普通のホームベーカリーで米粉パンを作る方法｜美味しくない？失敗しないコツは？

小麦アレルギーの方やグルテンフリー生活をしている方は、安心してパンを食べる機会が少なく寂しく感じていますよね。そんな方におすすめなのが、自宅で作る米粉パンです。ホームベーカリーを使えば、難しい手間は不要で簡単に米粉パンが作れます。

最近では、シロカやパナソニックからお洒落で安いホームベーカリーも発売され、人気が高まっています。でも、「米粉パンって美味しくないのでは？」「普通のホームベーカリーでも米粉パンが作れるの？」と疑問に思う方も多いはず。

そこで今回は、米粉コースなしのホームベーカリーで美味しい米粉パンを作るコツをメーカー別に紹介します。さらに、パンが膨らまない時の対処法や、美味しい米粉パンを作るための失敗しないレシピもあわせて解説。体に優しい米粉パンにチャレンジしてください。

• 本当にグルテンが入っていないかチェック
  パン生地を膨らませるためにグルテンが含まれている場合があります
• 賞味期限をチェック
  米粉の賞味期限は製造してから半年～1年ほどです

米粉コースのないホームベーカリーで米粉パンを焼くと、美味しくない、膨らまないなど失敗する場合がありますよね。そこで、ここでは失敗する原因と失敗しないコツをご紹介します。

米粉パンが失敗してしまう原因は3つあります。

• 材料が冷たい
• 米粉の粒子が荒い
• お水にミネラルが含まれている

まず、冷たい米粉に適温のお湯を入れるとお湯の温度が下がってしまって発酵が進みにくくなります。そして、米粉の粒子が荒いとお餅のようなどっしりとした感じになってしまいふんわりとしたパンにはなりません。

また、アルカリイオン水や硬水はパン酵母と相性がよくないため、うまく膨らまない原因となります。

米粉パンをうまく膨らませるためには、グルテンの代わりになるものを入れる必要があります。小麦のパンがきれいに膨らむのは、小麦粉の中に含まれるタンパク質のグリアジンとグルテニンが、水を入れてこねるとグルテンを形成するからです。

イースト菌が出す二酸化炭素をグルテンが包み込むとパンがふくらみますが、米粉ではグルテンはできません。そこでグルテンの代わりとして、もち粉と水飴で作った糊を使用するのがおすすめです。水飴を加えて保水性を上げると、膨らみにくい米粉パンがしっかりと膨らみます。

米粉パンコースがない場合は、早焼きコースで行うのがおすすめです。早焼きコースはスタートしてから2時間～2時間半ほどで焼き上がります。そのため、米粉パンコースがなくても早焼きコースがあれば米粉でも可能です。

シロカのホームベーカリーでは、米粉パンを作れるかどうかはモデルによって異なります。すべてのホームベーカリーで自分で作った米粉は使えないのが共通点です。また、SHB-12Wに関しては米粉でパンは作れないので気を付けましょう。

米粉パンを作りたい場合、グルテンを添加した米粉パンミックスの使用がおすすめです。パンミックス以外で作るとうまく膨らまない可能性もあるため、米粉パンモードがないホームベーカリーを使うときは、市販のミックス粉を使いましょう。

ツインバードのホームベーカリーでは、比較的どのモデルでも米粉パンが美味しく作れます。ひと昔前のホームベーカリーでも、米粉に天然酵母かイースト菌を加えると米粉パンは作れるといわれていますが、酵母などの配合が難しいため、市販の米粉パンミックスを使うのがおすすめです。

米粉をグルテンフリーにするかどうかは、アレルギーや好みに合わせて選んでください。ちなみに、ツインバードのホームベーカリーで「ごはんパンモード」を備えているのが、PY-5636W・PY-E635Wの2モデルです。それ以外のホームベーカリーだと早焼きモードで焼くのがおすすめです。

タイガーのホームベーカリーには、基本的に米粉モードが搭載されています。その中でもKBD-KM10にはグルテンフリーの専用米粉ミックスが販売されていて、1回分（250g）に計量されているため、計る必要がありません。

それ以外のホームベーカリーでも、市販の米粉ミックスを使えば簡単にふんわりとした米粉パンを作れます。タイガーのホームベーカリーは、米粉だけでなく天然酵母にも対応しているなど、多彩なメニューがあるのが特徴です。

