計は、正しく測定ができなかったり加圧しすぎて体を痛めたりと正しく動作しない可能性もあります。古い血圧計をお持ちの方は新しい血圧計を購入し、毎日快適に計測を行いましょう。