モバイルバッテリーの寿命は？｜保管方法や久しぶりに使うときの注意点も

出先でスマホの充電がなくなってしまうと困りますよね。今は時間を確認するのも、時計ではなくスマホを使う人が多く、スマホの電源が切れてしまうのは死活問題です。そんな時に役に立つのが、外出中も充電できるモバイルバッテリーです。

しかし、モバイルバッテリーも、何度も何度も繰り返し使ったり、保管環境が悪い場所に置いていたりすると、劣化していきます。せっかく持っているのに、必要な時に故障していて使えなかったら意味がありません。

本記事では、モバイルバッテリーの寿命や長く使うポイント、久しぶりに使うときの注意点や使わない時の保管方法、過放電・過充電を防ぐためのポイントを紹介します。また、Ankerなど人気のモバイルバッテリーも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

モバイルバッテリーとは、持ち運びできる充電器です。コンパクトで持ち運びしやすく、コンセントがない場所でもモバイルバッテリーがあれば、スマホやタブレットを充電できます。また、停電時には電源としても役立つ優れものです。

モバイルバッテリーの使い方は、本体を充電する際にはUSBケーブル端子をパソコンや、ACアダプターにさし込みます。スマホやタブレットを充電したい場合は、充電したいデバイスをモバイルバッテリーにつなぐだけでOKです。

モバイルバッテリーは充電を繰り返すごとに劣化していき、使用回数の寿命は一般的に300回～500回とされています。毎日使う人なら大体1年、2日に1度程度の人なら2年程度です。回数の幅が広いのは、充電環境や使用している電池の種類によって左右されるからです。

現在主流となっており、充電回数が多くても劣化し辛いのは「リチウムイオン電池」で、軽量かつ大容量の電力を蓄えられる特徴があります。ですが、このリチウムイオン電池は衝撃や熱に弱いため、使い方や保管場所を間違えると発火などの危険性があります。

バッテリーを長く使っていたり放置したりしていると、膨らんでくる場合があります。これは大変危険な状態で、バッテリー内にガスが溜まってきている証拠です。こうなったら爆発する恐れがあるため、続けて使用せずに処分しましょう。

また、使わなければいいわけではなく放置してしまうのも危険です。気づかないうちに爆発する危険性もあるので、正しい方法で廃棄しましょう。

モバイルバッテリーを充電する時間が長くなってくる、もしくはいつまでたっても充電が完了しないのは、劣化しているサインです。電池の充電回数が限界に近付いている証拠なので、使用するのをやめ、新しいものに買い替えましょう。

ただ、買ってからあまり時間がたっていない場合はケーブルに問題がある可能性があるので、1度確認してみてください。

モバイルバッテリーを使用中、従来より電池の減りが早くなったと感じたら買い替えのサインです。電池自体が劣化しているので、しばらく時間をおいても回復しません。

モバイルバッテリーのスイッチを押しても起動しにくい、もしくは起動しない場合も買い替えましょう。電池だけでなくスイッチ自体が劣化しているので反応しなくなっている可能性があります。モバイルバッテリーは自分で直せないので、潔く新しいものを購入してください。

購入してから数年がたったら買い替えをおすすめします。特に問題がないように見えてもバッテリー自体は日に日に劣化しているからです。毎日使う場合は1~2年、使用頻度が少なくても3年程度と目安を決めて、買い替えをおすすめします。

モバイルバッテリーのランプが点滅していて充電できない場合でも、寿命や故障とは限りません。考えられるのは、モバイルバッテリー内部に異物が付着している・コネクタが抜けかけている・バッテリーの温度環境が適切でない場合などです。

ランプ表示の状態は、製品の取扱説明書に記載されている場合があるので確認してください。

充電が完了したらコンセントから抜きましょう。100％なのに充電し続けると「過充電」の状態になるからです。コンセントをつなぎっぱなしだと充電と放電を繰り返し、バッテリーに負荷がかかり劣化します。その結果、寿命が短くなる可能性が高いです。

また、充電をし続けるとバッテリーが熱を持ち、爆発や発火が起こる危険性もあります。過充電はモバイルバッテリーだけでなくスマホ等でもよくないので、「充電が終わったらコンセントから抜く」を徹底しましょう。

バッテリーを使いきった状態で放置すると、今度は「過充電」とは逆の、「過放電」の状態になります。バッテリーには放電終止電圧というものがあり、それを下回ると過放電状態です。この状態で放置すると充電ができなくなってしまう可能性があります。