象印の現行ホームベーカリーにも米粉モードが搭載されています。米粉パンを作る際には、シトギミックス　20A(食パン用）がメーカー推奨です。グルテンフリーの米粉には対応していないので、グルテンフリーの米粉で米粉パンを作るとうまく膨らまない可能性があります。

パナソニックの現行ホームベーカリー4種類すべてで米粉パンが作れます。しかも、すべてのモデルで小麦なしの米粉パンが作れるので、グルテンフリーを心がけている人にもパナソニックはおすすめのメーカーです。

また、ごはんパンやごはんフランスパンも作れるので、普通の米粉パン以外にチャレンジしたい人からも支持されています。イースト菌も自動投入できるので、パン作りに慣れていない人でも使いやすいのがパナソニックのホームベーカリーです。

エムケー精工は長野県と東京都に本社を構える大手メーカーです。30年以上もホームベーカリーを製造しており、初心者にも簡単に扱えるタイプを多く販売しています。また、焼く速度や温度を3段階に分けられるのも強みです。

ホームベーカリーでは主に、0.5斤・1斤・1.5斤・2斤の4種類の焼き上がりサイズが採用されています。焼きたいパンのサイズから自分に合ったものを選びましょう。1人暮らしなら0.5斤、2～4人なら1斤か1.5斤、それ以上なら2斤がおすすめです。焼き上がりサイズに応じて本体も大きくなるので、スペースも考慮してください。

パン作りに欠かせないイーストの自動投入機能の有無も確認しましょう。生地を膨らませるために大切なイーストを、適切なタイミングで自動投入してくれるので、パン作りの知識がなかったり、慣れていなかったりしてもおいしい米粉パンが焼きあがります。

そのほかに搭載されている便利な機能もチェックしてみましょう。メーカーによって個性豊かな機能が常備されています。よりおいしく・楽しく作るために見逃せないポイントです。

【そのほかの便利機能】

• 予約タイマー
  材料をセットするだけで指定の時間においしいパンが焼きあがる機能です。「朝起きた時に焼きたてのパンが食べたい」といった方におすすめです。
• オートメニュー
  オート機能を使えば、米粉パンの他にピザ生地やアレンジパンが作れます。具材を入れてボタンを押すだけのレシピ本がたくさん販売されているので「料理が苦手」な方にも最適です。
• 単独メニュー
  ねりや発酵など、パン作りの工程をそれぞれ単独運転できる機能です。焼きが足りない時に追加で焼いたり、自分好みの形に成形するのに便利。「アレンジ派」さんにおすすめです。

早朝や深夜の時間帯に使用する場合は、静音性も考慮しておきましょう。騒音レベルが50ｄBのホームベーカリーであれば、家族が寝ている時間でも静かに使えます。時間帯に関係なく静音で使用可能なため便利です。

こちらの材料をホームベーカリーに入れて米粉モードもしくは早焼きモードで焼くだけです。今回レシピを参考にしたパナソニックのホームベーカリーだと、メニュー番号18で焼き色は淡で設定してください。

使うホームベーカリーによってメニュー番号や入れる材料の手順が異なりますので、作る前に取扱説明書を見るのを忘れないようにしましょう。

こちらの材料をホームベーカリーに入れてセットしてください。パナソニックのホームベーカリーだとメニュー番号は19になります。お好みに合わせて栗や白ごまなどを入れたアレンジレシピも美味しくておすすめです。

こちらも、ホームベーカリーによってはグルテンなしの米粉パンに対応していない場合もあるので、取扱説明書を確認してから作り始めてください。

ホームベーカリーで作った米粉パンが残ってしまったら冷凍保存がおすすめです。ただ焼いた後の米粉パンはあまり長く冷凍すると食感が悪くなってしまうなど、味が落ちてしまう可能性があります。

もっと美味しさにこだわって保存したい人は、1次発酵の後に冷凍してください。そして、自然解凍をした後に焼き上げると、冷凍したとは思えないくらいの美味しい米粉パンが楽しめます。

小麦粉パンよりコストはかかるが、市販の米粉パンを買い続けるよりは安いです。小麦粉より米粉の方が値段が高いので小麦粉のパンよりは高いが、米粉のパンをよく食べる方は長い目で見るとお得になるケースがあります。

ホームベーカリーを使えば、手軽に米粉パンを作れます。米粉パンには小麦ありと小麦なしがあるため、自分がどちらの米粉パンを作りたいのかをまず考えましょう。そして、美味しい米粉パンにチャレンジしてください。