また半年間で約20％は自然放電され、そのため40％の状態で保存すると1年後には0％となってしまいます。放電しすぎないためにも0%まで使い切らず、残りが60％～80％の状態で保管するのがおすすめです。また少なくとも半年ごとに残量をチェックするのもポイントです。使い切ってしまった場合は放置せずに、ちゃんと充電をしましょう。

モバイルバッテリーを使用中は、スマホを触らないようにしましょう。ゲームや動画に熱中していると、充電中も使用したくなりますが、そうするとバッテリーの温度が上がり、劣化の原因になります。

モバイルバッテリーだけでなく、スマホ自体を守るためにも充電中は触らず、可能であればスマホの電源をオフにして余分な電力を使わないようにしてください。

モバイルバッテリーは熱に弱いです。特にリチウムイオン電池は熱による影響を受けやすく、45℃以上になると劣化が進みます。夏場の車内や日の当たる窓際には置かないようにしましょう。

使用中にモバイルバッテリーが熱を持っている場合は、1度充電するのをやめましょう。冷めた後も、温度が上がらない環境下での充電を心がけてください。熱を持ったまま使用し続けると、内部から発火や爆発の危険性があります。

また、モバイルバッテリーは低温にも弱いので、5℃以下になる場合も気を付けましょう。特に寒冷地や雪が降るシーズンには、5℃以下になる場所に置かないようにしてください。

モバイルバッテリー自体を充電する回数を減らしたら、劣化は緩やかになります。そのため、1回の充電で長時間使用できる大容量のモデルを選ぶのもポイントです。日常的にモバイルバッテリーを使用する人は、特に容量の大きいモデルがおすすめです。

バッテリー容量は「mAh」で表され、この数値が大きいほど容量は大きくなります。自分の持っているスマホのバッテリー容量と比較して、何回まで充電できるか計算し、使用頻度より少し多めの容量のバッテリーを選ぶといいです。

モバイルバッテリーを長期間使わず保存しておく場合は、充電状態を80～50％前後で保管しましょう。使わずにいても放電は少しずつではありますが起こるので、充電が少なすぎると気づかないうちに過放電状態になる恐れがあります。

また、100％の状態で保存すると、電圧が高い状態が保たれバッテリーに負荷がかかるので劣化が進んでしまいます。そのため、ある程度の充電状態で保管するのがおすすめです。

保管中も半年に1度はバッテリーの状態を確認すると、長期間使わなくても劣化を最小限に留めた状態で保管できます。保管する場合は、湿度が低い常温の場所や日光が当たらない場所など、室温が高くない部屋で保管しましょう。

劣化に気を付けようと思っていても、うっかり充電したまま家を出てしまったり、使い切ったのを忘れて放置してしまったりすることもあります。実は、最近のモバイルバッテリーには、ここまでご紹介した、劣化を招く原因を防ぐ機能が付いている高性能なものもあります。

「劣化防止機能」は、過充電・過放電やバッテリーが高温になった場合、自動的に停止させバッテリーの劣化を防ぐ機能です。劣化の根本原因を防ぐことで、長く使用できます。機能が多くなるとその分価格は高くなりますが、劣化を防ぎたい方におすすめです。

火花が散っていたら近づかずに収まるのを待ち、収まったら消火器や大量の水で火を消します。水で消化するときはボール1,2杯ではなくバケツなどたくさん水が入るものを用意しましょう。消火器の方が安全性が高いので備えておくと安心です。また自分では厳しいくらい発火が強い場合はすぐに119番通報をしましょう。

モバイルバッテリーを処分する際、そのまま燃えるゴミに出してはいけません。リチウムイオン電池は小型二次電池に分類されているためリサイクルが可能です。またモバイルバッテリーはきちんとした処理をしないと危険ですので、家庭ごみには出さず、お近くの家電量販店やホームセンターに設置されている回収ボックスまで持っていきましょう。

その際、モバイルバッテリーのUSBポートとmicroUSBポートをビニールテープで覆い、絶縁処理をしてから持ち込みましょう。そうしなければ発火する恐れがあります。また、膨らんだバッテリーはそのまま回収ボックスに入れると危険ですので、1度製造元に問い合わせましょう。

モバイルバッテリーは、気づかないうちに劣化していきます。そのまま使用すると大変危険なので、無理に使い続けず、見極めをしっかりしましょう。寿命だなと感じたら正しく処分し、潔く買い替えることも大切です。